hotいま読まれているエントリ

Arsenal, Arteta, EPL, Match

【マッチレビュー】21/22EPL ウェスト・ハム・ユナイテッド vs アーセナル(1/May/2022)まずはUELを確保

試合の論点

ウェスト・ハム vs アーセナルのトーキングポインツ。

土壇場で3連勝。UELを決め、ひきつづきUCLへの望みをキープ

この試合の前にToTがレスターに勝っていたため、試合に臨むアーセナルの選手たちにはそれなりにプレッシャーがかかっていただろう。彼らとは現在2ポインツ差で、一時的に順位が入れ替わってもいた。

そのプレッシャーが、パフォーマンスに影響したと考えるのは当然かもしれない。

とくに前半、ミスを恐れたのか、アーセナルのプレイはあまりに遅く、あまりに慎重で、とても後ろ向きに観えたものだった。

チームはボールを持ってもバックパスを繰り返したり、単純なパスミスをやったり。それもパススピードの遅さでボールを奪われるみたいな、らしくないプレイがつづいた。パスマスターのジャカまでそんなゆるいパスを出して、相手に奪われたりしていたのだから、チーム全体にミスを恐れてナーヴァスになる感覚があったのではないかと思われる。

そんななかで、ホールディングのゴールは決定的だった。

アルテタは今回は違うやりかたでチームは勝つ道を見つけたと述べていたとおり、後半のガブリエルのゴールも同様、試合の流れとは関係ないセットピースから違いをつくった。こういう勝ち方ができるのは、ちゃんと強いチームになっているという感じがする。

またしてもゴール直後に失点したのは玉にキズだったが。

悪いときにも勝つ。それがアーセナルにはできていなかっただろう。シーズンにおける、この超重要な試合で4位争いのポールポジションに踏みとどまったのは、かなり大きい。

ちなみに、この試合の前にやっていたToTとレスターの試合をしばらく観ていたが、ぼくにはToTがいいチームのようにはまったく思えなかった。むしろ途中までは、多くのレギュラー選手を休ませていたレスターのほうがよかったと思えたくらい。しかし、彼らはワールドクラスのFWだけで試合をどうにかできてしまう。内容なんて関係ねえ。そういう意味では、いまのマンUにも少し似たところがある。ぼくの嫌いなタイプのチームである。嫌いだが、それでもアーセナルは彼らに見習う点がかなりある。

アーセナルはいまの方向性で進化をつづけながら、夏には無慈悲にゴールできるFWを必ず見つけなければならない。藪から棒に得点できるヤツらを。

藪から棒という意味では、今回のセットピースからCBsの2発は、いい兆候だった。

ということで、今回の勝利でアーセナルはヨーロッパリーグの席を得た。去年8位、おととしも8位で、リーグからヨーロッパの席を勝ち取るのは3年ぶり。クラブとしてひとまずは、安堵してよいのだろう。

なお、アーセナルの今回の3ポインツを加えて63ポインツは、去年(20-21)の総ポインツを越えたということで、残りはまだ4試合もあることを考えると、結果にもかなり進歩があることになる。

トップ4争いの皮算用

今後については、つぎの試合結果が順当なら(アーセナルがリーズHに勝ち、ToTがリヴァプールAに敗け)、NLDの時点で5ポインツ差がついていることに。

そうなればNLDの結果が順位に影響を及ぼさず、残り2試合となる。

アーセナルがNLDで勝てば云うことなし、ToTと8ポインツ差がついて4位も決まり。ドロウでも5ポインツ差キープなら最悪ではない。だが、もしNLDで敗けてこれが2ポインツ差に戻ると、最後の2試合がアーセナルにとっては、かなり難しいものになる。

ToTの最後の2試合は、バーンリー(H)とノリッチ(A)。当然6ポインツを想定しておくべき。

いっぽうアーセナルは、ニューカッスル(A)とエヴァトン(H)。ToTとアーセナルはGDでかなり差があるため(現時点で7)、アーセナルはこの2試合でポインツを落とすことはできない。このタフな相手に2勝が必要。

ニューカッスルは、今年に入ってからの取得ポインツがリヴァプールとシティにつぐ3位という笑える強さ。

そしてエヴァトンは、降格を争ってすでに死にものぐるい。昨日もチェルシーに勝ってしまった。その勢いで最終日までに降格圏を脱してくれれば最高なのだが。さらにToTと戦うバーンリーを降格圏ギリギリに引きずり落としてくれればなおよし。

ひとまず目標達成はしたものの、いまのポジションからCLを逃せば、失望は計り知れないほど大きい。

残り4試合。タフな戦いはまだまだつづく。

エルネニーにつづいてホールディング。また不遇のシニアメンがチームを救う

パーティ不在を救ったモー・エルネニーにつづき、今回はホワイト不在でロブ・ホールディングがゴールまでしてチームを救った。彼はPLで初ゴールとは意外だった。

これは、つねづねチームの一体感や、若いチームのなかでのシニア選手たちの重要性をとなえているアルテタとしては、かなりうれしいことだったに違いない。

ふたりとも、とくにヨーロッパなしのシーズンで試合数も少ないなか、このシーズン終盤までプレイ時間にも恵まれなかったが、それでも腐らずに準備をしてきたから、このようにプレイできているのだろう。

(まあ、もっともビルドアップのフェイズでは、ホワイトのボールプログレッションとくらべたら、どうしたってホールディングでは見劣りしてしまうが、そこはしかたがない)

もちろんチームメイツも彼らのことをずっと観ていただろうし、彼らのような縁の下の力持ち的存在が、こうしたチャンスを得て、それを活かしたことは全員が喜んでいるはず。

そしてさらに強まる絆と一体感。パフォーマンスにも好影響。好循環がある。

このシーズン終盤のシニアプレイヤーズの活躍は、Amazon Primeは、かなりいい素材になっているんじゃないか。若いチームが輝くなかで、光の当たらなかった部分がこうしてクロースアップされる。ひとは、見えない努力や苦労に感情移入しやすいものだから。

レノ、セドリック、エルネニー、ホールディング。なんだかんだこの小さなスクワッドのなかで、シニアメンはみんなチームを助けている。

あとは、ニコラ・ぺぺのレデンプションがあれば完璧なのだが、この調子だと望みは薄い……

トミヤスが4ヶ月ぶりのスタート

おひさしぶり。77分プレイ。

やっと戻ってきた。しかし、さすがにひさしぶりのスタートとあって、無難なプレイに終始したという印象は否めなかった。

ボールを持ったときに、チャレンジングなパスよりもいつも安全なバックパスを選択してしまうし、自分から高く上がっていくこともあまりなかった(※クロスはゼロ)。

彼はRBというよりは、やはりほとんどRCBだったろう。

ただ、守備ではさすがの安定感だった。

彼はWHUの左でプレイしていたベンラーマと1 v 1で対峙することが多かったが、彼にほとんどまともな仕事はさせていなかった(※彼のクロスは2/7)。

ジュエルもベンラーマが地上(1/5)空中(0/2)に対し、トミヤスが地上(4/4)空中(2/4)。

試合中は、ひさしぶりに観るトミヤスのヘッダーの強さを喜んでいるひとも多かった。

彼は、またふくらはぎを痛がっていたようで、悪くなってないとよいのだが。

彼がこれから順調にフィットネスレヴェルを上げていってくれれば、こんなに心強いこともない。

週末のリーズで確認したい。

その他試合について

  • マイク・ディーンは、これがアーセナルを担当する最後の試合になった可能性が高いということ。彼も引退すれば、もうこれ以上アーセナルのファンから憎まれることもないだろう。彼の残りの人生に幸あれ
  • アーセナルはこれで6試合連続失点。わりと鉄壁のように思える時期もあったが、最近は地味に失点がつづいている
  • ガブリエルのゴールは今シーズン4。PLでもっともゴールしているCB。ユヴェントスが狙っている……
  • 今回もセレブレイションポリスたちが「アーセナルがリーグを取ったみたいに喜んでいる」と指摘。つぎはもっと喜ぼう
  • 試合終了あたりでエディ・エンケティアとにらみ合っていたデクラン・ライス。彼らはチェルシーユース時代のチームメイトでなかよしだったそうである
  • ヌーノウォッチ:今回もなかなかいいプレイと、ため息を誘うプレイと両方。しかし、彼はあの調子で不安定なプレイをつづけるなら、LBの補強は真剣に必要な気がしてきた。フルバックの役割はあまりにも重要すぎる

この試合については以上

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

7 Comments on “【マッチレビュー】21/22EPL ウェスト・ハム・ユナイテッド vs アーセナル(1/May/2022)まずはUELを確保

  1. 内容は良くなかったですが、もうこの際勝ちゃあなんでもいいですわな。
    ちなみに、マイク・ディーンはVAR専門の審判になる可能性があるとかないとか…

  2. まさかの3連敗からまさかの3連勝達成!
    内容なんて気にしないし未来への投資もいらない

    タヴァレスが相手陣内ど真ん中をドリブルするシーンはかなりシュール

    エリア外でラムズデイルが接触しかけたシーンはボウエンがシミュレーションを取られてイエローをもらった形ですね
    あのシーンは変な声出ました

  3. そう、結果が大事。相変わらず交代が遅いのにいらいらしましたが、振り返れば勝てましたし、ラムズデールの飛び出しが相手側のシュミレーションになった瞬間は、マンU戦のBフェルナンデスのPK失敗と同様、このシーズンを振り返るときのターニングポイントになるかもしれませんね。でも、ELにおけるフランクフルトの頑張りと、CLにおける、マンCがレアルを倒せばプレミアは5位まで・・・と他力本願をやってしまっている私がいます。いかんいかん、自分たちのプロセスを信じなければ、ですね。COYG

      1. あ、繰り上げはないんでしたね、大変失礼しました・・・!

        1. 今見返すと少しキツい言葉っぽくなってましたね…すみません。
          勝ち取りましょう、我々で
          COYG

  4. 状況的に仕方なかったのでしょうが、
    ファビアンスキー相手に、ペナルティーエリア外からシュートを撃ち続けるエンティケアを見て、
    若林 vs 小次郎 かと思いましたよ。

    さあ、絶対勝利がマストのリーズ戦。
    ヘタこかないでよ! COYG!

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *