試合について
ファースト11
SofaScoreより。
4-3-3
マルティネリ、エンケティア、サカ
ハヴァーツ、ライス、オーデガード
ティンバー、サリバ、ホワイト、パーティ
ラムズデイル
サブは、トミヤス(50 ティンバー)、トロサール(74 エンケティア)、ガブリエル(86 マルティネリ)
このセレクションは意外だった。PL試合でガブリエルのベンチは、彼がこのチームに来て以来そうとう珍しかったようで。ほぼ2年ぶり。彼の73試合連続スタートが終わるという。
73 – This is the first time Gabriel Magalhães has not been named in a Premier League starting XI for Arsenal since August 2021 in a 5-0 defeat to Manchester City. It ends the Brazilian’s run of 73 consecutive league starts for the Gunners. Tactical? pic.twitter.com/z0WMVTHeFW
— OptaJoe (@OptaJoe) August 12, 2023
プレヴューエントリにも書いたように、彼は試合前にこの試合のスクワッドに含まれないという噂があって、理由はどうあれ、それがこんなかたちで実現するとは。
そういう噂があったから、ぼくはてっきり彼のベンチはケガかなにかだと思ったら、なんとアルテタが認めているように、タクティカルリーズンだったという。試合後にはフォーメイションについても各所で議論されている。これはいろんな意味でかなり興味深い。後述。
途中交代を余儀なくされたティンバーのケガについては、前半終了間際に痛んだ箇所と、後半開始直後にやった箇所と足が左右別々だったということで、いろいろな憶測がある。が、ひとまずは自分で歩いてピッチを出ていくことができていたということで、靭帯損傷のような最悪の事態は免れるのではないかと。
アルテタはHTで彼を下げなかったチームとしての対応は間違っていなかったと云うが、こういうことがあると、それでも注意深くしなければならないという教訓になるのでしょうな。
不幸中の幸いとしては、ジンチェンコがチームに復帰しつつあること。彼はこの試合には含まれなかったが、すでにフルトレイニングに戻っているということは復帰はそこまで遠くないのだろう。LBは比較的オプションのあるポジションでもある。
ティンバーの代替でトミヤスが選ばれたのも、LBのペッキングオーダーが透けて観えたようだった。
あとは、個人的にはアルテタのサブが今回もこれまでと大差なかったのは、残念だった。サブも3人だけ。そしていつもどおり遅い。
後半深い時間に(メモとってなくて忘れた)、カウンターでファイナルサードまで走り込んだマルティネリが相手DFと1 v 1で競り合って負けるシーンがあり、あのときはっきり彼の疲労は観えていた。それでもアルテタは86分まで彼を使ったが、ベンチにいたネルソンやESR、ヴィエラじゃ、そんな彼よりも効果的になれなかっただろうか。
アルテタが攻撃のオプションとしてほんとうに信頼しているのは、いまのところトロサール(とエディ)だけなんじゃないかと、新シーズンにもなって思わされるとは、正直がっかりした。チーム全員で勝つんじゃなかったのか。
……いや、わかるよ。あんな展開でネリを下げたくないのも。わかるけども、でも、おれはどうしても観たいんだよ!エミール!(こころの叫び)。
セレクションといえば、今回ベンチにも入れなかったKTについて、ちょうどアーセナルからこの試合のスクワッドが発表されて界隈がざわついていたとき、ロマーノが狙ったようにKTの噂をtwしていた。
Kieran Tierney, not selected and still expected to leave Arsenal in the next weeks. Real Sociedad, interested.
David Raya at the Emirates today as he was already at Community Shield game — will be unveiled as new #AFC player soon, contracts signed and medical done. 🔴⚪️
— Fabrizio Romano (@FabrizioRomano) August 12, 2023
レアル・ソシエダからの興味があるなか、来週には動きがあるんじゃないかと。ソシエダはローン希望でアーセナルは売却希望がどうなるか。
今回のようなことがあると、思ったより彼の退団は近づいているのかもしれない。
マッチスタッツ
『BBC Sport』より。
アーセナルの前半のポゼッションは84%だった。それほどボールを持って試合をコントロールしていた。成功したパスは693(90%) v 137(69%)と圧倒的な差。2-1なんてスコアで終わってはいけない内容だった。
それにしても、今年もわれらはホームで失点しつづけるトレンドを継続するのだろうか??
それはともかく、この試合でアーセナルのどこがもっとも印象的だったかといえば、やっぱりカウンタープレスでしょう。とくに前半。試合後のスティーヴ・クーパーも自分たちが前半デュエルに負けつづけたことについて述べていた(※スタッツ上では大差なかったりする)。仮にボールを失っても、ポゼッションを奪い返すまでの早さとインテンシティは尋常じゃなかった。マルティネリやサカなどアタッカーも例外なく、このアーセナルのチームは守備のディシプリンがほんとうに際立つ。
78%は、これまでのアーセナルの試合でもポゼッションとしてはかなり高いほうだろうが(※22/23シーズンのアーセナルの年間平均ポゼッションは59.3%)、ポゼッションの入れ替わりの数も、この試合はかなり多かったんじゃないか。何度もチャレンジしてボールを失い、その都度すぐに奪い返した。その繰り返し。
単純にボールをキープしつづけてもポゼッションの数字は上がるだろうが、そんな見かけだけのポゼッションよりも、チャレンジを繰り返すほうがもっともっと重要だろう。
Understat.comによるxGは、0.84 vs 0.97。ほかのアナリストたちもだいたい同じ。
あれだけの試合内容ながらアウェイチームがチャンス量で上回った。ちなみに、昨シーズンのアーセナルは相手にxGで上回られるのはシーズンが始まってから10試合めだったらしい。そのことで、試合後には一部ファンから不平不満もあるようだ。
でもまあ、xGは試合を考察するにあたってはいろいろ有用だけれど、やはり一面的なスタットだろうと思う。試合全体を物語るものじゃない。
グラフを見ればわかるように、Taiwo Awoniyiのカウンターアタックでのショットが単体で0.6xGと大変に高い値になっていて、彼らの総xGの半分以上がそれ。たしかに、彼の足がボールに触れた瞬間は60%もの高確率のショットだったにせよ、そもそもあのカウンターの成功率はいかほどだったか。まぐれとまでは云わないが、かなり確率は低かったに違いない。
ハヴァーツはまだまだですかねぇ
9番の位置になった時はそこそこ動けてましたけど、何か周りとの連携がイマイチと言うか
ライスやティンバーがあっさり馴染んだの見ると物足りなくなるのもわかります
エディは今回仕事しましたけどジェズスいないなら9番はトロサールのが見たいかなぁ
まずは一勝、無敗継続でヨシ!
警戒しててあのパターンしかないのに早速失点してるのは何だかなあって感じでした。
攻撃に関しては上手くいってない部分は伸び代なんでしょうね。きっと。
相変わらずのサブ下手には全く同意です。
駒の配置は柔軟でも駒の選択は動脈硬化でまたボロが出そう。
スタメンじゃなければ意味が無いというバログンもきっと同じ気持ちなんでしょうね。
普段の可変の仕方だと2CBの左CBから3CBの左CBになるけど、今回は左CBから真ん中のCBに移動しなくてはならなくなるから、よりプレス耐性の高いサリバになったのでは。ティンバーの位置にもガブリエルはおけるけど、攻撃のことを考えればティンバーか冨安というチョイスなのかな。そこまで意外ではない、妥当な選択だとは思いました。まだプレシーズン継続というか、序盤は色々試したいのでしょうかね。その志は買いたい。ただ攻撃の枚数を増やした効果はこの試合そこまで見えませんでした。ライスが上がって、その代わりにウーデゴールやハヴァーツが下がってきてしまってはあまり意味がない。攻撃が何枚いようが、テンポ良くボールを回し続けないと相手はそこまで怖くない。ポジショニングが曖昧な選手のせいで、パスの出しどころを迷う場面が多かったように見えました。新加入組ではハヴァーツがむしろ一番気の利くポジショニングができていて、ライス、ティンバーはまだまだという気がしました。ライスは気合入れて動きすぎ、ティンバーは自分の役割をまだそこまで理解していない。
まずは3ポイントが一番。サカやネリにオーバーロードするパターンがもっとあれば彼らが生きると思うのですが、ホワイトの一度だけだったような。エディがらしいゴール決めたので、ひとまず序盤は彼の得点力に期待ですかね・・・COYG