※追記5/22:カソルラ退団の公式発表来た。グッドラックアミーゴ。
サンティ・カソルラはプリシーズンから古巣、ヴィジャレアルに復帰するという。マルコス・セナ(ずいぶん懐かしい名前……)も認めているそうな。マルコス・セナってヴィジャレアルで働いてんのかな。
Marcos Senna has confirmed Santi Cazorla has left Arsenal and is joining Villarreal this summer pic.twitter.com/nwf9hX2emt
— Osman (@OsmanZtheGooner) 2018年5月19日
このままカソルラがアーセナルを退団してしまうというのも物悲しいものがあるが、彼が現役を続ける意志があるのであればそれは尊重されるべきだ。認めるのはつらいが、残念ながらたとえ彼が来シーズンにアーセナルに残ったとしてもレギュラーで起用される可能性はほとんどない。彼のファンなら誰だってプレイしているところが見たいはずだ。
さて、ちょっと懐かしい感じのするヴィデオが話題になっていたので、紹介したい。アルテタとカソルラの対談。アルテタがカソルラに来たばかりのロンドン生活についてインタビューするという内容である。
ちょっと古めかしい見た目がするヴィデオだが、カソルラが英語をまだしゃべれていない時期ということはカソルラのアーセナル入団直後(2012)だろうか。6年前とかぼくにはついこないだとしか思えないが、えらくときの流れを感じる。
SKYの録画のようでそのうち消されるかもしれないので、ざっくりやりとりを再現しておこう。ふたりがロンドン生活や英語の苦労について語っている興味深い映像だ。
ミケル・アルテタによるサンティ・カソルラインタビュー
アルテタ:こっち来てからはどんな感じ?
カソルラ:グッドだよメイト。グッド。少しづつ慣れてきてる。いまは新しい家に引っ越したりでちょっと慌ただしいけど、ほら。新しいチームメイトと会えてハッピーだし、そうだな、今年何が勝ち取れるかだね。
アルテタ:ちょっと目の下にクマが出来てない?
カソルラ:だってまだカーテンもないんだもん。朝日が眩しいったらないよ(笑)。早くなんとかしないと休むこともできない。
アルテタ:ここに到着してどんな第一印象だった?
カソルラ:キミには助けられたよ。最初は自分がどこにいるのかもわからなくて、恥ずかしかったな(笑)。ことばには困ったね。知り合いはキミだけだったし、電話でしゃべったじゃない? ぼくにかけてきたの覚えてる? ここに到着したばかりのときに彼がキットのことで電話をしてきてくれて。
でもまあよかったよ。みんながとても歓迎してくれた。ぼくが過ごしやすくしてくれて、ここに来て以来ずっといろいろ勉強中だよ。
アルテタ:最初にぼくたちが現れたとき、みんなが訊いてきたんだ「サンティは英語がしゃべれないのか?」って。ぼくが「ノー」というと、彼らは「でもキミが何をいっても彼は笑ってる。きっといいやつなんだな」なんて。
カソルラ:(笑)ぼくはもうただ「イエス」っていうしかなくてさ。だって話しかけられても半分も理解できなかったから……
アルテタ:誰かが彼にこういったんだよ「サンティ、4時に会おう」。そしたら彼は「イエス、イエス」って。そしたらJaviが彼に電話して「サンティ、キミはどこなんだ? 4時にミーティングだっていったのに」って。そしたら彼は「もうホテルに戻っちゃった」。彼はことばをほとんど理解できてなかったんだ。
カソルラ:いやいや、まったくひとつもわかってなかったよ(笑)。「イエス」っていうのが精一杯で帰っちゃったから、Javiは彼らだけでミーティングをしなきゃならなかったっていう(笑)。
アルテタ:イングランドへ来てから一番スペインを懐かしく思うのって何かある?
カソルラ:そんなにいうほどスペインを恋しく思ってるわけじゃないよ。まあ天気かな。Marbellaから来たからね。キミは旅行とかで行ったことあるだろうから知ってるよね。天気はすごくいいところで、住むにも素晴らしいところだよ。でもそんなの大した問題じゃないけどね。食事もまあ問題といえば問題かな。だってイングランドの食事はだいぶ違うからね。それ以外はだいたい満足だよ。楽しんでるね。
アルテタ:彼は外食してから家に帰るみたいな生活をしてたんだよ。いつだったかたしかうちに何かの試合を観に来て……
カソルラ:バルセロナとマドリーの試合だね。
アルテタ:そうそう。せっかくだから彼に何かいいものを食べさせようと思ってさ。だって彼は一ヶ月もホテル住まいだったから。スパニッシュ・ハム、スパニッシュ・オムレツ、アルゼンチン・パイとか……
カソルラ:毎日ホテルでサンドイッチとパスタを食べてたから、そんなときにキミの家に行ってハムやオムレツを見たらついはしゃいじゃったよ。
アルテタ:ぼくも同じホテルに3ヶ月いたんだけど、あれはヤバかった。子どもたちは走り回るし、もうすべてが……
カソルラ:一生あそこで暮らすみたいな気分になるよね。ホテルでの食事を食べてたあとに食べたあのスペイン料理はよかったなあ。キミの家に行ってファンタスティックな料理を振る舞ってくれた女の子がいて。ぼくのガールフレンドがあんなふうにしてくれたらどんなだったろう! 全部平らげちゃったね!
カソルラ:ここに来て何に驚かされたかって、イングリッシュ・フットボールをTVで観るのと実際にプレイすることの違いだよ。あれはヤバい。正直にいうと、ぼくはラ・リーガを愛してる。でもこことスペインの違いはヤバいくらいだね。ここに適応するのは大変じゃなかった?
アルテタ:ぼくはかなり若いときにスペインを離れたからね。まずフランスに行って、違う土地を知った。その違いってさ、キミがスペインでかなり長い間プレイしていたからじゃないかな。プレミアリーグはテレビやなんかで観てた10年前よりももっとよく知られるようになってる。これはフィジカル的にはステップアップであるけど、テンポやそれに適応する能力があるかどうかに関しては、キミは何の問題もないじゃないか。もし、キミが入るクラブを選ぶなら、違いが少ないのはやっぱりアーセナルだと思うよ。なぜなら、彼らにはスパニッシュのプレイスタイルにも共通した部分がたくさんあるしね。キミのフットボールをプレイすれば、すぐに溶け込めてしまうさ。
カソルラ:うまくいくだろうね。ぼくはチームプレイを見つけようとするタイプだし、アーセナルのフィロソフィに適応することも難しくなかった。ぼくらはきっとうまくやれると思う。キミはポジションを後めのディフェンシブ・ミッドフィールドに変えられたけど、うまくやれるか見てみないとね。
アルテタ:(笑)いまのとこ、キミは悪くないよ。(カソルラの頬をなでながら)
カソルラ:ありがとうブロ(笑)。