試合の論点
ToT vs アーセナルのトーキングポインツ。
プリシーズンを通して攻撃の進歩に大きな懸念
試合後にそう感じたひとが多かったようだ。ぼくが見た試合後のいくつかの感想をピックアップしてみた。
Arsenal end pre-season with defeats against Chelsea & Tottenham. They were good in the first half, average in the second. Same old story in the final third. No surprise really considering it’s the same attacking players out there. They need something more, quickly.
— Charles Watts (@charles_watts) August 8, 2021
ワッツ:アーセナルはチェルシーとトッナムに敗けてプリシーズンを終了。よい前半と平凡な後半。ファイナルサードではいつも同じストーリー。攻撃の選手は同じなのだから驚くようなことでもないが。アーセナルにはもっと必要。すぐに。
It’s interesting that so many think new players would fix that. I could be wrong but I’m not sure it’ll be that simple.
Smith Rowe and Odegaard were added to the options in winter and in attack it got better but it didn’t get good. I still struggle to see attacking patterns.
— James Benge (@jamesbenge) August 8, 2021
ベンジ:これらのフレンドリーズに対する見方をわたしが変えたのは、アーセナルのクリエイティヴパンチとショッツに変換できなさを心配せずにいられないから。結局これは昨シーズンと同じ問題であり、トレイニングピッチでも移籍ウィンドウでも進歩の証拠がない。
おもしろいのは、新しい選手が来れば問題は改善されると思っているひとがかなりいること。わたしが間違えているかもだが、そうシンプルな話じゃないと思う。冬にスミス・ロウとオーデガードが入ってきて攻撃はマシになったが、よくもなかった。わたしには攻撃のパターンを見つけることがいまだに難しい。
It may only be pre-season, but Arsenal have fixed none of their issues from last season really.
So few clear cut chances created, attacking set pieces just a means of giving the ball back to the opposition, at least one defensive calamity per game, over-deliberate build up.
— Orbinho (@Orbinho) August 8, 2021
Orbinho:ただのプリシーズンかもしれない。だが、アーセナルは昨シーズンからの問題をまったくひとつたりとて修正できていない。
少なすぎる明確なチャンスクリエイション、攻撃のセットピースではボールを相手に渡すだけ、試合で最低一度は守備でやらかし、考えすぎのビルドアップ。
などなど。AFTVとかもっと口汚いやつも見たけど(笑い)比較的偏りのなさそうなやつだけ。
Orbinhoなんかは、攻撃だけではなく全般的なパフォーマンスについて進歩のなさを感じているみたいだが、やはり多くのひとが懐疑的になっているのは攻撃でしょうな。
ワッツが云っているように、選手も変わっていないし、攻撃のプレイのやり方も変えていない(ように見える)ので、「同じことをやって違う結果を求めるXX」みたいになっちゃっている。
これまでと同じやりかたというのは、こういうことだろう。
- ラカゼットのフォルス9
- オバメヤンのウィング
- KTのクロス
- ぺぺの1 v 1依存
エトセトラ。
KTを使って左からのクロスをやけに多用するわりには、ボックス内にFWがいないとか。あるいはそもそもラカもオバメヤンもヘッダーでの得点はわずかで、クロスボール(ハイボール)向きじゃないとか。ベレリンとぺぺはあまり相性がよくないとか。
そもそもこのチームでは、オバメヤンとラカゼットはひとり選んでCFにするというのは、攻撃問題のひとつの解決策としてすでに認知されていたんじゃないのかという。
今回のプリシーズンも、ぼくは途中までは、ウィンガーが足りなかったからオバメヤンをウィングで使ったと思っていたのだけども、よく考えたら本番でやらないことをいくら試してもしかたがないわけで。やっぱりアルテタは本番でもラカのCFにオバメヤンのLWをやるつもりなのかもしれない。もしラカゼットが売れて新しいFWが来たとしても同じセットアップ。
それとも、本番ではラカゼットとオバメヤンのうちひとりをベンチに落とす? でもそれをやるなら、プリシーズンでだってやってないとおかしいと思う。ネルソンやウィリアンをウィングで使ってでもやるべきだった。
あんなに苦しんで解決したと思ったのに、逆戻りとは。シーズン開始直前にしてこんなに心配させられることになるとはなあ。
同じ選手たちでも、せめてやり方に変化や工夫が見えていたらよかったのだが。
I know everyone talks about Arteta being influenced by Pep or even Wenger, but he played most of his football under Moyes. Maybe that’s the reason for his love of the cross as an offensive weapon. https://t.co/Awt8wNx3fB
— Orbinho (@Orbinho) August 8, 2021
アルテタはペップやヴェンゲルの影響が強いと思われているが、じつはモイーズ派。だからクロスが大好き。
これはいま笑えないジョーク。。。
その他試合について
- サンビ・ロコンガ。かなりいい。守備がよくてパスも上手。いつも選択を間違えない。完全にエルネニーのアップグレイド
- ラカゼットがファインフォーム。いまオバメヤンとどちらかひとりだけ選ばなきゃいけないなら、ラカゼットを選ばざるをえない
- ホワイトは無難にプレイしたという印象。いいプレイもあったし、そうでもないプレイもあった。一度ドリブルをしかけたのはさすが
- ESRがファインフォーム。いま彼がケガするといろいろ終わる
- 悪いほうの日のぺぺ
- 失点はマリに批判集中。ちょっちかわいそう。でもチェルシーでも1 v 1であまりにもかんたんに抜かれたりと、守備では限界が見え隠れ
- デレ・アリとかいう鬼畜。フットボール世界から追放しよう
- ホイビアとアルテタ
- サカにToTファンからあたたかい歓迎
試合については以上。
なかなかファウルを取らなかったのは、VARの新ルールのおかげ?
これも試合についてだけど、この試合だけのことではないので。
この試合、わりとファウルが流されていたことにお気づきのひともいたと思う。
おそらくそれはこれの影響なのではないかと思われる。先週の『The Independent』。
VAR to stamp out ‘streetwise’ Premier League penalties in 21/22
PLでは今年もルールに調整が加わるようで。そのひとつがペナルティ、もうひとつがオフサイドのVAR判定。
「streetwiseを根絶」のstreetwiseというのは、要するに日本で云う「マリーシア」みたいなやつのことだろうと思う。ボックス内でソフトな接触でわざと倒れてペナルティをもらうような、攻撃側のずる賢い行動を排除しようという。つまり、ボックス内での接触によるファウル判定は、いまよりもっと基準が厳しくなるのだろう。
レフ業界のえらいひと、PGMOLのMike Riley(マイク・ライリー)は、今回のルール改定についてこう述べている。
ライリー:基本的には、それは選手がおもてに出てきて自分を表現するのに最適なアプローチであり、プレミアリーグを流れるようにしたいと考えています。つまり、レフリーチーム(レフリーもVARも)は、些細な違反に対しては介入しないということです。審判もVARも介入の閾値を昨シーズンよりも少し高くして、自由な試合を作ろうというのが本音です。
“free-flowing game”。ヴェンゲルさんみたいなこと云ってら。
PLはなかなかファウルを取らず、ファウルの基準はほかのリーグやFIFA的な国際試合などに比べると非常にゆるく感じるが(そのせいでPL以外の試合を観ると笛がなってばかりでイライラする笑)、さらにそれを推し進めようという。
それとオフサイドについては、昨シーズンも数多くの疑わしいVAR判定があったが、これからはオフサイドラインの判定に使われる線のグラフィックに「“ブロードキャスト”ライン」という太い線を利用し、細かすぎるポイントまでは見ないことに。攻撃側に有利になるようである。
PLがおもしろくなるなら大歓迎。
つぎの試合は、8/13(金)のブレントフォード(A)。※日本時間では土曜の早朝。ついにPLの新シーズンがスタートする。
なんだか、最初の3試合がどんなふうになるのか、いまの時点でだいぶ心配になっているけれど、やはり楽しみだ。アーセナルが生きがいだからね。
試合までには、なにか移籍などで動きがあるかもしれないので、そのときはまた何か書く。読みに来てください。
COYG
今シーズンのプレを初めて見ましたが、いや、ホントに何も変わってなくてビックリしました。アルテタで本当に大丈夫なんですかねー。
ここまで来ると彼には問題が見えてないと思うしかない気がするのですが。チームも含めてもう見て見ぬふりなのか?と。
ホワイトとサンビとタヴァレスはそれぞれ躍動感あって(新鮮に映っただけ?笑)良かったですね。でもそれですら昨シーズンから何ら変わらないチームにハメただけ。今シーズン、どうなるんでしょう。
試合見てないんですがサカはどのポジションで出ていましたか?
ついに始まりますね。
3連戦を考えると初戦は必勝。
また試練のシーズンとなるのか、飛躍のシーズンになるのか、今からドキドキワクワクしますね。
いくつになってもあたしもアーセナルが生きがいです。COYG
去年のあんなクソみたいな成績で、かなり大規模な変革が必要なはずなのに…
なぜそれをしない?そう思ってしまいます。
アルテタだと結局誰取っても最後の崩しのアイデア不足は解消されなそうかなと思ってます…
個人的に前線のタレントはそれなりいると思っているので
うーむ、これでジョーがニューカッスルで10点以上とって、ペペが10点以下だったら我々は成功したといえるのであろうか。オーバのコンバージョンが悪い、というのもケチャドバが初戦からでればいいのですが・・・。さすがに初戦は勝ってほしい。また新たな1年のはじまりですね!COYG
移籍はウィロックにとっては良い事だと思う。球離れの良いESRとはだいぶタイプが違うので、アーセナルではどうしてもジャカとトレードオフの関係になってしまう。一方のニューカッスルはスタメンとして欲しがってくれてて、たぶんそっちのほうが幸せだと思う。
どうせ2000万ポンド+も使えばニューカッスルはかなり手強い選手を補強できるのだし、アーセナルとしてもあまり損はないんじゃないだろうか。まあ、これが良い補強につながれば。だけど。。。
アウワーorウーデゴーアorマディソン