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マヤ・ヨシダ、リー・ディクソンがトミヤスを語る「弱点のないモダンフットボーラー」

こんにちは。

ロシアンコネクションで揺れるチェルシーFCが売りに出ているそうで。それをクラブを通してオーナー本人が発表しているのだから、けっこうなビッグニュース。

やっぱり、アブラモといえど、プレッシャーには勝てなかったか。自分自身いつ本格的な制裁を受けるかもわからないし。

今度はどんなリッチメンが彼らのオーナーになるのか。オーナーによっては、クラブもこれまでと同じような予算感覚で動けるかどうかはわからない。それとも、もっと金満になるか。

アブラモ前みたいな、いまと全然別のチームになってほしいものだ。ミッドテーブルになれ。そして降格しろ。さいごには滅びろ。それがわたしの願いです。ダニエル・エクはいかないよね?

そして、トミヤス。しばらく彼のプレイを観ていない。

新しめの情報によると、彼は現在チームのトレイニングに加わっておらず、どうも今後さらに数週間の離脱になる可能性があるようだ(チャールズ・ワッツのYouTube)。それがほんとうなら今週末の試合での復帰は無理っぽい。明日に予定されているアルテタの試合前プレス会見で確認しよう。

フットボーラーのふくらはぎのケガは、一般的には過負荷が原因であることが多いそうで、やっぱり彼は試合に出過ぎだったし、トレイニングなどでもがんばりすぎなのかもしれない。来週末からの、ひさしぶりに一週間に3試合をプレイする厳しいフィクスチャには間に合ってほしいのだが。

さて今回は、前にも予告したように、gunnerblogことジェイムズ・マクニコラスによる『The Athletic』のトミヤス特集記事を紹介しよう。有料会員サイトの記事なので、吉田麻也とリー・ディクソン(元アーセナルのRB)のコメントの部分だけ。

Tomiyasu’s big impression in a short time – ‘His biggest strength is he doesn’t have an obvious weak point’



吉田麻也、トミヤスを語る「センターバックでプレイしてほしい」

マヤ・ヨシダはもちろん、サウサンプトンでのキャリアもあり、PLでもっとも知られた日本人プレイヤーのひとりだし、現在はトミヤスもプレイしたイタリアにいる。そして、日本NTではトミヤスのCBパートナーということもあって、いろいろな面でトミヤスの話を訊くには最適な人物。

ヨシダ:(トミヤスの成長をそばで観てきた)ぼくは、トミヤスはずっとPLでプレイするポテンシャルがあると思っていた。

彼にはたくさんの能力があるし、それに彼の最大の強みは、彼にははっきりした弱点がないということ。今日のフットボールではそれがとても重要。どのチームだって、相手を観て、分析して、弱点を探る。もしそれがひとつでもあれば、相手はそこを攻撃してくる。

でも、トミヤスはぼくと同じ身長でありながらも(※訳注:188cm)、クイックで、とても強い。彼のデータを観れば空中でもとても強い。右でも左でもプレイできる。彼は非常にモダンなフットボーラーだ。わかりやすい弱点がない。

ぼくらは、以前もイングランドについてよく語り合っていたものだ。NTでみんなと会うときはいつでもその話になった。一度や二度じゃない。ぼくらは、トミヤスがつぎのレヴェルに行けるかどうかもよく話していた。当時の彼はまだ20か21くらいで、本人はもっと大きなクラブに行きたがっていた。

それにしても、ぼくはいまだにすごく驚いているのは、彼のあまりにも早いアーセナルへの適応。しかもライトバックで、だから。最初のシーズンは彼も苦労するだろうと思っていたのに、それどころか彼はかなりよくやっている。

彼はもっと速い意思決定が要求されるだろうし、あるいはテンポもイタリーよりかなり速い。インテンシティも高いし、レフェリングだってまったく違う。イタリーでは、もっと試合が止まるし、もっと休める。イングランドでは「プレイオン」のアティチュードがある。フィジカリーにもかなりフィットしていなければならなず、メンタリーにも準備ができている必要がある。

でも、ぼくは彼のメンタル面は心配していなかった。精神的には、彼はいつだって問題なしだったから。彼は同年代の若い選手たちよりも、もっと賢いね。彼はとてもプロフェッショナルで、準備も怠らない。

(トミヤスの英語)日本代表では、トミヤスとかミナミノみたいな若い選手たちとよくレッスンをやったっけ(含み笑い)。ぼくが質問をすると、彼らが答えを出してくる!

ことばは重要。しかし、それと同時に文化、食事、ライフスタイルも。まったく違うから。ヨーロッパの生活やスタイルを理解するには長い時間がかかる。トミヤスにとってよかったのは、彼にとってはベルジャン、イタリーから3つめの国だったこと。イタリーからイングランドへの移籍で、彼には楽になったはず。

彼はとても落ち着いていて、それほどおしゃべりじゃない。とても純朴(pure)なんだ。彼はとてもピュアなハートを持ってる。それでいて、とても自立している。若いアスリートにはいちばん重要なことだ。

(トミヤスのヴァーサティリティ)彼はディフェンシヴラインならどこでもプレイできる。センターバック、あるいは右でも左でも。もし、ミケル・アルテタが彼にレフトバックでのプレイを求めるなら、彼はやれるだろうね。彼は十分速いし、十分賢いから。

ぼくは、将来的に、彼にはできればセンターバックでプレイしてもらいたいと思ってる。なぜなら、それがぼくらがナショナルチームに求めるものだから。

ぼくは彼とのプレイは非常にやりやすい。彼もそう思ってくれてるといいけど! ぼくは彼にはかなり要求するし、彼もまたトップになるまでぼくをプッシュする。お互いに高めあっているんだ。

経験ある選手が若いセンターバックを助けるというのは、いつでもよいことだ。ぼくが若かったときは、そういうひとはいなかった。だから、自分がそんなふうになれたらと思うよ。いまトミヤスがラッキーなのは、そういう助けてくれたり、アドヴァイスをくれたりするひとが周囲にいること。

リー・ディクソン「トミヤスにはフルバックとしてのクオリティがある」

元ガナーズのRBリー・ディクソン。トニー・アダムス、スティーヴ・ボウルド、ナイジェル・ウィンターバーンで構成された、90年代のアーセナルのいわゆる“Famous back four”のひとり。ヴェンゲルの下、PLとFAカップのダブルをやった2002年に38才でリタイヤ。

ディクソン:トミヤスは、いくつかの理由で目を引くと思う。ピッチでの彼はよく目立つ。それは彼の身長と運動力(athleticism)。彼はフィジカリーには際立つものがある。

彼は典型的フルバックには見えないね。彼の体型はすこし「マルコス・アロンゾ」タイプのようだ。彼は、わたしが慣れ親しんできた伝統的フルバックよりも大柄で、れっきとしたアスリート。ピッチを走りまわり、空中が強く、足元がしっかりしている。彼のフィジカリティとタックリングには、わたしも非常に感心している。

(トミヤスはCBがRBをプレイしているみたい?)わたしは、彼はフルバックとしてたくさんのクオリティーズを見せていると思う。とくに素早くウィングまで行くところ。3CBの右でプレイしているとき、そのCBはウィンガーに近づいていくというフルバックの役割をやらねばならないことがあるが、選手によっては木登りする魚みたいになってしまう! まったく快適には見えないんだ。トミヤスにはそういうところがない。

(トミヤスとホワイトとの連携)彼とベンはいま連携を築いているところだ。14年前くらいのわたしとセンターハーフとのことを思い出すよ。そのあと引退したんだけどね! それは一夜にしてなるものではない。でも非常に貴重なものだ。

選手のニュアンスを知り始めたとき、隣にいる選手をつねに観ているとき、彼らがトラブルに陥るときがわかるようになる。わたしはよくマーティン・キーオンを観ていた。わたしは、彼がいつうまくいかないか、いつ誰かをつかまえるのに苦労するか、わかっていた。しかし、それには数年はかかる。彼らにもすでにいい相互理解があるが、これからまだまだよくなれる。

PLに来てから、慣れるのにしばらく時間がかかる選手はいる。一方すぐに溶け込むものもいる。でも、それでもあとになって苦労し始めるんだ。

トミヤスのようなフィジカリーに強い選手にとっては、早い適応も問題じゃなかった。しかし、実際のリーグのニュアンスがあり、違う相手とのプレイがあり、それを毎日のようにやっていけば、問題になるかもしれない。

最初はすばらしかった。でもそれについては、彼の100試合後に語ろうじゃないか。

以上

 

早く適応したと思っても、やっぱりあとで苦労するというリー・ディクソンのコメント。なるほど、そういうケイスはあるのかもしれない。アーセナルで616試合プレイしているという大先輩のことばには含蓄がある。

いずれにせよ、PLという世界一タフなリーグに慣れるのは、誰にとってもそれほどかんたんじゃないと云いたいのですな。ここまでは、順風満帆に見えるトミヤスだって安心はできない。

トミヤスがアーセナルで100試合プレイするのは、いつごろだろう。現在までは、16試合(PLのみ)。来年ヨーロッパがあれば、アーセナルにはおそらく50以上の試合がある。全体の試合数はかなり増える。彼が年間40試合くらいプレイするとして、再来年あたりか。25才。いい感じの年齢。そのころには、カフーかファン・ダイクみたいになってるといいな!

 

吉田麻也のコメントもおもしろかった。ぼくは、日本人の誰かがトミヤスを語っているのはあまり見ていないので、よけいに新鮮。メンターというか、アニキ?

「日本代表のためにアーセナルでもセンターバックでプレイしてほしい」。それを云うなら「アーセナルのために日本代表でもフルバックでプレイしてほしい」とアーセナルファンのぼくは思うが。

 

トミヤスは年末からずっと離脱していて、もう3月になってしまった。近頃はアーセナルのファンのあいだでも、ますます彼の復帰への期待が高まっているという気がする。不在によって、さらに存在感が際立つという。彼のシーズン前半のアーセナルでの活躍が、それだけ鮮烈なインパクトだった。これは、ほんとうにすごいことだ。

この記事中にも触れられているように、トミヤスはそもそもトッナムのターゲットだった。それは本人ものちに認めていたとおり。そして、彼らは最後に別の選手に乗り換えた。結果的にアーセナルに移籍した彼は、ラムズデイルやホワイトらとともに、2021夏のアーセナルの移籍ウィンドウの成功を象徴するサインのひとりになった。それだけでなく、手を引いた彼らも自分たちの判断を悔やむような、PL全体でもサプライズのひとりになっているに違いなく。

今シーズンここまでのPLで(5試合以上のプレイ)、トミヤスよりも空中戦を挑んでいる選手はおらず(5.13/p90)、またそれに勝利している選手もいない(2.86/p90)。

これはNEWバカリ・サニャ。移籍前も一部からは注目されていたとはいえ、セリエAよりももっとタフなPLで、実際ここまでやるとは誰も想像しなかったろう。とんだ化物語である。

トッナムの皆さんはいまごろ嘆いても遅い。まさしくToT。

 

さいごに、この記事のなかですこしだけ触れられている井原正巳氏のコメント。

トミヤスは“世界の壁”になれる。

「アジアの壁」のお墨付き。

 

おわる



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3 Comments on “マヤ・ヨシダ、リー・ディクソンがトミヤスを語る「弱点のないモダンフットボーラー」

  1. 相手が誰であろうとも滅びろとまで言ってしまうのは流石にいかがなものかと、リスペクトに欠ける物言いで残念

  2. 冨安は素晴らしいクオリティを示したと思います。かと言ってセルティックみたいに次々と補強を!とは流石にならないのがまた冨安の異質さを表してるかなと

    自分はロシアと関係がそこそこある身でして、アブラモヴィッチについての親プーチン派として断罪されてる様子はその以前の紆余曲折を知る身としては、少し可哀想かなと。
    結果的に親プーチンになりましたが、かなり慎重に彼は動いていましたし、何よりチェルシーへの私財投資債権を放棄したり、(憎いですが)タイトルなどを獲ったときの嬉しそうな笑顔はサッカーへの愛情をヒシヒシと感じるものでした。
    クロエンケ、ならびにグレイザー家には、いずれ手放す時に少しでも今回のアブラモビッチのことを思い出して欲しいものです
    育成においても恐ろしい、正にチェルシー帝国を築いた、英国サッカーの発展に間違いなく寄与した人間の去り際にしては寂しく思います

    長文失礼しました!
    ただやはり僕はグーナーですので、是非次のチェルシーオーナーには無茶苦茶なことしてもらって帝国崩壊レベルで2部落ちしてもらいたいですね!トゥヘルと喧嘩してくんねぇかなぁ。。

  3. あとエクは落ち目のバルセロナへの救済スポンサーをみて、こいつアーセナルというよりただのアンリ個人ファンじゃん!と思ってるこの頃であります

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