PSV Eindhovenについて
現在オランダリーグで、1位のアヤックスと1ポイント差の2位。
ELのグループAでは、1位のアーセナルと2ポインツ差の2位。アーセナルは、もしここで敗けるとグループのトップが入れ替わる。
ところで、なんの説明もなくエントリを書き進めてしまったが、RvNことルート・ファン・ニステルローイが現在のマネジャーである。かつてのオランダNTのスターストライカー。元マンUの選手としても、アーセナルファンのDNAに憎悪の刻印が(笑い)。今回のエミレーツでの歓迎っぷりが見もの。
フォーム
エールディヴィジ直近6試合は、W4 D0 L2。敗けは、どちらもアウェイ(Twente、Cambuur)。それ以前の4試合はW4。
彼らが突出しているのはゴールで、ここまで10試合で35。アーセナルが24なので、それより10以上多い。シティ(33)より多いといえば、その多さが伝わる。
それと、EL Zurichでは、ホーム・アウェイのアグリゲイトスコア10-1という大差。ふたつの試合でそれぞれ5ゴールづつ決めている。Zurichのレヴェルはあるにせよ、これはなかなか。
キープレイヤーズ
PSVの注目選手は、アーセナルのウィンガーのターゲッツのひとりと云われるコーディ・ガクポ。この試合でも、LWでスタートが予想される。ここまでオランダNTを含む13試合でG20(リーグではG9 A7)というバケモノっぷり。
23才にしてPSVのチームキャプテンでもある。
それともうひとり、RWのXavi Simonsというオランダの19才。彼もエールディヴィジでここまでG10 A3とブレイク中。
ふたりのウィンガーがゴールを量産している。
今回の試合前のガクポのコメントもここで紹介しておこう。『The Times』より。※ペイウォール。昨日は全部読めたのに。
ガクポ:アーセナルは、子どものころによく観ていた。ぼくは、長身のウィンガーだったから、同じ長身でウィンガーのティエリ・アンリをよく観ていた。彼はウィンガーというよりは、ストライカーだったけど。
ETHとは何度か話もしていたから、(アヤックスからアントニーを取ったおかげで)夏にマンUに移籍できなかったのは残念だった。マンUは世界最大のクラブのひとつだ。
夏ウィンドウでは、最後の週にリーズかサウサンプトンに決めなければならなかった。しかし、PSVに残ることに決めた。PSVはぼくの子どものころからのクラブだし、なんの問題もない。
この話しぶりからすると、どうも、夏のマンUとアーセナルでは、彼への興味には温度差があったのかもしれない。マンUはわりと本気だった。
この試合で、アルテタやエドゥが彼をどう観たか(観ているか)チェックできるだろう。
PSVサポーターの語るPSV
スターティング予想のところにも書いたように、r/Gunnersでアーセナルにも好意的なPSVファンのひと(TomV23)がAMAをやっていた。こういうの、とくにヨーロッパの試合は毎回やってほしいな。そのやりとりをいくつか。
(RvNについてどう思う? 彼はいいコーチ?)
これは、彼のユースコーチをへての最初のちゃんとしたマネジャー仕事だから、まだ初心者ミスはやるね。彼はクラブレジェンドで、選手時代よりもいまのほうが好感が持てる。だから、わたしも彼がすごく好きだよ。
いくつかの試合で勝ったのも彼のおかげ。フェイノールトで勝ったのも、相手に応じて彼がやりかたを変えたおかげでもある。ほかの敗け試合では、おかしなサブとかセレクションもあるけど。CLレンジャーズで敗けたのは、Xavi Simonsをスタートさせなかったとか、だいたい彼のせいだと思う。
(PSVはヨーロッパでどれくらいロテイトする? チームはかなりゴールもしている)
われわれはヨーロッパでもほぼベスト11を使う。キミらとは違って、今シーズンはもうかなりベストフォーメイションを変えていたりするけど。Luuk de Jong、Madueke、Mauro Jrは、長いあいだケガで離脱していたが、みんなスターティング選手だ。この3人は明日は戻るはず。
たくさんのゴールの理由は、まずガクポとSimonsがゴール前でヤバいこと。それとZurichが弱すぎた。Utrechtもひどかった。だから6点も取れた。
(あいまいな質問だけど、PSVのチームキャラクターは? 勝ちつづけて調子に乗ってる?)
これはいい質問。2週間前、われわれは降格候補のCambuurに3-0で敗けた。ホームでゴールすらしてなかった相手。そのあとたぶん、RvNと選手たちはかなり話し合った。選手たちが云っているのは、いまやメンタリティはかなりよくなっているということ。そのあと5-1でZurichに勝って、Heerenveenに1-0で勝って(11年も勝てていなかった!)、またZurichに5-0で勝って、つぎはFC Utrechtに6-1で勝ち。
これでメンタリティがよくなったことで、調子に乗れるかどうかは観る必要があるが、みんなアーセナルに勝つのはめちゃくちゃ厳しいとはわかってる。だから、この試合でそういう傲慢なところが観られるとは思わないね。
(タフな試合になりそう。アーセナルはAチームとBチームの混合になると思う)
サカはスタートすると思う? いま、うちのレフトバック(Philipp Max)が最大の弱点だから、サカがプレイするなら、ちんちんにやられるかも。
(5-3とか4-3とか、エールディヴィジでめっちゃゴールしてるみたいだけど、それがふつうのリーグなの?)
PSVには、かなりいい攻撃とかなり弱い守備がある。それがいちばん単純な説明かな。それと、エールディヴィジはたくさんゴールが決まるリーグでもある。観ていて面白い試合が多いよ。PSV、アヤックス、フェイエノールトの試合はいつもおもしろい。
(Noni Maduekeについてはどう思う? 英国人が外国でプレイするのはいつも気になるんだよね)
Noniは大好きだよ。彼はヤバいほど速いし、左足のカットインサイドをやりたがる。それで、すぐにオランダのメディアから「Newアリエン・ロッベン」のあだ名がついたくらい。でも悲しいことに、ロッベン似はケガもなんだ。ケガが多い。彼が明日のスクワッドに入るなら驚きだ。ケガがなくなって、もっとチームプレイヤーになれれば、すごくいい選手になれるはず。
Noni Maduekeは、フースコの予想だとアウト。Newロッベン観たかった。
PSVのファンが観ても、チームがたくさんゴールしているのは、相手のクオリティのおかげもあると。そして、アーセナルはかなりタフな相手だと。
ルート・ファン・ニステルローイの試合前コメント「わたしがエミレーツで歓迎されるとは思わない」
『BBC Sports』より。
RvN:(エミレーツで)きっと、あたたかく迎えられるだろうね。わたしが自分のミスで彼らをインヴィンシブルにした。
(キーオンの行為)わたしはあれになんの反応もしなかった。自分のミスに死ぬほどがっかりしていたから。自分がクラブを勝たせられなかったと感じた。
お互いにプレッシャーはすごかった。PLタイトルを競っていて、ああいう試合で決まる可能性があったのだから。
それも20年前のことだ。イングランドに、アーセナル戦に戻っても、もう済んだこと。そこでの思い出はあるし、あのふたつの悪名高い試合もその一部だ。
何年もたって、笑いながら思い出せるのはグレイトなこと。だが、わたしがイングランド時代を思い出すのは、その2試合ではなく5年間だ。ユナイテッドですばらしいタイトルも取れた。そのふたつの試合は、サー・アレックスの下でプレイしていたときのとても有名な一部であり、非常にたくさんのすばらしい選手たちがプレイしていた。
わたしが歓迎されるとは思わない。でもいいんだ。それがフットボールステディアムにおける、揶揄(banter)というものだから。
(ガクポについて)彼を追いかけているのはPLクラブだけじゃない。彼のこの3-4ヶ月のクオリティとフォームはとんでもない。彼のスタッツとゴールが、ヨーロッパ中のフットボールクラブの注目を集めている。
彼はまだ23で、自分のクラブでのキャリアに集中している。そしてグレイトなワールドカップもある。彼はそれを継続したい。
ときが来れば、彼が決断するだろう。
Head to head
アーセナルのPSV戦は、2002年からの直近6試合(※すべてUCL)でW2 D3 L1。ホームではW1 D2 L0。
けっこう対戦してるっちゃしてる。もっとも最近の結果は、2007年のエミレーツで1-1。