早朝5時というキックオフ時間。現地時間20:00ということで、観戦しやすいんだかしやすくないんだか空席の目立つエミレーツの観客席。眠い目をこすりながら観る価値のない試合だった。相手の拙攻に助けられた無得点&無失点のドロー。それでもアーセナルはグループステージの勝ち抜けが決まった。
これで例のホーム13連勝という記録は途絶えたのかな? 運良く負けなかったのでホーム16戦無敗のほうは続いているようだ。話題にもならない。
アーセナルのスターティングイレブン
予想どおり。ネニーをCBに、CMがウィロックとコクランのコンビ。GKのメイシー以外は、レッドスター・ベオグラードとのアウェイマッチと同じ布陣でスタートした。
アーセナルvsレッドスター・ベオグラードの論点
レッドスター・ベオグラードの猛烈なプレッシャー
開始15分くらいまで、レッドスターはしゃにむにプレスをかけてきた。これにアーセナルも対応し、しっかりとパスを回しチャンスを伺うが、チャンスに結びつけることができない。序盤はプレス合戦の様相を呈していたが、逆にいい形をつくったのはアウェイチームで、ひいき目に見てもレッドスターのプレッシングのほうが効果的に見えた。
ホームゲームにも関わらずレッドスターには全試合を通して多くのチャンスを作られたが、アーセナルのカップ戦スコッドはああいった打ち合いの局面で押されてしまうようなレベルだったといわざるを得ない。
また、この試合CBの裏を何度突かれただろうか。3CBでそのうちひとりは中盤でビルドアップにも参加するという約束事があったようだが、残った2人が相手FWたった1人を捕まえられない。やすやすと起点を許し、何度も失点の危機を迎えた。この試合がクリンシートで終えられたのは、彼らのフィニッシュが拙かったからだ。がっかりだよ。
アーセナルの攻撃は効果的だったか
アーセナルも積極的にプレスをかけ何度もボールをインターセプトしたし、高い位置で奪いショートカウンターを発動したチャンスも何度かあった。そういったカウンターのチャンスをふいにしたコクランとウィロックのCMコンビが印象深かった。彼らは攻撃の足を引っ張っていたように思える。とくにコクランは今回も相変わらずひどかった。
コクランについては、攻撃に色気を出さないように厳重注意すべきではないだろうか。彼はボールを奪えるし、もちろんディフェンスにも精力的に動ける。中盤にいてほしいタイプの選手だが、こと攻撃となると途端にクオリティが下がる。判断ミスによるパスミスやシュートミスが多すぎる。
ショートカウンターでボールを持ち上がったシーンでは、パスコースは3本ほどあったが、迷っているうちにボックスまで到達してしまい結局どこに出すこともできず潰されている。比較的マークが緩かった左サイドのジャックも激おこである。ウィロックにも似たシーンがあった。
終盤は、徐々にジャックの存在感が増してきて彼がボールを持てば何かが起こると予感させた。
それと、終盤ほとんどウインガーと化していたネルソンは右サイドで存在感を放っていた。クロスはなかなかいいクロスを入れられなかったが、あの時間ドリブルは相当に効いていた。
ジルーとウォルコットがなかなか結果を残せないなか、ジャックとネルソンはこの試合で数少ないポジティブなポイントだったと思う。あ、メイシーもよかったね。ファインセーブがあった。
エンケティアは得点できず残念だったけど、残り時間わずかという時間帯でどうして彼をボックス内に残しておかなかったのだろうか? 彼には得点を期待していたし、彼にクロスを上げさせるのはあまりにももったいなかったと思うのだけど。
ちなみにイングランドのクラブを相手にアウェイでのクリンシートは、セルビアのクラブでは2003年以来だそうである。おめでとうズヴィズダー。
その他
ジャック・ウィルシャー、サウスゲートに選ばれず
ボスが「“スーパーフィット”ジャックをイングランドに選ばない理由がない」とウィルシャーをイングランドに猛推薦していた件。イングランド監督のサウスゲートは「ファーストチームでレギュラーじゃない選手はちょっと……」とばっさり。結局、ジャックは来週のインターナショナルブレイクには呼ばれなかった。まあ考えてみれば、そんなに調子いいならそもそもなんでファーストチームで使わないの?ってことだもんな。グーの音も出ませんわ。
Here’s the #ThreeLions squad for this month’s games against Germany and Brazil!
🇩🇪 https://t.co/E4ThMiHz0C
🇧🇷 https://t.co/hm7mZF0nVY pic.twitter.com/baVjCGjoIs— England (@England) 2017年11月2日
おいおいアーセナルの選手ひとりもいねえじゃねえか。チェンバレンを見つけて「あ、もうガナーじゃないんだった」って書こうと思っていたらあいつもいねえ。まあ試合出てないもんね。
ちなみにヤンガンたちは今回も各年代のイングランドスコッドに選ばれている。ネルソンはU17からU19に上がったのかな?
U20 ジョシュ・ダシルバ、ステフィ・マヴィディディ
U19 リース・ネルソン、エディ・エンケティア、ジョー・ウィロック
U17 アーサー・オコンコ、ヴォンテ・ダレイ・キャンベル
Nketiah and Nelson among England call-ups
先日のU17ワールドカップでも優勝したように、イングランドのユース世代はいまかなり強くなってきているらしい。U19にネルソンやエンケティアがいるって相手はいやだろう。
以上。
さて、いよいよ日曜はEPLマンシティ戦(アウェイ)。UCLを戦う彼らよりUELのわれわれのほうが1日短い分だけ不利のような気もするが、彼らがUCLでもファーストチームの選手を使った本気の試合をしているのに対し、われらはほとんど全員がサブ選手ということで、コンディションの不利はさほどないのかもしれない。
マンシティに対してはアーセナルは直近6試合で3勝2分1敗と勝ち越しており、苦手意識を持っていない。おれも持っていない。しかし、今季の彼らはEPL史上最強の呼び声も高いチームだ。5点とか8点とか大量失点だけは避けてほしい。サンチェスやエジルのリクルーティングに期待だ。