おめでとう。今シーズンのプレミアリーグで初めてのアウェイ3ポインツゲット。
結局序盤の相手のふたつのエラーによって得たリードをそのままキープしただけという、プレイ内容はまったくほめられたものではなかったが、アウェイフォームが今シーズンを決めるといっても過言ではないこの切羽詰まった状況で、エヴァートンでの負けを引きずらず、ひとまずアウェイの呪いを解いたことが大きい。大きすぎる。
これでアーセナルはテーブルでもトップ4に返り咲いた。さらに5位のチェルシーより1試合少ないのだから、残り試合が5つとなったラストステージでこれは大きなアドヴァンテージだ。
またこの勝利で3位とはふたたび1ポイント差に迫り、3位フィニッシュも射程内だ。この試合に負ければ63ポインツのまま6位だったことを考えれば、この勝利の大きさがよくわかる。
これでまた、われわれは自分たちの運命を自分たちで決めることができるポジションにつくことができた。
まずはコメント集から。追って論点エントリで試合を振り返っていこう。
エメリの試合後コメント
試合後のプレスカンファレンスより。
(レッドカードについて……)
エメリ:グッドイーブニン。レッドカードのシーンは見てなかったんだ。そこはレフェリーの判断に任せるよ。もちろんそれがこちらの助けにはなった。そこから彼らよりひとり多くなったんだからね。彼らにとってはそこからは難しくなった。ファーストハーフのゴールとレッドカードがアドヴァンテージになった。しかしそこから試合をコントロールできるはずが、自分たちのやりたいようにいかなかった。結果には満足だよ。ここでのプレイはとても難しいんだから。
(ディーニーに何か云われたんでしょうか……)
知らないな。そこだけのことさ。大して重要じゃないよ。彼の云ったことはよく聞いてなかったんだ。聞いてはいなかったけど、とりあえず彼には「わからない」と答えておいたよ。
(試合中の戦術変更についてどのような考えがあったのか……)
まずルーカス・トレイラを替えた理由は、レッドカードのあと、彼に対する(攻撃的な)アトモスフィアがあったことと、ドクターが彼が木曜に少し痛みを訴えていたというので、交代させることにしたんだ。
(センターに)ジャカのいる4-2-3-1のシステムは変えず、ビルドアップのためにアーロンをジャカのとなりに置いた。そしてメストはオーバの後ろでMFとして入れた。だが試合をコントロールしたかったのにコントロールできなかった。
わたしもコーチたちも3人のCBともうひとりMFに入れたほうがビルドアップできると考えていたんだ。マテオがジャカやアーロン、メストを助けられるし、MFの保険にもなる。でもそのときにもしやりたいようなコントロールができていれば、この決断はしなかった。そして、またエインズリーを入れて4-2-3-1に戻した。
セカンドハーフにはこちらもそうだが、相手もセットピースやロングボールのセカンドアクションから得点のチャンスがあった。セットピースとロングボールのこぼれ球にはとてもよく対応した。しかし、わたしたちにとってもっとも重要だったのは、2点目であり試合をコントロールすることだったんだ。
(選手たちは全員問題ないか……)
イエス。ドクターからは全員問題ないと云われたよ。ファーストハーフのルーカス・トレイラだけ小さなケガがあったが、たぶん小さなものだし木曜にはフィットするだろう。
今日はとてもフィジカルな試合だったが、よく対応したと思う。この結果は自分たちのやり方をつづけていくいい機会になった。テーブルでも安定したポジションにつける。
(ルーカスの問題は……)
木曜のときと同じだ。ちょっとした痛みがある。木曜には問題ないと思う。
(フィジカルバトルに勝ったこととそれに満足しているか……)
イエスだ。今日は3ポインツがとにかく一番重要だったが、自分たちのストラクチャにも一貫性があったし、ロングボールやセットピースもよく守った。彼らはその点ではかなり強いチームだからね。
もっとボールを持ちたかったし、もっと試合をコントロールしたかったができなかった。いくつかの攻撃では2点目を取るチャンスもあったができなかった。
最後まで守る必要があったとても近接した試合で、ロングボールの対応でもみんながいいアクションをとった。
(ハヴィ・グラシアについて……)
彼はここでビッグジョブをやっているし、彼らを称賛したい。今シーズンはFAカップのファイナルまでたどり着いているのだし。今日はここで勝つことがとても重要だということはわかっていた。それは困難なことだった。彼らはとてもハードで力強いことを示したよ。
(レノのインプルーヴメント……)
そうだね。彼は自信にあふれるプレイでチームをよく助けている。ベルントはチェフとも競える。いまわれわれはふたつのコンペティション、PLでレノ、ELではチェフがプレイしている。ゴールについては彼らふたりともたくさんのことをチームにもたらしているよ。
(カール・ジェンキンソンについてと彼がファーストチームに入るために必要なこと……)※U23のチェルシー戦で得点
彼はとてもよくワークしている。
「レッドカードのシーンは見ていなかった」コメントが話題。少しでも都合の悪いことがあれば「見てなかった」。これぞアーセン・ヴェンゲルのDNA。ウーナイはガナーズのマネージャーとして正しい道を歩んでいる。
それと、ディーニーが退場のときにエメリに何か声をかけたのも「聞いてなかった」。
💬 “It’s not important. I didn’t listen to him really.”
👔 @UnaiEmery_ on the red card, his conversation with Deeney and his tactical changes during #WATARS
— Arsenal FC (@Arsenal) 15 April 2019
何を云ったか聞いていなかったのに、返事は「わからない」。最高。
オバメヤンのコメント「あんなゴールをずっと狙ってた」
驚異的なスピードでGKに詰めよると、ぎりぎりで追いつきブロックしたボールがそのままネットへ。その姿はまさに獲物を狩るパンサー。。
🏆 The #WATARS man of the match award went to… Auba! 😎
👏 @Aubameyang7 pic.twitter.com/QjYOH6SGUV
— Arsenal FC (@Arsenal) 15 April 2019
PL公式およびSky SportsのMOTM(BBC Sportsはエティエン・カプー)、PEAの試合後のコメント。
(結果について……)
PEA:とてもハッピーだね。タフな試合だったし最後のほうでちょっとやられてしまったけど、仕事をやり遂げたよ。今日はそれが大事だった。よかったよ。
(ゴールについて……)
ぼくはいつだって小さなチャンスでも信じる漢さ。あれはぼくには小さな可能性だった。GKまで全力で走ってそれで得点できたのだからハッピーだ。あんな得点をずっと取りたかったんだから、すごくうれしいね。
(価値ある勝利……)
これはチームからのいいサインだと思う。ほかのチームに対してぼくらがここにいるんだっていうね。トップ4に入りたかったし、3ポインツ取っていい気分で家に帰れるよ。
(アウェイでの勝利は気持ちいい……)
イエス。やっとだ! ぼくらはアウェイではかなり苦しんできたけど、今日は戦ったし、チームもよかったし、3ポインツ取れた理由だと思う。
Sky Sports『MNF』の単独インタビューにも応えているオバメヤン。
「グッドイブニン」から始めたー!
ネヴィル:ピエール、これで18点だね。モー・サラーやセルジオ・アグエロに追いつけそう?
PEA:ホワイノット? 自信はあるよ。レースはまだつづいているしね。タフだけど自信もあるしこのままつづけていくよ。
キャラガー:ピエール、キミはPLに来て以来すばらしいゴールレコードをつづけているけど、初めてPLに来てどう感じた?
PEA:いい感じだよ。PLでプレイするのは難しいのは誰でも知ってるよね。今日のような試合ではファイトしなきゃならないし、それがPLではずっとつづく。でもチームも居心地がいいし、ここに来てからずっとハッピーだよ。
ネヴィル:今日はひとりでストライカーをやったけど、やっぱりラカゼットみたいなパートナーと一緒にプレイしたい?
PEA:ぼくがラカとプレイしたがってることはみんな知ってるよね。だってぼくらにはグレイトなパートナーシップがある。でもときにはお互いがひとりがプレイしてひとりがベンチになる。ぼくがふたりのストライカーでプレイしたいことはまあアレだけど、そのなんだ、こういうことはあまり云いたくないっていうか、つまり、その、コーチがほら……(一同笑い)
笑っとるがな。
ハヴィ・グラシアのコメント「レッドカードは受け入れられない」
おれずっとハヴィ・ガルシアって書いてたことに気づいた(修正すみ)。めんごめんご。
このひと、いまチェルシーでサリの後任候補になってるとかで注目のマネージャーになってる。来季はトップ6で働いているかもという有能コーチ。
グラシア:(レッドカードの判定に)賛成できないね。レフェリーが決めたことは尊重するが。せいぜいイエローカードだろう。でもレッドカードだって? なんでレフェリーがそんなことをしたのか理解できない。
それだけについて話したくはないが、彼(ディーニー)はとくにわたしにいい訳はしなかったよ。わたしもあのプレイは見ていてたしかに腕が接触はしたが、肘打ちなんて絶対にしていなかった。
わたしに何が云える? 判定を理解はできないがリスペクトする。解決策を見つけようとがんばったよ。
コンタクトがあったのは確かだが、肘打ちではない。正確にはどの部分かわからないが腕か手が当たっただけだと思う。アグレッシヴな動きなんて一切なかった。なぜレフェリーはあんな判定をしたんだろう。
われわれは10人でとてもよく戦ったよ。その話題だけになってしまうのは今日の選手たちにはふさわしくない。
彼らがわたしたち相手にポインツを奪ったのは確かだが、わたしの意見では、こちらのほうがいいパフォーマンスをしていた。10人で得点チャンスをつくり試合を支配したこと。それはわたしには朗報だね。
まあ、あのレッドカードについては逆の立場ならこっちだって怒り狂ってたってのは認める。試合中に何度か繰り返されたリプレイでは角度によってだいぶ印象の違う微妙なプレイだったとは思う。
でもそれもフットボールなんだよなあ。
ベン・フォスターのコメント「クライフターンすればよかった」
PEAに詰められて決勝ゴールと痛恨のミス。ワトフォードGKベン・フォスターのコメント。
フォスター:がっかりすぎる。みんなとファンにはごめんと云いたいよ。
あそこはクライフターンで華麗にかわすべきだったね。まあぼくのスタイルじゃないんだけどさ。アッハッハ。
ダリル(ヤンマート)がボールをこっちに戻してきて、ただボールを左に置いてワイドに蹴り出そうとしただけなんだ。彼が殺到してくる前はそう思ってた。ちくしょうあいつはなんて速いんだよ。でもあれはフェア・プレイだ。彼は恐ろしく速かった。
試合後にピッチを出るところでベルント・レノと話したら彼はこう云ってたよ。「ありゃあキミのせいじゃない。彼は速すぎるから!」だって。まあ完全にアグリーだね。彼にはいいゴールだったよ。
あとから思ったのは、オバメヤンみたいな選手がいたらもうできるだけ早くボールを手放すしかないんだ。彼がとっちらかしにくるまで大して時間がない。もし客席の最後列に放り込むことになっても蹴り出すしかない。ぼくはモダンなGKでもないし喜んで客席に蹴り出すよ。客席からはゴールできないし。
まあとにかくぼくにはもう少し時間の余裕があると思ったんだ。学んだよ。つぎは先に蹴り出す。
コメント集は以上。マッチスタッツと論点は追ってアップしよう。
やりましたね!
見たかこらワトフォード!
あれはどう見てもレッドです間違いない、2度見はしましたけど。ふらなくていいとこで腕ふって肘が完璧に顔面にヒットしてました。おれたちのトレイラが頑丈だからあれですんだんですよ、もしあればディアビだったらと思うともう…、いませんけど。
どんな内容であれ勝ったのはおれたち。レノはほんとにここ最近スゴすぎです。顔が優しいから目立たないのかも。
ディーニがいたら結果は、とかゆってるヤツらは言わせとけばいいんです。
次はアウェイでナポリ、また4時キックオフ!逝くとこまで逝きましょう!COYG
ベン・フォスターのコメントはユーモアがあって最高ですね。
「彼がとっちらかしにくるまで大して時間がない。もし客席の最後列に放り込むことになっても蹴り出すしかない。ぼくはモダンなGKでもないし喜んで客席に蹴り出すよ。客席からはゴールできないし。」
特にこのくだりが好き。