ブライトンとトロサールのあいだで起きていたこと
もう済んだことではあるが、彼のブライトン退団の経緯も若干モヤモヤするところはある。ちょうど、『The Athletic』にそのいきさつのようなものがまとめられていたので、ざっと。
まず、最終的にクラブと彼がうまくいかなくなった理由の背後には、彼がベルギー代表として参加したワールドカップでの悔しさがあるのだという。
ワールドカップが始まる前は、チームのなかでサブから徐々にレギュラーに昇格していくほどの活躍をマルティネスに見せていて、彼自身もたいそうWCに期待していた。
ところが、結局は多くの試合でサブ起用で、スタートした試合でもいいパフォーマンスを発揮できず。ベルギー代表とともに、本人も不本意な結果でWCを終えた。そして、彼はそのフラストレイションを抱いたままクラブに復帰してしまった。
WC後にクラブに戻った彼は3試合連続でサブになり、年末のアーセナル戦を最後に試合に起用されなくなってしまった(ベンチ)。トロサール本人とは逆にブライトンのチームは彼不在でフォームを上げていった。
※この期間は、記事には言及がないが同じポジションのミトマの活躍もあるはず。
この間に、ボスのDe Zerbiは、ふくらはぎを故障しているトロサールがチームに戻るには「100%のコミットメントが必要」と延べ、暗に選手のアティチュードについて指摘。いっぽうのトロサールの側はなぜ自分が試合から外されるのか説明を求めるなど、ヘッドコーチと選手が公の場でお互いに論戦を繰り広げることに。
※ここは、彼の代理人の「選手がヘッドコーチから屈辱的な扱いを受けている(humiliating)」という主張をファブリツィオ・ロマーノがリポートしたりと注目された。ちなみにこの一週間後に彼はアーセナル移籍が成立したことになる。
Official statement by Leandro Trossard agent Josy Comhair after Belgian star excluded for next game by Roberto de Zerbi 🔵🇧🇪 #BHAFC
“The manager humiliated Leandro in the group — also he indicated that a transfer is the best solution” ⤵️ pic.twitter.com/iVhbjKp04j
— Fabrizio Romano (@FabrizioRomano) January 13, 2023
そのあとは、トロサールが無断でトレイニングを抜けたり、De Zerbiが選手の退団を示唆、一部の選手との衝突もあり(※これは昨日トロサールと衝突した選手はアダム・ララーナだったと暴露されていた)と、一度は彼もトレイニングに復帰したりもありながらも、結局は……。
このあたりが彼のブライトン退団の経緯らしい。
ざっと、観た限りではトロサール本人の過失?が少なからずありそうではあるが、ブライトンのボスのほうもまったく責任がないわけでもないのかもしれない。
というのも昨日、De Zerbiは週末の試合のプレス会見で、トロサールのアーセナル移籍について問われ、「彼(トロサール)がいてもいなくても、チームはいいプレイができる」と述べたいっぽうで、「(以前の)彼には申し訳なかった(I’m sorry for the last period)」とも述べていて、自分の態度にも一部非があったことを認めているようにも受け取れる。
まあ結局は人間関係だから、そういうこともあるか。
トロサールがアーセナルで問題を起こさないことを願ってやまない。
トロサールはチェンさんがちょこちょこ、トロサールで良くね?って言ってた気がする。自分もそう思ってたけど、当時は高くなるだろうなと思ってました。実際フィットするかはわからないけど、今の体制になってからは一見、それどうなの?って思うような契約(ラムズデール獲得やジャカの延長など)もいい方向に行っているので、トロサールも成功すると信じています。