綺羅星のごとくスターたちが華麗に舞い踊るUEFAチャンピオンズリーグの時間は終わった。すごい試合ばかりで楽しかったねえ。さあここからはおれたち弱小クラブに相応しいUEFAヨーロッパリーグの時間だ。楽しみだねえ。
グループステージは終わり、ラスト32に突入。組み合わせ。
アーセナルの相手はOstersund(オスターサンズ)という聞いたこともないクラブながら、どうも侮れない相手っぽい。
そして今回アーセナルにとっては今季史上最悪レベルの絶不調が続くアウェイマッチ、しかもスウェーデンの極寒&怪我人続出ということで試合前から早くも正念場を迎えているともっぱらの話題に。既報のとおりラカゼットの長期離脱もあり早々にUEL敗退を予想するひとも。まじでボロ負けあるかもしれない。
予想スターティング
3-4-2-1
GK オスピナ
CB モンレアル、ムスタフィ、チェンバース
MF AMN、エルネニー、ジャカ、ベレリン
FW エジル、ウェルベック、ミキタリアン
グループステージが終わり決勝トーナメント(32強)に入るということで、圧倒的格下とはいえファーストチーマーの起用が予想される。
しかし今回はほんとうに今季始まって以来の危機的状況かもしれない。公式Team Newsでは、ウィルシャー(病気・風邪?)、コシエルニ(アキレス)、チェフ()、オバメヤン(出場資格なし)、ラムジー(鼠蹊部)、そしてラカゼット(膝)とファーストチーマーがごっそりアウト。サブには、エンケティアやネルソン、ウィロックにマヴロパノスなどアカデミーの名前が並ぶことだろう。
もし劣勢になったときに交代で出てくるのが彼らだということが、マイナスにならなければよいが。
ボスは(スタートから)エジルを使うとコメント。実現すればUELデビューとなる。
ミキタリアンはアレだな。よく考えたら昨シーズンにマンUでUELのタイトルを獲っているんだな。心強いや(上の空で)。
ボスのみことば
オスターサンズついて
ヴェンゲル:彼らのプレイを観たよ。なぜ彼らがビルバオやベルリン相手にうまくやったか理解した。まぐれなんかじゃなかったよ。
オスターサンズのピッチについて
アーセナルにとってこの20年でスウェーデンでの試合は初めてのことらしい。極寒かつ人工芝というオスターサンズのトリッキーな環境でのプレイについてボスが語った。
ヴェンゲル:わたしたちの組織的なプレイとかやりたいプレイを妨害するものだね。でもなんとかやれると思うよ。コルニーではたまに屋内(の人工芝ピッチ)でもプレイするしね。今回は4G(※人工芝の規格?)だって聞いていて、うちは3Gだから違いはあるが。外もめちゃくちゃ寒い。そういった違いもあるけど問題ない。そういったことが大きな問題にならないようにするだけさ。
(キックオフ時には-5℃になる可能性も)そんなピッチで練習したことはないから早く慣れないとね。でもわれわれのテクニカルレベルならすぐに慣れるだろう。気温自体はロンドンと大差ないよ。ここと似たような冷たい風が吹く。気温は問題じゃない。とにかくピッチに早く適応することが目標だ。
ウェルベックについて
ラカゼットの離脱でウェルベックが真価を発揮するときが来たようだ。
ヴェンゲル:個人的には彼はセンターでプレイさせたいね。チームに戻ってくるには少し待たなければならなかった。しかしいまはかなりフィットしているよ。ここしばらくで一番シャープだ。
オバメヤンがUEFAのちんかすルールでUELに出場できないことについて
オバメヤンはBVBでUELに出場したからアーセナルで出場できないのかと思っていたら、どうもUELに参加したBVBというクラブに所属していたというだけで、移籍先クラブでの出場が不許可らしい。それはたしかに厳しい。ボスも激おこである。
ヴェンゲル:このルールの撤廃は満場一致で賛成されると思うよ。今日の移籍市場への投資額を見てごらんよ。50Mとか60Mとか70Mポンドをシーズン半ばに費やすんだ。その選手がプレイできないことがあるなんて意味がわからないよ。ヨーロッパのすべてのクラブがこのルールに反対している。
グラハム・ポッターのコメント
オスターサンズのイングランド人マネージャー。ポッターもこの試合では注目を浴びている。試合前のプレスカンファレンスからのコメントを抜粋しよう。
Live Arsenal vs Ostersunds Europa League press conference
(アーセナルを倒すことはあなたにとって大きな勲章になりますか?)
ポッター:まだヨーロッパリーグのラスト16には進んだことはないから、それはもちろん最大のできごとだね。われわれにはすべてが新しい体験なんだ。だから選手たちをとても誇らしく思っている。選手たちを信頼しているよ。もし成功できるならみんなにとってとてつもなく大きい。
(オスターサンズに有利なコンディションですか?)
ポッター:わたしたちのアドヴァンテージは、ノース・スウェーデンの8000席のスタジアム。彼らのアドヴァンテージは、ちょっとだけ大きなスタジアムとちょっとだけ大きな街くらいだろう? アッハッハ。
(もっと寒くならなくてがっかりしてますか?)
ポッター:いやいや。全然がっかりなんてしていない。ほんの2週間前はマイナス23℃だったんだ。そんなのフットボールどころじゃないよね。アッハッハ。
(アーセン・ヴェンゲルへのファンからの批判について)
ポッター:わたしが何かいえることではないね。彼はイングリッシュ・フットボールにとんでもない貢献をしたよ。90年代にわたしがイングランドでプレイしていたときを思い出すよ。ちょうどヨーロッパからバンされていた時期でね。暗黒時代だった。彼はイングリッシュ・フットボールが変わった理由の一部だ。彼はこんなにも長期に渡ってトップレベルを維持している。わたしにとって彼はインスピレーションなんだ。
オスターサンズ(Östersunds FK)について
読みについて
最初にÖstersunds FKの日本語読みについて、日本で使われている「エステルスンド」という読みが正しいのかどうか確信が持てずググったりいろいろ調べた結果、スウェーデン語で「エスターシュンド」や「オスターシュンド」「オスタースンド」みたいに発音するらしいことがわかった。複数の場所で調べたが「エステル~」という発音を見つけることはできなかった。ここではAFTVのロビーにならって「オスターサンズ」と表記することにした。
オスターサンズというチームについて
組み合わせが決まったときに簡単に紹介するエントリを書いた。
UEFAヨーロッパリーグ17/18 ラスト32組み合わせが決定。アーセナルの相手はスウェーデンのOstersund
1996年に創設という非常に若いクラブである。奇しくもヴェンゲル・アーセナルとほとんど同じ歴史という。
ここでも触れているとおり、WhoScored.comによるUELグループステージのスタッツランキングでは、オスターサンズは堂々の6位を記録している(アーセナルは1位)。
彼らよりも下位にいるクラブの顔ぶれを見れば、いかにオスターサンズというチームが知名度に反して躍進しているかがわかる。まったく油断できない相手である。
パット見た感じでは、イエローカードが多く得点が少なく空中戦がまあまあ強い。アーセナルにはちょっと嫌なタイプかもしれない。
この動画のイントロダクションによると、彼らは4年前はスウェーデンの3部リーグにいたらしい。これはシンデレラストーリー。UELでガラタサライに勝っているというのが、注目されがち。このビデオを観ていたら非常に嫌な相手な気がしてきた。
試合結果予想
WhoScored.comは0-2でアウェイチームの勝利
SKY SPORTSは0-3でアウェイチームの勝利
まあふつうに考えると負けるわけがない。しかし負けるわけがない試合に何度も負けてきたのが今季のアーセナル、アウェイマッチである。加えて、寒い、人工芝、狭い、勝って当たり前な一方的なプレッシャー……。失点したらズルズル行くかもしれない。負ける気がしてきた。
キックオフは日本時間深夜3:00から。お勤めの人は終わってからもう一眠りするか迷う時間。ふて寝の二度寝でお仕事に遅れないといいね。