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アーセナルがクリスチャン・ノーガードの獲得を発表!

おはようございます。

今日の東京は連日の猛暑が落ち着いてやっとエアコンが止められる。わしは基本的に冷房はあんま好きじゃないんだよね。雪もすごく苦手なんで寒い国では住めないし(雪を踏む感触を思い出しただけで震える)、いっそ常春の国へ移住したいなあ。マリネラ王国?

さて、先日から噂されていたように、アーセナルがMFの獲得を発表した。クラブにとってこの夏3人めのサイン。



アーセナルがブレントフォードからクリスチャン・ノーガードの獲得を発表!

今週はじめ、彼はすでにロンドンコルニーを訪れている姿が伝えられており、正式発表があると云われていた週末にやや先がけた昨日の木曜、アーセナルから公式に発表された。

Christian Norgaard signs for Arsenal

ケパ、ズビメンディにつづく、アーセナルにとってはこの夏3人めのサイン。

いつものようにAFC公式サイトから引用しよう!

わたしたちは、デンマーク代表のChristian Norgaardがクラブに加入したことを喜んで報告します

このブレントフォードからやってきた31才MFは、彼らとすべてのコンペティションで196試合プレイ。PLでは122試合プレイし、13ゴール、18アシストを記録している。

クリスチャンは、彼の国でLyngbyでキャリアをスタートさせた。ユースアカデミーを通し、17才でファーストチームデビュー。そのあと彼は18才でドイツのHamburgに移籍、そして2013年にはデンマークに戻りBrondbyに加入した。

そこで彼は、チームのなかで影響力ある選手になり、天性のリーダーシップを発揮。2017年にはチームのPlayer of the Yearに選出され、17/18のDanish Cupの勝利に貢献した。Brondbyでの5年間では、すべてのコンペティション147試合でプレイ、12ゴールと9アシストを記録している。

ブレントフォードでの6シーズンで、クリスチャンは一貫して彼の力強さとMFでのクオリティを示してきた。ブレントフォードの歴史のなかでももっとも成功した期間のひとつだったシーズンで、中心的役割を担っていた。そのなかには、彼らの74年ぶりのトップフライトとなるPL昇格も含まれる。

クリスチャンは23/24シーズンからキャプテンを務め、24/25は単年度としては彼の最高のゴール数(6)でシーズンを終えた。

デンマークではユースレヴェルから代表で、シニアデビューは2020年9月のイングランド0-0。現在までNTで35キャプス。

えらいひとたち。

アンドレア・ベルタ:われわれは、クリスチャン・ノーガードをクラブに喜んで迎える。彼はPLでも安定して高いパフォーマーであり、クラブにたくさんのクオリティをもたらすはずだ。

彼はリーダーであり、技術的なインテリジェンスとヴァーサティリティを備えた選手。スクワッドにもとてもポジティヴなインパクトを及ぼせる。クリスチャン、アーセナルへようこそ。

ミケル・アルテタ:われわれは、クリスチャンをアーセナルに迎えられて非常にうれしい。彼はPLでの豊富な経験を持つ国際的選手だ。彼はリーダーシップスキルを証明してきたし、われわれのスクワッドにも価値あるものとなるだろう、強いキャラクターもある。

彼は、素晴らしい戦術的アウェアネスとヴァーサティリティある力強いMF。彼のフィジカルプレゼンスとインテリジェンスは、チームにデプスとバランスをもたらす。彼はこのグループにピッチの内外でたくさんのものをもたらすだろう。彼のキャリアのつぎの章において、われわれも彼とのワークを始めることに興奮している。クリスチャンと彼の家族をアーセナルに歓迎する。

これにあわせて、彼のNo 16シャツも発表された。16ですぐ思い出すのはアーロン・ラムジー? TMの便利機能Squad number historyによると。ロブホとかフラミニとか。いまのスクワッドでは空いてるナンバーだったのか。

ノーガードのファーストインタビュー「あきらめかけた夢がかなう」

AFC公式サイトのトランスクリプトより。

ノーガード:(CLフットボール)これは感情的にもなる。自分のキャリアは終わりに向かっているところで、あきらめかけていた夢だったかもしれないんだから。

ぼくは31才になってブレントフォードとの新契約にサインした。もちろん、ブレントフォードで奇跡が起きないとは云えない。でも、彼らとCLをプレイするのはたぶん非現実的だった。

それがいま、あのアンセムが聞けるようになり、CLシーズンの一部になる。子どものころからの夢であり、実現できるなんて思ってもみなかった。だから、それはすごくすごくうれしいことだ。

(自分のプレイスタイル)ここ何年かでも、よくなってきている。ぼくはもっと攻撃的な選手としてスタートして、いまはもっとホールディングMFになった。ぼくにとって重要なことはチームにいい守備ストラクチャがあることだ。ぼくもそれに貢献したい。

そして、昨シーズンにはぼく自身にも多くのゴール関与があった。今シーズンもそれができることを望んでいるよ。

ガファのぼくに対するプランはわからないが、攻撃プレイにも参加できる自由があるとうれしいな。

(ラヤ、オーデガードとの相談)彼らはふたりとも、クラブについてすごくいいことを云っていた。この移籍をまるで家族に迎えるみたいに云いつづけていた。マーティンのような選手が、選手だけでなくコーチやクラブのスタッフ、あるいはメディア部門の人たちについても称賛しているのは、とてもナイスだと思う。

この組織ではほんとにたくさんのひとが働いている。そして彼はその全員のことを褒めている。だから、ぼくもみんなと会うのが楽しみなんだ。

エイジェントDR、エイジェントMØ。任務完了!

ちなみにラヤはもちろん云うまでもなくブレントフォードの元チームメイト。関係はある。彼とオーデガードとの関係は知らんかったけど。

しかし、CLの夢がかなったというエピソードはちょっと泣けるよな。31才。PLでは超人気チームとは云えないブレントフォード。この世界の大舞台とは縁がなく、スポットライトが当たらぬままリタイヤだってありえた。それが、アーセナル。PLとCLを狙うまぎれもないトップチームの一員に。末代まで自慢できるでしょう。よがったなあ~。

ノーガードの移籍金、契約期間、給与

各所で伝えられている情報によると、アーセナルがブレントフォードに支払う彼の移籍金は、£10mにアドオンが2m。計£12mパッケージ。彼は、スクワッドでのポジション的にはジョルジーニョの代替となるが、条件もまあ似たようなものだ。※TMだと€11mなのでほぼ同じ。31才で高齢ながら、まだまだプレイできるPL provenのMF。妥当な条件と思える。

ただ、この件はブレントフォードとの交渉もかなりすんなりいったように見えるので、もうちょっとディスカウントできる可能性もあったのかもとは思う。

こういう移籍市場格言があるそうですね。「もし最初のオファーが受け入れられたのなら、それは間違ったオファーということ」。それに近い気はする。アーセナルが納得しているのなら、なんの問題もないが。

そして契約期間が2年に1年の延長オプションという。これも妥当。現在31才。33才の年まで。

アーセナルでの給与は不明で、ブレントフォードでは£35k。アーセナルが彼に高待遇を約束したとも思えず。全体的にコストパフォーマンスに優れる条件だったと思える。もちろん、彼の実際の働き次第だが。

ノーガードのプロファイル

以下、TMより。

  • Name in home country: Christian Thers Nørgaard
  • Date of birth/Age: March 10, 1994 (31)
  • Place of birth: Copenhagen Denmark
  • Height: 1.87 m
  • Citizenship: Denmark
  • Position: Midfield – Defensive Midfield
  • Foot: right
  • Player agent: PEP Consulting

1994年3月うまれは、現在のアーセナルのスクワッドでは最高齢。同学年に、ケパ、トロサール。

ポジションはDM。インタビューによれば、本人が攻撃にも意欲を示しているのはちょっと興味深い。

以下、基本スタッツ。ポゼッション方面のスタッツはわりと劣悪。それ以外はけっこういい。攻撃がいいのは、昨シーズンに彼がゴールをわりと決めていたからだろう。

名前の発音について

名前はChristian Thers Nørgaard。スペリングがØdegaaardとそっくりである。

そういえば、アーセナル界隈でこの件が明るみになったとき、redditで北欧ファンが語っていたところによれば、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー(フィンランドも?)は、いちおう言語が分かれてはいるものの、ほとんど同じらしい。単語やスペリングが多少違う程度だとか。ふつうに自国語同士でも会話ができる。きっとだから、オーデガードとも友だちなんだろう。

彼の名前の発音については、ぼくはずっと「ノーガード」だと思っていて(だって試合中コメンタリでそう聞こえるから)、ここではそのようにカタカナ表記する。両手ぶらりのほうのノーガードじゃなくて、ノー↑ガードね。

日本だとノルゴール?だっけ。ノアゴール? ノーゴールだったらちょっとウケル。ノーゴールがノーゴールってうっさいわ。

ちなみにベストリファレンスである本人発音はこんな感じである。このシリーズ、「もっとゆっくり」と云われているのに選手が全然ゆっくり発音できていないのがとても多いんだが、彼はしっかりゆっくり発音している。えらい。

「クリスチアン・ノーガーd」。最後のドは微妙。まあ、英国ではだいたいノーガードと呼ばれているな。オーデガードと同じ。

もちろん、本人発音とはいえ、これは彼の母国語発音じゃない可能性もある。選手によっては、英国(グローバル)向けの発音をしているケイスも少なくないから。※例えば、ダヴィド・ラヤは自分の名前を「デヴィッド・ラヤ」と発音している

ノーガードのもたらすもの。懸念?

ノーガードは残念ながら明白なバックアップ。6ポジションでレギュラーのズビメンディが重要な試合で多くの時間プレイするだろう。本人も当然新チームで自分の立場がどうなるか納得して移籍をしてきたはず。ズビはソシエダでもプレイしつづけたように、アルテタにとって試合中に交代させる対象でもないかもしれないので、そうなればPLでの機会も限られる。夢だというCLはリーグフェイズならチャンスがあるか。

だから、彼がスタートできる機会は、リーグカップなどの優先度の低い試合に限られるだろう。

いっぽうでサブとしては、逃げ切りが必要になったときや、あと1ゴールがどうしてもほしいスクランブル時には、使い勝手のいい選手になりうる。ちなみに彼の昨シーズンの空中戦勝率は84パーセンタイルと、かなり強い。

評判では、守備はかなり期待できそうだ。

彼の懸念は、以前にこのブログでも書いたように、アーセナルの6に要求される特別なスキルがあるかどうか。ブレントフォードでは求められなくても、アーセナルでは求められるもの。

彼が6年間プレイしていたブレントフォードは、かなりダイレクトなチームだ。バックからショートパスでのビルドアップが得意なチームではなく、どちらかといえばロングボールでMFを省略するチームだろう。そうしたチームで長くプレイしていたMFに、果たしてアーセナルが6に要求する高度なパス能力を期待していいのか。

ノーガードはジョルジーニョの代替ではあるが、その点でスペシャリストだった彼と同じような使い方ができるかはわからない。

アーセナルとはかなり違うフットボール文化からやってくる選手だけに、そういったところは懸念ではある。実際のプレイで不安を払拭してくれるとよいのだが。

ピッチ外では、ベルタやアルテタも述べているようなリーダーシップは期待できる。彼はブレントフォードのキャプテンでもあった。チームで最高齢で、経験も豊富。そこはジョルジーニョで空いた穴をしっかり埋めることができそうだ。

 

さて、ノーガード。ファンにとってはあまりエキサイティングな補強ではないけど、いずれにせよ必要なタイプの補強だった。いざというときに頼れるベテラン。PL proven。

活躍を期待してやまない。

 

クリスチャン、Welcome to The Arsenalだっ!



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