シーズン最大の試合のひとつがやってきた。エミレーツでのPLマンシティ。
今回はわれらが2位、彼らが4位で6ポインツ差がついているなかでの試合。われわれが6ポインツ差のトップをあきらめていないように、これは6ポインターと云ってもいい試合だろう。
シーズン前半の9月のエティハドでの同対戦では、アーセナルに疑惑のレッドカードが出て、それでも1点リードのまま最後まで試合を終えるかに思われた最後の最後にイコライザーをぶち込まれるという、なんとも劇的な試合だった。
試合後もエキサイトする両チームのごたごたのなかで、Haalandがアルテタにはいた捨て台詞“Stay humble, eh?”「おとなしくしてろ」は、2024年のユーキャン流行語大賞にも選ばれるなど大きな話題に(選ばれなかった?)。そのように傲慢を隠さなかった彼が、その後にスランプに陥るなど、当の自分が謙虚になってしまったのは皮肉だった。
そして、もちろん、まったく勝てない期間がニヶ月近くもつづいた圧倒的低迷。今シーズンのこのような彼らの姿を誰も予想しなかったはず。
いまは、また彼らが本来の調子を取り戻しつつあるように見えるこのタイミングで、アーセナルと対戦することに。アーセナルとしては、できれば彼らの低迷期に試合をしたかったが、調子を取り戻しつつあるところにカウンターで無慈悲な鉄槌を下すというシナリオも悪くない。
さて、今回はどのような試合になるか。
アルテタの試合前コメント「(補強)クラブが取り組んでいることを信じている」
昨日行われたミケル・アルテタの試合前記者会見。AFC公式サイトより。
(ラヤとホワイトのフィットネス?……)
アルテタ:まだ不確かなところがある。明日またセッションがあるし、試合までは48時間ある。だからどうなるか様子を観る。ベンは完全にアウトだ。彼はまだチームとトレインしていないので、起用はできない。ジローナのあとで新しいニュースはない。
(ラヤのケガについて……)
筋肉の問題。様子を観るしかない。
(移籍ウィンドウが残りわずか……)
わたしは、クラブが仕事をしてくれているだろうと確信している。チームにインパクトをもたらせると信じられる、すべての機会をうかがっている。間違いなくそれをやっており、そして合意できることがあればそれを行うし、そうでなかければそれはしない。
(誰かを連れてくることはできそう?……)
できることすべてにトライしている。だが、わたしはその保証はしたくない。わからないからだ。自分たち次第ではない。われわれの意図ははっきりしているが、その可能性は3つのパーティ次第になる。
(マンシティ相手にはまだ済んでいない仕事があり、証明すべきことがある?……)
仕事は彼らよりよいチームになることだ。それだけ。あの試合で起きたことで、わたしがレビューしたのはたったひとつだけ。ふたつのビッグチームが試合に勝ちたいとき、いかに競争力ある試合になるかということ。それがふつうだ。ほかにはなにもない。
(前回の対戦をどう反省する?……)
99分間やっていたすべてを考えれば、非常に失望した。だが、そういうものだ。
(「マンシティについて知っている」と述べたあなたの発言について……)
もちろん、わたしは知っている。4年間あそこにいたから。彼らがいかに競争力があるか知っているし、いかにやる気があるかも知っている。その競争力の維持のしかたも知っている。彼らは繰り返し勝つ。わたしが云ったのはそういう意味だ。
(ペップとの関係にも影響した?……)
そんなことがあれば、わたしたちが電話で話すこともないし、お互いの健闘を祈ってメッセージをやりとりすることもない。そういうことは起こらない。
(アーセナルとマンシティのライヴァル関係は激しくなっている?……)
ふつう。勝とうとするふたつのチームがあるというだけ。
(この試合の結果がタイトル争いを決定づける?……)
われわれには、大きな追い風になる。大きな試合での勝利はつねに特別なことだ。それがわれわれのライヴァルであれば、また格別なものになる。自信、感情、彼らが勝ちつづけているという事実。そうしたことがあるから、われわれは勝ちたい。
(マンシティに勝つ自信はいかほど?……)
11人と6万人がどのボールにも食らいつく。後ろからプッシュする。エナジーを与えてほしい。それがわれわれの望むもの。
(Ollie Watkinsにオファーしたという噂……)
わたしが個人について話さないのはご存知だろう。先ほどの述べたように、われわれはそのポジションでは解決策を模索している。市場がもたらすものを観てみよう。
(日曜のレフリーの重要性について……)
彼のできるベストで仕事をする必要がある。われわれ全員がやらねばならないように。新しいことでも、特別なことでもない。われわれは、シティを上回ることに集中するだけで、彼らを倒すことだけに集中しなければならない。
(日曜はマストウィンな試合?……)
われわれはどうしても勝ちたい。どの試合もそういう意志でのぞむ必要がある。
(マンシティの不安定さには驚いた?……)
わからないが、それもフットボールの美しさだ。単純ではないし、6月7月8月に考えていたよりも、ずっと複雑になっている。
(経験ある選手と若い選手、どちらに来てほしい?……)
われわれは、市場でそういう見方はしていない。われわれは、いまのスクワッドにあるものを見て、何が欠けているか、何がインパクトをもたらせるか、チームをよりよくする可能性があるかどうかを見る。年齢やバックグラウンドは関係ない。これからもずっとチームにとりよい存在になれる選手かどうか。
(ストライカーは必ず連れてこなければならない?……)
われわれ次第ではない。チームを支援したり、スクワッドをもっとよくしようとする意図も目的も野心もあるし、シーズンを力強く終えたい。それをやるために、活発に動いてはいる。
(イーサン・ワニエリとMLSの成長……)
まずなにより、彼らはわれわれを信じさせることができた。あのふたりは間違いなくそう。
プリシーズンでは、われわれは彼らふたりにPLやCLでどれだけの時間が与えられるかは確信はなかった。彼らがいま得ているような数字は話しもなかった。
だから、それも彼らの功績だ。それに貢献した全員の功績。もし彼らが今後もパフォームをつづけるなら、これからも継続してプレイするだろう。
(この試合の結果によってはデッドラインデイに影響する?……)
結果は関係ない。そうじゃないことを願いたいが、もちろんなにか計画しないことが起きたり、スクワッドがより危険なポジションに置かれたりすれば、そうなるかもしれない。
だが、それがわれわれが何も計画していないことにはならないし、最後の瞬間までなにかに注意していなければならなくなれば、それはいいことじゃない。
(グアルディオラはまだ自分たちタイトル争いにいると思っている?……)
当然そうだと思う。そんな話はしないけどね!
(9月の対戦で試合後にあなたがHaalandに云われたこと……)
個人的なこととは受け取っていない。ピッチで起きることは、わたしが選手だったときからも、ずっとそこにあるものだから。あれは感情やらいろいろなものにあふれていたからだろうし、もうそのことを忘れよう。
(ハヴァーツの重要性……)
彼はもうしばらくわれわれのメインストライカーで、数字も残しているし、ワークレイトも信じがたいものがある。それだけでなく、われわれのモデルのなかでの彼への要求があり、彼のavailabilityも際立っている。だから、彼はつねにそこにいるし、われわれも彼がいてくれてとてもうれしい。
会見の後半。
サマリー。
- Referee abuse and Gary Neville comments:We don’t comment on people’s opinions. Full sympathy for them. I know how much it affects them. This has to be kicked out of football.
- Are Arsenal refereed the same?:for sure, but it doesn’t mean we can’t expressed our opinion in a respectful way.
- Element of feeling sorry for Pep?: We have it for everyone. We know how different our lives are when we win and don’t win.
- Players have Haaland’s comments in their head or forgot about it?: I hope so, let’s just have a good game.
- Desire to strengthen squad: That’s if the players feel someone is coming in to strengthen us.
- Point against City, regret?: I saw the players and how they were fighting. We had to defend for so long and watched them suffering. What the players did was special.
- More pressure on the top since the City game:There has been four times we’ve played with 10 men. With the time we’ve had with 10 men, you’re usually out the title race and Europe.
- City signings: Bringing players in to impact, the same we’re trying to do.
- FA charge:These are the rules. If you take them literally then they are entitled to do so.
- Coming to grips with playing the way you want to: Sometimes it’s down to us that we are very good. It’s part of the game, a lot of moments happened.
以上
冬ウィンドウはあと一日
スクワッド危機に見舞われるなか、アーセナルはまだ誰も選手を獲得せずにこの時期まで来てしまったこともあり、さすがに移籍関連の質問が多い。冬ウィンドウは明日月曜で終わる。
Watkinsにオファーした件はもう周知の事実で、アルテタもとくに否定せず。しかしながら、そういった質問について、現時点でもこれまでと変わらぬ「取り組んでいる」というだけの低調なコメントで、ファンのいらいらは募るばかりといったところ。
いっぽうで、あと半年クラブに残ることを決めたというローゼンバーグのNypanや、新契約が発表されたウォルヴズのCunhaなど、これまでアーセナルのこの冬のターゲットと云われてきた選手たちの進路が続々と決まりつつあり、ますます選択肢が少なくなっている感は否めない。
この冬のヴィラの動きなどを観ていると、わりとなりふり構わない?補強をしていて(彼らはラシュフォードのローンでサラリーの大部分を負担するのだとか)、そういう意味ではアルテタのこだわりが強すぎるのかもと思ったりする。チームを強くする選手じゃなきゃ意味がないとか、妥協しない。もしいまハヴァーツがケガをしたらと想像すれば、なりふり構っていられないのは、むしろわれらのほうなんだが。
Watkinsはほとんど無理として、これまでに噂になっているなかで可能性がありそうなのは、バイエルンのMathys Telに、ブライトンのEvan Fergusonといったところ。正直どちらもありそうに思えんなあ。
MLSのレッドカード取り消しを勝ち取ったアーセナルがまた罰せられる
MLSのレッドカードに抗議してアーセナルの選手たちがレフリーを取り囲んだことは違反行為とFA。ウケる。
Regulation and Discipline update on @Arsenal: pic.twitter.com/cXrY4eXM7m
— FA Spokesperson (@FAspokesperson) January 30, 2025
いや、べつにいいよ。レフを選手が取り囲んじゃいけないというのは決められたルールだから。アルテタもそこに異議は唱えていない。
問題は、なぜほかのチームでは許されてアーセナルでは許されないのかということでしょう。ふだんのPL試合でも、そんな例は枚挙にいとまがないが、ほとんど罰せられることはない。公平性に疑義がある。しかも、今回のMLSのレッドカードへの抗議は、結局誤審が認められたのだから、むしろ情状酌量の余地があるのではないか。
会見でアルテタは、ギャリー・ネヴィルの発言(オリヴァーのアビューズについてアルテタの責任を示唆)についての感想を求められているように、なぜかちまたでは「アーセナルのファンはいつでも判定に文句を云っている」「自分たちに無理筋擁護をしている」ということになっている。はあ。ため息が出てしまう。
まあ、昨日のリヴァプールのペナルティを陰謀だと非難するのはたしかに筋違いだと思うし、一部のアーセナルファンにそういう傾向はあることは否定しないが、それはどのチームのサポーターだって同じだろう。オリヴァーがアーセナルに8枚、シティに0枚のレッドカードを出しているのは重い事実で、明白な誤審もやった。そこから目をそらすべきじゃない。
だから、やっぱり第三者機関が必要なのだと思いますね。PLのレフリーに偏向の傾向があるのかないのかをはっきりさせる必要がある。これはおそらくクラブを問わず、ファン全体が賛同するだろう。いまだに毎週のように議論な判定が繰り返されている。FAでもPLでもましてやPGMOLでもない、彼らと利害関係のまったくない独立した機関による調査。
CL/ELなどヨーロッパの試合では驚くほどこうした議論が少ないことを考えるに、やはりPLはレフリーのレベルが低いということを認めるところから始めるべきと思う。
やったりましょう!!極東からも、North London Foreverだこのやろー!!!