※本記事のタイトルを修正 今シーズンのPLで最大のビッグマッチが来てしまった。このシーズン終盤戦における1位と2位の直接対戦で、この試合の結果がタイトル争いの趨勢にかなり大きな影響を与えるのは必至。どちらにとっても、アツい戦いになるはず。 アーセナルはもちろん、2月にホームでシティに敗けて以降のPL7連勝から、直近では3試合連続してポインツを落としていて、それまでの勢いにかげりが観られるのは否めず。 いっぽうのマンシティは、2月の下旬からここまで、すべてのコンペティションでポインツを落とした試合はわずかひとつ(UCLバイエルン)と、勢いを保っている。シーズンを通してホームでは、PLブレントフォード(敗け)、PLエヴァトン(分け)でポインツを落としただけで、あとは全勝という無類のつよさ。 アーセナルはエティハドでの記録も極めて悪い。いろんな意味で試練の試合となっている。 果たしてアーセナルはどうやって、このシティに勝つか。 試合をプレヴューしてゆこう。
【マッチレビュー】22/23EPL アーセナル vs サウサンプトン(21/Apr/2023)3試合で6ポインツ失う
試合前はこういう試合になるとは思っていなかったというか、どこかでそんなことになりそうな気もしていたというか。 PLのトップとボトムの試合は、結局3-3のドロウで決着。 それにしても、今回もまたなんというクレイジーな試合だったのだろう。アーセナルの今シーズンここまでの試合のなかには、それなりに既視感もある展開もあるが、またそれをやるとは。 試合終了のホイッスルで、最後の1秒まで力を振り絞りプレイした選手たちがつぎつぎにピッチに倒れこむなか、エミレーツがすこし戸惑ったような反応を示したのが印象的だった。それは歓声でもブーイングでもなく、こんなときどんな表情をすればわからない的な。選手をねぎらうべきなのか、プアなパフォーマンスを批判するべきなのか、目の前で起きたことに感情が追いつかない。 しかし、この試合結果とパフォーマンスをどう評価するにせよ、間違いないことはタイトルがさらに厳しくなったこと。2試合連続ドロウで絶望的気分になっていたのに、そこからさらに2ポインツ落とした。 これで、アーセナルが今年のPLタイトルを取るには、来週水曜にエティハドで勝つことがほとんど必須になった。相手に3ポインツ取らせず、こちらが3ポインツ取る。現状のお互いの立場や状況を考えると、ほぼミッション・インポッシブル。だが、やるしかない。 試合を振り返ろう。 Title-chasing Arsenal salvage point against Saints
【マッチプレビュー】22/23EPL アーセナル vs サウサンプトン(21/Apr/2023)シティとの直接対戦まであとひとつ
前回の予想もしなかったPLウェストハムでの痛いドロウによって、19年ぶりのタイトルを狙うアーセナル界隈には悲観的ムードがただよったものの、すこし時間がたって、同じくらいポジティヴな反応も見かけるようになったように感じる。 “We still have hope. It’s there in front of you. We are still ahead of Man City. Keep your composure [and] don’t become emotional.” Thierry Henry still thinks the Premier League title is Arsenal’s to lose. 🏆 pic.twitter.com/ZVAe7cU4Gi — CBS Sports Golazo ⚽️ (@CBSSportsGolazo) April 19, 2023 ティエリ・アンリ氏は、昨日のCL中継の番組のなかでアーセナルについて「まだ希望がある。冷静になり、感情的(emotional)になってはいけない」と訴えた。Like a preacher! まさに。いまアーセナルのチームに必要なものでしょうな。いちおうは現時点では彼らをリードしているのだから、慌てたり、憂えるのはまだ早い。 なんならわれわれは、シティとの直接対戦を心配するよりも、今回のような試合こそ(WHUのような試合こそだったんだけど)着実に3ポインツを重ねていく必要がある。CLでつぎのラウンドに進んだシティだって、今後PLでなにが起きるかわからないのだから。そのときに後悔しないためには、やっぱりこういう試合で地道に勝っていくしかない。 ということで、エミレーツでのサウサンプトン。シティ前の重要な試合。 ここで勢いを取り戻すことも必要だし、なによりここで勝てれば、暫定的にシティに7ポインツ差がつくという重要な試合。ロボがひとり混じっているとはいえ、彼らだって人間なのだから、差が開けば、それだけ失敗できないプレッシャーはかかる。はず。 …
【マッチレビュー】22/23EPL ウェスト・ハム・ユナイテッド vs アーセナル(16/Apr/2023)慢心とつまづき。アーセナルのタイトルの夢は?
書くのがすっかり遅くなっちまって。 日曜の試合は、いやキツかったっすなあ。まさかここでスリップするとは。アウェイとはいえ、この状況でドロウで1ポイントしか取れないのは、ほとんど敗けに等しい。 しかも、一週間前のリヴァプール戦につづいて2点のリードを追いつかれる悪夢的展開。アーセナルの余裕すら見られるような優勢っぷりから突如試合の流れが変わるのも、この2試合はなんだか似ていた。 いったい、なにが起きているんだい? 追われるプレッシャー? タイトル争いでマンシティと接戦を繰り広げるなか、これでアーセナルのタイトルの望みは消えたという見方もある。それほどにシティは盤石。 このあと二転三転してもおかしくないほどの試合数は残っているし、実際はまだ何も決まってはいないので、それが正しいかどうかはともかく、シティのフォームを思えば、これでアーセナルはかなり厳しくなったことはたしか。 試合を振り返っておこう。 Arsenal let slip two-goal lead to draw at West Ham
【マッチプレビュー】22/23EPL ウェスト・ハム・ユナイテッド vs アーセナル(16/Apr/2023)サリバ復帰ならず
こんにちは。一週間ぶりのPLの時間がやってきた。元気ですか。 さて、今回アーセナルのMD31(残り8試合)の相手は、エミレーツに久しぶりにヴェンゲルさんが姿を観せた去年のボクシングデイ以来の、ウェストハム。 前回は、アンフィールドでくやしいドロウがありつつも、アーセナルはPLの直近8試合でW7 D1と敗けなしで、現在も好調なフォームを維持している。 いっぽうのウェストハムは、現時点でボトムハーフの14位であり降格の危険さえある状況で、シーズン当初の予想からすれば、かなり期待はずれな位置にいる。 そんななかでも、彼らはいまもヨーロッパ(ECL)を勝ち抜き、ミドウィークをプレイしているという。 そのような状況の彼らと、週一回のプレイでPLに専念できるアーセナル。 この試合をプレヴューしてゆこう。
【マッチレビュー】22/23EPL リヴァプール vs アーセナル(9/Apr/2023)アーセナルは2ポインツ失ったのか? 1ポイント稼いだのか?
どうも。 この試合後、一部では「PL史に残るベストゲイム」のような評価も見かけたが、アーセナルのファンとしては正直、どっと疲れが出るような試合だったなと。 アーセナルは、2-0というスコアでアンフィールドでリードを奪い、ポジティヴな結果に期待を抱かせながら、前半のおわりころから明らかに形勢が逆転。ほとんど一方的な後半の流れから最後は2-2に追いつかれ、試合が終わってみれば、敗けなくてほんとによかったと思うような試合になってしまっていた。 タイトルを狙うわれらは、この試合、2ポインツを失ったのか。それとも、1ポイントを得たのか。 試合を振り返ろう。 Liverpool grab late draw to hurt Arsenal’s title bid
【マッチプレビュー】22/23EPL リヴァプール vs アーセナル(9/Apr/2023)タイトルディサイダー?
19年ぶりのタイトルを狙うアーセナルに、またどえらいビッグゲイムがやってきた。 アンフィールドのリヴァプール。 PLの試合でアーセナルが最後にそこで勝ったのは2012年なので、つまり10年以上勝っていない場所。 いまのアーセナルは4年前のリヴァプールを彷彿とさせるというジェイミー・キャラガーに云わせると、アーセナルはアンフィールドで勝てれば、アーセナル自身も英国民も今シーズンのPLタイトルを信じられるだろうと。すなわち、この試合はヴェンゲルの黄金時代以降のアーセナルにとって、最大の試合であると云っている。 ほかにも、ついこないだまでアーセナルよりマンUの上位フィニッシュを予想していたギャリー・ネヴィル(笑)も、「ここでアーセナルが勝てばアーセナルのタイトルを信じる」と述べていたりと、多くの識者から、この試合はアーセナルがPLタイトルにふさわしいかどうかの試金石のように観られているところがある。 アーセナルのPL残り9試合のなかでも、とりわけタフであり、とりわけ重要な試合のひとつが今回のアンフィールドのリヴァプールという。 もちろん、アーセナルにはこのあとエティハドのシティも残っているが、試合のタイミング(残り試合の数)からして、タイトル争いにより大きな影響を与えるのは、もしかしたらこちらの試合になるかもしれない。 伝統的にゴールが多く生まれるアーセナルとリヴァプールの試合。今回は、いったいどのようなものになるのか。 日曜の試合をプレヴューしてゆこう。
【マッチレビュー】22/23EPL アーセナル vs リーズ・ユナイテッド(1/Apr/2023)ジェズース is back!
勝ったぜ。PL7連勝ヤッフー! しかも、4-1というこの試合のまえのシティと同じスコアライン。いかにも、お互いに一歩も譲らないトップ同士の競り合いという感じがあってよいですね。 そしてこの試合は、アーセナルは大量ゴールで勝ったというだけでなく、ジェズースの久しぶりのゴールをはじめ、さまざまなポジティヴポインツがあった。残り9試合、今後につながる勝利とパフォーマンスだった。 昨日の試合を振り返ろう。 Jesus scores twice as leaders Arsenal beat Leeds
【マッチプレビュー】22/23EPL アーセナル vs リーズ・ユナイテッド(1/Apr/2023)残り10試合のスタート
PL is back! 2週間の長いブレイクがとうとう終わり。PLが帰ってきた。 今シーズンは残りあと10試合。タイトルを競うアーセナルのファンにとっては、これからしびれるような10試合が観られると思うと、なんとも云えない気分になるでしょう。もうこのあとはシーズン終了までブレイクはないので、毎週のお楽しみである。なかなか体験できない期間になるのは間違いない。 さて今回アーセナルのMD29の対戦相手は、リーズ。 今シーズンの彼らはあまりいいシーズンを過ごしておらず、アーセナルとしては比較的相性もよい相手ということもあって、ホームで戦うこの試合は、必勝だけでなく、今後にはずみをつけるような内容にしたい。 この試合をプレヴューしてゆこう。
フランスリーグでブレイク中のフォラリン・バロガン。リーグアン公式ロングインタヴュー
今回のインターナショナルブレイク(IB)では、イングランドU-21招集をケガで辞退したと伝えられたあと、USに滞在していることが話題になっていたフロ・バロガン(21)。 云うまでもなく、彼は今シーズン、アーセナルからローン先のフランスリーグでここまで17ゴールと大ブレイク中。クラブでの、そして代表チームでの彼の今後にはすでに大きな注目が集まっている。 そんななか、リーグアンの公式サイトがバロガンのロングインタヴューを掲載していた。 こちらも興味深い内容だったので、昨日のエジルインタヴューにひきつづき、日本語訳して紹介しよう。
引退したメスト・エジルがキャリアを語る
先日、メスト・エジルが34才で現役引退を発表していた。 Thank you ❤️ pic.twitter.com/Aqr4pB5SI2 — Mesut Özil (@M10) March 22, 2023 彼がアーセナルからの移籍先にトルコリーグを選んだとき、すでに第一線でのキャリアは一段落していて、その後の彼の選手としての活動はあまり注目されていなかった。 それでも今回、やはりフットボール世界がエジル引退のニュースに大きく反応したのは、いかに彼が類まれなフットボーラーであったかの証拠だろう。 そのエジルが、引退に際して『Marca』のインタヴューにこたえていた。 Mesut Özil: “I had tears in my eyes as the plane took off from Madrid” このやりとりが、彼の現在の心境や現役当時のことなど、ひろくキャリアを振り返る内容になっていて、このブログでも記しておきたくなった。 すでに各所で紹介されているだろうが、未読のかたはお付き合いください。
【22-23EPL】アーセナル悲願のPLタイトルまでの皮算用
こんにちは。 アーセナルは週末のクリスタル・パレス(H)で快勝、PL6連勝で2週間のインターナショナルブレイクに入った。 現時点でアーセナルは、PLテーブルにおいて2位のシティに8ポインツ差をつけてトップを維持している。ほとんどのひとは、どうせアーセナルは(これまでどおり)いずれ失速すると思っていたのだろうし、これはあらためてすごいことが起きている。 アーセナルのPLタイトルは、もし今年実現すれば、2003/04シーズン以来なんと19年ぶりという。そのとき生まれた赤さんが、成人式を迎えそうなほどの長い時間。 ぼくのtwでも、たまに「高校生グーナーです! 無言フォロー失礼します!」というかたがフォロウしてくださることがあるが、彼らの多くは当時まだ生まれてすらいなかっただろう。 ということで、すでにすべてのカップコンペティションを敗退しているアーセナルが、いま完全に集中しているPLは残り10試合。10個の決勝戦。 全アーセナルファンがこんなにも長く待ち望んだ悲願のタイトルに向けて、ここからのアーセナルの10試合がどうなっていくのか、フィクスチャーズを確認しつつ、あれこれ考えてみよう。
【マッチレビュー】22/23EPL アーセナル vs クリスタル・パレス(19/Mar/2023)8ポインツ差
いやあ。先週ミドウィークにEL敗退したときはさすがにがっかりしたけれど、PLに集中すると云ったらこれですよ。 パレスは3月もなかばを過ぎて、いまだに今年1勝もしてないなんていいながら、そこまで弱いという感じはせず。 でも、アーセナルは強すぎたなあ。先週のPLフラム(A)でもどえらかったし、今回もまたどえらいパフォーマンスだった。観ていて楽しいフットボールってのは、やっぱり偉大っすね。強いだけでももちろん最高だけど、なんかこうプレイする喜びがあふれているのが伝わる。 これでアーセナルは、PLで6連勝。直近6試合で6勝をやってるチームなし。ここへ来てトップフォームになるとは。 残り10試合で2位のシティに8ポインツ差をつけた(※シティは1試合消化少ない)。シティからプレッシャーを受けるどころか、彼らにプレッシャーを与えている。 すっかり遅くなってしまったが、試合を振り返ろう。 Arsenal cruise past Palace to go eight points clear
【マッチプレビュー】22/23EPL アーセナル vs クリスタル・パレス(19/Mar/2023)サリバのカヴァ
どうも。3月ももう半分すぎて春らしく。今日の東京はあったかくていいすね。 さてPLパレス。アーセナルのMD28。残り11試合。 アルテタの試合前会見を待ってこのエントリを書こうと思っていたら、どうも今回はそれをやらないようで。彼が試合前会見をやらないのは、けっこう珍しいように思える。前の試合と時間が開いてなくても毎回律儀にやっていたから。 ということで、マッチプレヴューもさっくりと。
【マッチレビュー】22/23UEL R16 アーセナル vs スポルティングCP(16/Mar/2023)EL敗退し目標がはっきり
どんなに悪いパフォーマンスでも、どうせ最後はアーセナルが勝つんだろと思いながら観ていたら、まさか、あんな結末になるとは。 1-1延長戦の120分でも決着はつかず、ペナルティシュートアウトで敗け。またしてもELでこんなにも早く敗退である。これはクラブとしてもファンとしても予想外では。とくに今年のアーセナルなら。 まあでも正直、今回も前回もアーセナルはスポルティングに勝つに値しないパフォーマンスだったな。せっかくあんなに本気チームでスタートしたというのに。120分までもつれこんで無駄に消耗し、何も得られず。 今回のセカンドレグでは、アーセナルは早くからケガ人が複数出る不運もあり、アルテタのやったことは随分と裏目に出てしまった。 とはいえ、EL敗退に関してはポジティヴに捉えるべきという声も少なくない。これからは、否が応でもPLに専念することになるから。それでいいと。週一試合というアドヴァンテッジもある。BBC Sportsは「Blow or blessing?(打撃か恵みか?)」のような見出しで記事をアップしていたほど。それくらいには、100%ネガティヴというわけでもない。 あんまり気が進まないが、記録のために試合を振り返っておこう。 Arsenal knocked out in penalty shootout defeat