EPL19/20 Week4、アーセナル v ToTのマッチレヴュー。コメント集、マッチスタッツにつづき試合の論点を。長くて3つに分割してしまった。
試合の論点
アーセナル v トッナムのトーキングポインツ。
ホームのNLDでエメリの取った戦略/戦術アプローチ
まず、チームのセットアップを見るに、ブログ主の予想は大いに裏切られた。まずエメリはこんなふうにリスクよりバランスを取ってくるだろうと予想したのだった。
試合前に焦点になっていたのは、エメリがまずオバメヤン、ラカゼット、ぺぺのフロント3を使うかどうか。スタートから使うなら初めてになる。それとモンレアルが移籍したので、バック3かバック4かという点。
結局エメリは、フロント3を使いつつ、コラシナツをLBにしたバック4を選択。攻撃にかなり積極的なシステムに思えたが、そのかわり中央にはジャカをアンカーにしてゲンドゥージとトレイラ、3人の守備的なMFを置いた。
中央に3人のNo.6(DM)を置いて、オバメヤンとぺぺの両フランクがインサイドに絞って、フルバックの攻撃参加を促すという先週のリヴァプールをそのままなぞるような戦略を取ったと。
エメリの意図はけして理解不可能なものではないが、とくに前半はソンに大きなスペイスを与え、たびたびカウンターにさらされるなど守備に脆弱なところを見せた。攻めては相手ハーフにスペイスはなく、いざボールを奪われるといとも簡単に少ない人数でゴール前まで持っていかれる。いかにもToTの術中にはまった印象があった。対ポッチェティーノでは去年のエメリは戦術的なバトルでも相手を上回る狡猾さがあったが、今回ばかりは戦略/戦術で相手を上回ったように見えなかった。
この試合の展開が先週のリヴァプール戦を想起させるのは、エメリのフルバックを使った戦術もさることながら、おそらくはホームで積極的になるアーセナルと、全体はやや引いて2トップを使ってカウンターに勝機を見出そうとしたToTという構図が少し似ていたことも理由になっているように思われる。
ただ今回、アーセナルがリヴァプールの戦術をなぞったはいいが、ディフェンスのクオリティがわれわれとリヴァプールでは雲泥の差があるということを思い出させる結果になってしまった。
レノ、ルイス、ソクラティス、ジャカ。ゴールを死守すべき選手たち全員が致命的なミスを犯したことで、ホームで2ポインツ失うという罰を受けることに。
リヴァプールでオバメヤンとぺぺがカウンターで得たチャンスと、今回アーセナルに対しソンとケインがカウンターで得たチャンスを比べると、アタッカーのクオリティも当然あるが(みんな忘れているかもしれないが彼らはCLファイナリスツである)、やはりリヴァプールとアーセナルのディフェンスのクオリティ差が浮き彫りになった気がした。個人でもチームでもとてもリヴァプールに比べられるようなクオリティはない。であれば、守備ではいまのアーセナルの選手たちでも破綻しない戦術的な工夫が必要だったのではないかと思えるが、そういったものがあったかどうかは甚だ疑問である。
それと、エメリがクリエイターを入れずにMFに3人のDMを並べたことについてもいろいろな場所で議論になっていた。
せっかくリスクをかけてフロント3を使ったにも関わらず、彼らのポテンシャルを100%発揮したようには見えず。そこにはやはり4人目としてほしかったクリエイティヴな選手の不在を感じるときも少なからずあった。あるいはクリエイターでなくとも、仮に3CMのひとりにラムジーのような選手が入っていたら、ファイナルサードにケイオスを引き起こしてくれたに違いない。そういった攻撃でアクセントをつけるような働きを期待できる選手は3人のなかにはいなかった。
フロント3とバック4(コラシナツのLB)という攻撃のためにかけたリスクと、守備のバランスを取るための3DMという選択は、結果的にはやや中途半端になったように思う。もちろん攻撃と守備のバランスを取るために採用した策がそれだったのだろうから、その考えは理解できないものではない。しかし「5-4で勝つ」というのなら、やはりそこにセバーヨスかエジルは必要だったのではないか。
たとえばフロント3はもちろん、2CMにジャカとセバーヨス、No.10にエジルがいるようなシステム(4-2-3-1)がいま考えられる最高に攻撃的なフォーメイションだとすると(いかにもヴェンゲルさんがやりそう)、今回エメリが選択したシステムは中途半端に保守的だったかもしれない。
エメリはMFに守備的な選手を並べがちというのがもっぱらの評判だが、現時点ではアーセナルでそれがあまりうまくいっているようには思えない。
昨シーズンはエメリが来てからチャンスの量をかなり減らしているという指摘もあったように、とくにセントラルエリアでの攻撃の停滞はそのあたりに原因があるのかもしれない。しつこいようだが、ほんとうに5-4で勝ちたい、アタッキングフットボールを標榜するのなら、MFのバランスは再考の余地がある。
この試合に限って云えば、セバーヨスが63分に入ってからのアーセナルの攻撃が活性化したさまを見れば、彼こそ今回必要なタイプの選手だったように思えた。
セバーヨスといえば。
First north London derby ✅
Edge of the seat stuff, wasn’t it @DaniCeballos46 😅 pic.twitter.com/zy1NF3hMkn
— Arsenal (@Arsenal) September 2, 2019
早くおれを出せと云わんばかり。キミのような選手を待っていたんだよなあ。
トレイラの起用法について。No.8 or No.6?
今回トレイラがNo.8(B2B)のように振る舞っていたことも、試合後の議論になっていた。
彼はウルグアイNTでもサンプドリアでもNo.6(DM/アンカー)でプレイしていたのだから、そもそもそこが適役という意見を多く見かけたが、一方で彼が前からプレスをかけていくことでハイプレッシング/ショートカウンターが有効になっていたという意見も見かけた。
どちらの意見も一理あるように思えるが、トレイラ=アンカー派の根拠でひとつ確実なことはジャカの存在だろう。彼がアンカーポジションで相変わらず守備の不安定さを見せているということが、トレイラ=No.6論を勢いづかせている。もしそこがジャカではなく、もっと守備がマシな選手だったとしたらどうだろう。トレイラがNo.8的に動いたとしても、いまほどには反対意見は出なかったのではないだろうか。実際、彼の高い位置での積極的な守備は今回効いていたのだから、エメリの目論見もまるで見当違いというわけでもなかった。
個人的には、今回のトレイラがたびたび高い位置にいたのを見て、そのような使い方だったらやはりセバーヨスのほうがよかったのではないかとは思っていた。プレッシングを怠らない高いワークレイトにクリエイティヴィティももれなくついてくるセバーヨスがそこにいたほうが、アーセナルはより高い位置で試合をコントロールすることもできていただろうし、攻撃だってもっと脅威になっていただろう。そうして結局守備の機会も減らすことができたかもしれない。
まあそれで逆のことが起きればなぜトレイラを使わなかった?となるわけだから何を云っても結果論には違いないのだが。。
ジャカのようなレジスタをアンカーにしてトレイラのようなピュアDMをNo.8で起用することは、去年のチェルシーのカンテ(とジョルジーニョ)の使い方の議論を彷彿とさせるものがある。
ディフェンスのエラー問題と「ジャカ・リスク」
リヴァプールに引き続きディフェンダーが致命的なエラーをやり、今回もまたディフェンダーのクオリティやディフェンスのストラクチャについて疑問を持たれるような結果になってしまった。
1失点目の起点になったシーン、まずジャカがケインとヘッダーを競り合おうとしているところに、さらに後ろからヘッダーの競り合いに参加しようとして失敗したソクラティスがギルティ。明らかな判断ミス。彼は後ろに下がってソンをマークしつつ、セカンドボールをケアすべきだっただろう。
そしてソクラティスが無謀に前に出たおかげでうしろでフリーでボールを持ったソンを、あまりにもイージーに通過させたルイスがギルティ。
最後のレノのミスも残念だったが、ああいったかたちでシュートを打たれては失点の可能性は大いに高まるのはしょうがない。
一見なんでもないロングボールから失点したのはあまりに痛い。しかもキックオフから10分という試合の最序盤だ。もっともやってはいけない時間帯に守備の要である3人が連続でミスっている。
とくにリヴァプール戦につづいて不安定さを見せたルイスの守備は深刻に思える。最初のPL2試合でルイスは信頼できるCBだと感じていただけに、この低パフォーマンスは余計にショッキング。
‘What’s he doing?!’ David Luiz and Arsenal’s new defensive chaos | David Hytner
『The Guardian』(デイヴィッド・ヒンター)によれば、ルイスは去年チェルシーでも同じようにソンにやられていたらしい。彼のペイスをそこで学ばなかったのか。
最後のボックス内でソクラティスがケインを倒したアレも、アーセナル界隈ではもっぱらケインのダイヴとして認められているが、実際のところアレでペナルティを取られていても全然おかしくなかったと思う。たしかにケインはイージーに倒れすぎでファウルをもらいにいったのは明白だが、ボックス内で相手に身体を前に入られているときにあんなふうにアグレッシヴに行けばなんでも起きうる。もしあれでふたつめのペナルティを取られていれば、ホームで負けていたのだ。大惨事になるところだった。
2失点目はもちろんジャカの殺人タックル(笑い)で、正直思い出したくもない。なんだよあのタックル。しかもスライディングした直後には失敗に気づいていて、接触するときには足を引っ込めてる。あのインテンスな展開で思わずカッとなってしまったんだな。ってディフェンダー失格では?
たしかにあのプレイの前にボックス内に簡単にクロスを入れさせたAMNもギルティだが、それにしてもあのタックルはない。ワースト・プレイ・オブ・ザ・シーズン候補に入れよう。
このブログでも何度も何度も同じことを書いて恐縮だが、彼の起用がずっとずっとアーセナルを傷つけている。ムスタフィがアーセナルを危機に陥れていることにはすぐ気づいたのに、「ジャカ・リスク」にはなかなか気づいてもらえない。
どんな選手にも長所と短所のトレイドオフはあるが、ジャカの場合、彼の低いポジションもそうだし、やらかすミスの致命傷になる度合いにしても、長所に比べて短所が大きすぎる。フットボールは1点を競うような点の入らないスポーツなのだから、ダイレクトに失点につながるエラーをやらかすような選手が守備的なポジションにいること自体が大きなリスクだ。
彼を使うことのリスクが、彼を使うメリットに比べて高すぎるように思えてならない。エメリはいつまでジャカに頼るつもりなのだろう。本気で心配だ。どうして彼がまたやらかすと思わないでいられるのだろう? 楽観的すぎる。
個人的には、エメリを100%信用できない理由のひとつがジャカへの信頼の高さだ。今回のエラーが珍しいものならここまでは思わない。彼は何度も何度も同じ過ちを繰り返しているのが問題なのだ。諦めないぞじゃないよもう。
Fouls committed against Spurs:
Granit Xhaka: 7
All other Arsenal players combined: 6Avoided a booking until the 92nd minute. 🥴 pic.twitter.com/uionoYRoxT
— Statman Dave (@StatmanDave) September 1, 2019
スパーズ戦のジャカのファウル:7
ジャカ以外のアーセナル全体のファウル:6
92分までイエローを受けなかったけども。。
Xhaka for Arsenal:
Penalties conceded – 5
Total errors leading to a goal – 11
— Fuad Alakbarov (@DrAlakbarov) September 1, 2019
アーセナルに来てからのジャカ
ペナルティを与えた数:5
失点につながったエラーの合計:11
Granit Xhaka committed seven fouls against Tottenham, the most by a player in a Premier League game this season.
One of those seven was particularly costly. 🤦♂️ pic.twitter.com/6dFZw1PPbz
— Squawka Football (@Squawka) September 1, 2019
NLDでのジャカのファウル7は、今シーズンのPLの試合で最多。
7つのうちのひとつはとくに高くついた。。
ジャカだけじゃない。個人エラーをヴェンゲルさんの時代から全然改善できないのはなんでなんだ??
13 – Arsenal have recorded 13 errors leading to goals in the Premier League since the start of last season; the most of any club in the competition. In fact, Bernd Leno has made the most of any player in this period (6). Setback. pic.twitter.com/UFDLqWaLdF
— OptaJoe (@OptaJoe) September 1, 2019
アーセナルの失点につながったエラー「13」は、昨シーズンから数えてPLでも最悪。ベルント・レノが6つで最多。セットバック。。
それがアーセナルのDNAなのか???
ファイトバックしてドロウに持ち込んだというのは、そのとおり。とくに2点目が入ってからの10分ほどつづいたサポーターの熱狂と、チームのあのすごい集中力とインテンシティはまさにファイトだった。脳内麻薬物質を噴出させてゴールに襲いかかっていた。だからこそ勝てなかったことが悔しい。しかし、そもそもディフェンダーの愚かなミスがなければ勝っていた試合だ。
結局いくら苦労して攻撃しても、守備でやらかしていては意味がない。そんなとこまでリヴァプールの足跡をたどる必要はないんだけどなあ!
ルイスが新加入でコンビネイションの問題もあるのかもしれない。
でもぼくはこの試合でアーセナルのディフェンスの改善にはまたまた悲観的になっている。コンビネイションはともかく、個人の能力においても百戦錬磨のヴェテランであるはずのルイスやソクラティスがやらかすのだから、シンプルに優秀な選手に入れ替えるまでは、アーセナルの守備は改善しない。
ホールディング、ベレリン、ティアニーが戻ってもやらかしつづけたら? そのときはお祓いをしよう。
アーセナルのニュー・フロント3の評価は?
さて、ここからはもっと楽しいことを書いていきたい。。
ファン待望のオバメヤン、ラカゼット、ぺぺという3スターズが満を持して初めて同時にスタートした。
ラカゼットがフォルス9(フィルミーノ役)で、開けたスペイスにワイドのふたりが入ってきて積極的にゴールに関与するという、非常にリヴァプールらしさを感じさせる戦略。
まだまだ発展途上に思えるが、この試合でもたくさんのポジティヴなところを見せたと思う。実際に得点はラカゼットのしびれる超個人技(!)とオバメヤンのいつもの「タップイン」という頼れるふたりのストライカーからだった。
しかし、この試合でもステディアムがどよめくようなプレイを何度も見せていたのは、やはりニコ・ぺぺだろう。
Most take-ons completed after GW4 of the 2019-20 Premier League season:
• Nicolas Pépé (15)
• Wilfried Zaha (13)
• Manuel Lanzini (13)
• Mateo Kovacic (13)Nicolas Pépé remains on top. 💃 pic.twitter.com/UaRF3mtrQu
— Squawka Football (@Squawka) September 2, 2019
Nicolas Pepe vs Tottenham
🔘 5 Ball Recoveries
🏃♂️ 4 Take-Ons
🔑 2 Chances Created
🅰️ 1 Assist👟 7 Shots
🎯 1 Shot On Target #Arsenal pic.twitter.com/uimEJqjMzd— Premier League Statman ⚽️ (@EPLStatman) September 1, 2019
チャンスのわりにまだ得点がなくやきもきさせるところはあるものの、ボールキープは非凡だしドリブルでは圧倒している。この試合ですでに今シーズンのドリブル王になっている。ザハよりも多いのだからどんだけ。
守備のダメさ加減とは逆に、攻撃についてはこれからの発展に大いに期待が持てるものとなっている。失点は免れないのだから、もうそれ以上得点するっきゃない。
さて、Sky Sportsのパンディットでおなじみの(笑い)ジョゼ・モウリーニョ。ゲストのソル・キャンベルらとともにSSの試合中継に出演、アーセナルのフロント3について語っていた。早くもご意見番の風格。。
モウリーニョ:彼ら(フロント3)はとてもいい選手たちだと思うよ。ふだんから彼らは3人一緒に使うべきだね。
オバメヤンは真ん中でプレイしたがっているだろうね。なぜなら彼はそこにいたほうがもっとゴールできると思っているだろうから。でも左からだって同じくらいゴールできるかもしれない。
(リヴァプールのフロント3に比べて)リヴァプールがどうやっているかといえば、フィルミーノが後ろに下がってライン間にポジションを取る、そしてサラーとマネにスペイスを与える。オバメヤンが左でプレイしてもリヴァプールと同じくらい得点するだろうね。でもラカゼットは(フィルミーノと)同程度のクオリティはない。
(アーセナルはどうやってフロント3を有効に使えるか)ふたつのオプションがある。ひとつは3人のMFを並列に並べるのではなく、2MFにしてひとりはフロント3にボールを供給するNo.10としてプレイさせる。ラカゼットをライン間まで下げるよりはいいだろう。
あるいは、ぺぺを右からもっとインサイドに寄せて使うこと。ほとんどのチームはゴール前を4人で守るが、ビルドアップは3人でやる。だからRBは完全にワイドに置いて、ほとんどウイングバックとして使い、ぺぺをもっとインサイドに置く。もしぺぺがよりインサイドでプレイするなら、ゲンドゥージがオバメヤンに供給したパスのときのオバメヤンのように、左足を使ってダイアゴナルにプレイできる。彼らにはたくさんのオプションがあるね。この3人はとてもいいよ。
(アーセナルのスクワッドについて)彼らはベンチにミキタリアン、エジルにセバーヨスがいた。違いをもたらせる選手たちだ。中盤からアタッキングエリアまで、彼らにはたくさんのソリューションがあると思うよ。
(アーセナルの仕事に興味がある?)アーセナルのスクワッドには好ましいところがたくさんあって好きだよ。
まさかのジョゼがアーセナルへ。ウケる。
モウリーニョもフロント3のうしろにNo.10を置くべき派だったようだ。No.10が大好きなひとらしくはある。
さてモウ様も指摘しているように、今回フロント3について唯一議論らしきものがあるとすると、オバメヤンのポジションだ。
ラカゼットが交替して、オバメヤンがセントラルストライカーにポジションを移してから5分後と、すぐに結果を出したことで、オバメヤンはやっぱりワイドよりCFのがいんじゃね?という議論が再燃している。
アーセナルにおけるラカゼットとオバメヤンの共存はながらく議論になっていたところで、それを思い出したようなかたちだが、ファンとしてはこればかりは誰もが納得できる結論は出せそうにない。オバメヤンを真ん中で使うということはラカゼットを外すこととほとんど同義だからだ。
このジレンマは結局このふたりの超似ている特長を持つストライカーを抱えているかぎりはつづくのだろう。
もしエメリがバランスを考えてフロント3を採用しないならファンは大ブーイングだろうし、フロント3を使うならより彼らが活きるシステムにする必要がある。
タレントを使って攻撃をどう組み立てるか。今後のエメリのチームづくりに注目したい。
マテオ・ゲンドゥージがシャイン☆彡
これをまっさきに書いてよという。すまない。
この試合のゲンドゥージはほんとうによかった。マテオ・ザ・メインマン。圧倒的MOTM。これがエメリが信頼をしつづけている理由。この活躍はエメリが一番喜んだことだろう。
彼はまさにゲイムメイカーという感じで、MFの狭いスペイスでもスルスルとボールを持って前に運べるし、いつも落ち着いていて視野が広くパスの精度が高い。身体を張ったディフェンスもやる。去年よく見たうっかりも減っているように思う。成長著しいことこのうえない。こんな彼を€8Mで買った去年のアーセナルはすごい。スヴェン・ミズリンタットはやっぱりすごい(語彙)。
オバメヤンへのアシストもかなりすごかった。ゲンドゥージの前にはToTの選手が9人いてスペイスもない。ゴール前にふわりとまた中途半端なボールを入れたなあと思った瞬間、PEAが飛び出してきてちょこんとタップインでゴール。ロリも一歩も動けず唖然。藪から棒アシスト。これはずるいって云われるやつだ。オバメヤンはタイミングを見計らったパスが来たとゲンドゥージを称賛していたので、あれは完全に狙ったパスだったということ。驚くじゃないか。しかし、ゲンドゥージはあのパスが得意で去年も何度かあのかたちは見たことがある。なんてヤツなんだ。
📊 | #AFC
Mattéo Guendouzi vs Tottenham (H) via @FotMob
83% passes completed
7 ball recoveries (joint most with Lacazette)
4 accurate long balls
2 tackles succeeded
2 interceptions
2 fouls drawn
2 chances created
1 assistMAN. OF. THE. MATCH. 🌠 pic.twitter.com/ZSBMv5pBEb
— afcSource™ (@afcSource) September 1, 2019
(via @StatsZone):
Guendouzi was wonderful today. So impressed w/ his versatility and calmness under pressure. WILD that he’s still only 20!!#ARSTOT pic.twitter.com/sfAZI3t4P3
— The Footballing (@TheFootballing) September 1, 2019
この活躍をデシャンが見ていたからかどうかはわからないが、昨日ついにフランスNTにコールアップ。U21からの大抜擢だ。
「電話もらったとき昼寝してたから夢かと思った」と本人もびっくり。ケガのポグバの代わりで急遽招集されたとか。
💤 Nope, you’re definitely not dreaming, @MatteoGuendouzi!😁
The @Arsenal midfielder reacts to his first senior call-up, replacing Paul Pogba in the squad ⬇️#FiersdetreBleus pic.twitter.com/7QAHP0HG1O
— French Team ⭐⭐ (@FrenchTeam) September 2, 2019
つい先日もフランスのNTでプレイするのが夢だとコメントしていたおれたちのマテオ。早くも夢がかなってしまった。とんでもない20才である。
アラン・シアラーが選ぶPLオフィシャルのTOTWにもアーセナルからひとり選出。文句なしのゲイムメイカー。
こんなグラフも話題。
「ヨーロッパのベスト・テンポ・コントローラー」縦軸はパス成功率、横軸はボールを持って運んだ時間。
デ・ヨングのすぐ左下。まじかよ。€80Mもらっても売らないゾ☆
トッナム視点から
さて、この試合勝てなかったことで試合後にはハンケチをキーっと噛んで悔しがったアーセナルファンも多いだろうが、ToT目線だと事情がちと違う。
3 – Since Mauricio Pochettino took charge ahead of the 2014-15 season, Spurs have only won three of their 27 Premier League away games against fellow “big six” opponents (W3 D9 L15). Shortfall. pic.twitter.com/X5z0Tin6SZ
— OptaJoe (@OptaJoe) September 1, 2019
ポッチェティーノが14/15シーズン前からスパーズを率いて、PLのビッグ6相手のアウェイ27試合で勝ったのはたったの3試合しかない(W3 D9 L15)。不足
42 – Spurs have dropped 42 points from winning positions in the Premier League against Arsenal; 11 more than any against any other side in the competition. Crumble. pic.twitter.com/BUuVTdfdH9
— OptaJoe (@OptaJoe) September 1, 2019
スパーズはアーセナル相手のPLの試合で勝ちポジションから42ポインツ落としている。PLではどの相手よりも11ポインツも多い。崩壊
2-0のリードから試合をひっくり返されそうになったのだから、穏やかじゃない。でもそれも珍しいことじゃない。
まあ彼らには先に失点してもいつも追いつく(逆転する)印象はあるよね。今回も最初に失点してもどうせ追いつくんだろとは思っていた。
あと一歩で勝てなくて悔しがっているのは彼らも同じということ。気休めになりましたか?
試合についてその他
気になったことなど。
- バックからのビルドアップは注目ポインツのひとつとプレヴューで書いたのだけど、この試合ゴールキックがほとんどなかったんじゃないだろうか。レノのキックからのリスタートの場面がまるで思い出せない。思い出せるのはToTのほうのそれ。彼らもバックからのビルドアップにこだわりを見せたが、アーセナルのハイプレスにたじたじになっていた
- モンレアルがソシエダに移籍してしまったが、この試合は観に来ていたのだろうか。ソシエダのスカーフを掲げる在スペインぽい写真もあったのでもしかしたらスペインにいたのかもしれない。残念
- ミキタリアンもローマにローン移籍が決まった。彼が交替でプレイしたことについて疑問の声が多数。わりとひどいプレイだったし。たしかに移籍が決まりそうならば、あそこは彼でなくネルソンやウィロックでもよかった(ウィロックはベンチに入っていたが少しケガをしていたようだ)。ということはこの試合のあとに急転直下で移籍が決まった可能性も。真相やいかに
- またジョッシュ・クロンキがステディアムに来ていたということ。彼はパパと違ってアーセナルにだいぶ興味があるらしい
試合に関しては以上。
また無駄に長文を書いてしまった。このブログをもうちょっとなんとかできないか考え中。精進します。
EPL week4の結果
アーセナルはホームで貴重な2ポインツ失って5位に後退。しかし、4試合のなかにトップ6をふたつ含んでいることを考慮すれば決して悪い結果ではない。誰かが云っていたが、アーセナルがインプルーヴすべきところはトップ6以外のチームとの試合だ。
トップ4の状況を見てみると、4試合を終えて、上位に入っているのはシティとプールの2チームは別格として、その下にレスターとCP。今年はどうもレスターがそうとうやるようだ。
一方ビッグ6では、マンU、ToT、チェルシーが4試合で1勝しかできず5ポインツと沈んでいるのは興味深い。
今年はレスターやエヴァートンのようなチームがビッグ6を脅かすという予想もあったが、序盤はまさにそのような展開が想像できる結果となっている。
PLはやはり目が離せませんな。
さて、このあとはインターナショナルブレイクで2週間のお休みへ。再来週はワトフォード(A)にELグループステイジのフランクファート(A)と厳しい日程がつづく。
しばしの休息。
ブログ的には、昨日でヨーロッパの移籍ウィンドウがクローズしたということで、アーセナルの夏の移籍総まとめをやっておきたい。
ではまたこのブログでお会いしましょう。COYG
スパーズファンながらのコメント、大変失礼します。
的確な分析と文章力で書かれた記事に、敵サポながら食い入るように読破してしまいました。。。
NLDの記事は、(某ブログのような(笑))とにかく煽り、煽り、煽り一辺倒のブログが幅を利かせる中で、
こんな素晴らしい記事を書かれているブログがあるんだと知り、感激しました!
引き続き楽しみにしております!!
(ジャカについては、GKやバックラインからパスを入れられた際にあまり前にターンする動きが少ないので、ビルトアップを停滞させるシーンが多いような印象でした。フロント3の破壊力は半端なかったです、スパーズは右SB補強できず苦戦必至です。。)
ありゃ。スパーズのファンのかたからコメントをいただくとは。なんと貴重な。ありがとうございます。
アーセナルのファンブログなので引き続き楽しみにされてもちと困るのですが(笑い)、あなたに恨みはありません。仲良くしましょうね。
俺たちのマテオの素晴らしい活躍に思わず初コメ。
昨季のプレシーズンから、凄さの片鱗は随所に見せていたが、まさかこんな早くここまでの活躍をするとは。
若い選手がポテンシャルを見せつけるというのは何度見てもいいものですね!
逆に、ジャカは売ってしまえ派の自分は心底ジャカに失望しました。
失点は彼1人の責任とは言わないですが、こう何度も明らかなヒューマンエラーを見せていて、何故本人に改善しようという兆しが見えないのか。
4-3-3をメインにしていくなら、中盤はジャカを切ってグェン、トレイラ、セバ、ウィロック(エジル)で構成して欲しくなりましたねー
長文大歓迎です。あたしなんて英語読めないので特に。
やはり、今シーズンこそプロジェクト84ですね、わかります。
ジャカ、パパ、ルイスのダーティ3はホントやばいですね。パパなんか多分毎試合カードもらってるんでそろそろバンかなと。チェンバーズにもまだチャンスはありますよ。ホールディングの復帰も近いみたいですし。
エメリはトレイラを守備の選手と思ってないのかもしれないのかと思いました。ゴール前につめる選手見たらだいたいいますし。ほんとそろそろジャカを諦めてほしいですね。
ラカもしびれましたが、オバメヤンのゴール後のシャウトはやばかった。あんな顔できるんだと思いました。ペペは一つ決まったら勢いつきそうですね。セバも相変わらずやばかった。ウィロックネルソンも使い続けてもらいたいし、エジルの居場所はしばらくなさそう。コラシも最後のオフサイドのとこちょっとがまんしたら決まってたのに、あそこをがまんできるかどうかが差なんでしょうね。
引き分けはホント悔しい。でも希望も充分あります。次の試合が待ちきれません。COYG
Twitterで見ましたが、トレイラよりエンゾンジを欲しがったというエメリ。中盤の底にはサイズのあるメンバを投入したいんでしょうね。チェンさんの言う通り、ジャカがいることによるメリットがデメリットを上回るイメージが全くないですね。
ジャカのポジションでのやらかしは即失点につながるので、トレイラがダメなんであれば、チェンバースもしくは、ルイスならどうなんでしょうね。
ソクラテスも失点のシーンで無駄に競り合いに行ったところもあるけど、そのあと先を走るエリクセンをちんたら追いかけた結果押し込まれてしまったところも相当にギルティだと思ってます。
コラシナツもなぁ。あんまり効果的な印象なかったなぁ。幻の3点目はオフサイドになっちゃうし。ピッチの一番端にいるのにセットプレイのオフサイドラインを読み違えるとかキツイっす(結構ギリギリだったとはいえ)。ティアニー早く見たいっす。
ゲンドゥージは文句なし!ラストパスの精度が彼の課題だと思っていたので、すごく成長を感じてワクワクしました。止められちゃったけど、その前のシュートもかなり惜しかった。終盤まで運動量も落ちなかったし、これで20歳とかポジティブがやべー。
ペペはドリブルはいいんだけど・・・って感じですかね。フィニッシュの精度とパスでの連携は時間を置いたら自然と改善されてくのだろうか。とりあえずアシストはついたので、早めにゴール出来たら解き放たれると期待したい。
長文失礼しました。
ジャカは控えめに言ってもプレミアリーグ最底辺の選手だと思います
足元のテクニック、アジリティ、スピード、判断の全てが奇跡的に低レベル
足元のボールしか見ずにプレイしてる姿は小学生のよう
もはや気の毒になるので売ってあげるのが彼のためだと思います
アンカーにはセカンドボールなどを回収できる能力がまず必要だと思います。もちろんアンカーにはヘディングが必要な場面も多くサイズもあった方が良いですが、ジャカの場合ヘディングもうまくなく(この試合でも先に飛んでピンチになった場面がありました)スピードも足りないと感じます。
彼のロブパスは素晴らしいですがやはりミスが目立つので、自分としてはトレイラをアンカー、インサイドハーフにゲンドゥージ、セバーヨスの433を見てみたいですね
グェンドゥージがこれだけ成長したら、中盤の底からの組み立てはもはやジャカ不要でしょう。
そして、セバージョスとトレイラの闘争心があれば、ジャカをキャプテンにして出す理由なんてないでしょう。
ゴールの後の表情を見ても、ラカゼットかオバメヤンがキャプテンでいいんじゃないでしょうかね。
しかし、エメリは特定の選手に異様に固執する傾向がある気がする(エンゾンジとか、スアレスとか)ので、そこが本当に心配です…。
今シーズンはまだわかりませんが去年の試合でゲンドゥージ後ろから組み立てるの受けるのをサボりまくってどうしようもなかった印象があります
ジャカ、セカンドボールも割と拾っていた印象ですが
長文になります
今シーズンは知らないがジャカがいない時の酷さも考慮した方がいいと思う
ファールが多いのも半分は戻りきってない時のファールな気もするので
僕としては好きなんですけどね
いつもどうしようもないミスをするのは他の人のミスの積み重ねで最後の一手な気がします
ロングシュートもありますし…
この試合は前半エジルなりセバージョスなりがとてつもなく欲しかった気がします
初コメです。
10年以上アーセナル関連のブログ見てますが
ここが一番好きです
長くなっても構いませんので
ずっと続けて欲しいです
ジャカのような知性が足りないタイプというのは大成した選手を見たことがありません。重用されている理由は表には出ないロッカールーム的なものなんでしょうかね。
ルイスに関しては悪い点がランパード監督にとって許されないから出されて、エメリはフィードなどのメリットを見込んでの起用なんでしょうけどこれも通常営業という印象です。衰えという感じではないので付き合っていくしか無いんでしょうね。
VARとソクラテスの相性はいかにも危険でしょうね…。
手詰まり打破のためにドリブラーを獲得したはずなんだけどなあ
グェンドウジやセバージョスがいればパスは回るけど守備バランスのへったくれもない
かといってトレイラやチェンバースを使えば守備は良くなってもパスが回らない
身長があり、アンカー経験豊富だけどファールとミスが多いジャカを使うしかないという
DMFとCBが必要だと思うなあ
ベンゲルさんの時も同じようなこと言ってたけど
ブログ好きで読んでます。情報量と意見のバランスが好きです。カタカナが多いので、日本語にしてもらうか、英語のニュアンスを残すのであればそのままアルファベットのが個人的には読みやすいです。
ベンゲルとエメリ共通の問題は両SBをエンドラインまで上げちゃうこと。
通常のリスク管理をしてればWボランチの様に片方上がれば片方は残るはずだし
4バックで端から端までカバーすれば穴が空く。
因みに3節のリバプールもSBは両方どころか片方もエンドラインまで上がる必要が無かった。
4バックでのSBの使い方は生命線でリスク管理そのもの。
そもそもWBでも無く、リスク管理大前提の現代サッカーにおいてSBを上げきる必然性も無い。
実際やられてる時はいつも後ろがスカスカ。
ですからCBを3枚起用するか、
SBを上げずに3トップで勝負するか、
当然の二者択一が必要でしょう。
今は攻撃に人数と時間を掛け過ぎているし(質より量)、
守備には質も量も足りていませんね。
早い時間で悪い形を作られ、失点もしてしまえば守備陣は更にミスをします人間だもの
いつもブログ楽しみにしています。
ゲンドゥージが素晴らしかったですね!フランス代表も本当に嬉しいです(ラカゼットもはよ)
ジャカの件ですが、上に書いている方もおられるようにジャカがいない時も守備に不安がある事も考慮しなければならないと思います。左利きや高めの身長はもっと活かせると思うので、是非ともエメリ監督の手腕を発揮していただきたいです。ゲンドゥージ最高!
いつも楽しく読ませて貰っています。
あの3トップを基本形とするとCFの控えがいないですよね。日程がタイトになったらどうするんでしょうか。ビッグマッチ以外はラカかオーバの、どちらかを休ませるのでしょうか。
恐らくマルティネッリがCFをやると思う
週2ペースになったらリーグではネルソンを起用して、ラカゼットをELに使うこともあるかも
初コメします。
また無駄に長文をとありますが、削がれていて文章に無駄がなくとても読みやすいと個人的には感じています。
短いエントリのときは若干の物足りなさを覚えてしまうことも?笑
今後も期待しております。
ジャカは何故たまに驚くようなパスを通せて味方はよく見えているようなのに、相手のプレスにあたふたしたり守備が後手後手なんですかね?周りが見えてるんだか見えてないんだか不思議な選手です。
3CMの底は時間がますますなくなって、彼のようなレジスタには厳しい時代かもですね。
ガナーズの特徴は戦術的エラーじゃなく人のエラーが多いということ。ソクラティスもジャカもあり得ないですからね。特にソクラティスのあれはCB失格。しかも後半押せ押せの流れでいざこざを起こして時間止めてカード貰って流れぶった切りましたからね。100歩譲って劣勢ならわかるけどあの流れであり得ない。ジャカとソクラティスはホント勘弁してほしい
ラカの不動顔とオーバの野獣顔だけで、2週間のインターバルは楽しくすごせそうです。
セバージョスのドライブシュート後のスタジアムへの煽りには感動しました・・・そう、そういうのが見たかったんだよ。スペインVSフランス、で、われ等がダニとマッテオが競ってタクトをふるうのを想像するだけで身がもだえます。
NLDだったのと新戦力、移籍期限だったので3ページに分かれても内容充実で楽しく拝見しました。
やはりジャカへのコメントが多いですが(個人的にはラカ、ジャカから、ウィロックとネルソンに最後の15分間をあげるべきだと思いました)、彼がいるスイス代表は最近はすごい勝率で、ジャカはそこのキープレイヤーなんですよね。システムと枠割が結構違うということなんでしょうか。個人的にちょっと気になっています。
中盤からゴール前に飛び込んで、相手ブロックのギャップをつくのは有効で、それができたラムジーに役割をトレイラに期待してる面はあると思う
グェンドウジやセバージョス、ウィロック、ジャカはキーパス、ミドルシュートを狙える位置あたりがベストのポジションだろうし
判断1年目から何も上積みがない現状とウナイには辟易してますね
フロントの仕事とは大違いです
ムスタフィがいなくなって今年はジャカが総叩きに合うと思います
更新、本当にいつも楽しみにしております。これからも無理のない範囲で頑張ってください!長文も期待しております笑
チームの戦術に関しては監督の特徴、個性だと思っているので、エメリさんはそういう人、ということで納得出来るんですが、問題はやはり個人のエラーですね。
今シーズンの失点6つも、全て個人エラーのようで、問題はそのほとんどがベテランやチームの核的な選手なんですよね。。これじゃ若手がやらかす余裕がないやんけ、という。ウィロックやゲンドゥージの頑張りで持ちこたえてますが、本来は役割があべこべやん、と。そこがどうしてもモヤモヤしてしまいますね。
個人エラーがなくなれば、余裕でTOP4になれる戦力は揃ってると思うだけに、なんとも歯がゆい。
まぁ、まだまだシーズンはこれからですね。
「ジャカのようなレジスタをアンカーにしてトレイラのようなピュアDMをNo.8で起用することは、去年のチェルシーのカンテ(とジョルジーニョ)の使い方の議論を彷彿とさせるものがある」
まさに仰るとおり。おそらく今のスカッドだと今回のトレイラのタスクはウィロックが向いているのでしょうが、怪我していたのなら仕方ないですね。トレイラにこのタスクはこなせないとわかっただけでも収穫かと。
順位的には及第点なのでしょうが、understatのxPTSでは12位。
ビルドアップについても向上が見られないので、今年も厳しいシーズンになりそうだな、と思います。
現状の記事の方向性が私は大好きです。
この試合の前半に関して言えば、相手フルバックに対してウィングが縦を切り、ラカが相手のNo8をケアし、両IHがフルバック目掛けて内から潰すので瞬間的に中央にスペースができるので、そこを長いボールで突破されればジャカは瞬間的に中央で3-4人を一度に見る。
ストラクチャーの問題。
PKになったタックルの様なパーソナルな問題。
しっかり分けて考えた方がいいと思う。
実際後半になってエメリが修正したらうまく回り出した。
俺はジャカ党だけども、あのPKに代表されるようなプレーはジャカの明確な欠点だと思ってる。
あれは失点と敗北に直結するのだから「悪い癖」で済まされる問題ではない。
ただ同時に、なぜそういうジャカをアンカーで使うのかが一番の疑問だ。
スイス代表はベイラミをアンカーにおいて、CBからボールを引き出すのもベイラミの仕事。
ジャカはより高い位置で攻撃に関与してる。これが非常に効いてると思う。
昨シーズンのアーセナルに当てはめると、トレイラと組んでエジルの近くでプレーしてるジャカは良かった。
個人的な考えだが、今のメンバーで3ボランチで守備的なゲームプランを狙うのが間違いなんじゃないだろうか。
そういうゲームプランだと、左右のボランチはスライドする能力が問われるからジャカは置きづらい。
といって中央に置けば致命的なミスがある。(皆知ってるw)
だったら普通に2ボランチにして、攻撃的にやるときだけやや高めでジャカを使えば良いんじゃないだろうか。
3バックにしなかったのも、3ボランチでサイドにスライドする守備させたのも、敵の強みのサイドを使わせないためなんだろうとは思う。
しかしそれが、70分間も自分たちの攻撃の良さを消してまでやるほどの意味があっただろうか?
ましてジャカを中央に置くリスクに見合うゲームプランだっただろうか?
いずれにせよ、結果として守備は破られてる。
ジャカのミスに対して厳しいことを言うのと全く同じ理由で、エメリに対してもこう言わなきゃならないと思う。
エメリのプランは失敗した。それも2戦連続で。