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【マッチレビュー】24/25 UCL アタランタ vs アーセナル(19/Sep/2024)アウェイで低パフォーマンスもラヤのビッグセイヴで1ポイント

試合の論点

アタランタ vs アーセナルのトーキングポインツ。

オーデガード不在の影響が色濃い低パフォーマンス

NLDでは、ほとんど感じさせなかったキャプテンの不在。今回のアタランタは、逆にそれを強く感じさせることになった。

守備では、ほとんどゴールを脅かされることはなかったものの、いっぽう攻撃では、こちらもまた相手の脅威になれず。上で書いたように、アーセナルのショッツ6は、この10年のCLアウェイ試合でもっとも少なかったという。

それと、試合後のアルテタが何度も述べているように、ボールを持ったときの不安定さ。

繰り返し、攻撃・ビルドアップのフェイズでいとも簡単にボールを渡してしまい、まるでリズムがつくれない。これまでのチームではファイナルサードへの危険なパスは、その多くをオーデガードが担っていたこと、それにビルドアップでも彼がパスとパスのあいだで潤滑油になっていたこと、それがチームからなくなった影響が如実に出たように思う。

こういう試合で勝負の決め手になったであろうクリエイティヴィティがない。チャンスをつくれなくなった。ジンチェンコでもいれば、もっと攻撃に色気が出たのかもしれない。

もちろん、それでもいくつかつくったチャンスを決めていれば、アーセナルが勝ってめでたしめでたしで終わったのだが、そうはいかないのがフットボール。フィニッシュがもっとも難しいということは今回もまた痛感させられることになった。だから、たくさんのチャンスをつくらねばならない。

これからのことを思うととても楽観的ではいられない。オーデガードの能力をそのまま代替するのは、いまのチームではほとんど無理だろう。

あのあと、彼は8週間離脱という説も出ていて、いずれにせよしばらくはこの状態でやりくりするしかない。だましだまし。メリーノも含め彼らが戻るまで、なんとかこのタフな期間をやりすごす。それができるかどうかでシーズンが決まるとさえ云えるんじゃないか。

ファンとしては、フリーフロウなアーセナルが観られないのはツラいが、地味セナルでも結果を出してくれさえすれば我慢できる。

ラヤが絶好調

あのペナルティは、いかにも外しそうな雰囲気が漂っていたが(毎度思うけどペンを外すやつは蹴る前の表情や雰囲気でけっこうわかると思う。自信がなかったのか彼はGKを観てもいなかった)、ラヤがみごとにセイヴ。事前にGKコーチと相談してそれがうまくいったということは、ある程度、相手GKのスカウティングデータがあったのだろう。読み勝ちだった。

ただ、あんな甘いところに蹴れば、方向さえ合えば一定レヴェルのGKならストップするに違いなく。今回すごかったのはふたつめ。ラヤの弾いたリバウンドのボールを相手がそのまま押し込もうとしたところを、ラヤが横っ飛びでセイヴ。あれは、誰もができるプレイじゃない。まさにThe Cat。

あのふたつのセイヴは、かつてヴォイチェフ・チェズニーがアンフィールドでやったやつを思い出すひとも多かったみたいだ。そんなのもあったな。

ちなみに、あのペナルティのxGが0.79、リバウンドが0.44で、ふたつ合わせて1.0を超えている。それほどのチャンス量だった。The xG Philosophyによれば、xGOTからすると、ラヤがこのふたつのショッツを止めるチャンスは3%しかなかった。

「このレヴェルでGKに求められるもの」。ラヤのパフォーマンスについて試合後のアルテタはそう述べた。強いチームには、優秀なGKがいる。MF危機で窮地に立っているアーセナルであるが、ラヤが絶好調であることは、一筋の光明という気がする。とくに、つぎの試合を考えれば1点が明暗を分ける。

心配なマルティネリの自信喪失

ふたつのビッグチャンスをミス。ひきつづきリトルガビが結果を出せず苦しんでいる。

とくにふたつめは、この試合のアーセナルの最大のチャンスで、必ず決めてほしいショットだった。0.49xGという値は、ほぼ50%と同じ。50%のチャンスはネリほどの選手なら決めねばならないだろう。

ひとつめと同じくこのふたつめも両方とも宇宙開発だったのが象徴的に思えるが、ラストアクションがどうしてもうまくいかない。考えすぎの兆候?

今シーズンは、サカがすでにG1 A4を記録しているのに対し、マルティネリはいまだGAなし。そのことも彼にそうとうなプレッシャーをかけているに違いない。

この試合でもそうだったように、彼はオフザボール(守備)が極めて素晴らしいので、アルテタも彼をスターティングから外したくはないだろうし、外せないだろう。彼がLWにいることによって、左サイド守備はかなり安定している。

かつてもアルテタのチームには、こういう「ハードワークするがゴールが遠い」タイプのアタッカーがいて苦しんだ時期があり(たとえばラカゼット)、マルティネリはその最新ヴァージョンに思える。

ただ、以前もそうだったように、基本的にこれは心理的/精神的な問題だろうから、自信を取り戻すには自分で結果を出して自分で問題を解決するしかない。最近は、ファンのあいだでも批判的に語られがちなことが観ていても辛いが、そんなときでも誰も彼の本来の才能や素質を疑うものはひとりもいないということを彼は知るべきだと思う。

ハヴァーツにしてあげたみたいなペナルティを蹴らせてやるというのも、効果があるのだろうか。

なにかきっかけさえあれば、と思わずにはいられない。

 

この試合については以上

アタランタとはこれでおしまいというのが変な気分だね。これまではホーム・アウェイだったから、少なくとも同じチームと2回はプレイして、もっとお互いを知ることができたが、これからは一期一会でそれっきり。つぎはいつ会えるのかもわからない。

 

さあつぎの試合は、すでに日曜に迫っているPLマンシティ@エティハド。

最近はシティの取り調べ(尋問だっけ?)が始まって、彼らが受ける可能性ある罰の件で盛り上がっていて楽しい。

シティが追放されるのはPLだけじゃないかもとThe Telegraph。いいね! 来年からはサウジリーグでプレイすればよし。

 

では、その試合のプレビューは追って。

COYG!



※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

One Commnet on “【マッチレビュー】24/25 UCL アタランタ vs アーセナル(19/Sep/2024)アウェイで低パフォーマンスもラヤのビッグセイヴで1ポイント

  1. ラヤのパフォーマンスがやばいですね。ラムズデールには酷ですが、彼の影を完全に消し去って自分こそトップゴールキーパーであることを体現してる。

    あと、敵将ガスペリーニのコメントが、アルテタ&アーセナル、双方にリスペクトあったので、ぜひ取り上げてほしかった!です。

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