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【マッチプレビュー】24/25 UCL スポルディングCP vs アーセナル(26/Nov/2024)Gyökeresをとめろ

スポルティングについて

現在、ポルトガルリーグで、11試合全勝で2位のポルトに6ポインツ差をつけて単独トップ。

UCLでは、リーグフェイズ4試合でW3 D1の10ポインツ、全36チーム中2位となっている(※10ポインツは4チームいる)。

したがって現時点での彼らは、ヨーロッパでももっとも調子がよいチームのひとつと云えるだろう。

彼らの最近のトピックといえば、もちろんマネジャーのRuben Amorimがいまから2周間前マンUに転職したこと。こんなシーズンの真っ最中によく引き抜けたものである。

彼は19/20のシーズン途中からスポルティングのマネジャーで、翌年すぐにクラブに19年ぶりのリーグタイトルをもたらすと、その後23/24にもリーグタイトルを勝ち取った。そんなマネジャーが去って、さぞかし意気消沈しているかと思いきや、その後の数試合でも連勝をつづけ、この試合の前のTaca de PortugalのAmarante FCには、ホームで6-0で圧勝している。

もっとも、彼らのチームとしての好調な成績はストライカーのViktor Gyökeresによるところも大きい。

Viktor Gyökeresのチーム

近年、世間的にはスポルティングの名前より、絶対Viktor Gyökeresの名前のほうが露出してると思う。スウェーデン人。

今シーズン、すべてのコンペティション19試合で、すでにG24 A4。国内リーグ限定でも、11試合でG16 A1。ゴール貢献だけなら、メッシやクリスチャーノといった化け物レベル。化物語。このあと彼がビッグクラブへ移籍して似たような活躍をするなら、世界中の老若男女が知るようなスポーツ選手になるのかもしれない。

興味深いのは、現在26才の彼の活躍は、22/23シーズンからここまでスポルティングでの全69試合でG67 A19という極めて高い生産性を発揮しているのは、ポルトガルに移籍してからであること。ちょっとおかしい数字である。

逆に、彼はBHAやスウォンジー、チャンピオンシップのコヴェントリーなど英国でも長らくプレイしてきたが、その次代はいまほど目立った活躍はしておらず(※ポルトガルへ行く直前のコヴェントリーではかなりゴールした)、なぜかポルトガルで突然のように大ブレイクしたということになる。

こういう例を見るに、彼は悪魔に魂を売ったんじゃないかと思う。さすがにおかしいでしょ。フィクションぽい。

彼は、アーセナルの移籍ターゲットのひとりとも云われているので、ぼくも以前から彼の名前くらいは知っているが、まとまったプレイ動画などはあんまり観たことがなくよく知らない。ひとりでできる系なのか、あるいはお膳立てが必要なフィニッシャータイプなのか。

キーパス、ドリブル、フィニッシュが超つよ。レイオフやりがちでカウンターでも脅威。ファウルをよくもらいショートパスが好き

悪魔が云うことを聞いたのはポルトガル限定の可能性があるので、アーセナルはよほどお買い得などでなければ手を出さないほうが無難かもしれない。マンUみたいなクラブが大金で勝って、なぜか突然スランプに陥るのが似合いそう。

それはいいとして、アーセナルにとって今回の試合は、いかに彼に自由にプレイさせないかがカギになる。ちなみに、ここまでのCLで唯一彼がゴールできなかったPSV(A)は1-1で、スポルティングは勝てていない。ミケルと仲間たちはその試合をきっと研究していることだろう。

フォーム

リーグ全勝中。今シーズンはリーグで7試合連続クリンシーツもやっている。が、マネジャー交代してからはどちらの試合も失点している。

CLでマンシティに勝った試合は、ホームで4-1。Gyökeresがハットトリック。シティは彼を抑えることにみごとに失敗した。彼らのファンにとり、Haalandのいるチームに勝ったのは痛快だったろう。

チームニュース

Pote、Nuno Santosがアウト。

Head to head

ぼくは、アーセナルは彼らとはヨーロッパでよく当たる印象を持っていたが、近年たまたまELで対戦してきただけで、過去対戦はまだ4試合しかないようだ。

過去4回の対戦はすべてUELで、18/19と22/23のグループラウンド。スポルティングはアーセナルにW1 D2 L1。

彼らの唯一の勝ちは、22/23UELの1-1からのペナルティ戦にて。スポルティングのホームで2-2、アーセナルのホームで1-1だった。アウェイゴールルールがなくなったからペナルティ戦で決着をつけることになったやつ。

試合結果予想

BBC Sport (Chris Sutton’s prediction)  N/A

Sky Sports (Jones Knows)  N/A

WhoScored.com   3-1

スポルティングが絶好調なだけでなく、今シーズンのアーセナルはアウェイ全般で結果が出ていないので、こういう予想はありうる。

直近のアーセナルのアウェイフォーム

試合のみどころ

今シーズン、アウェイ9試合で勝ちがたった3つしかなかったという、アーセナルの悪いアウェイフォームをあらためて見ると、オーデガードが離脱していた時期とばっちり重なっていることがわかる。アーセナルは、彼がいなくなって勝てなくなったのだ。とくにアウェイで。不運なレッドカードもあった。

いっぽうPLフォレストで見せたチームパフォーマンスのように、オーデガードが復帰したアーセナルは、それまでとはまったくべつのチームみたいになっていた。

だから、フースコが3-1でスポルティングの勝ちを予想しているような、それほど単純な計算でこの試合は占えないように思える。

ただ、フォレスト戦のアーセナルの好パフォーマンスはエミレーツの後押しもあったので、あのチームのまとまりとエナジーをアウェイの敵対的雰囲気の場所でも発揮できるかどうか。今回そこは大きなテストになる。

アウェイについて多少楽観的になれるのは、去年も一昨年もアーセナルのアウェイ記録はそこまで劣悪じゃなかったから(当然ホームのほうがよいけど)。今シーズンのアーセナルはアウェイだから悪いんじゃなくて、オーデガードがいなかったから悪かったのだ。今回のチームには、もちろん彼がいる。その違いが決定的。

この試合のみどころとしては、やはりアーセナルが3ポインツを持ち帰るためにViktor Gyökeresをどう止めるかということになるのだろう。彼がゴールを決めれば、アーセナルは勝つためにそれ以上のゴールを決めねばならず。さすがに簡単ではない。

しかし、彼らのチームのゴール記録を見るに、彼以外に今シーズン4点以上決めている選手はひとりもおらず、ワンマンチームに近いものはある。すなわち、彼にゴールさせないことが勝利への近道。

直接的には、サリバとガブリエル。このふたりが彼にいかに対処するかは注目だ。アーセナルはプレイスタイル的にボールを持てばDFラインを高く上げるので、トランジションでGyökeresと1 v 1の機会も訪れるに違いない。ワールドクラス同士の高度なデュエルが観られる。

アーセナルは、ここでどうしてもポジションを上げたい。このあとまだ残り3試合あるが、上がるなら早いほうがいいとはアルテタも認めているところ。

仮にリーグフェイズでトップ8に入れないと、プレイオフで2月に2試合が増えることになる。トップチームの日程はただでさえ過密であり、それを緩和させることはかなり重要だ。

テーブルで上を目指すためには、いまのポジションでとどまってはいられない。

アーセナルはPLタイトルを取るためにシーズンをリスタートさせたところで、これから自信をつけていこうという途上にいる。そんななかでスポルティングはかなりタフな相手だが、だからこそ結果を出せば、チームが得られる自信はそれだけ大きなものになるだろう。ポルトガルのチームとはいえ、今シーズン無敗のチームに勝てば、ライバルたちへの宣言にもなる。アーセナルはもともと今シーズンのPLタイトルの有力候補であり、CLタイトルの有力候補でもある。ここで勝たないわけにはいかない。

国内リーグとCLで絶好調なチームということは、英国でいうところのリヴァプールみたいなもの。いずれ乗り越えるべき最強の相手として、ぜひ勝ってもらおう。

 

キックオフは、日本時間で11月27日(水)早朝5:00。

COYGです。



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