こんにちは。
PLの夏の移籍ウィンドウが開くのが6月14日ということで、まだ2週間くらいある。いかがお過ごしですか。
さて今回は、アーセナルファンならもうみんな名前くらいは聞いているであろう、RB LeipzigのBenjamin Šeško(ベンジャミン・セスコ)について。
彼はアーセナルのストライカーターゲットとして、もう長らく界隈で取りざたされているひとりだが、最近の英国でのニュースや議論を観ていても、どうもアーセナルは実際に彼に動くことになりそうな気配がとてもしている。現実味がある。彼がアーセナルのトップターゲットであるという報道もちらほら。
大きなニュースが来る前に、彼の情報をまとめておこう。
Benjamin Šeško to Arsenal ? の噂
これを最初にブレイキングしたの誰なんだろ。
少し調べたところ、彼はACミランのターゲットだったということもあり、アーセナルとのリンクを報じた比較的古いニュースはイタリアメディアだったりした。
ぼくのブログでは去年の10月のエントリに初めて彼の名前が出てきて、そのときはすでに界隈でちらほら見かけている名前だった。
いまではもちろん、オーンステイン、ロマーノ、ワッツとTier1ジャーナリストたちもそのリンクを認めているストライカー。アーセナルは彼に強い関心を持っている。
彼の代理人も何度かエミレーツでの自撮りをIGにアップしているので(なんでだよ笑)、クラブと選手側が接触しているのはほぼ間違いないと思われる。
そして、アーセナルとリンクされているほかのターゲットたちのなかでも、とくに注目が高まってきていたのは、彼がシーズン後半にだいぶ活躍したから。ブンデスリーガの最後の7試合で7連続ゴールをやっている。ビッグクラブとリンクされるなか、彼はトップフォームでシーズンを終えた。
彼にまつわる最近のニュースのいくつか。
🚨🇸🇮 EXCLUSIVE: RB Leipzig have made contact with Benjamin Šeško’s agent in recent days to offer new lucrative contract.
Several top clubs want Šeško this summer, especially from PL. 🏴
Leipzig offer new deal and key-player project to stay for one more year.
Up to Šeško. 👀 pic.twitter.com/lC3aGe2PB9
— Fabrizio Romano (@FabrizioRomano) May 19, 2024
複数のトップクラブがSeskoを狙うなかで、RB Leipzigは魅力的なオファーでSeskoの慰留に努めている。どうしてもあと一年はチームに残ってもらいたい。決断は本人次第。
⚪️🔴🇸🇮 Benjamin Šeško will decide before the Euros whether he wants to sign new contract at RB Leipzig or leave this summer.
His agent confirms plan to make decision within three weeks with several clubs interested, especially in PL.
No chance to accept Saudi move. pic.twitter.com/7HWu0K66vL
— Fabrizio Romano (@FabrizioRomano) May 22, 2024
Seskoは夏のEUROが始まるまでに自分の将来を決めるつもり(※スロヴェニアのEURO初戦は6月16日)。彼の代理人は、今後複数のクラブ、とくにPLクラブとの交渉があると認めている。(サウジクラブのオファー)彼がそれを受け入れる意向はない。
リリースクロウズについての話もある。
ジャーマンフットボールのTier1ジャーナリスト、Christian Falkによれば、当初彼に設定されていたRCは€50mだったが、今シーズンの彼のパフォーマンスとプレイ時間によって、それが€75m(£64m)に増額されたという。
Seskoに興味を持っているPLクラブは、アーセナルのほかに、チェルシー、マンUなどと云われている。
Benjamin Šeškoのプロファイル
以下はTMより。
- 名前:Benjamin Šeško
- 誕生日:May 31, 2003 (20)
- 出身地:Radeče Slovenia
- 身長:1,95 m
- 国籍:Slovenia
- ポジション:Attack – Centre-Forward
- 利き足:right
- 残り契約:Jun 30, 2028
カイ・ハヴァーツをわずかに超える長身。20才。ポジションは9のみということは、ハヴァーツと違いヴァーサタイルな姿は見せていない。
代表チームはスロヴェニアで、すでに28キャプス。2021年にデビューなので、17才のときには代表選手だったエリート。※スロヴェニアはJan Oblakがいるチーム
現在のMVは、€50m。
23/24の成績は、ブンデスリーガ31試合でG14 A2。スタートが17試合でプレイタイムが1528分。110分ごとにゴールという。
ちなみにその前年はというと、ブンデスリーガ30試合で、G16 A4。
RB Salzburg出身で、シティのHaalandと比較されることも少くないようだ。ちなみに、Lipzigでは「フィジカル面ではSeskoは、Haalandより強い」と云われているとかなんとか。
こちらはフースコによる、彼の分析。
強みはヘッダー、スルーボール、フィニッシング。弱みはパッシング。
FBRefのスカウティングリポートでも、彼のパス方面の弱さは数字に出ている。
プレイのスタイル
百聞は一見にしかず。
でかくてつよくてうまい。ハイライトリールだからかもだが、パスが悪いという感じはあまりしない。
なぜBenjamin Šeško?
去年の夏のアーセナルは、ハヴァーツも取ったしジェズースもまだ安泰だと思われていたし、その時点ではCFは優先度の高い補強エリアとは思われていなかっただろう。
その重要性がかなり高まったのは、2023冬ウィンドウだった。ハヴァーツが(8で)フィットせず、ジェズース不在で、チームに欠けているものとして「ちゃんとした9」の必要性が界隈で叫ばれていた。
そのときによく名前が挙げられていたアーセナルのターゲットに、Ivan Toney、Victor Osimhen、Viktor Gyökeres、Alexander Isak、Evan Furgason、Joshua Zirkzee、Victor Bonifaceらがいた。
そのなかから、最近Benjamin Šeškoが浮上してきたのはなぜかと考える。
いくつかが要素が考えられるなかで、ひとつはクラブの財政状況がある。
これはすでに各所で云われていることだが、アーセナルはもうこの夏に£100m越えのようなサインはしないのではないかということ。アーセナルは、夏に£200m越えの投資を2年連続で行っており、CLで得た資金があるとはいえさすがに持続しないという。それができるとすれば、選手を思うように売却できたとき。とか。
またこの夏は、GKやMF、LBなどCFと同様に優先したいエリアがあり、FFP/PSRの要求からも、できるだけ出費は抑えたい。
したがって、このなかでも移籍金や給与でかなりの金額を要するだろうターゲットは自ずと外れることになり、比較的安価なターゲットが選ばれやすくなる。
それと、新ストライカーの選定に当たっては、云うまでもなくカイ・ハヴァーツのインパクトがある。それがアーセナルの移籍市場へのアプローチを半年前から劇的に変えてしまったという。
シーズン後半、あのシステムで9としてあそこまで機能したハヴァーツを新シーズンでそこから外せるかというと、それもなかなか難しい相談であり、そうなればもはや一定の評価がある9を高額で買うよりも、今後の成長に期待するような荒削りの選手のほうにチームの目が向くようになってもおかしくはない。“project signing”といういいかたは、最近よく目にするようになった。
アルテタがひきつづき重視するであろうヴァーサティリティについては、彼のプロファイルからすると、欠けているように見えるので、そこはややマイナス要因かもしれない。
ちなみに、TNATはアルテタの好みについて、「誰かひとりだけしか取れないなら絶対にIsakを選ぶ」と云っていた。Isakはニューカッスルが彼を中心にチームをつくろうとしているほどの選手なので、残念ながら、彼らが仮に財政難であっても、いくらアルテタが欲しくても難しいだろう。でかくてはやくてつよくてうまくて、理想の9ではあった。
と、そういったことを総合的に考慮すると、20才のBenjamin Šeškoが選ばれることが、メイクスセンスになってくるという。
すでに上に書いたように、Seskoが行き先を決めるのは6月なかばのEUROが始まる前だというので、それについてはわれらもそこまで待たされないで済みそうだ。
彼目線で考えると、いまのアーセナルは来てもレギュラーが確約されない状況になるだろうが、アーセナルのプロジェクトに魅力を感じ、それを彼が受け入れるかどうか。
もしアルテタやエドゥが、彼にPLやCLのタイトルの夢を語っても、それがそこまで非現実的でもないという。考えてみればすごいこってす。
チームにもうひとりのベンジャミンが来るのか否か。ガブリエルの牙城を崩すのはマーティンか、ベンジャミンか。
これからどうなるか観てみよう。
おわり
タイムリーなエントリー‼
パスのスタッツにおける項目は、
降りて組み立てに参加するタイプのCF(3TOPの真ん中)はともかく
1TOPタイプのCFにとってはやや的外れにもなってしまう。
プログレッシブなパスは殆ど必要なく、必ずしも自力で運ぶ必要はなく、
PA内で何度も受けるより少ないチャンスで決められるorシュートに持って行ける強さ
の方が求められる。
それだけ本物のCFは特別で、誰にでもできるポジションではないということですね。
ほんと取れるものならイサク一択ですよね…
ハヴァーツは純正な9番では無いし