スィエスケイ・モスコウに快勝して、公式戦5連勝中のアーセナル。ここまで壊滅的なシーズンを送り、EL以外目指すものが曖昧になりつつありながらも、例年どおり終盤にフォームを持ち直してきたのは皮肉なことだ。
プレミアリーグ32試合目は、現在18位と降格圏に沈むサウサンプトンをエミレーツに迎える。WhoScored.comで確認すると、今季サウサンプトンのトップ・プレイヤーはM.Yoshida(6.96)ということで、それだけでいかに彼らが苦境にあるかわかろうというものだ。もっともアーセナルのトップ・プレイヤーもS.Mustafi(7.47)だが……。
勝って6連勝。来週ミッドウィークのヨーロッパリーグCSKA戦セカンドレグに弾みをつけたい。
予想スターティン
4-3-3
GK チェフ
DF モンレアル、ムスタフィ、コシエルニ、ベレリン
MF ラムジー、エルネニー、ジャカ
FW オバメヤン、ラカゼット、エジル
怪我人。CSKA戦でミキタリアンが膝をやってアウト。まだ詳細の発表はないが、来週のELにも黄色信号が灯っているというわりとよくない状態みたいだ。せっかくいい調子だったのにここで離脱とは残念だ。オスピナも3週間アウト。AMNもアウト。彼は来週のELで復帰予定という軽いもの。もちろんカソルラもアウト。カップタイドでELを休んだオバメヤンが復活。
ボスによると、怪我のリスクなどを考えて多少のローテーションも検討しているとのこと。とはいえ、CSKAの勢いを続けたいはずでここは思い切ってラカゼットとオバメヤンの同時起用を求めたい。
当ブログの予想は、ラカゼットとオバメヤンを同時にスタート、4-3-1-2に近いかたち。エルネニーをアンカーにしてジャカに少し攻撃の比重を高めさせるという、野心的な4-3-3を予想。非常にボスがやりそうもない大穴狙いである。
ボスのみとこば
サウサンプトンといえば、アーセナルにとっては外部ユース育成システムのようなもの。ウォルコット、チェンバレン、チェンバースと数々のガナーを輩出してくれた大変にありがたいユース組織を持つ。ボスが語った。
ヴェンゲル:サウサンプトンには最大限リスペクトしたいと思っているよ。だってこの10年で彼らが生み出したイングランド人フットボーラーを見てごらんなさい。リアル・フットボール・ファクトリーとしかいいようがない。これだけトップクラスを輩出しているんだ。並の工場じゃないよ。
リーグワン(※英3部リーグ)にいたと考えたら、彼らがやってきたことはアメイズィングなことだよ。そしてこの10年で送り出した数々の選手たち。彼らの偉業を考えれば、いまの彼らの順位にはみんな驚いているんだ。でもまた彼らの時代は来るだろう。
ちなみにサウサンプトンのアカデミー出身者は、アーセナルに移籍してきた3人以外にも、ギャレス・ベイル、アダム・ララーナ、バルセロナがほしがっているといま話題のルーク・ショウなんかがいる。ありがてえ。
ボスは好調のラムジーについても語っていた。
ヴェンゲル:いまでは彼はより強くなった。ずっとフィットしているが、しかし(ラムジーのフィットネスは)ずっと問題の中心でもあった。
ときに怪我を再発させてしまうことがある。ちょっとF1のエンジンみたいにね。どこが怪我の問題なのか見極めて、そして変えなければならない。ときにそれに時間がかかってしまうことがある。
彼はいつも自分を信じていたよ。いつも強いパーソナリティを持っていた。思うに、18や19才の選手で試合のなかでもっとも大事な部分は、才能というよりは、パーソナリティなんだ。自分のクオリティを信じること。それを彼はいつもできていた。
(契約について)交渉は続いているよ。イエス。(契約延長の)自信もあるよ。いますぐ契約が終わるわけじゃない。契約が終わるまでまだ1年半ある。こちらのスタンスはクリアだよ。でも契約には同意が必要だ。われわれは彼に残ってもらいたい。ここで長い間プレイしている選手のひとりだしね。このクラブの将来にとって彼は重要な選手になるだろう。
殺人タックルをくらって、あのひどい怪我からまさに不死鳥のように甦ったんだもんなあ。すごい精神力だよ。リアル・アスリートだね。
ところでラムジーの記録がレジェンド級だと話題になっていた。1886年からというアーセナルの歴史上、50点以上得点したCMはたったふたりしかおらず、ラムジーがそのひとりだという。もうひとりはファブレガス。そしてラムジーはあと3点でファブレガスの得点を抜くとか。たった3点ならこのサウサンプトン戦でやっちゃうんじゃ?
There are ONLY 2 central midfielders to have 50+ goals for Arsenal in our entire history since 1886. One is Aaron Ramsey, the other is Cesc Fabregas. Ramsey needs 3 more goals to beat Cesc Fabregas who has 57 as the club’s highest scoring CM ever. Club legend. pic.twitter.com/jBb7g9qQRi
— LTArsenal™ (@ltarsenal) 2018年4月5日
最近のアーセナル・ニュース
ヨーロッパリーグのTeam of the Weekにガナーが5人選出
💪 FedEx Performance Zone Team of the Week! 💪
All #UEL players ranked 👉 https://t.co/RGJMzChxms … pic.twitter.com/ILsZm2HoxH
— UEFA Europa League (@EuropaLeague) 2018年4月6日
グラーチとフォルスベリがガナーだったら半分以上じゃねえか。これはもう実質アーセナルFCだな。FedExの提供と関係あるかも?
われわれがニースの監督に興味か?
仏レキップによると、われわれはニース監督のLucien Favre(ルシエン・ファーブル?)を次期マネージャー候補にリストアップしたらしい。
Arsenal songe à Lucien Favre en cas de départ d’Arsène Wenger
2016年からニースの監督に就任、初年度(昨シーズン)はモナコ、PSGに次いでリーグアンで3位に。現在60才で、今季ニースは7位ということで、昨季3位は立派だけど、どのあたりが優れたマネージャーなのかいまいちよくわからない。バロテッリを再生させたから? あるいはセリをうまいことプレイさせたから?
トゥヘルがPSGに行きそうだということで、単なるカウンター報道だろうか。
アーセナルU-23がPL2優勝をかけて残り2試合を戦うが……
Updated Premier League 2 table, with Arsenal having two games left to play. pic.twitter.com/lfUsgZ8nTV
— Jeorge Bird (@jeorgebird) 2018年4月6日
今日(昨日)行われたリヴァプールとの試合をドローに持ち込んで、現在首位のレスターと同ポイント&4ゴール差の2位。残り2試合で逆転の可能性は大いにある。
ただし若干雲行きが怪しいのは、U23チームがベストメンバーではないことだ。リヴァプール戦にもネルソン、ウィロック、エンケティア、マヴロパノスがファーストチームと帯同しているため含まれておらず。オスピナが怪我をした関係でメイシーもU23チームには含まれないという。要するに主力がごっそり抜けているということ。
ファーストチームでベンチを温めることが、U23でのタイトルよりも優先されるというのは少々複雑な気がしないでもない。なんにせよ優勝というのは代えがたい経験だろうから。もう最後なんだし子どもたちにはそっちを優先させてやりてえな。ファーストチームの層が薄いのが悪い。
サウサンプトンについて
詳しくはおググりください。
そうそう、以前アーセナルの中盤にほしかったというエントリを書いた、マリオ・レミナがCMで出場しそうだ。彼には注目しよう。
前回対戦はどうだったか
アウェイでドローだったらしい。自分で書いたエントリをいま読んでも結果がわからなかった。なんかおれ、武田鉄矢なんかを引き合いにすごい怒っているっぽい。まあいつものことか。
マッチファクト
- アーセナルはサウサンプトン相手にホームで22試合負け無し(W16 D6 L0)
- セインツがアーセナルのホームで最後に勝ったのは1987年
- アーセナルはPLでここ2試合3-0勝利
- セインツもPLでここ2試合0-3負け
- オバメヤンはアーセナルデビュー以来6試合で6得点に絡む(5G 1A)
サウサンプトン苦手イメージすごいあるけど、あれ全部アウェイなのか。
試合結果予想
WhoScored.com 3-0でホームチームの勝利
BBC SPORTS(ローロ予想) 2-0でホームチームの勝利
SKY SPORTS(ポール・マーソン) 3-0でホームチームの勝利
これは勝つな(負けフラグ)。
BBCより、リヴァプール大学のスーパーコンピュータ、サム君(SAM=Sports Analytics Machine)がはじき出した予想も。
- 一番ありえそうなスコア: 1-0
- ドローの確率: 22%
- ホームチームの勝ち: 63%
- アウェイチームの勝ち: 15%
日本時間明日日曜22:15キックオフ。見やすい時間。COYG