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【試合前記者会見】23/24プリシーズン マンU vs アーセナル(22/July/2023)「パーティとライスはいっしょにプレイできる」

この試合は、フレンドリーマッチとしては記録的な観客数になるようで。

明日(※厳密には今日)のこの試合が行われるニューヨークの「MetLifeステイディアム」は、82,500という世界最大級のキャパの会場で、にもかかわらずチケットも売り切れなのだとか。

マンUやアーセナルといったグローバルで超人気のサッカークラブの試合とはいえ、ただのフレンドリーに8万人が訪れるとか、アメリカでもお祭り騒ぎらしい。サッカーが好きになったのかな?

ということで、その気分をすこしでも味わおうと、このブログでもアルテタの試合前会見に触れておこう。なかなか重要な発言もちらほらあるし。



アルテタの試合前コメント「トーマスはチームに残る」

前回はオーデガードとエンケティアが会見に同席し、今回はジンチェンコが同席している。

Arteta and Zinchenko preview United clash

(レアンドロ・トロサールについて……)

アルテタ:彼は大丈夫。今朝もトレインしていたし、明日は起用できる。

(MLSオールスターズはテストになった?……)

もちろん、どの試合もテストだ。われわれはいい結果を得たし、よりよくマネジすることもあったが。われわれはそこからポジティヴな部分を得る。とくに試合に勝ったこと。

明日のテストは、かなり違うものにはなるだろう。よく対戦している相手だし、PLでも大きなライヴァル。だから、素晴らしい試合になるだろう。あのステディアムで、満席で、すごい雰囲気になるはず。自分たちの居場所を知るビッグテストだ。

(昨シーズン、タイトル争いが終わったと思ったのいつ?……)

数字的に不可能になったとき。そこまでは、われわれはつねにチャンスがあると信念を抱いていた。もちろん、自分たち次第のときもあり、そこから負けていった。だが、まだ残り試合があれば、数字的に不可能になるまであきらめるべきではない。それがフットボールだから。

(トマス・パーティはまだプランに入っている?……)

トーマス・パーティはチームにとっても、わたしにとってもスーパー重要な選手。われわれは彼にチームにいてほしい。それは間違いない。

(ニコラス・ぺぺの今後……)

現時点では、彼はケガからの回復をしている。それで彼はここにいないのだ。彼がローンに出ていた理由は、ローンによってわれわれがより多くを得るためだった。彼の復帰を待って、どうなるか観ていく。彼にとり正しい決断をする。

(さらに移籍がある?……)

わからない。もちろん、まだ動きはあるだろう。多くの出入りがある。まだとても早い。たしかに、この週はマーケットはいくらか静かではあった。もしわれわれがチームを進歩させられるなら、そうするし、しかし弱くなっていくことはない。だから、そのことにはとても注意深くしている必要がある。

(キリエンバッペは現実的なターゲットになる?……)

わたしが、このクラブでプレイしていない選手については話さないのは知っているだろう。ごめんよ。

(ウィリアム・サリーバについて……)

わたしのアシスタントに訊いていいかな。ウィリーはどう? (ジンチェンコ:Unbelievable!)

彼はとてもよくやっているよ。もちろん彼はチームにとりとても重要な選手だ。われわれは彼がチームにもたらすものをわかっている。フィットネスの面でも良好。彼はいいときを過ごしていると思う。彼はハッピーだろう。契約も延長し、すべては問題なしに観える。

(パーティとライスはいっしょにプレイできる?……)

イェア。彼らはいっしょにプレイできるし、それはわたしのプランにも入っていたこと。もしスクワッドを進歩させ、よりクオリティを高めたいなら、いっしょにプレイできる選手が必要だ。そして、同じポジションでポジションを争う選手も必要だ。

それは、この数年間でわれわれにできていなかったことで、そこを改善したかった。だから、デクランを連れてきたのだ。

(チームでいろいろなシステムに取り組みたい?……)

イェア。われわれにはプランA1、A2、A3があり、それがいかにそれを望んでいるかということだ。だから、われわれはオプションズを観ているし、いろいろなオプションズをトレインしている。理解をするために、ときには選手をそこに置いてみることもせねばならない。

なぜなら、彼らのトレイニングを観ているとき、彼らがいかにお互いにつながっているかを観るとき、そこから多くの情報が得られる。それは、すべての時間である必要はない。そこで多くの情報が彼らから与えられるし、彼らもまたその情報を受け取る必要がある。

(トマス・パーティは残るので?……)

イエス。

(トーマスのプライオリティについて話したりしている?……)

ノー。わたしが彼と話すときはいつも、彼はチームに残りたいと云っている。だから、そこにはなにもない。

(今シーズンのチャレンジは難しくなったのか、それともかんたんになったのか?……)

間違いなく難しくなっている。なぜなら、レヴェルが上がっているし、ほかのチームもよくなっている。リーグがもっと強くなっているのだ。もう難しくなっていくしかない。

しかし、われわれはそれに準備をしているし、われわれももっとよくならねばならない。去年よりもいいプレイをして、いいことをする。そして、それはいまわれわれが取り組んでいること。

(去年の惜しさから二日酔いになるか?……)

ノー。わたしが思うに、去年起きたことはおそらくわれわれのレッスンのなかで必要性のあったことだった。もっとよくなるために、もっと成功するために必要な学びだった。それも役割と旅の一部であり、われわれもこのリーグの難しさはわかっているし、ライヴァルもいる。

(新シーズンでPLタイトルにどれだけ自信がある?……)

われわれは、毎試合でよりよくならねばならない。それが目標だ。いいプレイをして、つねにそこで楽しんでいることを確認する。なぜなら、結局それは彼らのベストを引き出すということだから。それをやりたいのなら、そこが決定的になる。

最後には、彼らが信じる必要がある。それにもう一度チャレンジすることができるのだと。彼らはもっとよくなれるし、自分たちのスタンダードを思い出さねばならない。われわれはレヴェルを上げていき、どこまで行けるか。これが、毎日のヴィジョンだ。

(メイソン・マウントとの対戦。彼とサインしようとはしていた?……)

われわれは、自分たちがサインした選手にも、スクワッドにいる選手にも、非常に満足している。

アルテタがパーティ残留を明言

この会見では、アルテタのパーティに関するコメントが注目を集めていた。

ひとつは、パーティのチーム残留を明言したこと。

以前デイヴィッド・オーンステインのスクープで、アーセナルとパーティのパーティで、この夏の退団に関する話し合いが行われていると伝えられてから、彼の周辺にはいくつものうわさがあった。

しかし、このタイミングでマネジャーが選手の残留を明言したということは、あれからなにか事情の変化があったのだろうと思われる。考えられるのは、結局クラブと選手が満足できるオファーがなかったこと。彼に強い興味を持っているというイタリアンクラブは、金がない。

クラブは満足できる金額で選手を売りたかったが、それをオファーできるのはサウジクラブだけで、それは選手が望む移籍先ではなかった。この夏はヨーロッパでプレイする多くの選手がサウジリーグへ活路を見出しているが、パーティはまだトップレヴェルでプレイできるという信念があるのだろう。

そして、アーセナルもふさわしいオファーがなければ、彼をチームに残すこともやぶさかでなかったというのが真相か。彼はいま無理をして売却しなければならないような選手でもないし、本人も移籍を強く望んでいるわけでもない。みたいな。

この夏の大きな投資をすこしでも回収したいため、彼のような価値ある選手が適正価格で売れないことについて財政的な問題はあるにせよ、彼がチームに残るのは、ひとまず朗報だと思う。

とはいえ、アルテタが云うように、たしかに9月1日のウィンドウクローズまで移籍市場には長い時間がある。このあとに、仮にCLクラブからパーティにそれなりのオファーがあったりすれば、また事態が動くこともあるのかもしれない。移籍ウィンドウは毎回、最後まで何が起きるかわからないものだし。

「パーティとライスは共存できる」

もうひとつは、パーティとライスがいっしょにプレイできるとアルテタが話していること。

つまりいまのシステムを考慮すると、どちらかが6で、どちらかが8でプレイするオプションも考えていると。

これはなかなか興味深い発言に思える。

新シーズンをまえにして、ベストなMFの組み合わせにはいろいろな議論があるが、ライスのL8というのはなかなか興味深い。

現時点では順当にいくと、このチームのなかでライスは6(CDM)でプレイしそうであり(ハヴァーツがL8)、パーティはチームに残るならそのローテイション/バックアップと思われていただろうが、もしライスが8でプレイするなら、周囲の選手たちとどのようなケミストリを見せるか。

あるいは、パーティを8に抜擢というのもあるのだろうか。ジャカを8でプレイさせるようなミケルだから、それもないとは云えない。彼もガーナでは10でプレイしたりしているらしいし、攻撃的なポジションもおもしろいかも。宇宙開発がもっと見れる。

ハヴァーツのような£65mもかけて取った選手を最初からベンチにおいておくオプションはさすがにないはずで、パーティとライスがいっしょにスタートする試合はそこまで多くはないだろうが、ハヴァーツのポジションを変えるようなことがあれば(たとえばCF)、ふたりいっしょにピッチにいるというのは、あるのかもしれない。

ジンチェンコ「ウクライナ国民全員にひとりじゃないと伝えたい」

(2位でフィニッシュしたのはうれしくない……)

ジンチェンコ:ぼくもこれまで何度も云ってきたのは、以前からアーセナルを観てきたときでさえ、ぼくには、アーセナルのときが来るというフィーリングもあったし、匂いもしたということ。

ぼくらはもちろん若いチームだが、すでに豊富な経験がある。昨シーズンは残念ながらほしかったものは達成できなかったが、チームにはいい教訓がたくさんあった。それは間違いなくつぎに役立つものだ。

ぼくは完全に自信がある。だからどうなるか観てみよう。

(ミケル・アルテタとふたたびいっしょに働くことについて。去年夏からクラブに加わっている選手について?……)

ぼくがシティのときからミケルをよく知っているのは、べつに秘密じゃない。内心でぼくは、いつかシティを去る日が来て、そのあともPLに残るなら、自分が行くところはひとりのマネジャーしかいないと思っていた。それがミケル・アルテタさ。

彼のフットボール観、決断力、彼は勝者だ。彼には愛さずにいられないメンタリティがある。世界中のどのフットボール選手にだって、このようなチームにいられるのは夢だろう。ぼくらは毎日欠かさず楽しんでいるし、全員がハードに取り組んでいる。たぶん、去年だって、ぼくはスタッフがトレイニンググラウンドにひとりもいなかった日など一日だって思い出せない。

なにか大きなことを成し遂げたいのなら、それが取り組むべき正しいやりかただ。そういう振る舞いが必要なのだ。

(ウクライナのチャリティ試合について……)

それに関するぼくの話はちょっと長くなる。ごめんよ。

まずぼくらが云わねばならないのは、この機会を借りてお礼を云いたい。USと世界中でぼくらを支援してくれたみんなに。もちろん、侵攻があってから、それはもうぼくの人生の一部になった。毎日、ぼくはぼくの国のことやまだそこにいる人たちのことを考えている。

ぼくも家族もできるだけ役に立とうとしているし、ロンドンで8月5日にあるこのイヴェントでも、ぼくのミッションはできるだけ役に立とうとすることだと感じている。

うちの子どもたちが大きくなったら「お父さんはあの戦争が起きたときなにをしていたの?」とぼくに訊くだろう。ぼくは、娘の目を見てこう云う。「いいかい、キミのお母さんもぼくもひとや国を救うためにベストを尽くそうとした」。

もちろん、ぼくは世界最高のスポーツであるフットボールを使って、国をレペゼンしようとしている。世界中の元選手やレジェンドたちとのイヴェントもある。ウクライナ復興のための資金集めだけじゃなく、世界中にパワフルなメッセージを伝えることが重要なのだ。とくに、まだウクライナに残っている国民全員に、独立のための闘争のために、ぼくらがついていると云いたいし、ひとりじゃないと伝えたい。

もうこの戦争に疲れ果ててしまったひとがいるのもわかっているが、ぼくらは全員が自由と独立のために戦う必要がある。ぼくもこんなことが2020年代に起きるなど想像もできなかった。自分が生まれて育った場所を想像してほしい。そしてある日別の国が来て、それを破壊してまわる。子どもたちを殺し、たくさんの恐ろしいことをしていく。いったいなんのために? それが問題だ。

だから、ぼくは疲れ果ててしまったひとたちに話しかけているんだ。それは明日のあなたの国かもしれないと。それが、ぼくらが最後まで団結し戦わねばならない理由だ。

(シャフタールのトトナム戦と、フットボールのちからについて……)

とても重要。個人的にも、寄付してほしいとかをみんなにお願いするのははばかられるが。ぼくはこれを云わないし、お願いもしない。なぜなら、それができないひともいるから。大家族だったり、やるべきことがたくさんあったりとか。

でもぼくがロンドンにいて、娘と散歩していると、車や子どもたちを観ることができる。このあいだは、どこから来たひとたちか、ことばもわからなかった家族を見かけて、7才くらいの子といたシャツを着ていない男性が肩にウクライナ国旗のタトゥーシールをしていた。「Wow ここにもぼくらを支援するひとがいた」と思った。だから、ぼくはみんなに寄付はお願いしない。でも、車とかそういうところにステッカーを貼って欲しい。そういう小さなことがぼくらには大きな意味がある。とても誇らしい気分になる。

(ウクライナのチャリティ試合にはどう関わる? 地元のひとたちとは頻繁に話している?……)

一ヶ月ちょっとまえに、ぼくは侵攻以降で始めてウクライナへ行った。ぼくとアンドリー・シェフチェンコで、建て直している学校へ行き、子どもたちと話した。何について話したかは云わないが。なぜなら、恐ろしいことだったから。しかし、ぼくは子どもたちと話して、前線にいるひとたちとも話した。彼らは毎日リスクを負っている。

先日のMLS戦でキックオフのまえのショウはすごかった。4機のF-16がぼくらの頭上を飛んでいた。それがいかにぼくらにとって重要なことかは理解している。

ぼくはこの機会を使わせてもらってあらためて云いたい。ぼくらには国土や領土を取り返すために、あのF-16が必要なんだ。云ったように、ぼくにミッションがあるなら、こういうみんなに話す機会を与えてもらえるなら、ぼくはそれを活かす。

あの戦闘機は、なんて大げさなレセプションなんださすがアメリカと思ったら、そういう意味もあったのか。あのアメリカの戦闘機が飛ぶすがたを見て、励まされているひとたちがいるという現実。

 

「それは明日のあなたの国かもしれない」。ほんとにね。

 

試合楽しみだ。日本時間で7月23日(日)早朝6:00キックオフ。

COYG!

 

PS

マンUファンの目線では、この試合で新加入のアンドレ・オナーナがプレイするかもしれないのが注目されているようだ(いちおう試合には間に合うとか)。

2年前には、われらともリンクされていたGK。

アーセナルがアヤックスのGKアンドレ・オナーナへ。複数の有力ソースが報じる | ARSENAL CHANGE EVERYTHING

彼は、マンU待望の(笑い)ボールプレイングGKとしてだいぶ期待されているようだから、どんなプレイをするか観てみよう。



※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

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