レヴューエントリが遅くなった。
まさか、こんな試合をやるとは。
もちろん、このような状況ゆえに、試合前から苦しむことも覚悟したが、それにしても、もうちょっとマシなパフォーマンスを観せてくれると思っていた。
この試合結果で、アーセナルのトップ4フィニッシュの望みが急速にしぼんだ。すくなくとも、本命ではなくなった。
まだシーズン終わってないしなに云ってんの?と思うひともいるかもしれない。たしかにそうだ。未消化試合ひとつで3ポインツ稼げば、4位チームに並ぶのだし。でもそれはあくまで紙のうえでの話である。
重要なのは、ここで、このレヴェルの相手にいいところなく2連敗したという事実のほう。ここからみんなよーいどんでフレッシュにスタートするわけではなく、われわれはこの劣悪なフォームを抱えてこれからの残り試合を戦う。ただでさえタフなフィクスチャで、悪いことに、競っている相手はわれわれとは逆にインフォームだ。
以前にも似たような状況を観たような既視感もある。いったいなぜこうなってしまったのか。
試合後は意気消沈してブログを書く元気もなく、もう昨日のPLトップ2の直接対戦で、フットボール世界の関心はとっくに塗り替わっているが、記録として試合を振り返っておこう。
Arteta ‘concerned’ as Brighton beat Arsenal
アルテタの試合後コメンツ「とてもプアだった」
試合直後のインタヴュー。オフィシャルサイトより。
アルテタ:われわれはとてもプアだった。チームで話していたことがあり、一週間をかけて準備もしていた。そして、間違いなのは、試合を違ったかたちでスタートしなければならなかったこと。結局、われわれはピッチでそれを生み出すことはできず、それについてはとても正直にならねばならない。
われわれは観客にまったく何も与えられず、十分な意図・スピード・勢いも観せなかった。チームでやりたかったことは何も生み出さなかった。
われわれは不正確だった。ボールを失ったあとには大きな開きがあり、なんの勢いもつくれない。非常に奇妙だった。なぜなら、試合前にわたしに訊いてくれたら、彼らは準備ができていると云っただろうから。しかし結局得たものはフラストレイテッドなもの。
1失点ならまだ試合に残っていられる。ガビ・マルティネリのゴールが許されなかった決断が、曲がり角だった。おそらくあそこがすこし変えてしまう決定的なときだった。
セカンドハーフにはわれわれは変更を加えたが、彼らは唯一のショットで2点めを入れた。われわれの最初のゴールは、試合に戻るには遅すぎた。
われわれには戦う理由があるし、まだビッグゲイムスもある。8試合。われわれにはまだ可能であり、いまは黙して自分たちでオーナーシップを取り、パフォーマンスをし始めねばならない。
まず月曜は、まだ自分たち次第であることを知るにはいい時間だ。このポジションにいられるようかなりハードに取り組んできたし、われわれがどれだけ渇望しているか、あらためて試合に勝つためにどうのようにやっていけるか。
試合後のプレスコンファレンス。オフィシャルサイトより。
(パフォーマンスについて……)
ファーストハーフはまたしてもとてもプアだった。観せたかったリアクションもあったし、話していたこともあったのに、ピッチで何も起こすことができなかった。
われわれはボールを持ってもスロッピーで、多くの局面でまたしてもセカンドベストだった。試合のなかで、意図も築くこともなかった。正しいスピードでのプレイもなく、ブライトンのプレイを変えることもなかった。彼らは最初のチャンスだったと思うが、それでゴールした。われわれは冷めた空気をつくってしまい、その雰囲気のなか、それを変えようとしてももう遅すぎた。諦めなかったのはグレイト。だが、遅すぎる。
(選手たちのアティチュード……)
それはアティチュードの問題ではない。アプローチの問題であり、示した勇気が問題。われわれにはその意図がなかった。わたしは、チームが攻撃の意図がなかったと思うし、踏み込みもしなかった。起こしたかった状況を起こすこともなく、自分たちがやるべきことをやらず、オーナーシップを取るかわりに、あまりにも何度もお互いを見合っていた。あのようなプレイはありえない。自分をカウントし、ステップインしなければならない。今日チームはそれをしなかった。
(ラカゼットのフォーム……)
われわれにはもっと得点が必要。それは間違いない。ただ、それはチームとしての問題。
(ラカゼットのパフォーマンスには満足していると?……)
わたしは敗けたときには絶対に満足しない。ほんとうに怒りをおぼえる。うれしくなれるはずがない。
(ジャカをレフトバックでプレイさせた件……)
わたしがブライトン対策で考えたやりかたであり、われわれには攻撃したいスペイスがあった。エミールはあのポジションにとてもフィットしているし、グラニトには慣れたあそこでプレイしてもらいたかった。しかし、チームはそこを使わなかった。
敗けた試合のあと、試合前にしなければならなかった決断について考えるが、それはもう遅すぎる。
(ガビ・マルティネリのゴールが無効とされた決断……)
長く時間をかけすぎているように感じた。なにか疑いがあるのなら、ゴールになるものだろう。
そうはならなかったし、われわれがほしい決断でもなかった。なぜなら、あれはおそらく試合のなかで、試合の勢いを変えるには、もっとも重要な瞬間だったから。しかし、われわれのほうには向かなかった。
(キープレイヤーズを欠いている……)
いまのチームで、自分たちの前にあるチャレンジがいかに難しいものかはわかっている。それは間違いない。
ふたりのけが人、大きなケガ、それが状況をより難しくしている。しかし、われわれはそれを観ているだけというわけにはいかない。なぜなら、それは今日起きたことのいい訳になってしまう。今日は、自分たち次第であり、いまいる選手たち次第であり、試合への準備のしかたというものがあった。
(選手たちがオーナーシップを欠いていたというのは、どういう意味?……)
ノー。わたしの考えは、試合のオーナーシップを取ることを欠いていたということ。観客が試合に影響するよう、自分たち自身で決断し始めるということ。
それをやるかわりに、試合が離れていってしまうことを許し、明らかに望んだものではない軌跡があった。そして、それが起きたときには、動かねばならないし、まったく違う方向にしなければいけない。それが試合の早期に起きたのに、チームはそれをやらなかった。そしてそれを始めたときには、もう遅かった。
だが、観てもらったように、最後はエナジーはとても違ったものになっていた。
(敗戦からどうバウンスバックする?……)
起きたことは、自分たち自身を厳しく批判するが、またしてもひっぱたかれたということ。なぜなら、われわれはファーストハーフがほんとうにプアだったから。そして自分たちを持ち上げるしかなかった。そのルートではどこにも行けないとわかっていたから。とくに自分たちが望む場所には。
われわれは、まだ最後の8試合をプレイするすべてがあり、そのレヴェルのエナジーがなければいけない。このチャレンジが美しいものだと可視化すること。シットバックせずに、何が起きたのかを観よう。
(冷たい雰囲気とはどういう意味?……)
われわれにはそれがつくれる。なぜなら、ファンがここにいて、またしてもすごかったし、われわれがトライしていたことを与えた時間もあった。そして、チームとして意図のない試合をプレイしてしまった。そうした意図ある試合をやろうとしていた。
われわれは彼らに与えねばならなかったのに、ファーストハーフには何も与えなかった、それは自分たちのせいである。
このコメンツ記事の見出しには「Arteta on the top four」とあるが、ここにはトップ4について語っている箇所はない。実際それについて話したのだろうが(訊かれないはずもない)重要なことだから、書き起こしを割愛しないでほしかった。
アーロン・ラムズデイルの試合後コメント「自由に自分たちのプレイをしよう」
2試合で5失点。オフィシャルサイトより。
ラムズデイル:十分じゃない。2試合とも最初の45分にやられてしまっている。PLでハーフタイムに敗けていれば、どんなチームとも高度なバトルになる。
われわれは試合のリズムをつかんでいなかった。自分たちらしくもない。とくにホームでは、シーズンを通してたいていはよいスタートだった。とてもプアなパフォーマンスで、最後まで戦ったが、どんなクラブだってそうなる。ましてやこのクラブでは。PLで、相手にステップアップされれば、それを取り戻すのはいつだって難しい。
1-0で敗けていればそれだけで十分タフなのに、PLで2-0になればよりいっそうキツい。だから、もしあの最初のゴールがあれば、よりプッシュしていたかもしれない。
これはリアクション試合になるかと思ったが、そうじゃなかった。ぼくらは敗けて1ポイントも取れず。これで来週はより大変になった。
ぼくが思うに、チームはただもうやるっきゃないし、自由になって自分たちのプレイをすること。でしょ?
これはフットボールの試合なのだ。ファーストハーフのチームはとてもしゃっちょこばっていて、スロウだった。だから、来週はもうただやる必要がある。マネジャーとコーチングスタッフが云っていることを信頼して、自分たちのフットボールをプレイすること。ぼくらはずっとそれをやってきたのだから。
やるっきゃない。
ブライトンの3バックがちゃんとコンパクトにプレーエリアを消していてことがむしろ褒められるべきだと思うけれど、たしかにラカゼットは万全ではなさそうですね。ただ、まずエンネティアはプレスで追わない時が目立つし、落としが不調のラカゼットより安定しない。マルティネッリの場合は、降りてくるタイミングだったり、そこでのプレーが得意ではない。それと、やっぱり今回も球離れの悪さが少し気になりました。ゼロトップ的な役割を求められる選手にとった結構致命的だと思います。どちらかといえばスミス郎、サカの方がよいかと。ぼくはそれでもラカゼットを使う方が良いと思います。好みもあるけれど、あれだけ守備がうまくて落としのうまい選手はなかなかいない。すぐに数字が持ち出されるポジションだから仕方がないこととはいえ、それで彼のわかりやすく数字に繋がってはいなかもしれないが、きちんとした功績がしばしば無視されているのは悲しい。
あとロコンガがやはり。がっちりマークされていたというけれど、それはロコンガが細かくポジションを取り直さないからだし、ライン間で囮になるだけではなく、ちゃんとそこでボールをもらえるようにしなくてはダメ。結局、最終ラインが無理することになっている。まだジャカのアンカーのほうがいいのでは。謎の持ち上がりでフリーキックをとってはいたけれど、あれだって危険な賭け。エメリ時代のジャカとかグエンドゥジを思い出しました。
タヴァレスは使うべきかはわからんけど、逆サイドがセドリックのままだとバランスが難しいかな。
これは理解不能。あえてロコンガの1ボランチに固執する理由は何だろう?ロコンガはただの一度もパスコースに顔を出そうとしなかったし、そのせいで中央の攻撃を完全に放棄するしかなかったと思う。それで「我々全員が悪かった」みたいな言い方をされても。
1月は他に選択肢がなかったから仕方ない。でも今回はジャカにLBをやらせてまで1ボランチ。ロコンガが何か今までと違う要求をされてるようにも見えなかった。
別にロコンガ本人をディスってるわけじゃなく、タバレスがやらかそうがジャカがスピードでちぎられようが、チームだから、ミスや欠点も共有するのは当然だと思う。しかしこれはミスや欠点の話じゃない。アルテタもロコンガもあそこでボールを受ける事を一切やろうとしてないし、やろうとしない事に満足しきってる。明らかに他の選手のせいじゃないし、おそらくロコンガのせいですらない。アルテタ1人の問題だと思う。ここが監督としての岐路じゃないだろうか。
信頼が揺らぐ。アルテタよ、、、
何が悲しかったかって、パレスもブライトンも、降格も無ければヨーロッパ圏内争うでもない、ともすれば目標を見失うポジションでの終盤なんですよ。
勿論ヴィエラやポッター、各選手達が自分の価値を証明しようと(元?)BIG6のアーセナル相手に全力になるのはわかりますが。
翻ってアーセナルは、5〜6年振りのCL目指してどんな内容だろうが泥臭く勝ちを拾っていかなきゃいけない、ましてやプレミア一本に全力投球出来る状況で。
ガムシャラに最後まで走り切る姿勢も見せられないんじゃこの先ないですよ。
冨安だパーティだKTだと抜けても、じゃあパレスやブライトンに負けても仕方ないよねってメンバーだったんでしょうか。
こっから最後まで戦術云々より気持ち見せられる選手をモチベートして是が非でも勝ち取って頂きたいです。そう願います。
2年、3年前にはまだまだ隙があったCL圏内ですが、こちらがもたもたしている間にペップとクロップに加えてトゥヘル、コンテが来てしまいCL圏入りは今後さらに厳しくなりそうですね。
そもそもバックアップで取ったタバレスやサンビをある程度使える状態にしてない時点で戦略的に負けてるかなと
アルテタは小さなスカッドを冬に選択したはずなのに、その小さなスカッド内でも信頼の濃淡を付けすぎている。
そして信頼されない選手はフォームが上がっていかないし、交代策も相手に読まれるし良いことが少ない。レギュラー格に身体のダメージや負荷も貯まるし。
小さなスカッドであれば、残り20分とかでもっと交代するべきだったし、逆に前半だけはまかせるなど、するべきだった。ロコンガもNTもエンケティアもペペも。もちろん、FAカップやリーグカップでそのチャンスをフイにしたのは「控え」の烙印を押された彼らだし、トレーニングでレギュラーを追い越す輝きをみせろ、というのがアルテタの意見なのだろうけど、それは勝っている時だけ許される言い分だし、選手をもっと買うか下から上げる場合にのみ言えること。
あと、勝っていたころでも、結構アドリブと勢い任せだったり、サカとスミス=ロウのひらめきだよりだったりしたので、それはポッターとか戦略家だと網を張りやすいよね、と。
トーマス、ウーデゴール、ラカゼットとホワイトにかなりビルドアップは依存しているし、崩しは上記のとおり結構アドリブ。
連続で勝てていた事が不思議だったので、今くらいのフォームが正しいところだと思う。
Top4は厳しい。
ペペ、NT、ロコンガ、エンケティアを前半使って機能させる練習を、アルテタが監督の能力トレーニングとしてするべき。モチベートの面でも、戦術戦略の面でも。