試合の論点
アーセナル vs リーズ・ユナイテッドのトーキングポインツ。
「アグレッシヴなほうが勝つ」
おれの試合メモより。
アーセナルの前半の停滞について、リーズの徹底したマンマークだとか、ハイインテンシティのプレッシングだとか、試合後にはいろいろな分析をされているわけだけれど、やっぱりいちばん大きな要因は「走れていなかった」に尽きるのではないかと。前後半の走行距離のデータは確認していないが、あの様子ならきっと数字にも顕著に出ているのではないかな。
とにかくリーズの選手たちのほうが活き活きとしていて、いつもアーセナルの選手よりも一歩先を行く。ボールにも人にもアグレッシヴ。ゆるいパスを見逃してもらえない。オウンハーフで何度もボールを奪われるという、まるでエメリ時代に逆戻りしたような既視感。
ビルドアップでは久しぶりにプレイしたホールディングが何度もミスパスをやって悪目立ちしてしまっていたけれど、ジャカやゲンドゥージなどの受ける側の問題も多かった。動きも鈍く、とくにマンマークを引き剥がせず。バックからのプレイにはだいぶ苦しんだ。
逆に相手のビルドアップでは、19才GKの落ち着いた正確なパスといい、自由自在にゆうゆうとバックから繋がれ、アルテタの云うようにまるでこちらがスモールチームに見えるという。ボールを持てば流れるようなプレイを見せた。
Saben a lo que juegan los muchachos de Bielsa.pic.twitter.com/pn75HSLnR8
— Futbol por las venas (@futbolxvenas) January 6, 2020
相手を引きつけてから別のサイドにボールを出す。ビルドアップもビルドアップ守備もこちらがやりたいことをやってくれた。相手にスキがあればそこを徹底的に突くという、リーズはまったくお手本のようなチームだった。
前半のアウェイチームのポゼッションは64%。さすがにエミレーツでここまでボールを持たれるのはビッグチーム以外では珍しいだろう。
試合中、エジルの存在感がまったくないのも気になったが、OptaJoeによればなんと前半のボールタッチが「13」で両チームで最小。ファイナルサードでボールに触れたのはCKで1度のみ。これもまた前半のチームのひどさを象徴するデータのひとつである。
後半見違えた理由については、もろもろのコメンツにもあるとおり。アルテタがドレッシングルームでファーギーばりのヘアドライヤーに豹変した。日本風に表現すればやかんが沸騰するみたいな?(古典的表現)。
後半キックオフのホイッスルからいきなり5人が相手ハーフに殺到したときには、これは明らかにギアを上げてきたと思えたものである。
あの明らかなハッスル状態じゃあそう長くは保たないだろうなと思っていたら、10分後にはゴール。理想的なタイミングだった。そして心配をよそに、そのインテンシティは試合終了までつづいたという。
結局、この試合から得られる最大の教訓はプレイのアグレッシヴさだなと。どちらがよりアグレッシヴにプレイしたか。走って、バトルしたか。どれだけ勝ちたいと願ったか。
前半から後半になり、多少の戦術的な変更はあったのかもしれないが(よくわからない)、それよりも50/50で勝てというのがもっともっと重要なメッセイジだったのだろう。
ボスの云うように、テクニックとか戦術とか以前に、情熱とかやる気みたいなものがなければスタートラインにも立てないという。
そのことがとてもよくわかる、フットボールのより本質的な部分を再認識した試合であった。
前半の停滞はメンタリティ? アルテタのつよいパーソナリティ
正直なところ、ぼくは試合中継を観ながら、前半の停滞は疲労のためだと思っていた。
チームはこの短期間にずっとインテンスな試合をやってきていて、プレイする選手もあまり変えていない。
また、オーンステインが指摘していたところによれば、アルテタのあまりにインテンスなトレイニングで、ある選手はオフの日にも疲労困憊で動けなかったくらいだそうで、とにかくチーム全体が疲れている。動きが鈍いのはそのためだと思っていた。チェルシーとマンUで後半に足が止まってしまった理由と同じで。
BBC SportsのHTショウでイアン・ライトが、前半のパフォーマンスについて問われ「(理由は)わからないがとにかく疲れているみたいだ」と話していた。
しかし、この試合で後半見違えたということは、つまりそれがフィジカルコンディションによるものではなく、気持ちの問題だったということを示している。
試合後にラカゼットが「(リーズが強敵だという)ボスの云うことをリスペクトしていなかった」と話していたり、アルテタもマンUのあとでチームはプレッシャーから解放されリラックスしていたと認めている。
要するに選手たちは相手をあなどった。リーグトップとはいえ、チャンピオンシップのチームだということもあったのだろう。前半のパフォーマンスを思い出せば、やりたい放題にやられ、疲労が原因じゃなかったのだとすればあまりに気を抜いていた。もしかしたらカップ戦の序盤の試合ということもまた油断した理由だったかもしれない。
こんなハイレヴェルでもそういう油断とか、こころのスキみたいなものがあるのだなあと。ぼくは思ってしまった。
そしてアルテタのHTの一喝で目が覚めた。
この一件であらためて指摘しておかねばならないのは、アルテタの「強さ」だろうと思う。
チームを叱責して、即座に考えを改めさせることができる強いパーソナリティ。選手がヘッドコーチを軽んじてリスペクトせず、あまつさえからかってすらいたという時代とはなんという隔世の感。アルテタはチームを掌握しコントロールできる。
パーソナリティも当然そうだし、それを実行するにはパッションだけでなく、ロジカルな裏付けや説得力あることばも必要になるだろう。カリスマというひとことで片付けてはいけないような、トップマネージャーに必須な特別な能力をアルテタはすでに持っている。
今回はドレッシングルームの怒髪天(笑い)ということで、サー・アレックス・ファーガソンが引き合いに出されているが、そういった強いパーソナリティがマネージャー未経験のアルテタから感じられるということは、なんてすごいことなんだと。思わずにいられない。
更新ありがとうございます。
ゲームの話になるんですが、FIFAの中でのリーズの動きと今回の試合で魅せたリーズのプレイスタイルが完璧に一致していて本当に驚いた。
ゲームでも、あいつらに一瞬でも隙を見せたらやられるんですよ。。。
アルテタの統率力はすごいですね。
ジダンのようなスーパーな選手だったならカリスマ性があるのは分かりますが、アルテタは地味な選手だった上、監督経験もなかったので余計すごい。
リーズはあの完成度でサブ組メインという恐ろしさ。レギュラーメンバーなら後半モチベーション上げれないほどボコボコにやられてたでしょう。ビエルサのチームが凄まじいのはマンツーマンDFからゾーンDFに切り替わる際のマークの受け渡しが完璧なこと。後半はプレミアとチャンピオンシップの個のレベルの差で打開出来ましたがリーズの選手が経験積めば個の優位性も無くなってくるでしょうしプレミア上がってきたらどのクラブも苦戦するでしょうね。
なんだかんだ勝ててよかった。チームとして自信になる今後に向けても大きな一勝でしたね。
ローテ必須と言ってた人。ハイ、僕も思いっきり言ってました。w
アーセナルのプレスが4-2-3-1だったのも驚いた。案の定というか、前線はプレスに行ってるのにエジルの後ろがスカスガで、前半はエジルの不満そうな表情ばかりが印象に残った。
見ててDMFがもっと前に出ろとは思ってたけど、HTをはさんだだけで本当にガンガン前に出るようになるとは思わなかった。姿勢がどうとかっていうのは口にはするけれど、アーセナルでその効果を見るのはものすごく久し振りのような気がする。
まあ後半リーズはかなり落ちたし、レフリーの笛もかなりホーム寄りだった。しかしこれだけよく組織されたチーム相手に、途中で修正して勝てた。自信持って次に行こう。
更新お疲れ様です。
この試合は、ペップ・クロップ後のPLで、次世代のトップマネージャーとしてアルテタとビエルサが一時代を築く、前哨戦に過ぎなかった…なんてことがありそうですね。ビエルサは既にトップマネージャーでありリビング・レジェンドですが。
更新お疲れ様デス。
セカンドハーフFCを久しぶりに見た気がしますw
他クラブに注目されないうちにメスリエ掻っ攫っちゃいましょう笑
前半のあのありさま、省エネでトニカク失点なければOKとゆう指示でも出てるのかと思ったらゲキオコとゆう。でもよく無失点で終えれたなぁと感じられたのかです。後半はあのかわりよう。正にビッグクラブ。ガビは目付きがすごい。自信に満ち溢れてるように見えます。
パレスもぶっとばしてほしい。COYG
気になった点としては
ジャカはカード貰わなくて良かった。
アグレッシブに守備してくれる様になったの凄くいいんだけど、危うさとの上手いことバランスとれないもんか?
ペペは相変わらずプレーセレクションが疑問。そこで無理する?相手背負ってんのに強引にターンすんの?みたいなことがずっとある。
ホールディングとも画面外なんで確証はないけど受け手として噛み合ってなかったように見えた。
マルティネリは相変わらす素晴らしい
アルテタ、HTでチーム立て直すとか、、もう名監督の素質どんだけ見せつけてくるんだ
後半のゲンドゥジは素晴らしかった。後半早い時間のラカゼットのシュートにつながったエジルへのパスといいペナルティーエリア前でファール貰ったドリブルといい光るものを見せてたし、ボールの繋ぎによく絡んでた印象です。守備も相変わらずのところもありつつも相手のパスをカットできるポジショニングや、ソクラティスが中にしぼったスペースを埋めに右サイドバックの位置に入ったり、判断速度が上がってるんですかね。BoxtoBoxの選手としての期待値がぐんと上がりました チェルシー戦ではトレイラと組んであんまりうまく言ってなかったように見えたので、この試合で彼の能力が発揮されてよかったです。 次も勝って 連勝街道へ COYG
自分も相手選手ではGKが一番驚かされました。まるでレイナのような精度…セービングやハンドリング等の能力は分かりませんがビルドアップだけ見れば欲しい選手ですね。
戦術家として戦術的な弱点を改善するだけでなく、モチベーターとして選手に喝入れられるとか、アルテタどんだけだよwwwと笑ってしまうくらい有能ですね。
個人的にはラカ、ネルソン、ぺぺは心配ですね。どうも難しくボールをこねくり回したりして完璧に相手を崩そうとしてる印象。もう少しシンプルでもいいと思うんだけどなぁ。
攻められるようになってきたので、今後はよりフィニッシュにフォーカスされるでしょうね。xGが二点台なのに一点しか取れてないのは改善の余地があるということ。こればっかりはアルテタでもどうにもならないので、各選手の奮起とそれを楽しそうに操るエジルを見たいですね。
あと、FKのとき、ルイスとジャカ、ラカで談笑してたのなんだったんでしょうね。あーいうシーンは珍しいと思いましたが、ジャカが笑顔になってるのはうれしいことですね。
人間性に色々あるらしいけど、実績十分でかつフリーの期間が長くて、その実力をまざまざと見せられると、ビエルサにストレートで頼めばよかったやんという
途上にあるチームとか、中堅チームを率いさせたら恐ろしいですね…ビエルサは
今のアーセナルに適任じゃないか!
前半は色んなところでちぐはぐでしたね。
前線の3人はビルドアップ時にポジションが高すぎな上に動きもなかった感じで間延びしてたし。
(映ってないこと多かったんで推測な部分も多いですが)
恐らく横並びだからロングボールを出す効果的なスペースもなかった感じ。
上手いことそこにボールが入ったり抜けたりしても周りと距離がありすぎて孤立したり攻撃の形にならなかったり。周りを待つということもなかったかな。キープするという形にしなかったので流れは変わらずな感じ。
エジルも最初は低めにも来たけど、そこから先が遠すぎたりで途中から高めな位置が多かったかな。
両SBの位置も効果的ではなかったように思う。コラシナツは離れすぎ、ソクラテスはゲンドゥージより前に行かないというかビルドアップに参加できてない、そんな印象。
右SBはナイルズじゃなかったのも影響してるか。
ジャカ、ゲンドゥージはプレスするのかどうかもあやふやで結局引いて守ることを選択する形に。
あやふやというか全部のプレスが緩かったというべきなのか。
それにどちらがどの役割をするのかもあやふやで2人とも同じことをしようとしたり2人ともしなかったり動きがぎこちないのが最初の20分は特に酷かった印象。
プレスかける位置にいながら相手がトラップして落ち着くのを待ってからチェックに行くのを見たときは・・・
アグレッシブさという言葉はこの辺りのことかもしれないけど、、、
いやまぁ俺らの代わりにアルテタがちゃんと叫んでくれてたようでなにより(笑)
後半からはラカゼットがビルドアップ時に下りてくる頻度増えた印象なのと、
全体的にプレスをしっかりするようになったのは目についた変化に感じました。ジャカがかなり高い位置からかけてたのは印象的。
そしてジャカとゲンドゥージの役割がはっきりしたような。
高い位置でボールを奪うことで選手の距離感もよくなりペースを握れるようになりましたね。相手の得意な、というかアーセナルが苦手な位置でのプレスを受けることも少なくなったかな。
後半は相手もペース落ちたかもしれませんが。
ビルドアップ含め思うところは色々ありますが、
まぁプレスをかけてくる相手にまだまだ苦労するというのを認識できてそれでいて勝てたのは良かったかと。
いい教訓というか。
セバージョス見れるかとか期待してたけど、
自分が想像してたよりケガ明けの選手は慎重に慣らしていく感じなのかな。