いまだアーセナル界隈は、CLレアル・マドリッドの興奮冷めやらぬ様子。いかがお過ごしですか。Ann Hathawayの歌唱は美しかったなあ。
明日のPLブレントフォードを控えつつも、もう多くのファンの関心は来週のCLレアルのセカンドレグ、あるいはセミファイナル(※PSGがヴィラとのファーストレグを3-1勝利)に向かっている。正直あんまり油断はしないほうがいいと思うけど。
そんななか、ふだんはニュースまとめは試合間のないときは書かないのだが、いくつか気になるニュースがあるのでそれをお伝えしたい。
まずはエドゥのフェアウェルメッセージから。
エドゥからファンへのお別れメッセージ
このひとはとっくに転職してフォレストのグループ会社でよろしくやってんのかと思ったら、つい昨日まではAFC在籍だったようだ。あらためてファンに別れのメッセージを送った。IGより。
ありがとうアーセナル。ありがとうガナーズ!
感謝の気持ちでいっぱいのわたしは、本日、わたしのプロ人生のなかでも、もっとも意義深いチャプターのひとつを正式に閉じることになりました。5年半にわたる、わたしのアーセナルFCでのスポーティングダイレクターとしての旅は、正式に終わりを迎えたのです。
わたしは2019年7月にテクニカルダイレクターとしてクラブに加入しました。ミッションはアーセナルをかつていたフットボールエリートの場所にふたたび戻すこと。文化シフトをすすめ、トロフィに向けて競争力を持つこと。そして、CLでプレイすることはアーセナルのクラブの規模からすれば、最低限の期待でした。
その後、わたしはクラブの歴史上初めてのスポーティングダイレクターになるという栄誉に浴し、これはわたしにとってはつねに大いに誇りになるマイルストーンでした。
そしてこの再構築のプロセスを通し、あなたたちファンがすべてにおいて欠かせない存在でした! サポーターの皆さんには、わたしはこころから感謝しています!
サポート、エナジー、そしてつながり。われわれがどの試合でもそれをふたたび感じることができたのは、ただ特別でした。雰囲気は、エミレーツはオールドハイベリーの増幅ヴァージョンになったのです! あなたたちといっしょにできたこの経験は、わたしは一生忘れません。
オーナーの皆さん、スタンとジョッシュ・クロンキ、ボード、ミケル、選手たち、コーチングスタッフ、ペア、クレア、エグゼクティヴチーム、バックルームスタッフ、エミレーツステディアムで働くみんな、そしてとくにディレクターズボックスでわたしを温かく迎えてくれた人たち。このいっしょに働いた時間とあなたたちの優しさに感謝します!
この仕事は簡単ではありませんでした。しかし、わたしたちのインテンスな仕事、本物のチームスピリットによる団結、それはわたしをずっと満たしてくれるものでした!
(わたしがこのメッセージをいまシェアする理由は、ここ数ヶ月はGarden Leaveだったから。クラブとクラブのみんなに申し訳ないと思い、契約の最終日まで待ったほうがいいと思ったのです)
わたしは、アーセナルFCのこれからのますますの発展、すべての成功を願っています。そして、美しい役職についた新SDのアンドレア・ベルタにもこころからのエールを送ります。
わたしは安らかな気持ちでクラブを去ります。そして、わたしたちがともに築いたものに誇りを抱いて。
Thank you so much!
Edu Gaspar ❤️⚽️
エモい。
わたしは“Garden leave”の意味がわかっていなくて、前にエドゥについて書いた記事では、「ガーデニング休暇」(翻訳元がGardening breakだったから……)と訳したんだけど、Garden Leaveというのは、要するに日本でいうところの有給消化みたいなものらしい。退職が決まってすでに仕事はしていなくても、契約終了する日まではその会社に属していて、建前としては新しい仕事はできないという。そして、エドゥはつい昨日まではAFCのひとだったわけだ。だから、このようなタイミングでのお別れメッセージになった。
彼はシーズン中に退職するという不自然な去り方だったし、1月の移籍ウィンドウではスクワッド危機のなかでまさかの補強ゼロになり、ファンにはあまりいい印象を残してはいないと思うけど、元インヴィンシブルズの彼がアーセナルに戻ってきてからのこの期間、クラブのためにやったことは誰も否定できないだろう。
思えば、この5年はクラブにとり激動の期間だった。
あのミッドテーブルクラブに片足突っ込むようなシッチャカメッチャカな状態から、CLでレアル・マドリッドに勝つくらいにチームを強化した手腕は間違いのないものだし、高く評価されるべきだと思う。アルテタといっしょに、ここまでチームを立て直した。ファン全員が誇らしく思えるクラブにした。
いまのマンUやToTを観ていても、チームを安定して強くするというのは云うほど簡単な仕事じゃない。素晴らしい彼の功績。それは忘れないでおこう。
そして今後、ベルタでさらにチームがよくなっていくことを期待。
こちらこそありがとうだ。エドゥ。
AFCリクルートメント部長ジェイムズ・エリスが退団か?
そのアンドレア・ベルタの新SD体制で動き出しているAFCでは、head of recruitmentであるジェイムズ・エリス(James Ellis)が今シーズンかぎりで退職するという一部報道があった。head of recruitmentとはつまり、リクルート部門の部長。おだやかじゃない。
Exclusive: James Ellis expected to leave Arsenal
つい先日も、アルテタがベルタの今後について「彼は、まずはJason AytoやJames Ellisと仕事を始めていく」と述べていたばかりで、これが事実なら随分と早い展開に思える。この記事では、ベルタが来てからのリクルートメントチームの再編の影響がほのめかされている。
これを報じているメディア的に、あまり信用しちゃいけないニュースのような気もするが、いっぽうで、新しいボスが来てチームを再編するというのは珍しくない。いかにもありそうな人事ではある。
エドゥもまたアーセナルに来てからは、既存のリクルートメントチームには、だいぶ手を入れたことが知られている。
続報があれば、またここでお伝えしよう。
ニコ・ヨヴァーを含む主要AFCコーチングスタッフ5人がいっせいに新契約へ
舞台裏のニュースがつづく。こちらはいいニュース。The StandardのSimon Collingsによれば、AFCは、アルテタを支えるコーチングスタッフの主要メンバー5人との契約更新に成功したということ。
Arsenal agree five new contracts as core team sign extensions
- Albert Stuivenberg(アシスタントマネジャー)
- Carlos Cuesta(アシスタントマネジャー)
- Miguel Molina(ファーストチームコーチ)
- Inaki Cana(ゴールキーパーコーチ)
- Nicolas Jover(セットピースコーチ)
アルテタの契約は2027年まであるいっぽうで、彼らの契約は今シーズンかぎりになっていたというので、けっこうギリギリになったがうまくいった。
チームがこれだけ成功したということは、彼らコーチングスタッフの優秀さも注目される。ほかのクラブからの魅力的な引き合いもあっただろうなか、彼らを引き止めることができたのは大きい。以前から彼らを高く評価していると述べていたアルテタも当然満足だろう。
これも、ベルタの功績だろうか。
ファンのあいだでは、セットピースコーチのニコ・ヨヴァーの引き止めに成功したことがもっとも喜ばれるのかもしれない。エミレーツに銅像を建てろという声すらあるのだから。
新契約といえば、あとは選手たち。サカやサリバのようなキープレイヤーも。ここ最近もワネーリとMLSの新契約などが大きな話題になっている。
カイ・ハヴァーツはシーズン終了までに復帰できる? CLファイナルで復帰したら……
どうも、クラブはそのつもりで動いているという説。昨日のデイヴィッド・オーンステイン。いつものQ&Aでのやりとりのひとつ。
(Hi デイヴィッド、いつもありがとう。訊きたいのはカイ・ハヴァーツは5月に戻れる?……)
オーンステイン:聞くところによれば、彼の回復はうまくいっているようだよ。だから、彼らはシーズンが終わる前にもう一度彼をプレイさせようとしているのかもしれない。それが安全にできればだけどね。そうすればプレイできる試合があるかもしれない。
でもどうなるか。そこにはたくさんの“IFs”があるから!
これだけだったら、へえと思うだけだったんだけど、昨日は本人がソーシャルメディアに意味深長なポスト。もしや今シーズン中に復帰するつもり?
Step by step. pic.twitter.com/baWRnS0ima
— Kai Havertz (@kaihavertz29) April 10, 2025
シーズン中のハヴァーツ復帰は、たぶんちょっと前だったらあまり興味も持たれなかったように思うのが、いまわれらはあの世界最強のレアル・マドリッドに勝ってしまって、アーセナルファンのあいだでCLへの期待が急速に高まっているところ。
もし、CLファイナルでハヴァーツ復帰なんてと想像すると、これは劇的にアツい展開と云わざるを得ない。今年のCLファイナルは5月31日。ミュンヘン。あと1.5ヶ月ある。
この先どうなるか、観てみよう。
ビッグガビは4ヶ月アウト。来シーズンのスタートにも影響か
CLレアルの試合前プレス会見で、アルテタがさらっと「われわれはベストDFを4ヶ月失った」と述べていて、ぼくもそれを翻訳しながら、あれ?誰だっけと思っていたのだが、あれはガブリエルのことだったようだ。そのときは気づかなくて、ついスルーしてしまった。
4ヶ月とな?
たしかにCLでスタンドからライスのゴールを喜ぶ彼の姿もシェアされていたように、彼が倒れてからしばらく時間がたっているが、あの興奮のなかで座ったまま立ち上がることもなかった。
つまり彼の復帰は8月ということは、25/26シーズン開始に間に合わない可能性がある。
LCBは、夏にも引く手あまたのキヴィオールをバックアップとして引き止めておくことは難しく、ガブリエルがシーズンスタートに間に合わないとなると、補強は必要になるだろうか。トミヤスは年内アウトの予定だし、カラフィオーリもLCBでプレイできるが、彼のフィットネスも安心できないところがある。
夏ウィンドウは、9にWGにCM、あるいはLBと補強ポジションが多いうえに、さらにCBまで必要とあれば、資金的にはかなりタフになりそうだ。
ニュースまとめはひとまず以上