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【マッチレビュー】24/25 EPL アストン・ヴィラ vs アーセナル(24/Aug/2024)宣言となる勝利

試合の論点

アストン・ヴィラ vs アーセナルのトーキングポインツ。

ヴィラとのタフなアウェイ試合に勝利。去年の雪辱を果たす

アーセナルにとって、今年最初のアウェイ試合となったアストン・ヴィラ。ホームチームにも試合を決める大きなチャンスが何度か訪れたものの、ゴールを決めることができず。いっぽうのアーセナルは後半の2ゴールで試合を決め、貴重なアウェイ勝利をもぎとったのだった。

アーセナルはこういう試合でゴールできず敗けたほうとしてこれまで何度も泣いてきたが、まあときにはこんな試合もあるということ。

試合を終えてみて、やはり試合前から想像していたようにアーセナルにはとても難しい試合だっただろう。

アーセナルは、とくに前半はボールを持ったときビルドアップに苦しむ時間が長かった。ヴィラに中央をコンパクトに守られ、LBからMFに上がったティンバーにも、パーティにもタイトなマークがつき、なかなかMFにボールを渡せず前進できない。そのおかげでチームプレイのリズムが生まれず、やりたいことができないというモヤモヤした感覚がとてもあった。思えば、あれがエメリのヴィラかもしれない。

バックラインでボールを回す時間が長いせいもあっただろう、24分にガブリエルがボールを持ちながらプレスをしかけてきた相手DFを背負うという、痛い判断ミス。そこからのあのWatkinsのショットが決まらなかったことは、ラッキー以外の何者でもなかった。あれは、ボールをキープしようとしたガブリエルはもつれあって相手に倒されたようにも観えたのでファウルだったかもしれないが、そもそもつねに安全第一のプレイが要求されるCBが、あのような危険な場所でしてはいけないプレイだった。

前半、ヴィラのほうは、何人かたてつづけにケガ人(自損)が出るようなアクシデントがあり、ひとりは16分という早い時間に交代を余儀なくされた。そこには足をひねった?Leon Baileyも含まれ、もしかしたら今回ヴィラの右ワイドからの攻撃があまり目立たなかったのは、その影響があった可能性はある。彼らはこの試合はむしろ左から攻撃していた。

そして後半も、あのラヤのセイヴがあったあのシーンを除いては、前半と似たようなやや膠着した状況がつづいた。といっても、どちらも攻撃をしていないわけではなく、どちらが先にゴールを決めるかわからないといった緊張感のある攻防。

だが、試合後のアルテタが「個人が必要なときだった」とラヤを称賛したように、トロサールのファーストタッチでのゴールもまさにそれだった。なんという効率的フィニッシャー。そこからは、アーセナルが勢いに乗り始め、10分後にパーティのゴール。ちなみに両方ともサカのアシストかと思ったら、トロサールのほうはアシスト記録はついていないようだ。

その2分後には、オーデガードが、これまたハヴァーツとトロサールのナイスプレイから、ゴール真ん前で決定的チャンスを迎えるもシュートは盛大に宇宙空間へ。いずれにせよこの時間チームは、かなりプッシュした。

アーセナルは残り10分もしっかり試合をマネジしてクリンシートで勝利。めでたしめでたしで試合は終了した。元マネジャーのウナイ・エメリに、チームの成熟を感じさせるような勝ちかた。

ところで、この試合アーセナルをもっとも手こずらせたヴィラの選手は、間違いなくMorgan Rogersだろう。何度も単独で中央を突破する彼のボールキャリーはただ事でなく、彼がペネトレイションを開始するたびにアーセナルのMFは何度もパニックに陥った。深い位置からのランは、ライスを彷彿とさせるところもあるが、それよりももっと強力で効果的な。まるでブルドーザーみたいだった。ぼくも名前をおぼえた。

しかし、ヴィラはこれほど強いと、われらは先にそのタスクを終えられたのはあらためてよかった。ここでは、ビッグ6を含めて多くのチームがポインツを落とすだろう。

そんな相手にわれらは勝った。

トロサールとマルティネリ、LWのポジション争い

トロサールは65分にマルティネリとの交代でピッチに入ると、最初のタッチでゴール。ワンタッチでGKの手の届かないゴールのスミを狙いすましたショットが決まった。あのとき、まだ0-0で試合がどちらに転ぶかわからない状況で、あのゴールは、この試合にとりまったく決定的であった。ラヤのビッグセイヴとともに、アーセナルがこの試合に勝った大きな理由だった。

試合後のアルテタが「レオは怒っていた」と云ったのは、彼のゴールセレブレイションを観ていたからかもしれない。あんな劇的なゴールを決めたあとも、憮然とした表情を崩さず。ビッグウィリーに根負けするまでは(笑い)いつもの双眼鏡ポーズもやらなかった。

彼はふだんもゴールを決めて盛大に喜びを表現するタイプではないけれど、今回のあれは明らかに意思表示があっただろう。不満のボディラングエッジ。云いたいことは顔で云う。

だから、今回のようにトロサールが決定的な活躍を見せたあと、つぎの試合でLWのスタートがどうなるかは興味深い。

アーセナルのLWのポジションは、チームのなかでも比較的レギュラーが固定されていないエリアだろう。マルティネリとトロサールの能力は、どちらも甲乙つけがたいし、それぞれの良さがある。今シーズンは、2試合つづけてマルティネリがスタートしているものの、アルテタもほかのポジションほどファーストチョイスを決めていないはず。

マルティネリは、試合のなかではちゃんとチャンスもつくっているし、ウィングとしての守備貢献もかなり捨てがたいものがあるが、しばらくゴールやアシストの結果が出ておらず、若干スランプの雰囲気はあるっちゃある。空回りというか。それでもアルテタが彼を起用しつづけているのは、いずれ結果も出すという信頼があるからだろう。何かのきっかけで、自信を取り戻すのを待っている。

だが、トロサールは完全に即戦力。起用されれば即座に結果を出す。そういう選手だと今回も本人が主張してみせた。

もし、アルテタがつぎの試合でトロサールをスタートさせるかどうか悩むとすれば、スーパーサブとしての彼の優秀さを観ているというのはあるかもしれない。試合を変える、まさしくゲイムチェンジャー。そういう良さは確実にある。そういった試合の流れや勢いを変えられる攻撃のコマは、チームにとり非常に重要だ。そして、いまのチームでそのような役割を担える選手はとても少ない。

ただ、マルティネリもまたゲイムチェンジャーになれるタイプの選手なので、つぎのBHA(H)は、トロサールのスタート、ネリのベンチで逆の立場になることは考えられる。アルテタもそこまでネリのスタートにはこだわらなさそう。そして、ネリがまたベンチから活躍したりして。

競争においてふたりが高め合う。これぞ切磋琢磨。LWには、いま健全な競争がある。

ラヤが2試合連続のビッグセイヴでチームを救う

アーセナル公式(ファン投票)、PL公式、BBC Sport、Sky Sports、すべてでMOTM。今回もまたありえないようなビッグセイヴを見せた。

上にも書いたように、あのWatkinsのショットのxGは0.5。ヘッダーで多少チャンス量が割り引かれているとすると、足だったらもっと大きな値だったはず。つまり50%以上で決まるようなショットを防いだ。まるでペナルティを防いだようなものかもしれない。

ラヤはもちろんGKにしては身長も低いし、ショットストップのような能力よりも、配球のほうを見出されてアーセナルのNo.1になったと思っていたが、前回のウォルヴズといい、今回のヴィラといい、試合を決めるようなショットストップを見せてくれるとは予想もしていなかった。

今年もゴールデングローブ、期待していいかな。

そういえば、Watkinsは試合後えらい落ち込んでいたらしい。そりゃそうだ。優秀なストライカーをがっかりさせるGK。

アウェイでめちゃつよなのも、失点が超少ないから。

PLのクリンシーツ(2024)も、アーセナルがダントツでトップ。

アーセナルがリーグでスタートから2試合連続クリンシーツをやるのは、だいぶ久しぶりのことらしい。50年以上ぶり。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

One Commnet on “【マッチレビュー】24/25 EPL アストン・ヴィラ vs アーセナル(24/Aug/2024)宣言となる勝利

  1. 今節の1番は、やはり ESR のゴールです。
    涙が出ちゃいましたよ。
    もう、エミレーツでも決めてくれていいですよ。

    アーセナル、開幕2試合とも不安定なゲームでしたね。
    でも、114ポイントとるために勝ち続けることが大事。
    しぶとく頑張って欲しいですね。

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