マンUについて
ここまでPLで35試合を消化し、54ポインツの8位。GDは驚きの-3。35試合もプレイしてGDがマイナスとな?? ちなみにアーセナルのそれは+60である。
今回はマネジャーのETHの首がかかった試合かもしれない。クラブでは、いまだに彼の去就は決断されていないようであるが(意外に我慢強い)、OTでアーセナルに惨敗すれば、クラブが彼の残留を望んでもファンは到底納得しまい。アーセナルが彼に引導を渡す試合になったら、ちょっと複雑な気分である。
彼らの目下の心配は、多数のケガ人か。とくにDFが悲惨なようで、前回のパレスではCasemiroがCBでプレイし大惨事だった。
赤色悪魔的過去最悪季節?
最悪というが、彼らの最悪はどこまで最悪なのか。先日のパレスでの惨敗のあと、BBC Sportがまとめていた。
マンUはいったいどれほど悪いのか?
- マンUのPLシーズンにおける過去最多敗け(13)
- マンUはPLで7位より下でフィニッシュしたことがない。現在8位
- 昨シーズンのはじめから、PLのアウェイ試合で4ゴール差をつけられて敗けた試合数で、マンU(3)より多いのはノッティンガム・フォレスト(4)だけ
- Selhurst Park(パレスに4-0敗け)は、今シーズンのマンUのもっともヘヴィな敗け
- マンUは今シーズンすべてのコンペティションで81失点。1976-77シーズン以来
- マンUは、ディヴィジョン1だった1989-90シーズン以降マイナスGDでシーズンを終えたことはない
- マンUのパレス戦のxGは、0.35で今シーズンワースト
これが現在進行系という。
Please don’t go Errrrrrik!
マンUのファン以外は、ETHのマンチェスターにおける末永いマネジャーライフを願っているという状況で、ジェイミー・キャラガーがなにやらおもしろげな記事を書いていた。
Mikel Arteta had a tough first 18 months as a manager at Arsenal, but was given time to turn it around. ETH results are better so does he deserve the same 🤔#AFC #MUFC
— Jamie Carragher (@Carra23) May 10, 2024
「アルテタだってアーセナルで最初に18ヶ月のタフな期間があったが、時間を与えることでひっくり返した。ETHは彼のスタートよりもましな成績であるからして」という。
両者の比較。なるほどETHはアルテタよりだいぶ優秀なようである。
とはいえ、本来は両者のそのときにおかれていた状況を考慮せねばならないのだけど(Covidや就任当時のスクワッド、移籍ウィンドウで使った金等)、そんなことはどうでもいい。ETHはアルテタより優秀だということが、こうして数字でも証明されているのだから、とにかくマンUは彼を手放してはいけないということだ。
というか、キャラガーはこれわかってて書いてるだろ。
フォーム
PLの直近6試合は、LDDWDLとわずか1勝しかしていない。
2月には4連勝をやっていたので、やや持ち直したところもあるのだろうが、3月に入ってからここまで2勝のみという劣悪フォーム。とくに前回のパレス(A)の4-0敗けはひどかった。
それでもホームの結果は悪くない。ホームでのPL直近6試合は、WLWDWDで敗けがひとつのみ。まあビッグクラブとしては特別いいということもないが。
シーズンを通しては、ホームで5敗している(ブライトン、パレス、シティ、ボーンマス、フラム)。
トップチームとの対戦は、チェルシー(H)、ヴィラ(H・A)で勝ち、リヴァプール(A・H)、ToT(H)でドロウ。その他の試合では敗けている。アーセナルがダブルを喰らったヴィラにダブルをかましている。
彼らはFAカップに生き残っていて、シティとのファイナルが控えている。
ちなみに、直近のフォームが反映されているOpta Power RankingのアーセナルとマンUの比較。2024年5月10日時点のデータ。
アーセナルは5位。PSGやバイエルンよりも上位。周囲にはメジャーリーグのリーダーたちが並ぶ。いっぽうマンUは35位。周囲には5メジャーリーグ以外のクラブもちらほら。
現時点では、それくらいの差がある。
チームニュース
Tyrell Malacia、Luke Shaw、Harry Maguire、Lisandro Martinez、Raphael Varane、Anthony Martial、Victor Lindelof、Willy Kambwala、Mason Mountがアウト。
Marcus Rashford、Scott McTominay、Bruno Fernandesはトレイニングに復帰。
ShawとMountはセットバック、フィットネスが戻ってきているMaritinezについては、本人はプレイしたい気マンマンながらボスはギャンブルはできないとして、この試合ではアウトの見込み。
今回も対戦相手のケガ人が山盛り。
Erik Ten Hagの試合前コメント「ライスはチームにフィットしたろうがMason Mountで満足」
ETHの試合前会見におけるデクラン・ライスについてのコメントが話題だった。
ETH:(夏にライスを取らなかったことを後悔している?)彼はとてもいい選手。ここにも完璧にフィットしただろう。
(夏に取ったのはMount)Masonに満足していないなんてことはない。彼もまた非常にパワフルな選手であり、それは彼のプロファイルを見ればわかる。これまでの4シーズンでは、チェルシーでの最後にちょっと問題があっただけだ。その前は、彼は3シーズンもずっとプレイしつづけた。
彼はとてもいい選手だが、とても不運だった。今シーズンのわれわれは彼の不在がとても痛かった。
そもそもライスがフィットしないチームなんてあるのだろうか。
キープレイヤーズ
やはりBruno Fernandes。このひとはPLに来てからもずっと優秀で、マンUの選手でなければ、もっといいフットボールライフだったに違いない。
今シーズンのPLではG10 A7。悪くない。
クリエイターとしては、よくオーデガードと比較される。スタッツ的にも彼とも甲乙つけがたいほどであり、パフォーマンスは認めざるを得ず。
残念なチームでプレイしているからだろうか、敗けたときのふるまいなど、キャプテンシーが批判されがちな選手ではある。
もうひとりだけ選ぶなら、今年ブレイクしたCMのKobbie Mainoo(19)。先日は、サカやサリバとともにPLのYoung POTSにもノミネイトされていた。
注目しよう。
Scott McTominayは、最近アルテタが興味を持っているというゴシップがあった。
Head to head
PL直近6試合では、マンUはアーセナルにW2 D1 L3。
これがオールド・トラフォードに限ると、マンUのW3 D2 L1。アーセナルがOTで最後に彼らに勝ったのは、2020年11月。アーセナルのOTでの勝利は、14年ぶりだったという。
【マッチレビュー】20/21EPL マンチェスター・ユナイテッド vs アーセナル(1/Nov/2020)チームの信念が生んだ14年ぶりの勝利 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING
以下は、過去16試合のアーセナル@OTの結果。ファーガソン時代は置いておくとして、それ以降の10試合でアーセナルはW1 D4 L5。アーセナルはOTで勝ってはいないが、敗けっぱなしでもない。
前回の対戦
去年9月エミレーツで勝利。アルテタの会見コメントにもあるように、3-1というスコアラインほどには楽な試合ではなかった。
ビッグガビが驚異的な身のこなしでオフサイドを取った試合としても記憶されている。
まさに試合を決めたアクションだった。
この試合は、オフサイドも誤審だしペナルティもあったと、ETHがいまだに恨み節を口にするほどトラウマになっている様子。もうあれから何ヶ月もたっているのに。しかもオフサイドは明白だし、ノーペナルティなんて微妙な判定でもなんでもない。この間にだって、審判が気に入らない試合などいくつもあっただろうに。アーセナルへの執着がやばい。
アーセナルの49試合無敗記録を止めた議論なマンU戦の検証
このビッグマッチを前に、2004年のPLマンU@OTのレフェリングを検証するSky Sportsの企画記事がアップされていた。
それについて書いたので、そちらもお読みくだされば幸い。