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【マッチレビュー】24/25 EPL ToT vs アーセナル(15/Sep/2024)チームの成熟を示すNLDアウェイ3連勝

Big Gabi strikes again

もはや彼のトレイドマークとなっているヘッダーのゴール。守備でも大いに活躍して、サリバとともにクリンシートにも貢献した。文句なしのMOTM、それがガブリエル。

決めてほしい試合で決めてくれる頼れる漢。アーセナルのリーグベストのセットピース成分の多くが、彼に由来しているといっても過言ではないほど。

こうして、相手がいくらボールを持って試合を進めようとも、セットプレイのその瞬間だけは関係なし。モダンなチームが、少しでもゴール機会を増やそうと、どこもその改善に力をいれようとしているのは当然のことだろう。間違いなく試合結果を左右する重要な戦術になっている。いまイングランドではアーセナルがそれを証明している。だからAngeが、ああした態度を取るのはちょっと理解ができないという気がする。

しかしそれにしても、このゴールにおけるガブリエルの功績をおとしめる意図はまったくないんだが、今回の彼のゴールはToTのNo.17によるところがかなり大きいだろう。Cristian Romero。

いくら彼らのボスがセットピースに興味ないとしても、アーセナルがそれを強みにしていることくらい選手たちも知っていただろうし、そのなかでもガブリエルがもっとも脅威だってことも知っていなければさすがにおかしい。

それなのに、あの守備よ。目を疑った。PLでプレイするプロの選手とは思えない。

ふたりの位置的にガブリエルをマンマークする責任があっただろうNo.17は、本来ダッコちゃん人形みたいに(古い)ビッグガビにまとわりついて彼の自由を奪わなければいなければならなかっただろうに、あろうことかボールが放り込まれても彼をブロックするそぶりすら見せず、ふらふらと前へ。その結果ガブリエルはどフリーに。あとから映像を見返しても、八百長を疑われかねないほどの不可思議な行動に見える。

一部報道によると、この試合はレアル・マドリッドのスカウトが、このRomeroとサリバのふたりをチェックしに来ていたそうで、やつがあんなヘマをやって、よけいにサリバが輝いて観えてしまった。もしかしてレアルにサリバをぶっこ抜かせるみたいな、そういう4Dチェス的な。

ジュリアン・ティンバーがつかんだもの、それは……

この試合のMOTMはもちろんビッグガビで文句ないのだけど、そのほかにもよかった選手が何人か。そのうちのひとりを挙げるならぼかあティンバーだなあ。彼は非常によかった。

LBとしては1 v 1守備がよかった。非常に落ち着いて相手のクロスをブロック。1 v 1は、ファーストチョイスだったジンチェンコでもっとも不満/不安だったもの。彼からのアップデイトとしては、あきらかな改善がある。

それと、攻撃参加も。今回もマルティネリとのコンボは非常に効果的だった。あのふたりとトロサールで、つぎつぎとボックスに侵入していくさまは、これまでサカ・ホワイト・オーデガードのトリオで右サイドでしか観られなかった関係性の発展を感じさせた。

ティンバーのプレイを観ていると、彼はLBのタイプとしては、ジンチェンコよりももっとベン・ホワイトに近いようだ。オーヴァーラップもアンダーラップもでき、攻撃フェイズでは積極的に前へ出る。これは今後マルティネリには追い風になりうる。

ネリが今回、ゴール/アシストの結果こそ出せなかったが、左サイドから何度もゴールを脅かしたのは、ティンバーの存在が無縁ではなさそうに思える。

もうしばらく右サイド偏重の攻撃バランスとなっているアーセナルでは、左サイドの攻撃はずっと課題であり、そこの光明が観えたのはよきこと。

この試合のティンバーのハイライトは、35分のアレ。

左サイド深くで相手DF(Pedro Porro)とボールを競り合ったときにファウルを取られて、そのままプレイをつづけようとしたティンバーが相手GKと揉み合いになったシーン。ボールの競り合いでは、一瞬ティンバーの危険なプレイのように観えたが、リプレイでよく見ればファウルにすら観えず。

しかし、このプレイで彼にはイエローカードが出た。例のPLマッチセンターのアカウントからのリアルタイム説明によると、ティンバーのカードはPorroへのチャレンジでレッドカードの可能性をVARチェック、それは認められなかったという。レッドカード? VARでファウルですらないのはわかったのでは?

このシーンのハイライトは、相手とボールを競り合うここではない。そのあと、ティンバーが相手GKの胸ぐらをつかんでやり合っていた場面だろう。もちろん、それは殺気立ったToTサポの目の前で、彼の味方はひとりもいなかった。そこであのむき出しの闘志。

アツい。ダービーに必要なサムシング。狂犬のスピリット。ピッチが一気にヒートアップしたのは云うまでもない。両チームが入り乱れた。

そして、このときティンバーがつかんだのは相手GKのシャツなんかじゃなかったのだよね。彼がつかんだのはアーセナルファンのハート。(ごめんそれが云いたかっただけ)

試合後は、ティンバーの熱血ぶりを称賛するアーセナルファンが跡を絶たず。彼のLBとしての安定したパフォーマンスと、このアツい闘志にすっかりファンも魅了されたのだった。「今日がティンバーがアーセナルに来た日」という声も。

今日からアーセナルマン。ジュリアン・ティンバー。キミはじつに素晴らしい。

今日のレフウォッチ

前日には、PL記録となる14枚のカードが出たとかでニュースになっていたら、この試合も前半だけで7枚という記録。最終的には8枚で14枚には遠く及ばなかったが、まあカードをよく出すレフだなとは思った。

ちなみに、この日のレフリーはリヴァプールファンとして知られるJarred Gillett。彼は、以前にもアーセナル戦でも議論な判定をやったことがある。

ヴィラでアーセナルのゴールを認めなかったレフリーはリヴァプールファン。レフのサポートクラブと試合割当ルールの是非 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING

そして問題は、この日の最初のカードとなった15分のサリバ。ライスがブライトンで2枚めカードを受けたときと同じ、リスタートの妨害。ついボールを抱えてしまった。まあ、百歩譲ってそれはいいとしようか。

だが問題は、同じリスタートの妨害をやってもスルーされるときがあること。この試合でもToTの選手が同じようにアーセナルのリスタートを妨げたとき、レフはスルーした。

これはどういうことか。

ライスの一件以降、ひきつづきアーセナル界隈では“letter of the law”(ルールに書いてあるから)が、そのように運用されているか厳しくチェックされているが、多くの試合でルールブックにある不正が黙認されていることは、すでに多くの事例が挙げられている。というか、この試合もそうだし、こんな事例なんて枚挙にいとまがない。この行動は、選手にとってもうほとんど条件反射や癖のようになっているし、それにいちいちカードを出していたら試合が成り立たない。

ということで、今回も「なぜか」アーセナルの選手だけがリスタートの妨害で厳しく罰せられたのだった。

ただ、このあと、やけにToTに対しカードが連発されたので(なかにはカードはやりすぎに見えるものもあった)、レフリーはこの件を後ろめたさを感じていたのかもしれない。それもあるっちゃある。

いずれにせよ、そういうことをやるのは悪いレフリー。Jarred Gillettには今後も注意が必要だ。

 

今回も活躍のハヴァーツ、誕生日だったラヤ、サカ、ちょっと自信喪失かものネリ、シャツがはだけて意外な筋肉質にドキ☆っとさせられたトロサール、アイテストになったパーティなどなど、語りどころは尽きないのだが、だらだら続けるのもアレなので。

この試合については以上。勝った!

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お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

One Commnet on “【マッチレビュー】24/25 EPL ToT vs アーセナル(15/Sep/2024)チームの成熟を示すNLDアウェイ3連勝

  1. いつも更新ありがとうございます!
    毎回アーセナル愛溢れる記事を楽しませていただいています。
    いやー、ウーデ&ライス抜きで素晴らしい勝利でした!
    ヌワネリも、あれだけ落ち着いてプレーできれば、どんどん出番がありそうで、活躍楽しみです。
    試合数多くなり大変だと思いますが、引き続き楽しみにしてます!

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