試合について
ファースト11
SofaScoreより。
4-2-3-1
ネルソン、エンケティア、ヴィエラ
サンビ・ロコンガ、エルネニー、オーデガード
KT、ガブリエル、ホールディング、セドリック
ハイン
サブは、マルキーニョス(46 ヴィエラ)とあとは、67分にハインとマルキーニョス以外を全部キッズに交代。最後はU-21みたいなチームになった。
- M. Smith
- Lewis-Skelly
- Foran
- Nwaneri
- Walters
- Cirjan
- Sousa
- Butler-Oyedeji
- Cozier-Duberry
しかもNwaneriは15才、Lewis-Skellyは16才という。17才や18才が年長者に見えるほど。
アカデミーの子どもたちが、ヨーロッパのビッグクラブのシニアチームとプレイする機会なんて、なかなかないだろうから、彼らにはきっといい経験になったに違いない。
ところでジンチェンコはこの試合のスクワッドに含まれておらず、ドゥバイのトレイニングでもまだ目撃されていないらしい。ちょっと心配。
スーパーカップ2022リヨン雑感
きづいたことを書いてみよう。
アーセナルはBチームでもつよし
中継コメンタリによると、リヨンはワールドカップブレイク前の最後のリーグ試合(ニース)から2人、アーセナルは同(ウォルヴズ)から9人変更したスターティング11だったらしい。
つまり大雑把に云えば、リヨンはほとんどAチームで、アーセナルはBチームだった。
それでもアーセナルがほぼ試合を圧倒した。
15分の時点で「ここまで優勢」とメモったけど、結局67分にサブで総とっかえをやってユースチームになるまでは、ほとんど優勢に観えた。
フェアに云えば、アーセナルがユースチームになってからは、プレスのインテンシティがあきらかに下がって、さすがにリヨンも多少は盛り返していたが。3-0と大差もついてたし、あの時間帯はもう別の試合みたいになってしまった。
ちなみにこの試合、ゴールがなかった後半でもっともスタンドが盛り上がったのは、78分のライン際にいたアルテタのボールタッチだった。この試合を観ないひとでも、そこだけは観るといいと思う。タッチラインに飛んできたボールにかかと?で絶妙なタッチ。選手経験あるコーチがたまにやるやつ。
今回は、リヨンが劣悪というよりは、アーセナルのほうの強さを感じたものだ。
アーセナルのチームは、全体的にとてもオーガナイズされていて、基本的にスキがない。ビルドアップは効率的だし、プレイにはスピードもアイディアもある。ボールを持たれても、かなりのインテンシティでプレスをやるし、アグレッシヴさに関しては相手を圧倒していたと云ってもいいほど。
それによって、リヨンはあきらかに後手後手という感じがした。彼らはせっかくボールを持っても、気づいたときにはアーセナルの選手はもう全員戻ってブロックをつくってるみたいな。
残念ながらCFでスタートしたラカゼットもほとんど見せ場なし。ラカゼットだけでなく、リヨンの選手のなかで誰かよかった選手がいるかといえば、ほとんど印象がない。アワーもトリッソもどこにいるのかわからないくらいだった。
ということで、アーセナルの最初のゴールに観られるように、リヨンの選手たちはフレンドリーマッチだったので、全体的に集中を欠いていたのかもしれない。コーナーでもっともマークしなきゃいけないガブリエルをフリーにするなど、PLでは絶対に観られない光景である。
そういう意味では、このような試合でも、アーセナルの選手たちにはモチベーションも集中もあったんだろう。リヨンの選手たちより真剣だった。カール・ハインの試合後コメントが印象的だが、多くの非レギュラーの選手にとってこの試合は、アルテタの前でプレイできるチャンスだった。PLでトップにいるチームのメンバーという自信もあったかもしれない。
アーセナルのよかった選手
この試合のMOTMを選ぶなら誰だろう。エルネニー、オーデガード、エンケティア、ロコンガ……みんなよかった。
G1 A1のヴィエラはその有力候補だろうが、彼は相変わらず絶好調という感じがないのが不思議。彼のプレイを観るときの物足りなさはなんなんだろう。わざと、どこかギアを落としてプレイしているような印象さえ受ける。GKとの1 v 1を外したり。
でも今回は、カウンターからのエンケティアへの秀逸なアシストと、あの左足のえらいショット(もうそこしかないという場所へのファインゴール)で終わってみれば大活躍お疲れさま。いや、惜しいスルーボール未満みたいなものもあったし、らしさは出してはいるのだが。もしかして、おれは彼への期待が高すぎるのかも。
あとは、やはりカール・ハイン。彼がゴールを脅かされるシーンはほとんどなかったが、なんといってもペナルティストップ。5本のうち4つ止めるとは。まあ最後のは、お笑いパネンカだったけども。あれはわざと? それにしてもアーセナルのGKがペナルティを止めるところはあまり観ない気がするので、かなり新鮮だった。
ハインもまだ20才で、GKとしてはまだまだこれからの選手。マット・ターナーとセカンドのポジションを争うようなことがあれば、チームにとってはいいことだ。
終盤のヤングチームのなかでは、LBに入った17才のLino Sousa(ソウザだと思っていたが、コメンタリはスーザと呼んでいた)のプレイが試合後に高評価されていた。彼も今後が楽しみなひとり。
個人的には79分のNwaneri(たぶん)。自分できれいにタックルでボールを奪ってからのショット。あそこは印象的だった。相手も15才にボールを奪われたと知ったら肝をつぶすのでは。
珍しい追加のペナルティ戦
試合が3-0で終わってからのペナルティ戦。なんと奇妙な。
でも、今回のワールドカップで、とくに日本はペナルティ戦の経験なんてことも話題になっていたから、あまりやる機会のない選手たちにとってはとてもよかったのかもしれない。ファンもおまけが楽しめる。
そして、その内容も、アーセナルはCirjanがパネンカ失敗すると(あれは技術だよなあ)、その後のふたりがその失敗に影響されたのか、つづけて失敗。なんだかワールドカップの日本を彷彿とさせるような展開だった。
同時にリヨンも外しまくりで(こちらは大部分ハインの活躍)、5本づつ蹴るペナルティ戦が2-1というロウスコアで決着したという。これも珍しかった。
試合の勝ちポインツに加えて、このペナルティ戦でも追加ポインツが加算されるそうで、トーナメントのレギュレイションとして意味あるのかないのかよくわからないが、まあ誰が損するわけでもないし、お祭りっぽくていいか。
試合については以上。
さてつぎのスーパーカップは、来週火曜のACミラン。ワールドカップのQFとSFのちょうどあいだ。
パーティ、ジャカ、トミヤス、ターナーら、ワールドカップ敗退組はこの試合でプレイする可能性はあるか。あるいはESRはどうか。ジンチェンコは。ホワイトは(そういえばホワイトの件は、サカが「家族理由」と云ったらしい)。
この試合はリーグ再開までちょうど2週間前ということで、そろそろ実戦に近いようなスクワッドで観たいという気はする。