試合の論点
ヴィトーリアSC v アーセナルのトーキングポインツ。さっくりと。
またしてもまたしてもビルドアップに苦しむの巻
これが諸悪の根源。
久しぶりのバック3でエメリはこのチームでなにをやりたかったのかは、アウトプットからは相変わらずよくわからなかった。よくわからないが、ピッチの中央を使わない問題がこのシステムでさらに強調されていたのが興味深かった。
これはツイッターで共有されていたキャプチャ。これぼくもこの時間帯じゃないけど、中央がスカスカな件と選手間の距離がありまくりな件についてはあとでキャプチャしようと思ってた。
こっちは別のひとが挙げていた別のシーン。これでどうやってボールを前に運べと。
アーセナルはビルドアップ時こんなかたちばかりで、3CBから2CMにボールを渡すのに苦労し、2CMにボールが渡っても、高い位置を取った3FW+2WBのフォロウがなく、ボールを前に運べない。
ボールを前に運ぶことができたのは、空いているWBにロングレンジのボールが通ったときだけ。で、そこもまた孤立しがちで前でスタックし(同じことを繰り返すので相手にもいい加減意図を読まれてる)、また後ろにボールが帰ってくるという堂々巡り。まさにU字。※今回英語でも「“U” shape」ってことばがあることを学んだ。
CBはひとが余っていて、CMがボールを持ってピッチ中央でパスの出し先がなく孤立。FWとWBは5人が相手DFと一緒に横一列に並んで全員裏抜けを狙っているみたいなポジションどり。ウケるw
これ絶対オフ・ザ・ボールで動かないよう禁止令が出てる。
バック3って本来はもっと攻撃的になれるシステムのはずなんでしょ。これはいったいなんのジョークなんだと。ていうかこれジャカとかルイスがいるチームのための専用システムだろ。。
でもそこに不思議はない。エメリがそういうチームのセットアップをやっているんだからそうなる。このきれいな「3-2-5ライン」が自然に出来上がったなんてことはまずないだろう。エメリのインストラクションそのものに違いない。つまり、これがエメリのやりたいことなんだ。
いかにもエジルが活きそうな、ピッチ中央とかライン間とかそういう概念がそもそもない。ひたすらロングボールでDFの裏に走り込ませる。そうすればボールを奪われてもカウンターも受けずに済むしな。試合後には守備でインプルーヴメントがあったと自画自賛できる。
というわけでこの試合ももちろんいつもどおりで、ビルドアップにはたいそう苦しんだとさ。
これまで同じことをずっとやってきてそこからここまで改善がないんだから、ここで突然よくなるなんておかしい。だからこれが当然の帰結だ。
こんなビルドアップでチャンスなんてつくれるわけがないじゃないか。
Update: 520 completed passes, one of which went into the box. One pass. I need to be sick. pic.twitter.com/oAzI00dAKX
— JB™️ (@gunnerpunner) November 6, 2019
アーセナルはこの試合で520本のパスを成功させて、そのうちボックス内に入ったのはたったの1つ。1/520って何%なんだ。その1つがムスタフィのゴールにつながったぺぺのFKというのだから、オープンプレイからは一度たりとてボックス内にパスが通らなかった。
この毎度繰り返される、ゴール前の中央エリアがぽっかり空いたU字のパスマップは、エメリのコーチチームが分析していないはずがない。それでいてまったく改善するそぶりがない。
ピッチの中央でボールが持てるエジルが入った試合で、ポゼッションがいくらか改善して試合をコントロールしたように見えたことは、エメリもポジティヴにとらえていた。しかし、エジルがいない試合ではまた元通り。このシステムではNo.10が不在なため、余計にそこが際立つ結果に。
そのエリアを使う有効性よりも、カウンターを受けるリスク回避のほうが重要度が高いという判断をしている。そうとしか考えられない。なんという後ろ向きなアティチュード。
シュートは打てず、シュートは打たれる
アーセナルは今シーズンのPLとELの15試合のうち、9試合で相手にシュート数で負けているのだという。毎回のように自分たちよりも多く相手にシュートを打たれていると。
ショットディファレンス(シュートと被シュートの差)は「-24」。これでどうやってPLで5位、ELでグループ1位にいるんだよ。。エメリ・マジック……
アーセナルがシュート数で負けた相手。()内はリーグ順位。
- Newcastle United (15th)
- Burnley (14th)
- Liverpool (1st)
- Watford (20th)
- Frankfurt (7th)
- Manchester United (10th)
- Vitoria (5th)
- Wolverhampton (12th)
- Vitoria (5th) ※2回め
リヴァプール以外はすべて格下と云ってもいい相手だ。まあもはや格下ということばもなんだか実情に合わなくなってきているが、それでもアーセナルのようなビッグクラブがリーグで20位(最下位)のワトフォードや、14、15位あたりのチームにもふつうにシュート数で負けているのは、やっぱり驚くべきことだ。
シュートの数で負けるというのは、チームにとってどういう意味があるのだろうかと考えるに、やはり攻撃が拙く、守備が拙い。そういうことになるんだろう。
あんなビルドアップをやっているのだから、攻撃が拙いのはまあいいとして、そのうえ守備まで拙いというのがどうにも納得がいきづらい。リスクをかけないのだからいつだって守備の担保があるはず。
攻撃は最大のぼう…… ってあれ、この話しも何度も書いてるな。
ジャカは必要か?
最後に、あんなことになっておそらくアーセナルでの未来はなくなったグラニト・ジャカについて。彼はこの試合に必要だったか。
うーん、思ったよりハイプレッシングもなかったので、ジャカはいたほうがよかったかも。いま思えば、むしろこういう試合にこそ必要だった。
もし彼がいれば、前にFWとWBとで5人が横一列に並んでいたあのセットアップも、選手のあいだで距離がある状態も、より有効になっていた可能性はある。むしろジャカ向きなフォーメイションだった。
個人的な意見としては、これはエジルに対してもまったく同じなのだけど、ジャカも適材適所で試合によって使ったり使わなかったりすればいいだけだった。
ジャカはPLのスピードには対応できていない。しかし、相手が引いているとき、ボールを持ってからつぎのパスを出すまでに考える時間と空間がたくさんあれば、彼は一級品のパスを繰り出すことができる。
ジャカはエメリからどんな試合でも使われるというアンタッチャブルな存在にされていたおかげで、あんなふうにファンの憎しみの対象になってしまったが、少なくとも状況に応じた上手な使い方をされていれば、いまほどには不人気ではなかったに違いない。
もうそんなことを云っても遅いのだけど。
以上。
アーセナルは弱くなったなあとしみじみしちゃう秋の夜長ですわ。
UELグループFの結果
アーセナルは一足早く試合があったため、今週の結果はまだ出ていないが、現在暫定で2位のフランクファートには4ポインツ差。GD差は9で変わらず。
今後このグループFで最大の試合は今月末のフランクファート(H)。そこで勝てば最終試合を待たずにトップが決まる。
なお、そのときウナイ・エメリがいるかはわからない。
つぎの試合は、もちろん週末土曜のレスター・シティ(A)。最近のアーセナルのひどさを見るに、これはマジで3点なんて控えめな失点ではなく、完全にボールを支配されて5点とか8点とか取られることも想定しておかねばならない(ショック死しないために)。アーセナルはいつもハンパない記録をつくるから、10失点とか?
ライヴァルに敗けるのはいつだってうれしくないが、それがウナイ・エメリからチームが解放されるきっかけになるならば、すべてが最悪ではないかもしれない。
その試合のあとにまた2週間のIBに突入するので、サンレヒやエドゥにはまだ本気になっていないとも云われるが、レスターの結果によっては解任というのはわりとリアリティのあるシナリオのようにも思える。
ファンには最大の試練になりそう。
ではまたこのブログでお会いしましょう。COYG
エメリはアーセナルを内部から破壊するために送り込まれた刺客に違いない。そうに違いない。
そういう意味では成功してる…のかな?
レスターにボコられてミッション完了かあ(泣)
90分試合観るのが本当に修行。
エメリは我々から最大の娯楽を奪っていった。
流石にもう無理ですね
ペペの時みたいに水面下で誰かとしっかり交渉してることを願う
でなきゃやってられない
下位でもタレントが揃ってて辛い展開のプレミアから、ELなら内容はともかく勝って悪い流れを断ち切れるかと思ったらそんな甘くない、というかむしろより辛い現実をみせつけられましたね。ここ数試合試合レビューの更新をみるのに気が重い・・・
まあ前節ホームの内容から予想できなくはなかったですが。
格下相手に勝ち点落として「でも1位にいる」って台詞はU23とカラバオの間くらい若手で固めた攻めた人選じゃないと言ってはいけないでしょう。会見のルールはよくわかんないですが、まずは通訳を同席させるところから始めた方がいいんじゃないかと思います。今更感満載ですけど割とマジで。
ワトフォード戦からこれまで、シュート数で圧倒されても相手のアタッカーもイマイチでことごとく外してくれてたおかげでひどいことにはなってなかったですが、バーディーみたいなちゃんとしたアタッカーに同じだけシュート数与えたらどんな悲惨なことになるのか・・・。
今シーズンを諦めて後任を入れるとかしない限りはこの状態を受け入れるしかないと思います。
その場合ほぼかくで主力が抜けるでしょうが。
私は我慢が出来ないと思うので早く変えたほうがいい派です。
更新お疲れ様です。
毎週楽しみに拝見しております。
ただ、差別用語を使うのは勘弁してください。
よろしくお願いします。
これからも頑張ってください。
差別用語どこにあった? うっかりやっちまったと思って探したけども。
お疲れ様です!
たぶんびっこってやつかと。
僕の祖父・祖母とかは普通に使ってますけど、現代では一般に差別用語になるっぽいです。
ベンゲル以前を知らないニワカなんですが
【超面白くて勝てるチーム】
から
【面白いけど勝てないチーム】
を経て
【つまんねーうえに勝てないチーム】
なうな訳じゃないっすか。
六道輪廻の、教えに従うなら次は
【つまんねーけど超勝つチーム】
でもおかしくない訳ですよね。
モウかな?
いや、それがエメリなら御の字な訳で、レスター相手に爆勝ちしたら手の平クルックルですよ。
じゃない場合「エメリアウト」のカタカナバナー持ってエミレーツ行ったろかい!
アウェイレスターが天王山とかどんだけー🤞
COYG
アンチェロッティ今ナポリフロントと揉めてるけど、辞めて来てくれんかなー
3バックは有効だったんじゃないですかね。ポゼッションも高いですし
両WBを上げる事で相手の両SHを押し込んで3バックで数的優位を作ることが出来てました。そこからサイドに展開できてましたし、ぺぺやAMNにボールがスムーズに渡ってたのでエメリの狙い通りだったのではないかと、まぁ、サイドに渡ってもドリブルで抜けませんでしたし、クロスもことごとくカットされてたので、相手にとって脅威にはなってなかったですけど。。。これはエメリの戦術というより選手の質の問題だと思うので
脅威になれてれば右サイドに寄ってきた相手に対して左のティアニーや上がってたホールディングに一本のパスでサイドチェンジとかそういう展開もみれたのかな。
一度ホールディングがオーバーラップした時に、ティアニーからホールディングのパスをカットされたて相手のカウンターになってセバージョスが全速力でホールディングのカバーしないといけなくなったのには何してんのって笑ってしまいました。
レスターでエジル使うのか使うとしたら通用するのかどうなるのかな
すごい意見ですね。
センターサークルで5人で鳥籠してるだけのポゼッションに意味はないです。
相手SHを押し込んで空いたスペースを使えないのなら押し込む意味はないです。
サイドにスムーズにボールが渡っていた、、、後ろ向きで2.3人に囲まれている状況でドリブルで突破できるならそれはメッシです。
試合を見返すことをお勧めします。
>後ろ向きで2.3人に囲まれている状況でドリブルで突破できるならそれはメッシです。
>試合を見返すことをお勧めします。
見直したけどそういう場面数えるぐらいしかないですね
PLよりはぺぺにもAMNにもスペースはあったし、ここで突破できてればっていうおしい場面もいくつもあったし、グエンドウジが入ってからは同数の相手に対してそこでのコンビネーションで崩してくっていう場面もあった
あなたこそ見直したほうがいい。
10番はエジルしか居ないのだし、ジャカは使えないのだし、走らないといけない中盤の選手を休ませるという意味でも意味はあったと思いますが、レスター戦で結果でらんと意味ないけども
相手の守備ブロックの外をU字で回す、いつしかのヴェントゥーラサッカーを思い出しましたわ笑
トップ・シャドー・WBが横並びで、2列目が遮断されていた3-2-0-5のような陣形には驚かされました。いかにエメリが何も落とし込んでいないか。
このタイミングでの3バック採用はかなり追い詰められてる証拠でもあるかと。
LTArsenalも言及してましたが、レスター戦は相手の4-1-4-1にはめる形で3-4-1-2で来ると予想してます。まあ、人と陣形を変えることでしか変化をつけられない彼が次節も上手くいくとは欠片も思いません。限界の域まで達してきている今、フロントは英断を。
こんな内容で1位とか言われても、最近本当にサポーターを怒らせてばっかですね。まぁこれが彼の器なんでしょう、スモールクラブがお似合いです。
ドンラウール、エドゥ、ヴェンティカシャンも見に来てましたがこれ見ても決断出来ないんでしょうか
boardの不信も募ってきましたよ
相手にシュート数で上回られるのは、やけにミドルレンジから打たれてる印象が関係してるんでしょうか。
なんかそれが分かるデータとかってあるんですかね。
あるんでしょうね、絶対対戦相手も研究してミドル打って来てますよね。
対戦相手からしたら、そりゃ今のアーセナル見たら弱点攻めますよね、、、
私たちのクロップ は一体誰なんでしょう。
ついに中盤2人にしてくるとは。エメリ(逆の意味で)恐るべし。
僕は4-2-3-1で両ウイングがオーバ・ペペでも、ちょっと中盤の構成力に難があると思ってる。
中盤は3人でゲームを作ることになり、パス回しがかなり窮屈だ。
加えて、SBもウイングもスペースを「消費」する選手ばかりになってしまう。
だからできれば左右のウイングどっちかはボールを奪われずにパスを回せる選手を置くべきだと思ってる。(現状ではセバージョス推し)
4人でボールを回して右のぺぺとSBのためにスペースを作るべきだと思う。
しかしこの試合は、、、ものすごく極端に中盤を省略してる。
そういう意味ではモウリーニョのサッカーに近いと思う。
エリア全体に選手を広く分散させて攻守ともに不確定要素を少なくするという。
しかしそれが機能するには絶対の守備力がマストで、それでやっと1-0のプランが成り立つはず。
今のチーム構成で何故それが可能だと思った!?大丈夫かエメリ。
今思ったけど、エメリのとっては「このサッカーで」勝ってみせる事が大事だったのかも知れない。
このタイミングだけに、自分の守備的なサッカーでも快勝できるんだって証明する必要があったのかも。
ELに強力メンバーをそろえて、ことさらに中盤を省略する理由ってそのくらいしか。
エジルやラカゼットが降りてくることに批判的な意見があったけれど、中盤での数的有利を作るためにはSB、MF、WG、そしてトップ下やFWが連携する必要があったから必然のことだった
昨シーズンはそれができたのはムヒやイウォビらWGと、ベジェリンやモンレアルらSBがバランスをとりながらMFとトライアングルを作っていたからだ
局地的な数的有利が作れなければボールは前に運べない
現在のメンバーは「組み立て免除」のWG、FWがいる
ぺぺやサカはイウォビやムヒのようにプレーできない
オーバ、ぺぺ、サカなんて最悪の組み合わせだ
皆、連携して前に運ぶプレーが苦手だ(独力のドリブルで前に運ぶことはあっても)
強力なドリブラー獲得を望んだファンはこの程度のバランスも見逃すのに、批判だけはいまだに一丁前で、彼らの考える改革案や、エメリの公認候補なんて信じるに足りない
個人的にCBを獲得することで良くなると考えていたけれど、この最前列の3枚と、動きの乏しいMFでは有力なCBを取ってもボールの出しどころがなくて、無駄だろうと思う
開幕前に褒め称えられた補強、放出戦略は急激な若返りと変化、バランスの欠如により、現段階では失敗の評価しかできない
何でペペを獲ったのかは僕も疑問ですけどね。
しかし「信じるに足りない」って本当に思ってるんならそこだけは黙っといたほうがいいですよ。
余計なお世話だけど、それを言い出すと荒れるから。
何でそんな事言うのかって?
自分もやったことあるからに決まってるじゃないですか、そんなの。w
ネガティブなことばかりでなかなか観て応援するのが辛くなってきましたが、この状況が改善していくことを願っています。
コメント欄も雰囲気が良くないのでアーセナルの成績が早く好転して欲しいです。
今回の325の狙いは悪くないですよ。意図を伝える浸透させることが出来ないのが問題。簡単な事すら理解出来ない選手が居る事を把握してないのもエメリの問題。キャプチャ見てもわかるように後ろは5対3とか2で超数的有利。パス回し楽。最前線も数的有利。パスが来れば相手は自陣でいきなり劣勢。普通ならボコボコにやれてるはずなのに逆にシュート打たれまくってるのは選手が理解してない以外に無いでしょう。
アーセナルの選手、ベンゲル時代から選手がかなり入れ替わった結果インテリジェンスプレーヤーが激減しましたね。頭悪いというか感覚でプレーする選手が多数派になってしまった。この試合はめちゃくちゃ簡単だった。相手はこうだから、この選手配置で行くと言われた瞬間に意図をくんで指示無しで攻略出来るレベルの簡単さ。
監督代わっても時間かかるしキツそう。えっ?こんな事から教えないといけないの?って感じなんで。
4-5ブロック敷いた1トップ相手に対して後ろは3枚もいらないのでは?
そして前線に5枚も張らせて中盤がボール運べないって、明らかにシステムの問題なんじゃ??
そもそも、3-4-3で前線を3トップ気味にするならば、バルセロナのMSN的な3トップで何でもやれちゃう状態(両WBは囮でWGが切れ込むスペースを作る)か、両WGが中盤でボール回しに参加できるか、でなければ、サイドに人が異常に偏って機能しないに決まってますよね。。。。
3トップが左から、
ラムジー、ラカゼット、ミキタリアンとかであれば機能したのかもですが。。。。