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アーセナルのユース戦略、アカデミー選手に冬の時代到来? ミカ・ビエレスのインタヴュー

今シーズン、ローンでブレイク中のミカ・ビエレス。アーセナルでの将来を夢見るも現実的

いまのアーセナルユース関係のニュースといえばこのひと。

もうなんだか毎週のようにゴールの様子が伝えられている、アーセナルからローン中のミカ・ビエレス(21)。

現在はオーストリーのSturm Grazでプレイ。今シーズン前半にプレイしていたチャンピオンシップのMotherwell FCもあわせると、22試合でG11 A6というかなり生産的なシーズンを送っている最中。プレイタイムからすると平均して91分ごとにゴール/アシストをしている計算になる。どうりで毎週活躍が伝えられるわけだ。

そんな彼のインタヴューが昨日公開されていたので、その一部をご紹介。

「ぼくはハーランドとケインの“Sh*tバージョン”」

ビエレス:前にも云ったように、もしぼくが自分を誰かほかの選手とくらべるなら、S**t HaalandとかS**t Kaneだね! 彼らのハイブリッドのもっと悪い版(笑い)。

Haalandみたいに、ぼくが気にするのはゴールを決めることだけ。ぼくに2タッチ分のボールをくれるなら、2ゴール決める。ぼくには、ゴールを決めるのがすべてなんだ。

でも、ゴールできない試合のときは違う側面もある。ボールが深くにあるときなんかは、リンクプレイをやったりホールドアッププレイをやったり。Kaneがやるみたいにね。あのふたりはピッチでは異なる価値がある。

ローンよりパーマネント移籍に前向きだったビエレス

(Motherwellは彼のローン先を変更したアーセナルの決断に超がっかり。だがSturm Grazではタイトル争いがある。ローンよりパーマネント移籍したかった?)Sturm GrazのSDは、そうしたかったと云ってた。ぼくもそれには前向きだったけど、アーセナルはぼくの退団は認めなかった。

どこかに腰を落ち着けることとか、すべてのよけいなこと、家探し、慣れない場所、車とか、そういうのはしばらくするとちょっとうんざりしてくる。ホームを探したくなる。でも、ぼくは1月には非売品だったから、シンプルではあった。

それと、クラブはヨーロピアンコンペティションにいるから。彼らはリーグトップになろうとしているし。ステップアップのためのクラブとしてはかなりいい。ここでもかつて多くの選手たちがいて、つぎのステップを許された。

アーセナルのファーストチームに入る難しさを自覚

(アーセナルとの契約は夏に残り1年)ぼくはローン中なので、自分にできることはたくさんゴールしていいプレイをするだけ。夏にクラブに戻ったときにはチャンスがあればいいのだけど。

でも、ブカヨとガビ(ネリ)、エミールがチームに入っていったとき、アーセナルは苦しんでいた時期だった。いまでもブレイクスルーするにはとても難しいのは同じなんだけど、いまよりは楽だったはず。いまでは、ひとつ敗けるかどうかが問題だから…… シティとリヴァプールは敗けないでしょ? この3つのクラブは激しい競争をしている。

「ビッグガビを背負うのは交通事故」

(アーセナルライフ)シンプルだけど、いかに細かいことまでやるかはそこで学んだ。そういうのはすべてアーセナルで学んだことだ。

ファーストチームとトレインすればするほど、それに慣れていく。そういったトレイニングセッションのおかげで、21才でプレイし、その後ローンでプレイするのに役立った。

最初のセッションのひとつで、ぼくはビッグガビを背負ってホールドアッププレイをやろうとしていたんだけど、まるで交通事故みたいだった! 彼はどでかいし、そのときのぼくはまだ18だった。そんな感じだったから、スピードとフィジカリティに役立った。

アーセナルにいたときは、ロブ(ホ)、キーラン、アーロンにもとても助けられたが、いっしょにトレイニングしたなかでは、マルティネリがベストだった。彼はなにをやるときでも、とてもクイックでシャープ。

自身の将来について

(アーセナルで成功できれば理想だけど?)ぼくのいちばんのプライオリティはファーストチームフットボール。ベンチに座ってただ試合を観てることにはあまり興味はない。Motherwellでの6ヶ月や、ここでのように、試合でプレイしてゴールを決めたい。

ただ観てるだけになるハイレヴェルなら、ぼくはレヴェルを落としてでもプレイしたい。それが、自分のベストプレイスを見つけるためのプロセスになる。

うーん。これだけ活躍しても、このまますんなりアーセナルのファーストチームに入っていけるとは信じていないようだ。なかなか謙虚というか、現実的な視野をお持ちである。

この動画はいずれ消えてしまうかもしれないが、云われてみれば、ケインぽさはある。187cmの長身で、フィジカリーなタフさもあるとなれば、アーセナルだってファーストチームにほしいキャラクターのストライカーではあるのだが、本人的にベンチは嫌だとなれば、来シーズンのファーストチームにいる可能性は極めて低いだろう。それとも、アルテタが認めざるを得ないほど残りシーズンでさらに大きな活躍をするか……

彼の評判については、先週Sturm Grazのユースコーチという人物がr/Gunnersを訪れてコメントをしていた。このひとはアーセナルファンでもあるという。

Sturm Grazのユースコーチでアーセナルファンとして、短い期間ながら毎試合で彼を観ているわたしの考えを述べよう。

(中略:オコンコの悪評について)

ビエレスについては、彼は派手なストライカーで、コンスタントに危険なスペイスで仕事をしている。ボールがどこへ転がるかのよい感覚も持っている。彼にはスピードがあって、ここまでのコンペティションではほとんどの1v1で勝てる強さもある(オーストリアンブンデスリーガとUECLでのSlovan Bratislava)。いいフィニッシャーでもあるね。

最初にプレッシングをやるいいワークレイトもあって、戦術的センスでもよく訓練されている。試合のはじめからどのフェイズでもいるべき場所にいる。

彼を、ここに2年前にいたHojlundと比べたくなるのも理解できる。ここまでは、わたしはまだ彼をHojlundのレヴェルにいるとは観ていないし、Hojlundは彼よりも一段階早いし強い。彼にはそのヴァイブはまだないが、そのいっぽうで彼はまだここに数週間いるに過ぎない。今年いっぱいで彼になにができるか観てみよう。

彼がこの先、トップレヴェルでブレイクするときが来るのかどうか。いまのところは、かなりよいきざしがあると思う。

彼は夏にアーセナルと契約は更新しない(ローンに後ろ向き)だろうから、売却されることになりそうで、そのときにセルオンやバイバックなど、どれだけ有利な条件をつけられるか。交渉の腕の見せどころである。

 

おわり



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