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アーセナルがマーティン・オーデガードとアーロン・ラムズデイルの獲得を発表

こんにちは。

アーセナルからオーデガードとラムズデイルの獲得がさっそく発表された。

めでたし。



念願のクリエイティヴMFとGK

今夏のアーセナルにとって、必須の補強エリアと云われていたCAMとセカンドGK。しっかりと連れてきてくれた。

残りのポジションは、ストライカーとライトバック、あともしかしたらCM(願望)を残すのみ。

デッドラインデイ(8/31)まで、まだあと時間があることを考えると、思ったよりも順調なのかもしれない。いま心配すべきなのは補強よりも、放出のほうになってきている。

Welcome, Martin! | Odegaard joins from Real Madrid

マーティン・オーデガードについては、このブログを読んでくれるようなコアなアーセナルファンにはもうあまり説明もいらないはず。基本的なプロファイルもわかっているし、なによりわれわれは昨シーズンの後半に彼のプレイを観ている。

彼がどうチャンスをつくるのか、どうプレスをするのか、どうチームのなかにフィットしていくのか。だいたい想像ができる。彼が去年のようなパフォーマンスをひきつづきピッチで見せてくれれば、それだけでアーセナルのレヴェルはひとつ上がる。

そして彼にお願いしたいのは、このチームを「まとも」にするだけでなく、スタンダードをもっともっと上に上げてもらいたいということ。

去年オーデガードやESRが台頭したことで、ファンはだいぶ興奮したと思うけれど、よく考えるとあのときわれらのアーセナルに求めるスタンダードが恐ろしいほどに下がっていたと思うのだ。

「やっとチャンスをつくった!」「やっとピッチの中央をつかった!」「ドーナツ化を解消した!」

まるで「クララが立った」みたいである。こんなことに喜ぶことになるなんて、ほんの数年前にも想像すらしていなかった。それほど悪かった。アーセナルはこんなことじゃダメです。

オーデガードはもともとボールを求めていくタイプだが、もっと要求して、もっと周囲の選手を使って、チームプレイを司令してもらいたい。彼のおかげでより輝ける選手はたくさんいるだろう。

ぼくは個人的に彼のようなタイプこそ、アーセナルのチームプレイの改善/進歩に必要だったんだと感じたし、いまもそう思っている。期待しかない。

そしてアーロン・ラムズデイル。

Aaron Ramsdale joins in permanent deal

もちろんファンは新戦力を喜ぶべきところだが。彼のプロファイルがどうこうよりも、世間で注目されているのはファン反応だ。

ラムズデイル獲得に割れるファン世論

今回、非常に残念なことはせっかくの新しい選手の獲得だというのに、一部のアーセナルファンとおぼしきアカウンツがソーシャルメディアで選手にアビューズをかましているということ。

オーデガードにもいくつか(平凡な選手だとか)そういったコメンツをみかけたが、ひどいのはラムズデイルのほう。

ぼくも、AFCの公式発表などのtweetsへのリプライで見かけたが、けっこうひどいことを書いている。インスタでは、彼はコメント欄を閉じてしまったのだとか。

そりゃあんまりじゃねえかなと。23才といえば、まだ新卒社員みたいなものだ。子どもだよ。

もしかしたら、ぼくはこのブログで年がら年中クラブや選手を批判しているので、お前も似たようなものだと思われているかもしれない。だが、そこは否定したい。

批判/批評と、選手に直接悪意をぶつける行為はまったく違うものだから。しかもまだ彼のプレイを観てもいない。

今回はほんとうにあんまりなので、見かねているひともたくさんいる。

オーンステイン:わたしはアーロン・ラムズデイルの契約に向けられた批判みたいなものはまったく好まない。エデルソンやアリソンやそうしたGKたちが同じ年齢のときにどこにいた? アーセナルのファンはラムズデイルのような選手を応援する必要がある。

ラムズデイルは23才。

アリソンが23才のとき、彼はローマでチェズニーのバックアップ。

エデルソンが23才のとき、彼はベンフィカでバックアップ。

メンディが23才のとき、彼はマルセイユでサードチョイス。

ピックフォードが23才のとき、彼はサンダランドで降格した。

Get behind him

アーセナルレジェンズのデイヴィッド・シーマンは自身の経験から、ラムズデイルを擁護していた。『Talk Sports』より。

シーマン:(ラムズデイルへのファン反応)わたしがアーセナルに加わったときに似たところがかなりある。わたしは当時1990年のワールドカップでイングランドのNo.3だったんだ。ラムズデイルも同じだね。

わたしはかなり叩かれ始めた。ファンはわたしがほしくなかったんだ。彼らはみんなこんなふうにうたっていた「シーマンよりLukicのほうがいい」「お前がアーセナルでプレイすることは絶対にない」。

そういう類似点があるが、願わくば彼にはアーセナルでとてもいいキャリアを築いてほしい。

彼はまだ学んでいるところだ。彼がチームにすぐ入っていける? そうは思わない。思うに彼がトレイニングでやらねばならないのは、マネジャーに印象づけ、ほかの全員からリスペクトをされることだと思う。

アルテタは不満の原因を根絶すべし

しかし、なぜに彼がこのような記念すべき日に、いわれのない非難をされなきゃならないのかと思えば、その背景にはファンの積み重なったフラストレイションがあるだろう。

ジャカの事案を思い出しても、あのときもどんどん劣化していくチームに対するファンの苛立ちが募りに募って、ついに爆発したようなものだった。

もしPL初戦でブレントフォードに敗けなければ、もしファンの多くが望んでいるような補強がされていれば、もし5年連続でCLを逃していなければ…… ラムズデイルが理不尽に中傷されるようなこともなかったかもしれない。

しかし、新規に獲得した選手に直接アビューズをぶつけるようなアホどもは論外として、彼らをバンしたり何らかの対処はできるのかもしれないが、ファンにネガティヴ感情を抱くなというのは無理だろう。

だから、アーセナルでこういった馬鹿げたことをいい加減終わりにするためにも、このチームは成功しなければいけない。ファンを満足させなければならない。

そしてその責任の多くはアルテタが担っている。先週のブレントフォードみたいな試合はほんとうに勘弁してもらいたい。あんなチームプレイをつづけるなら、またいつ誰が心ないファンの標的になるかわからない。

先日もこのブログで少し書いたように、スタッツの比較だけだとラムズデイルとレノとではっきりした違いがなく、彼がちゃんとGKのアップグレイドになるのかどうかはわかりづらい。去年のシェフUでは、プレイスタイル自体がアルテタの志向するスタイルと違っていたということもある。

また、この4年で3つの降格チームでプレイしていた過去の実績もファンには不評だ。

※もっとも直近3年は、それでも毎年そのクラブで個人アウォードを取っているため、彼のせいで降格したというわけでもないのだろう。ウィンブルドン(ローン)でYoung player of the year、ボーンマスでSupporters’ player of the year、シェフUでPlayer of the year。このあたりは、ラムズデイルは降格GKだと騒ぐやからには目に入らないようだ。

移籍金も高額で、GKはなぜ彼でなければならなかったのか。そう思っているファンが多いのだろうと思う。でもクラブには、彼でアーセナルは成功できるという確信があるはず。だから、ラムズデイル本人もアルテタも、彼を獲得したことが間違っていなかったということを証明する必要がある。

彼のようなとくに若い選手にとっては、このようなスタートになったことはあまりに不当であり、不本意だろうが、彼のストロングポインツのひとつは「強いメンタリティ」ということなので、それこそシーマンのように、逆境を乗り越えて大きな選手になってもらいたい。

応援しないと。

マーティン&ランボー Welcome to The Arsenal!

 

おわり



※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

6 Comments on “アーセナルがマーティン・オーデガードとアーロン・ラムズデイルの獲得を発表

  1. Welcome to The Arsenal!!

    僕はチェンさんのことをそのように思ったりはしませんね。だって愛に溢れているから。
    最近は批判と中傷の境界があやふやになったり、混同したりするひとが多いなか、チェンさんはいい切り口で共感することが多いです。今後とも、愛ある叱咤、そして激励をよろしくお願いします。

  2. 初コメント失礼します
    いつもブログとTwitterをチェックしています
    面白い記事で読み応えがあります

    ウーデゴールのプレスを他の選手も見習って欲しいです

  3. 新しい選手を見るワクワク感は、いつもいいものですよね。アカデミーに足りないものを外から連れてきて、融合させていく。方針は間違いないと思います。あとは監督とキャプテンシーやで!とホントに思う。

  4. 大した利益も出てないだろう中で、ビックサマーと言っていいレベルの大盤振る舞いですね。クロエンケにも珍しく感謝しなきゃ。
    オーデガードはともかく、ホワイトとラムズデール(とジャカもかな?)は既に枚数が揃っていたり、もう少し割安な代わりもいるけどアルテタお好みの選手だから獲った(複数年で延長した)枠だと思います。
    欲しいポジションに選手がいないという言い訳もそろそろできなくなってくるし、これでも好転せずアルテタが解任されてしまったらまとめて不良債権になるという未来だけは想像したくありません・・・。そして解任後にポリシーが合わず移籍したウィロックやサリバあたりが新天地で大活躍してるという結末も・・・。
    そういう点も含めて、どうにかアルテタの期待通りの活躍をして欲しいと思います。ネガティブ寄りな話ですいません。

  5. このチームは成功しなきゃいけない。全く!そのとおりだと思います。

    どのあたりでラムズデイルが起用されるか?
    レノの開幕戦をアルテタがどう評価してたかにもよると思う。ポゼッションを標榜する監督があんなプレーを許容するとしたらおかしな話で、極論いきなりスタメンでもおかしくないんじゃないかと思う。

    これに関しては、序列や安定感という問題でもない気がする。
    高さを捨ててCBホワイトにしたのは前でカットさせる目的だと思うけど、GKがあの体たらくではサリバみたいに最後尾にステイするCBのほうがまだマシだと思う。ギリギリまで高い位置を取らなきゃホワイトである意味がないし、GKを改善するか、チームごとコケるか、そのくらい重要なとこじゃないだろうか。

    アルテタはけっこう漸進主義だし、次の2試合はガチガチに守る展開だろうし、微妙なとこではあるけども。僕は大いにラムズデイルに期待したい。ってかそうでないと、このチームは成功できないと思う。

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