今シーズン、ローンでブレイク中のミカ・ビエレス。アーセナルでの将来を夢見るも現実的
いまのアーセナルユース関係のニュースといえばこのひと。
もうなんだか毎週のようにゴールの様子が伝えられている、アーセナルからローン中のミカ・ビエレス(21)。
現在はオーストリーのSturm Grazでプレイ。今シーズン前半にプレイしていたチャンピオンシップのMotherwell FCもあわせると、22試合でG11 A6というかなり生産的なシーズンを送っている最中。プレイタイムからすると平均して91分ごとにゴール/アシストをしている計算になる。どうりで毎週活躍が伝えられるわけだ。
そんな彼のインタヴューが昨日公開されていたので、その一部をご紹介。
🆕 Interview with Arsenal striker Mika Biereth #AFC
⚽️ Being a ‘s***’ Kane & Haaland
🇦🇹 Scoring goals at Sturm Graz
🏴 ‘Comeback’ at Motherwell
🤕 Getting clattered by Gabriel
⚡️ Why Martinelli is the best in training
🔮 Future plans after 23-24https://t.co/ec3wK8kzPC— Oliver Young-Myles (@OMyles90) March 6, 2024
「ぼくはハーランドとケインの“Sh*tバージョン”」
ビエレス:前にも云ったように、もしぼくが自分を誰かほかの選手とくらべるなら、S**t HaalandとかS**t Kaneだね! 彼らのハイブリッドのもっと悪い版(笑い)。
Haalandみたいに、ぼくが気にするのはゴールを決めることだけ。ぼくに2タッチ分のボールをくれるなら、2ゴール決める。ぼくには、ゴールを決めるのがすべてなんだ。
でも、ゴールできない試合のときは違う側面もある。ボールが深くにあるときなんかは、リンクプレイをやったりホールドアッププレイをやったり。Kaneがやるみたいにね。あのふたりはピッチでは異なる価値がある。
ローンよりパーマネント移籍に前向きだったビエレス
(Motherwellは彼のローン先を変更したアーセナルの決断に超がっかり。だがSturm Grazではタイトル争いがある。ローンよりパーマネント移籍したかった?)Sturm GrazのSDは、そうしたかったと云ってた。ぼくもそれには前向きだったけど、アーセナルはぼくの退団は認めなかった。
どこかに腰を落ち着けることとか、すべてのよけいなこと、家探し、慣れない場所、車とか、そういうのはしばらくするとちょっとうんざりしてくる。ホームを探したくなる。でも、ぼくは1月には非売品だったから、シンプルではあった。
それと、クラブはヨーロピアンコンペティションにいるから。彼らはリーグトップになろうとしているし。ステップアップのためのクラブとしてはかなりいい。ここでもかつて多くの選手たちがいて、つぎのステップを許された。
アーセナルのファーストチームに入る難しさを自覚
(アーセナルとの契約は夏に残り1年)ぼくはローン中なので、自分にできることはたくさんゴールしていいプレイをするだけ。夏にクラブに戻ったときにはチャンスがあればいいのだけど。
でも、ブカヨとガビ(ネリ)、エミールがチームに入っていったとき、アーセナルは苦しんでいた時期だった。いまでもブレイクスルーするにはとても難しいのは同じなんだけど、いまよりは楽だったはず。いまでは、ひとつ敗けるかどうかが問題だから…… シティとリヴァプールは敗けないでしょ? この3つのクラブは激しい競争をしている。
「ビッグガビを背負うのは交通事故」
(アーセナルライフ)シンプルだけど、いかに細かいことまでやるかはそこで学んだ。そういうのはすべてアーセナルで学んだことだ。
ファーストチームとトレインすればするほど、それに慣れていく。そういったトレイニングセッションのおかげで、21才でプレイし、その後ローンでプレイするのに役立った。
最初のセッションのひとつで、ぼくはビッグガビを背負ってホールドアッププレイをやろうとしていたんだけど、まるで交通事故みたいだった! 彼はどでかいし、そのときのぼくはまだ18だった。そんな感じだったから、スピードとフィジカリティに役立った。
アーセナルにいたときは、ロブ(ホ)、キーラン、アーロンにもとても助けられたが、いっしょにトレイニングしたなかでは、マルティネリがベストだった。彼はなにをやるときでも、とてもクイックでシャープ。
自身の将来について
(アーセナルで成功できれば理想だけど?)ぼくのいちばんのプライオリティはファーストチームフットボール。ベンチに座ってただ試合を観てることにはあまり興味はない。Motherwellでの6ヶ月や、ここでのように、試合でプレイしてゴールを決めたい。
ただ観てるだけになるハイレヴェルなら、ぼくはレヴェルを落としてでもプレイしたい。それが、自分のベストプレイスを見つけるためのプロセスになる。
うーん。これだけ活躍しても、このまますんなりアーセナルのファーストチームに入っていけるとは信じていないようだ。なかなか謙虚というか、現実的な視野をお持ちである。
この動画はいずれ消えてしまうかもしれないが、云われてみれば、ケインぽさはある。187cmの長身で、フィジカリーなタフさもあるとなれば、アーセナルだってファーストチームにほしいキャラクターのストライカーではあるのだが、本人的にベンチは嫌だとなれば、来シーズンのファーストチームにいる可能性は極めて低いだろう。それとも、アルテタが認めざるを得ないほど残りシーズンでさらに大きな活躍をするか……
Mike Biereth 23/24 – Pure striker pic.twitter.com/TdoljZXuly
— 🍔 (@Lhastim3) March 5, 2024
彼の評判については、先週Sturm Grazのユースコーチという人物がr/Gunnersを訪れてコメントをしていた。このひとはアーセナルファンでもあるという。
Sturm Grazのユースコーチでアーセナルファンとして、短い期間ながら毎試合で彼を観ているわたしの考えを述べよう。
(中略:オコンコの悪評について)
ビエレスについては、彼は派手なストライカーで、コンスタントに危険なスペイスで仕事をしている。ボールがどこへ転がるかのよい感覚も持っている。彼にはスピードがあって、ここまでのコンペティションではほとんどの1v1で勝てる強さもある(オーストリアンブンデスリーガとUECLでのSlovan Bratislava)。いいフィニッシャーでもあるね。
最初にプレッシングをやるいいワークレイトもあって、戦術的センスでもよく訓練されている。試合のはじめからどのフェイズでもいるべき場所にいる。
彼を、ここに2年前にいたHojlundと比べたくなるのも理解できる。ここまでは、わたしはまだ彼をHojlundのレヴェルにいるとは観ていないし、Hojlundは彼よりも一段階早いし強い。彼にはそのヴァイブはまだないが、そのいっぽうで彼はまだここに数週間いるに過ぎない。今年いっぱいで彼になにができるか観てみよう。
彼がこの先、トップレヴェルでブレイクするときが来るのかどうか。いまのところは、かなりよいきざしがあると思う。
彼は夏にアーセナルと契約は更新しない(ローンに後ろ向き)だろうから、売却されることになりそうで、そのときにセルオンやバイバックなど、どれだけ有利な条件をつけられるか。交渉の腕の見せどころである。
おわり