試合前はこういう試合になるとは思っていなかったというか、どこかでそんなことになりそうな気もしていたというか。
PLのトップとボトムの試合は、結局3-3のドロウで決着。
それにしても、今回もまたなんというクレイジーな試合だったのだろう。アーセナルの今シーズンここまでの試合のなかには、それなりに既視感もある展開もあるが、またそれをやるとは。
試合終了のホイッスルで、最後の1秒まで力を振り絞りプレイした選手たちがつぎつぎにピッチに倒れこむなか、エミレーツがすこし戸惑ったような反応を示したのが印象的だった。それは歓声でもブーイングでもなく、こんなときどんな表情をすればわからない的な。選手をねぎらうべきなのか、プアなパフォーマンスを批判するべきなのか、目の前で起きたことに感情が追いつかない。
しかし、この試合結果とパフォーマンスをどう評価するにせよ、間違いないことはタイトルがさらに厳しくなったこと。2試合連続ドロウで絶望的気分になっていたのに、そこからさらに2ポインツ落とした。
これで、アーセナルが今年のPLタイトルを取るには、来週水曜にエティハドで勝つことがほとんど必須になった。相手に3ポインツ取らせず、こちらが3ポインツ取る。現状のお互いの立場や状況を考えると、ほぼミッション・インポッシブル。だが、やるしかない。
試合を振り返ろう。
Title-chasing Arsenal salvage point against Saints
アルテタの試合後コメント「あの選手たちをどうしたら愛さずにいられる?」
試合直後のアルテタのインタヴュー。AFCオフィシャルサイトのトランスクリプトより。
アルテタ:開始直後に失点して、2点めも早かった。またしても感情的なストーリーだった。
だがチームは試合にとどまろうと、すごい決意とキャラクターを示した。トライを継続し信じつづけた。3-1になり、ふつう選手も観客もくじけてしまうとき、われわれは完璧に逆のことをやった。われわれはトライをつづけて、プッシュして、また素晴らしい雰囲気を築きはじめた。2点めと3点めを取り、残りは8分、ふたつのビッグチャンスがあったのだから、試合には勝つべきだった。
わたしの感情は「あの選手たちをどうして愛さないでいられよう?」だ。すべてが困難で、自分たちでいくつかミスもやってしまったら、難しくなる。彼らの年齢であれだけやったことは今回もすごかった。
彼らはわたしを誇らしい気分にさせてくれる。スタッフを誇らしい気分にしてくれる。われわれの観客の前でプレイすること、どれだけ心が広いか、彼らがチームに与えているもの。ただ素晴らしい。唯一の残念なところは、われわれが彼らにふさわしい3ポインツを与えられなかったこと。
もちろん、1ポイントはゼロよりはマシだが、今日は敗けた気分だ。われわれは鏡を観なければならない。なぜなら、3ゴール与えたこと。それが試合に勝つことをとても難しくした。このリーグではとくに。
まずはリセットすることだ。夕食をとり、試合を振り返り、精神的に準備を始める。マンチェスターへ行くベストな計画を準備する。勝つために。
試合後のプレスコンファレンス。AFCオフィシャルサイトより。
(結果についてはどんな気分……)
アルテタ:最後にはからっぽだ。とても感情的な試合だったし、がっかりもしている。なぜなら、われわれは3ポインツが取れなかったから。試合で起きたすべてのことがあり、わたしはいまもこちらがふさわしかったと思う。
しかし、自分たちは鏡も観なければならない。3つのイージーなゴールをあげてしまい、あんなことをやればこのリーグで試合に勝つのは極めて難しくなるのだから。
(選手たちに、マンシティに勝てばまだタイトルは取れると話すのが難しくなった?……)
彼らはそれをとてもほしがっている。わたしも個人的に、選手とだけでなくスタッフやサポーターと経験したことは、素晴らしかったし、それがいかに難しいかもわかっている。
1分で失点する大きなミスをやり、その後にはさらなるミスで2-0になった。あとは、自分たちがやるべきことをやっているチームに対し、劣勢のなかでプレイしてプレイしてプレイしようとした。その後には、彼らが初めてハーフウェイラインを超えたときに3点めを取った。
それはチームとしてなにをやるのか、大きな?マークになった。個人としてもどうするか。
選手たちの反応を観て、正直わたしはこれ以上ないほど彼らのことが好きになった。彼らをコーチできるのは喜びで、このクラブの一員でいられることが喜び。チームと経験できることが。
最後には、マジックモウメントの終わりは受け入れなければならない。われわれは3-3のときにふたつのビッグチャンスがあったが、今日は残念ながらそれは起きなかった。
(選手たちに地に足をつけておかせるのは難しい?……)
彼らもわれわれもそのことについては話してきた。試合のプレイに関して。われわれは、試合をプレイしはじめて、それが起きた。なぜならフットボールではそれが起きるから。決定的なときに起きるから。それに何ができる?
しかし、その後彼らはプレイしてプレイしてプレイしようとトライしていたのは、ピッチのうえで観たとおり。つくった状況やチャンスの量があり、彼らが観客に伝達したものがある。
最後タフだったのは、彼らが地面に崩れて、彼らをそっとしておかねばならなかったこと。わたしは、今夜はみんな一度離れることが必要だと思う。振り返るのは明日からスタートする。マンチェスターへ行き、勝つベストなやりかたについて。
(今日は個人のミスかあるいは集団のミス?……)
今日のははっきりしている。
(直近3試合の結果の背後にあるテーマ……)
勝ったときは説明しよう。ドロウのときは正しい説明をしようと試みる。今日ははっきりしている。あのように3失点をしてはいけないし、PLで最後の15分にわれわれがやったようなパフォーマンスや奇跡を期待してはいけない。そうすれば、試合に勝つチャンスはまだある。
(今日の教訓は?……)
できればより信念が生まれてほしい。結局、これまでやってきことができるというのなら、とても困難な状況でオッズに対しても、自分たちができることを信じる必要がある。
今日なにが起きたかを考えると、今日はタフだ。なぜなら、われわれはただ起きたことに集中しているし、それが経験していることだから。
(選手たちはプレッシャーを歓迎する必要がある?……)
まったくそのとおり。楽しむべき。いま自分たちがいるときを楽しむこと。ポジションを楽しむこと。そして毎試合、感情と意図をもち、どのボールもプレイすること。それがわたしが彼らから毎日観られるものだ。
(マルティネリがPLで15ゴールめ……)
個人でシーズンを通して一貫してパフォーミングする選手がいなければ、われわれがいまいるポジションにはいない。間違いなく、ガビはそのひとり。
(どうやって自分たちのパフォーマンスにコントロールを取り戻す?……)
今日は1分のあとでそれは不可能だった。しかし、多くの時間で試合を主導権を握りたい、とくに25分のあと、それとセカンドハーフの残り30分。しかし、それにはほかの時間も過ごしていかねばならない。われわれは自分たちがやったよりももっとうまく導く必要があった。
(マンシティの試合はどのようなアプローチをする?……)
チームは(今日やったように)できるのだから、自信を失ったようには思わない。ふつう選手は隠れだしてしまう時間もあるもの。しかしそんな選手はひとりもいなかったし、彼らはリスクを取ろうとしていた。イニシアティヴを取ろうとしていた。
それがわれわれがチャンスをクリエイトした理由だ。3-1から3-3に追いついた理由。試合には勝つべきだった。
だから、自信はある。なくさねばならない時間があったというだけ。このレヴェルでは、今回やってしまったようなゴールを与えてはいけない。シンプルなことだ。
(レアンドロ・トロサールのインパクトと、彼はスタートに値するか?……)
彼はすべてをやる。それは、いかにみんないっしょにプレイするかであり、どのフェイズでもプレイするかであり。彼はストラクチャを失わず、チームのフロウのなか正しいバランスでプレイできる。彼が入ったときは、間違いなく彼はまたよく観えた。
(ファビオ・ヴィエラには難しい試合だった?……)
ファビオだけでなく、多くの選手にとって難しい試合だった。彼は多くの時間プレイしていない。彼にはいい時間もあったが、あの試合の始まりかたもあった。そうでなく1-0かあるいは2-0で、すべてがうまくいっていれば。より難しくなってしまった。それが彼にはよくなかった。
(なぜシティが本命とみなされるか理解した?……)
それはわれわれにコントロールできることではない。
以上。
ガブリエル・ジェズースの試合後コメント「シーズンが終わるまで、まだなんでも起きる」
いくつかあったチャンスを決められず。AFCオフィシャルサイトより。
GJ:ここまでの2試合と同じように2ポインツ失った。今夜の相手サウサンプトンをリスペクトする。彼らがいまいる状況もあり、ここへ来て命がけでプレイした。ぼくらだって同じだ。
ぼくらはどのポイントもリーグを決めるものだと理解する必要がある。でも、みんなが云っているように、いまこそ団結するときで、またやっていく。
これがPL。このコンペティションを勝つのはとても難しい。ぼくらにはいい訳はできないが、タフな試合だった。いい試合もあるしタフな試合もある。この試合はタフな相手だった。
ここまでの2試合、ぼくらはいいスタートをして、そのあとボールを持てなくなり、自分たちのプレイを維持できなくなった。今日は逆だ。スタートはよくなかったが、最後はベストを出そうとした。それでも2ポインツを失ったが。
(2点を追いかけるのは)とても難しいが、ぼくらはこの巨大なクラブのためにプレイしている。クラブのすべてのサポーターのために。ぼくらはカムバックするために、自分たち自身をマネジせねばならない。また集中して力強くあるために。なぜなら、シーズン最後まではここから、まだ何でも起きるから。
このまえの試合で落としたポインツを落とさなかったとしても、同じことだ。それはファイナルなのだ。どの試合もファイナル。ぼくらは、それにファイナルのように向き合わねばならない。これは、今シーズンのぼくらにとりもっとも重要な試合だ。
フィオ・ウォルコットの試合後コメント「シティよりアーセナルのほうがはるかに強い」
あのゴールはらしかった。そしてゴールしてもかつてのホームでセレブレイションなし。元ガナーのリスペクトフルな行動に感謝するファンも多かった。試合後のNBC Sportsのインタヴュー via Mirror
TW:アーセナルはすごいよ。ぼくらはこのまえシティともプレイしたけど、ぼくはアーセナルのほうが彼らよりも全然いいと思った。
それがいまのぼくのアーセナル観だな。ぼくらは、この試合から多くのポジティヴを得ることができる。なぜなら、いまこの瞬間は彼らがこのリーグのベストチームだから。
ぼくの息子はかなりがっかりしているだろうね。ぼくがゴールを祝わなかったから。でもできなかった。今日は、ぼくにはとても中立的な日だった。勝てないような気がした。
できたら、ここからはアーセナルが行けるといいね。水曜にシティを倒してリーグを勝つ。