3月に入り、ますますシーズンが深まるなか、PLでの熾烈なタイトル争いはかつてないものになっているらしい。3チームが2ポインツ差のなかで三つ巴。しばらくつづいたシティとリヴァプールの独占エリアに、ついに割り込んだのはわれらだった。
そしてこの週は、彼ら1位リヴァプールと2位シティの直接対決があり、どんな結果でもタイトル争いに大きな影響を及ぼすこと必至となっている。そのすぐ後ろでタイトルをねらうわれらにとっても、影響大のビッグマッチ。その結果が及ぼす影響を無駄にしないためにも、われわれはここで粛々と3ポインツを重ねていくことが求められる。
アーセナルのMD28は、ブレントフォード@エミレーツ。
アーセナルはもちろん現在スーパーファインフォームで、PLでは今年に入って7連勝中。この間の試合平均ゴールが4+と勢いが止まらない。8連勝を目指す今回も、記録的なアウトプットでこのフォームを継続するのかどうかが注目になっている。
土曜の試合をプレヴューしてゆこう。
アルテタの試合前コメント「アーロンは準備万端」
木曜に行われた試合前プレス会見。AFCオフィシャルサイトより。
(チームニュースについて……)
アルテタ:あまり変わりはない。前回月曜の試合では何人かの選手が戻り、そしてマルティネリとブカヨにちょっとした問題が出た。だが、それについてはわれわれもかなり楽観的で、彼らはスクワッドに含まれるだろう。明日の彼らがどういう状態かは観なければいけないけどね。
(アーロン・ラムズデイルの今シーズンのゲイムタイムについて……)
そういうことになっている。彼は完全に準備はできてるし、毎日とてもよくトレインしている。彼も、ほかのあまりプレイタイムのない選手と同じようにとてもプレイしたがっている。土曜は彼にとってはグレイトな日になる。
(今シーズンのアーロンのアティチュードは?……)
ブリリアントだ。とてもよい。とても協力的で、わたしの期待どおりトレイニングでは全力でプッシュしている。チームにふたりのトップGKがいるのはうれしい。
(ドゥバイキャンプがこんなにも成功したのはなぜ?……)
必要性があった。その前はかなりタフな期間だったから。チームはかなり多くの試合をプレイしていたし、いくつかの試合では、敗けにふさわしくないものもあった。
しかし、あれは進歩しつづけるために、自分たち自身に要求するために必要なものだったんじゃないかと思う。あの天候と気温が。
いくつかのことでは、チームとして進歩するために取り組む時間をつくったし、すべてがクリックした。試合に勝ち、いいプレイをしていることも役立っている。
(あの遠征がシーズンのターニングポイントだった?……)
あれはとてもよかった。チームにもパーフェクトなタイミングだった。そこで築いたもの、ケミストリ、周辺のエナジー、ともに過ごす時間の量、その一員であることを楽しむこと。とてもポジティヴな遠征だった。
(昨シーズンのブレントフォードとのホームゲイムが今回のやる気になる……)
われわれが取りこぼしたすべてのポイント、今シーズンに感じた苦痛、それらはまだここにある。われわれがプレイする理由はたくさんあるし、試合の難しさはつねにとてもタフだ。
われわれは、彼らとすでに2回プレイしていて、われわれも苦しんだ。ブレントフォードにはいつも苦しまされる。土曜も似たような試合になると予想している。
(リヴァプール vs マンシティよりブレントフォードに集中……)
それがわれわれが唯一コントロールできることだから。よいパフォームをし、相手よりいいプレイをし、試合に勝つ権利を得る。まずはそれをやり、もしそれができたのなら、日曜の試合はどんなフットボールファンにも観て美しい試合になるだろう。わたしも必ず観る。
(その試合結果は気になる?……)
わたしにはどうにもできないこと。わたしは、この10年でもヨーロッパのベストな2チームの素晴らしい試合を楽しむつもり。それがなにをもたらすのか観てみようじゃないか。だが、われわれの集中はブレントフォードだ。
(あなたは自分のなかでどちらが勝つと思っている?……)
私的にも公的にも同じ答えになる。だって、わたしはそれに関係ないから。
(選手たちの新契約についてなにかニュースは?……)
とくには。そこはエドゥやクラブにまかせているし、ふさわしいときになればお知らせされるだろう。
(最近の結果はタイトル争いのライヴァルにメッセージになっている……)
それが素晴らしいのは、このチームにあるクオリティと一貫性を示しているから。われわれのゴールの決め方もそう。そのマナーだけでなく、選手個人もとてもポジティヴ。
そのうえ、失点が非常に少ないという事実。そうした具材がいっしょになって、結果と一貫性にとてもパワフルになっている。われわれは、もっと求めていく。
(アーセナルがトップへ入っていこうとしていることがライヴァルへのプレッシャーになっている……)
われわれは、要求を理解しているし、その要求はブレントフォードから問われるものだ。この試合に勝ち、それを特定すること。
われわれはまだそこにはいないし、いまよりももっとよくなりたい。ほかの2チームも同じ。だから、われわれは勝ちつづける必要がある。
(密かにリヴァプールとシティのドロウを望んでいる?……)
正直、わたしには関係ない。子どもたちといっしょに試合を楽しむよ。
(これはPL史上ベストなタイトル争い?……)
多くのひとにとって、とてもおもしろいものになっているとは想像できる。われわれもとてもおもしろいものにしたいし、とくに自分たちにとっては、これをつづけていく必要がある。
(カイ・ハヴァーツの現在のインパクトについて……)
あれは彼のキャラクターを示してもいる。彼が、どのようにすべての疑問符に対処してきたか。
試合のあるフェイズでうまくいっていないときでも、彼がつねに観せているアティチュードがある。彼は、ハードワークをつづけ、だからこそここでみんなから愛されている。
そして、ピッチにおける彼のクオリティとインテリジェンス、チームに対する貢献。彼がいてくれることにみんながハッピー。
(デクラン・ライスがよりゴール関与を求めている姿勢は伝染する……)
それこそが、このチームのなかにあるつねに進歩したいという気持ちだ。彼らは全員がさらにもう一段か二段のギアを持っていると信じているし、そこがわれわれが彼らをプッシュしたいレヴェル。
われわれは、それをほとんどの選手と達成しているところで、それを今後もつづけていかねばならない。
(このチームはあなたがアーセナルに来たときに想定していたようにプレイをしている?……)
そこにいる選手のことをわからなければ、それをやるのはとても難しい。プレイするために、やりたいことをかなえるために、選手とそのクオリティに適応する必要がある。
しかし、わたしはいまのチームのプレイにとても満足している。
(今シーズンのチームは何が変わったので?……)
経験が要素になっている。彼らはより長くいっしょにプレイしてきているし、システムの理解も進んだ。彼らも自分たち自身がよくなるために課す要求、競う必要性を理解している。
そうなれば、結果がよくなれば自信も増し、パフォーマンスもよくなる。
(ハヴァーツはフロントからプレスしていくプレイをしたいチームの鍵になっている……)
そうだね、彼のスペイスを占領する能力もそうだし、トランジションを利用することも。彼がハイプレスでやるアグレッションは、とてもとてもよい。
彼にはいろいろな種類の試合でプレイするフィジカルクオリティがあり、チームにとりとてもポジティヴな能力になっている。
(ティエリ・アンリがライスとYaya Toureの類似点を指摘している件……)
とてもよい選手は比較されるもの。Yayaはすごい選手だった。彼がこのリーグでやったことは際立っていて、デクランももっと望んでいる。それはいいサインだね。
(アーロンのパーソナリティの大きさ……)
選手にとって対処しなければならないもっともタフなことのひとつは、ふさわしいプレイ時間を得られていないこと。アーロンだけじゃない。ほかの多くの選手も。だが、われわれには信じがたいほどの選手のグループがある。
われわれもできるだけ率直に説明しようとしているし、彼らに寄り添いサポートを与えている。そして、彼らにチャンスが訪れたとき、結局は彼らもベストなやりかたでチームに貢献したい。それが、アーロンが土曜にやろうとすること。
(勢いを築いていくためには試合間はあまりないほうがよい?……)
最近のわれわれは、とても奇妙なスケジュールだった。ニューカッスルのあとには長い時間が空いて、同じことが一週間前だか二週間前にもあった。
われわれはそれに適応したし、それに適応できるキャパシティがなければならない。そして、このあとの2試合は試合間が全然ない(※訳注:土曜PLから火曜CL)。その後はまた、インターナショナルブレイクに入ってマンシティまで大きなギャップだ。
だから、この時間を最大限有効に活用するために準備をしようとしている。
(エディ、リース、エミールがシェフUでプレイせず……)
それについてはわれわれも話しているし、すべての選手をすべての試合で使うことはできない。彼らは何試合か前のニューカッスルではプレイし、チャンスはあった。
いまはもう5サブズもあり、以前の3人からもうふたりの選手をハッピーにできている。
それがわたしのやりかただ。つねにプレイしたい選手がいる。だが残念ながら全員をプレイさせるのは不可能。それはわれわれ次第じゃない。それをかなえることができないのは、彼らもわかっている。
(プレイ時間についての議論はさせないようにしている?……)
なにも約束はできないということだ。この3週間あるいは7日間で何が起きるか、誰も知り得ない。
わたしが考えるのは、同情を示す必要性と彼らにとなりにいると感じてもらうこと。彼らがいるところは理解している。だが、現実もある。これがフットボール。
これがチームスポートであり、それを理解し、ときが来れば役割をまっとうすること。それは、3週間もあればかなり違ってくるかもしれないのだ。
(リヴァプールとマンシティの試合はコーチングスタッフといっしょに観るので?……)
それは考えてもいなかった。いいアイディアだね! でも、わたしのアイディアは子どもたちと観ること。まだどうするかわからないけど。
(アーロンはあなたのGKに対する要求に応えられる?……)
彼はそれに適応できるだけじゃなく、わたしがやりたいこと、われわれがやりたいことに対し、とてもうまくパフォームできると証明してきている。
(彼にポジションをキープできるチャンスはある?……)
われわれは、選手とはそういった類の話はしない。アーロンでもほかの選手でも。今日プレイするからといって、翌週もプレイするとは限らない。
(この夏にIvan Toneyには行かない?……)
ほかの選手については話さない。なぜなら、そうでなくともわれわれは多くの選手とリンクされているので、わたしは市場のすべての選手を除外する必要があるから。
(いまのチームの得点フォームは夏のFW補強の必要性を再考させる?……)
ノー。夏のプランはとてもはっきりしていて、シーズンのはじめにはほとんど終わっている。自分たちが持てるものの理解、何人かの選手の契約状況、どう進歩したいか、チームのレヴェルを維持するか。
これは、間違いなく、なにも変わらない。
以上。会見後半があるかもしれないがまだ公表されていない。見つけたら追記するかもしれない。アルテタのバルセロナ行きのうわさのやりとりもあるかも?
※追記:ミケルのプリマッチ会見のつづきが公開された。なぜに細切れ。
アルテタが2月のManager of the Monthに選ばれた件、ラムズデイルの件などがおもなテーマ。
追記ここまで。
今回の会見のトピックは、この試合でプレイするであろうラムズデイル、それとこの試合のあとに行われる#LIVMCIのこと。あとは、ドゥバイ後のフォームもあらためて話題になっている。
また、昨日の弊ブログのエントリでも触れた、ヘイルエンダー3人組のプレイタイムのことも、いくらかやりとりがある。
アルテタは、ラムズデイルのプレイタイムについて問われ、選手にとっては少ないプレイタイムへの対処がもっともタフなことのひとつだと述べているが、それは「マネジャーにとっても」が彼の本音なんじゃないかと思う。それで外野から批判されたり、文句を云われたり、矢面に立つのはチームセレクションの責任があるマネジャーなのだし。
トップチームとして、勝つためにつねにベストチームでなければならないなか、未来につながる起用もしていかねばならないし、ベンチひとりひとりの不平不満も解消せねばならない。難しい仕事だ。