試合結果予想
BBC Sport (Chris Sutton’s prediction) 2-1
Sky Sports (Jones Knows) 0-1
WhoScored.com 2-1
さすが、Skyのひとは逆張る。自分の金は同じ予想に賭けてるんだろうか。
アウェイで劣勢になることは必至と思われるアーセナルについて、それでも無得点予想がないことに注目したい。
Chris Sutton(BBC Sport):アーセナルは、昨シーズンここでシティをシャットアウトしてドロウを勝ち取ったことは称賛に値する。だが、彼らはタイトル争いには2ポインツ差で敗けた。
もちろん、わたしがやったように「キャプテン後知恵」になりたいものには、どんな予想もできるだろうが。わたしはよくガナーズに疑問を呈していて、逆の結果を予想した。
そう、あの批判は厳しかった。しかし、われわれが語っていたのは、1位と2位の差の小ささについてである。
水曜のインテル・ミランは、シティだって苦しめ黙らせられることを示した。それに彼らのプレイぶりは非常に勇敢だった。実際彼らには驚かされたものだ。彼らはシティのプレスをいとも簡単に破ったから。
わたしはアーセナルに反対意見を云いたくはない。なぜなら、彼らは守備では非常に強いから。彼らは2024年はPLでアウェイ11試合をひとつを除いて、すべて勝っている。その唯一の例外が3月のエティハドでのドロウだ。そして、クリンシーツが9もある。
それはすごいこと。もし彼らがそれを望むなら、カウンターアタックでもシティに問題を起こせるだろう。インテルがやったように。
わたしはあの試合を観ていて思ったのは、シティがまるでベストではなかったこと。Erling Haalandが沈黙したし、HT前に交代になったKDBがこの試合にフィットしていない可能性もある。
それでも、シティが2試合連続でゴールできなかった試合は、ほとんど2年前になる。2022年10月、CLコペンヘイゲンで0-0をやった試合。そしてそのあと、PLのアンフィールドで敗けた。
わたしは、彼らのリアクションを予想する。彼らが水曜ほど平坦だとは思わない。
Jones Knows(Sky Sports):アーセナルは、2024年アウェイの11試合中10試合で勝っているチームである。この長いあいだ失点はたったの3。なんというパワー、組織。彼らがこの試合で22%しか勝率がないことが間違っていると思えるほど。それが仮にマンシティ相手であっても。
巨人であっても後退はある。とくに、シティの守備はカウンターアタックにさらされる可能性がある。それは最近もブレントフォードとインテルがわれわれに示したことでもあるし、昨シーズンにCLでレアル・マドリッドにやられたときも起きていたこと。
ブレントフォードは先週土曜日の試合で、前半にいとも簡単にカウンターし、3-0にしていたかもしれなかった。シティは5つ以上のSoTを喫し、彼らはホーム試合にも関わらず、HTまではポゼッションですらブレントフォードが上回った。
そしてインテルも、前半に10のショッツを記録し、賢いパスとランで、シティのバックラインをとても容易に破る方法を見つけていた。
彼らはエティハドでのCLアウェイ試合で、前半に10かそれ以上のショッツを記録した2017年以来のチームになった。
アーセナルはピッチの両エンドで無慈悲になれるし、敗戦を免れるためにイーヴンにもなれる。
試合のみどころ
今回もみどころはたくさんある。
モウリーニョな?アーセナルで勝つ
いわゆる<シットディープ&カウンター>が珍しくなくなった最近のアーセナルのプレイっぷりに(いやわれらファンからすれば、それは最近始まったものでもなんでもないのだが)、ちまたのアンチアーセナルファンから、「トニー・ピューリス(ストーク)」呼ばわり(笑)されているかと思ったら、今度はジョゼ・モウリーニョの名前がよく取りざたされるようになってきた。
NLDの勝利で、名誉グーナーのフィオ・ウォルコットが「アーセナルはジョゼのチームのように勝った」と述べたのが発端かもしれない。
まあこの際ピューリスでもジョゼでもどちらでも構わないが、この試合もわれわれがオウンサードでロウブロックをつくる時間が長い試合になることは容易に想像できる。いわゆるパークザバス状態。NLDと同じだ。ポゼッション30%台は当たり前。
ただ、NLDの試合レビューでもさんざん書いたように、アーセナルのそれはアンチ・フットボールなどとそしりを受けるようなものでは決してない。ただ、90分ゴール前に縮こまっているだけではないから。今年のアルテタのアーセナルの戦いかたは、(オーデガード不在の影響を除けば)去年と大きな差はなく、去年も状況によって深く守ったが、それでもクラブ史上最多ゴールを記録している。
かつてアルテタはペップのコピー、劣化ペップだと蔑まれ、いまはピューリス、あるいはモウリーニョと蔑まれる(蔑まれる?笑)。いったいどっちなんだ。
だが、まじめな話、アルテタはその両方だ。つねに状況に適応できる。それがアルテタの最大の強みとさえ云える。
この試合も、先週のNLDのような試合展開になると考えると、いかに規律だった守備でゴールを守り、タイミングでいかに効率的に攻撃できるか。そこがカギになるはず。
Haaland vs ガビ・サリバ同盟
これは、この試合の最大のみどころのひとつ。PL4試合でG9というロボットをどう黙らせるか。これまでと同じ。
そして、この大きなふたりのDFはこの3シーズン勝ってきた。人外にすら勝てる。人類は素晴らしい。
ビッグガビとサリバのふたりは、最近はPLでもベストパートナーシップと認められつつある。昨日は、ジェイミー・キャラガーが自ら執筆したこんな記事をシェアしていた。このふたりは、PLの歴史に名を連ねるかつてのCBの名コンビに、いずれ匹敵するようになるかもしれないと。
Arsenal’s Gabriel & Saliba can go alongside some of the greatest defensive partnerships we’ve seen in the #PremierLeague era & before!
Terry & Carvalho…
Rio & Vidic….https://t.co/xuT5K4TlPo— Jamie Carragher (@Carra23) September 20, 2024
もし、この試合でも彼らがHaalandをシャットアウトできたら、さらに評価は高まるだろう。とくに相手は調子に乗っているときだ。そういうDFがいるのも、チャンピオンになるチームにはふさわしい。
前回のバトルもわれらの勝ち。
When Haaland and Gabriel last met…
Which player will win the battle when @ManCity host @Arsenal this Sunday? 👊 pic.twitter.com/nE4C53y8U8
— Premier League (@premierleague) September 19, 2024
今回も試合後にお互いの健闘を称え合う、こんな清々しいシーンが観たいものですね。もちろん、勝ってから。
マルティネリがカギ。復調のきっかけにすべし
いま悪い意味で注目を浴びてしまっているガビ・マルティネリ。調子はずっと低調だと思っていたけど、このスタッツを観て、ちょっと驚いた。ここまで悪かったかと。彼は、17試合でGAなしを継続中という。こいつは穏やかじゃない。
Gabriel Martinelli in 90 minutes vs Atalanta:
0 G/A
0 shots on target
0 chances created
0 successful dribbles
0 accurate crosses
0 duels won
0 fouls won
1 big chance missedHe has 0 G/A in his last 17 games for Arsenal. pic.twitter.com/9GTFy3tDGq
— StatMuse FC (@statmusefc) September 19, 2024
ただ、この試合でアルテタがネリをスターティングから外すとは思えない。なぜなら、彼の守備貢献はこういう試合でこそ非常に重要になるからだ。攻撃と守備の両面で恐ろしいほどの献身性。どんなコーチだって彼のような選手がほしいはず。
とくにトランジションのフェイズで、あれほどのスピードでバックラインまで戻ってくるアタッカーはいるだろうか。先週のNLDの試合後、戦術エキスパートのマイケル・コックスが、ToTの守備の難点のひとつとして、マルティネリのような選手がいないことを挙げていた。
そして、今回のメディアの試合予想でも指摘されていたように、シティはここしばらくカウンターに脆弱な面を見せているという。ボールを奪ってからのカウンターアタックでも頼りになるのがマルティネリ。彼が全力スプリントでスペイスへ走りだせば、相手も無視はできず、直接的にプレイに関与しなくても攻撃でのチームへの貢献度も高い。
もちろん、彼はこうして不調の最中なので、実際にカウンターアタックでゴールやアシストで結果を出すようなら、自信回復にはこれ以上の機会はない。当然彼もそれを狙うだろう。
だから、この試合のマルティネリには注目したい。アーセナルのようなクラブでプレイする選手として、いつかは不調を脱せねばならないとすれば、それはいつか。いまでしょう。
ラヤに期待
アーセナルのCBコンビと同じように、ラヤもまたこれからワールズベストの仲間入りをするかもしれない。しばらくEdersonとAlissonが独占していたPLを代表するGK枠に、ラヤも入ろうとしている。
CLアタランタはもちろん、PLヴィラでも見せた信じられないようなショットストップ。それだけでなく、今シーズンはクロス対応でもキャッチを連発し、GKとしてとても安定しているように見える。
特筆すべきは、PLでのここまでのセイヴ率。93.3%はリーグトップ。昨シーズンのPLゴールデンクローヴ(最多クリンシーツ)は、いまさらに調子を上げているところ。
タイトルを争う現在リーグでもっとも優秀な2チームの、とてもたくさんゴールが生まれるとは思えないこの試合。1点を争う展開になれば、最終的にはGKが違いになるという可能性は十分ある。
この試合では、またしてもヒーローになるかもしれないダヴィド・ラヤにも注目せねばなるまい。
マンシティは現在PL4連勝中。われらは3勝1分。ポインツ差は2。もちろん、ここでテーブルを気にする必要はあまりないし、長いシーズンでは直接の結果よりも、それ以外の結果のほうが重要であることは違いない。
ただ、これはもちろん直接の競争相手からポインツを奪えるという貴重な機会ではある。6ポインター。理想をいえば、勝てることなら勝ちたい。
しかし、現実的になることも大切だろう。これは、PLのシーズン38試合で、間違いなくもっともタフな試合である。アルテタが云うように「勝てぬなら敗けぬこと」。ここでの最悪は、相手に3ポインツを取らせることだ。CLアタランタ以上にドロウで十分満足できる。
かといって、アルテタは最初からドロウを狙うようなことは絶対にしない。スキさえあれば、アタランタ戦以上に攻撃に転ずるはず。
思わず手に汗握るような、ヒリヒリした試合が期待できそうだ。
キックオフは、日本時間で9月23日(月)0:30。日曜の夜。
この結果でシーズンが決まるわけではない。だが、ここで結果を出せればとんでもなくでかい。われわれは、今年彼らに勝って優勝するつもりなので、ここでも敗けられない。10年ぶりのアウェイ勝利、やったろうじゃありませんか。いまでしょ。
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