アーセナルウィミンがOLに5-1大勝!というニュース以外、今週は比較的静かな週だと思ったら、CL/ELがない週だったのね。
今回のエミレーツでのEL PSVは、英国女王の国葬で延期された試合のリスケ。また昨日行われるはずだった、PLアーセナル v シティも延期されている。シティ方面からの情報によると、この試合は新年早々にリスケされるようだ。ワールドカップのあと。前とあとなら、アーセナルにはどっちがよかっただろうか。
さあ、PSV。おそらくはグループでもっとも強い相手。
いま彼らは調子もかなりよいようで、今週と来週の2レグスはタフな試合が予想される。ここでも絶対に勝ちたいアルテタは、どの程度ロテイションすべきか、セレクションに頭を悩ませることになりそうだ。
試合をプレヴューしてゆこう。
アルテタの試合前コメント「(ジンチェンコ)ワールドカップの前には戻れる」
昨日のアルテタの試合前プレスコンファレンス。。AFCオフィシャルサイトより。
チームニュース
(ジンチェンコとマルティネリがアウトな件……)
アルテタ:いや、彼らはアウトというわけじゃない。明日様子を観てから決める。
(ジンチェンコのケガは心配?……)
ノー。そうは思わない。だが当然、彼はいまふくらはぎにケガをしていて、それがこの期間離脱している理由だ。
(ジンチェンコはワールドカップの前には戻れる?……)
イエス。
ELの重要性とPSV
(グループを勝つことの重要性……)
とても重要。ヨーロッパでは有利なときがあれば、それをやらねばならない。つぎの試合では何が起きるかつねに予想が難しいから。アウェイへ行き、そこでほかのチームのレヴェルを知ることもある。わたしが彼ら(PSV)が国内外でやっていることを観て云えるのは、とてもタフな試合になるだろうということ。
(コーディ・ガクポについて……)
そうだね(彼にはクオリティがある)。だが、わたしはほかのチームの選手について話すためにここにいるわけじゃない。
(PSVについて?……)
とてもいいチームだと思う。ルートがこのチームでやってきたことがあり、彼らのプレイがあり、国内リーグでのゴールの量があり。ELでのパフォーマンスもそう。彼らは、とても危険なチームだ。
(PSVでもロテイトする予定?……)
明日決める。
PLシティ(H)の延期
(マンシティの試合が延期されたのは助かる……)
わからない。そうなったというだけ。もちろん、フィクスチャも試合の量もあるし、結局は全員とプレイすることになる。われわれにそうしたスケジュールがあり、それに適応するだけだ。
(今週はPSVとマンシティとどちらとプレイしたかった?……)
選べないね! PSVとプレイしなきゃならないんだから、明日はPSVとプレイするよ。
(マンシティとプレイするのは、いまがいいタイミングだった?……)
わからない。数週間前から、こういうスケジュールになることはわかっていたし、このELの試合もプレイしなきゃならないことも。
RvN
(ルート・ファン・ニステルローイは、アツい歓迎を受ける?……)
さあ。もうかなり以前のことだ。当時はまだわたしもクラブに関わっていなかった。そのふたつのクラブの歴史や当時のライヴァリーについて云えるのは、つまり彼らがいかにハンパないチームだったかということ。
(選手たちの振る舞いについて模範をセットするのは、マネジャーの責任?……)
われわれには、もちろん責任がある。レフェリーだけでなく、試合についても。われわれは、このゲイムを実施し尊敬されるものにしたい。当然、どのマネジャーについてもそうだし、わたしは自分の振る舞いを十分気にしているし、クラブのために正しいことをしようとしている。
だが、それはイエスだ。それはとてもインテンスで、アツく、この数試合でもそうした瞬間はいくつもあった。VARが関与せねばならないたくさんの事案を観てきたし、たくさんの議論、たくさんの宙ぶらりんの結果もあった。それは、判定次第であり、マネジするのは難しい。だが、もちろんわれわれには大きな責任がある。
(自分でも落ち込んでしまったことがある?……)
まあ、もし試合後にカメラに映っている自分を観なきゃならないなら、違う行動を取っていたこともあるかもしれない。だが、そこにいるときはアツくなっているし、自分たちの選手に対する話し方さえも、違うやりかただっただろうことがたくさんある。そこは、われわれが学ぶべきところだ。
わたしが思うに、われわれはみんなそのことはわかっている。しかし、試合の熱がある方向に振る舞いを変えていくんだ。
(ファン・ニステルローイがいたころのマンUとアーセナルのあいだにあったライヴァリーについて……)
われわれが行きたいところはトップであり、それはつまりこの国のベストチームであるということ。それをやるためには、倒したい相手と対戦し、それがそのライヴァリーを違うレヴェルにしていく。われわれは、もうそのような体験もしてきている。
(マネジャーのタッチラインでの反応は、ピッチの選手にも影響する?……)
その質問は、選手のほうにするものだろう。わたしには、彼らがそれに気づいているのかもわからない。わたしがつねに云うのは、チームとは、いろんな意味における、マネジャーの反映だということ。それが、われわれが行うことについて責任を持たねばならない理由だ。
リヴァプールとリーズの振り返り。ガブリエル
(昨シーズンのユルゲン・クロップとの衝突……)
(それが結果に影響したかは)わからない。もしわれわれが、ラカゼットのワンオンワン状況でゴールしていれば、影響はなかったと思う。だが、われわれはセットピースから失点し、そのあとのセカンドハーフで起きたこと。わからない。
(リヴァプール戦での事案について、ガブリエルとは話した?……)
イェア。問題なし。
(ガブリエルのピッチでの闘魂について)*competitive nature
状況への対処のしかたがわかっていれば、あるいはルールのなかの限界がどこにあるかわかっていれば、それは個性というべきものだろう。それが選手のキャラクターによるものだから。そのラインはとても狭いということには、つねに気にしていなければならない。
(ガブリエルはリーズでそのラインを越えてしまったと?……)
みんなスレスレということだ。なぜなら、VARで取り消される前に、すでにオフィシャルが判定を下していたのだから。
(あなたもリーズのあとは、リラックスできた?……)
それはもう!
(リーズ戦はてんやわんやの試合になった……)
イェア。観返しても、そういう時間があった。とくにセカンドハーフには、自分たちで問題を起こしてしまった。そして、すべての決断はVARで覆されねばならなかった。とても緊迫した試合だった。われわれはそこでほしかったものを得たし、明日はまた別の試合だ。
(今シーズンのドレッシングルームのムードは違う……)
そのとおり。もちろん勝利のおかげだ。なんの文句もない。思うに、これは特別なグループだ。そしてとてもいいときを過ごしている。チームがいまを楽しんでいる。自分たちのやっていることでは、まだたくさん改善するところがあるが、チームは正しい道を進んでいると思う。
(アーロン・ラムズデイルが相手のファンをからかった件……)
それは観てなかった。すまない。
(ラムズデイルはイングランドのNo.1になるために何をすべき?……)
われわれのために彼ができるベストを出す必要がある。そうなれば、あとはギャレスとコーチングスタッフが決断を下す。
以上
最後のラムズデイルのイングランドのNo.1について、ちょうど昨日『BBC Sports』がこんな記事をアップしていた。3人のGKの比較もあって興味深い。さすが国のNo.1を競っているだけあって、この3人のスタッツはわりと拮抗している。
Can Pope or Ramsdale challenge Pickford for England?
RvNこと、ニステル(©粕谷秀樹)にまるわる質問は、例のアレだ。アツくなる振る舞いがどうとか云っているのは、これのこと。浅野拓磨をすごくアグレッシヴにしたやつ(違う)。
これ、いまのようなソーシャルメディアの時代なら、当時よりももっと議論になりそうではある。
あのときのアーセナルとマンUのライヴァル関係においては、ヴェンゲルとサー・アレックスはもちろん、ヴィエラとロイ・キーンというキャプテン同士のバトルがあり、これもそれを象徴するシーンのひとつだった。この当時のPLトップ2の関係性を思い返すには、もってこいのシーン。
このマーティン・キーオンの振る舞いが議論であったいっぽうでは、「これぞ英国フットボール」みたいなポジティブな捉え方もあっただろう。アーセナルのファンだけじゃなく。お客さんにカンフーキックをお見舞いしたわけでもなければ、相手にヘッドバットを食らわしたわけでもない。ゲイムへの情熱を爆発させただけ。ここには、RvNがペナルティを失敗したときの、全アーセナルファンが抱いた感情のたしかな代弁があった。そして、フットボールちゅうもんは、そもそもそういうものだろうと。
ちなみにRvNは、今回の試合前プレス会見で「彼らがインヴィンシブルだったのは、わたしがペナルティをミスしたおかげなんだよ」と冗談を飛ばしていた。これは、エミレーツで特大のブー不可避。
“I kept them as Invincibles with that miss!” 🙃
Ruud van Nistelrooy is expecting the @Arsenal fans to give him a warm reception tomorrow evening 😂#AFC
🔗 https://t.co/L0QsWayKFR pic.twitter.com/mGB24YHEMj
— Hayters TV (@HaytersTV) October 19, 2022
ニステル46才。これは道ですれ違ってもわからんなあ。すれ違わないからいいか。
この件に関するキーオンの直近のコメントもあった。昨日の『Daily Mail』の彼のコラムより。彼のことはストライカーとして尊敬しているとしたうえで。
マーティン・キーオン:(2002年12月の事案について)あれについてはいまだに訊かれるが、みんなコンテキストを忘れている。
2002年5月、OTでアーセナルがタイトルを決めた日、ファン・ニステルローイが、マークしていたわたしの足を踏んづけてきたんだ。わたしはそれでアーセナルでの最終試合を逃したし、夏のワールドカップだって怪しくなった。
そして2002年12月、そのときもまた足を踏んできたので、わたしはファン・ニステルローイに向かって腕を振り回すことで反発した。彼は、劇的に落ちてたよ。そのあとでわたしも謝罪したがね。FAにも罰せられた(※訳注:3試合バンと£20kの罰金)。
このあともキーオンとニステルのバトルはつづき。くわしくは元記事で。
マット・ターナーの試合前コメント
マッティもプレス会見に同席したようだ。