PLマッチデイ29。2週間のインターナショナルブレイク直前、アーセナルはウェスト・ハムのロンドン・ステイディアムへ。ロンドンダービー。
ここで結果を出すかどうかは、われらのアーセナルファンの来週と再来週のQOLに関わる重大事。いまウェスト・ハムは強い。強い相手に勝てば、自分たちの強さを実感できる。お得。
ここ最近のアーセナルはずっと「XX歩進んでYY歩下がる」のような試合を繰り返しているが、少しづつ前進はしているはず。
今回もまたベストな11人を選べる。きっと強いチームのはずだ。
遅くなってしまったが、今晩のこの試合をざっくりプレヴューしてゆこう。
アルテタの試合前コメンツ
プリマッチのプレスカンファレンスは行われていない模様。
こちらは昨日のインタヴュー記事の翻訳。Sky Sportsエクスクルーシヴ。WHUのことは話していない。
ミケル・アルテタのロングインタヴュー。クリスマス以降のフォームと逆境からのレッスンを語る | ARSENAL CHANGE EVERYTHING
オフィシャルサイトで伝えられているおとといのコメントを以下に。
(直近のチームニュース……)
アルテタ:試合後はみんな大丈夫。今朝全員をチェックするが。サカについては、この2日間でプレイできるかどうかわかる。そのあと(※NTに送るか?)は決断することになる。
(オリンピアコスでのレッスン……)
基本的に自分たちでセットしたスタンダーズを維持せねばならない。とくにボールをポゼッションしているとき。正しい決断をすべきときにできない状況がたくさんありすぎた。また(チャンスを決める)実行についてはベストではなかった。
(ウェスト・ハム相手に改善しておく必要性……)
とてもタフな試合だとは全員理解している。彼らはずっとグレイトなフォームだ。とても安定している。自分たちがやるべきことを完全にわかっているし、相手も痛めつけられる。わたしはデイヴィッド(モイーズ)をよく知っていて、彼は十分に準備してくるはず。とても難しい試合になる。
(ウェスト・ハムの進歩に驚いている?……)
べつに。彼らはとても強いスクワッドがあるし、グレイトなマネジャーとコーチングスタッフがいる。シーズンの始まりはいくつかの疑念もあったが、わたしが知っているのはデイヴィッドがそれをできること。彼はグループをまとめ、お互いにハードワークさせる。彼らはリクルートもよかったし、デイヴィッドがやっていることも芽を出し始めた。
それと彼らのほうが少しだけ準備の時間もある。彼らはグレイトフォームでとても危険なチームだと思う。
モイーズについてアルテタ「モイーズが不当に批判されているのを観ることは苦しかった」
別のインタヴュー? アルテタがデイヴィッド・モイーズについて語っている。『Evening Standard』より。
アルテタ:彼が困難なときを過ごしていたとき、わたしも苦しかった。なぜなら彼にとってとてもフェアだとは思えなかったから。十分な時間も与えられなかった。
わたしは彼のクオリティを知っている。だから彼がいま楽しんでいるのを観るのはうれしいね。彼の得意なことをやっている。彼のチームは彼自身だし、彼がやりたいことだ。
(モイーズとの関係)彼はわたしをPLに招き入れてくれたひとりだ。大きな影響を受けているよ。
まずは個人的なレヴェルで。だって彼がわたしをよりよい人間にしてくれたと思っているし、キャリアの始めでわたしを大人にしてくれた。
彼はとても要求が高く、チャレンジングで、でも同時にとてもとてもサポーティヴだった。
わたしはフットボーラーとして彼に多くを学んでいる。より完成された選手にしてくれた。わたしを違うポジションでプレイさせたし、たくさんの責任も与えてくれた。彼とはグレイトな思い出がある。グレイトなときをともに過ごした。
わたしは彼のグループのまとめかた、個人のマネジのやりかたがほんとうに好きだ。彼は本物の信念をクラブにインストールした。お互いに支え合うこと、チームより重要なものはひとりとしていないと。
一緒にいるときは特別な空気もつくった。思うに、あれがあったからみんながそこに加わってとても楽しんだのだと思う。
(WHUのトップ4フィニッシュ)彼らはそれを達成するまでさほど遠くない。まだたくさんの試合は残っているが、彼らは正しい方向に進んでいる。あのチームはとてもソリッドに力強く見えるし、プレイする余裕があるときは本物のクオリティ、攻撃力を見せる。
モイーズやウーナイ・エメリのようなコーチを観ると、ビッグクラブが向いてないコーチというのは、一定数いるという気はする。
デイヴィッド・モイーズのコメント「ミケルはいいチームをつくっている」
🗣 “Arsenal are an improving side. Mikel’s building a good team there”
David Moyes says Arsenal are going in to the game with confidence after winning the North London Derby pic.twitter.com/pVa7LPahOS
— Football Daily (@footballdaily) March 19, 2021
アルテタについてモイーズ「ミケルを解任しようなんて検討するだけでアホらしい」
師弟対決ということもあり、モイーズのアルテタに対するいくつかの発言も注目されている。『Evening Standard』より。
モイーズ:もしアーセナルがなにか変更しようとして(アルテタの解任を)検討するだけでも、まったく馬鹿げている。
クラブにやってきてからもうふたつもトロフィーズを取っているものに対してなにかしようなど、まったく完全に愚かだと思う。でもそれは簡単に忘れられてしまう。もしそんなことをやるのならね。
変わっていくためには彼(アルテタ)にも時間が必要だということは誰もがわかっている。チャンスを与えられなければならない。
だから、もしメディアによってか、クラブによってかは知らんが、検討でもしようものなら、わたしには間違った決断のようにしか見えない。ミケルはすべてのコーチに必要なように時間が必要だ。とくにこういう仕事に入っていくときにはね。
なにかあったとしても、物事をターンアラウンドさせるには少しは機会も与える必要がある。
師弟である。
しかし、いまアルテタを解任するなんてことは実際検討もされていないだろうし、去年末ならまだしも、時期的にちょっと的はずれな質問のような気もする。
ミッドウィークはカウンター狙いで十分なはずなのに、ESRを左に張り出したのが意外だった。
ただその割には劣勢になると誰もスペースに走らなくなり、パスコースが作れなくなってボールを失ってる。中途半端だったと思う。
3バック時代のように横に動かしてサイドで勝負するか、4バック的にタテの難しいスペースにパスを通していくか、アルテタは試合中に変えられるチームにしたいのかも。
しかし今それができてるようには見えない。
いっそのことプランAの間は全力攻撃、リードしてゲームを殺したい時は3バックにして、はっきりボールの動かし方を変えたほうがいいんじゃないだろうか。
このチームは3バックでの成功体験もあるんだし。