hotいま読まれているエントリ

Arsenal, News, Transfer

アーセナル2020冬の移籍ウィンドウについて。キーエリアと補強ゴシップ

1月の移籍ウィンドウまであと1週間。

ラウル・サンレヒいわく「冬の移籍ウィンドウは補助的なもの」。しかしながら、重要なエリアで負傷者が出ていることなどいくつかの要因のおかげで、高みの見物を決め込むこともできなくなった。にわかにアーセナル周辺での移籍ゴシップが活気づいてきている。

今回は、アーセナルの冬の補強のポインツと、現在ソーシャルメディア等で取りざたされている獲得ターゲットをざっとまとめてみよう。



1月補強のキーエリア

まずは補強ポインツから。アーセナルはどの場所で補強が必要なのか。

負傷者が出ているエリア、退団する選手がいるエリア、レヴェルアップしたいエリアと、キーエリアについては3つの考え方がある。

負傷者がいるエリア

まず負傷者については、明日のボーンマス(A)に向けて、おととい直近のチームニュースがオフィシャルより伝えられている。

それによれば、完全にアウトなのは1月復帰予定のコラシナツ、3月復帰予定ティアニーのふたり。ちょうどシニアのLBふたりが離脱している。

ベレリン、ホールディング、マルティネリが試合前に要チェック(ダウト)。

セバーヨスはトレイニングに復帰しているが、ボーンマスのセレクションに選ばれるかどうかは記載がない。おそらくないのだろう。

ということで、もっとも深刻なのはレフトバック。AMNもLBでプレイできるはずだが、いまはウインガーのブカヨ・サカがそこでプレイせざるを得ないという緊急事態だ。サカは先日のエヴァートンでも守備面で拙いところを見せており、とても理想的な状況ではない。

またベレリンは復帰以来、本調子とは云えず(少なくとも以前のスピードは戻っていない)、これから時間がまだかかるようなら、ライトバックも補強が必要なエリアだろう。

負傷者のために補強が必要なエリアは、FB、とくにLBだ。

退団(見込み)する選手がいるエリア

ラカゼットとオバメヤンに退団の可能性がある。ラカゼットはまだ2.5年の契約を残しているが、オバメヤンは今回のタイミングを逃すと、来年夏は残り契約1年というラストチャンスになる。

クラブはいまも彼らの契約延長を諦めていないとも云われるが、彼らを説得するためにはチームのフォームが劇的に改善するなど、クラブの将来に希望が見えている必要があり、いまはかなり難しい現状だといえる。

彼らがもしこの冬に退団を決めるならば、CFは補強が必要になるエリアだ。

それと、MFではジャカとトレイラに退団の噂がある。

とくにジャカはすでにチームメイツに別れを告げただとか、ヘルタ・ベルリンと個人条件で合意済みといった報道もあるように、現在のチームのなかではもっとも1月の退団がありそうな選手になっている。

トレイラはイタリアに戻りたがっているという本人希望は以前からほんのり伝えられており、おもにイタリア方面でナポリやミランといったクラブからの引き合いが頻繁に報じられている。

それとセバーヨスについては、アーセナルに加入以来ここまでポテンシャルを存分に発揮できているとは云えず、来年夏にチャンスがあったとしてもそれなりの金額でRMから買い取るかどうかはまだわからないとも。

ジャカの退団可能性は高そうだが、彼がいなくなるならMF、とくにディフェンシヴなMFの補強が必要になる。トレイラの長期での将来も不透明ならばなおさらだ。

ディエフェンダーについては、コラシナツに来月いくつかのオファーがある(ナポリとローマ)と報じられているが、いまのタイミングならそれを受けることはないだろう。ただでさえLBは危機的な状況だ。夏にはもしかしたらというくらいか。

CBではムスタフィにイタリアのボローニャが興味を示しているという報道がある。ただし、彼の場合はオファーには耳を傾けると云いながら「ふさわしいものがあれば」という条件つきで、エジルと同様に£90kpwという現在の高給契約を維持するという見方も強い。

ESR(イングランドクラブ?)やネルソン(レヴァークーゼン?)など、ローンで1月にチームを離れるという噂の出ている選手もちらほらいるが、彼らの場合はそもそもレギュラーでのプレイタイムが少ない選手たちで、それが実現しても補強プランに大きな影響を及ぼすことはないだろうと思われる。

レヴェルアップしたいエリア

昨日各所で話題になっていた情報では、アルテタが「No.6とふたりのセントラルディフェンダー」の補強をクラブに頼んだということ。

No.6はおそらくはジャカの退団に備えたものだろうが、「ふたりのCB」というのは要するに、ソクラティスとダヴィド・ルイスのCBコンビを刷新したいということだろうし、ふたりほしがっているということはチェンバースもムスタフィもあまり信頼していない。

アルテタはエヴァートン戦のあと、いまのチームを見て「非常にいいチームがある」という感想を語っているが、この噂が真実であるとするならば、CBだけはすぐにでも<レヴェルアップ>しなければならないエリアだと考えているということだ。危機的に見えるフルバックよりも優先すべきと考えているのなら、それもまた興味深い。#6もCBもバックからのプレイに大きく関与する選手たちだ。そこを改善したいということか。

  • ソクラティス
  • ダヴィド・ルイス
  • ホールディング
  • チェンバース
  • ムスタフィ
  • マヴロパノス
  • (ウィリアム・サリバ)

と、いまCBはかなりの人数を抱えているなかで、彼らの放出なしにこの補強が実現する可能性がどれだけあるかは不明だが、その見立てには多くのファンも納得できるのではないだろうか。人数だけは揃えているが、このなかでクラブが要求する高いレヴェルでプレイできそうなのは実質、ホールディング(とサリバ)くらいしかいない。

そしてホールディングは長期離脱後でさらにセットバック明けと来ている。現時点でベレリンとホールディングはかなり似た状況にいる。現状を見る限りでは、彼らが本来のフォームを取り戻すまでにはそれなりに時間がかかることも覚悟しなければならないかもしれない。

しかしCBについては、そもそもソクラティスもルイスも、アーセナルのプランのなかでは短期的なオプション(stopgap)だったはずで、彼らに頼らねばならない現状がおかしいとも云える。

CBはアーセナルのアキレス腱であり続けているが、そろそろ本気で補強するときではあるとは思う。移籍案件には当然相手の事情もあるので、この冬にそれができるかは難しいところだろうが。

個人的にエメリのチームを見ていてもっとも欠けていると感じたのは、クリエイティヴなタスクがこなせる「ハードワークできるゲイムメイカー」だと感じていたが(理想を云えばKDBやマディソンみたいな?)、アルテタのチームを見たらまた印象は変わるのかもしれない。

いずれにせよ、アーセナルのもっとも直近の課題は前より後ろであることは明白で、とくにボールを前に運ぶことには大きすぎる問題がある。始まりの部分が台無しだから、全部が台無しになっているみたいなものだ。

アルテタがそこを考えて、CBとDMの補強を検討しているなら、まったくもってスポットオンだと思う。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

13 Comments on “アーセナル2020冬の移籍ウィンドウについて。キーエリアと補強ゴシップ

  1. エンディンディは来ないんですかねえ

    1. エンディディはドリームターゲットだけど、さすがにいまレスターからアーセナルに喜んでくる選手はいないでしょうなあ。。

  2. ムスタフィには大枚はたいたんですけどねえ。実りませんでしたね。。

    1. ムスティとジャカのときはやっと金を使ったと興奮したもんですがねえ。

  3. オルスタインも報じてましたね。この予言者の方は1人と1人だったと思いますが、いずれにせよ3人もは獲れないかな
    私はせいぜい1人獲れるかくらいだと予測してます
    それも退団に備えてというより、これは単に戦力をプラスしたいのかなーと
    枚数の少ないポジションで退団者が出れば、必要人数はさらに増えるでしょう

  4. Chenさんはどうやってエントリを貯めずにここまで書けるのですか?僕もエントリのようなものを書いているのですがどうしても課題が山積してしまっています。。。

  5. アンカーとCB2人。アルテタのベースは4123ですね。 アンカーと足元巧いCBって世界的に人材難なんで今のアーセナルが獲得出来そうな選手は限られてきますよね。金もないし。
    日本人とか関係なく富安がオススメなんですけどね。
    アンカーも出来て速い巧い強い。まだそんなに高値でもないし行ってもらいたい。

    1. クリバリは他クラブが多数狙ってるのでコラシナツ絡めても期待薄でしょうな…

  6. 左利きのCBとフィジカルタイプのセンターハーフとか欲しいですね。適応面を考えてアケとドゥクレとか。

    1. なんかナイスチョイスな気がします。
      彼らの残り契約年数はどんなもんだろうか

      1. 前者は22年、後者は23年まで。いずれも長いですね。

        冬は戦術的補強と言っていたので、左サイドバックのような緊急性の高いポジションにローンプレイヤーを加えるだけだと思います。

        駒不足を解消した上で、適材を適所に配置して後半戦を戦う。後半戦で補強ポイントを洗い出し、夏に要所に補強するという流れだと思います。

        左利きのCB、フィジカルタイプのセンターハーフ、両サイドをこなせるSB(イメージはモナコのヘンリヒス)、テクニカルなサイドアタッカー(ナポリのカジェホン)あたりは補強すると面白いかと。

  7. ヘタフェのジェネ・ダコナムの話が以前にあったけど。。。ジェネの左足バージョンみたいな人はいないかなあ?しかしバイエルンが夏にリュカ・フェルナンデスを引き抜いた時は8000万€。たぶん左足でハイレベルなCB・SBの価格はかなり高い。個人的にはコラシを取引に加えてでも獲得すべきだと思う。サカとコラシは僕の中ではキャラがかぶっていて、2人保有するのはちょっともったいない気がする。

  8. 個人的には足元も大事だけどそれよりスピードと高さがあるCB欲しいですねぇ。
    今はホールディングが一番いいけどそれでもまだトップ4や6争うには足りてない気がして。
    ポジショニングやDF意識や判断はいいんだけど、いかんせんスピードと高さ(ハイボールに対する対応力)が足りてない印象が。。

    ビルドアップについてはイウォビ、ラムジー、ムヒがいなくなったのも大きいんじゃないかなぁ。
    エジル含めこの4人のうち何人かがいるとビルドアップ(中盤)に参加するしそういう部分のクオリティもあったので中盤でのパスの選択肢がまだ多かった。イウォビはドリブルでも運べたし。
    今は守備だけじゃなく攻撃の時も間延びしているというか。
    今シーズンのペペ、マルティネッリもいい選手だけど、そこらへんは影響してそうな印象。

    それでもやっぱりCBが一番欲しい(選手のクオリティを上げたい)とこな気がしますねぇ。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *