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【マッチレビューその2】19/20FAカップ アーセナル vs マンチェスター・シティ(18/Jul/2020)ヨーロッパのベスト2チームに勝った【マッチスタッツと論点】

コメント集にひきつづき、マッチスタッツと試合内容について。



試合について

アーセナルのファースト11

SofaScoreより。

3-4-3

PEA、ラカゼット、ペペ

AMN、ジャカ、セバイヨス、ベレリン

ティエニー、ダヴィド・ルイス、ムスタフィ

エミマル

予想は外したが、考えてみればKTのLCBは意外でもなかった。

もしあそこがコラシナツだったら、あの激しいプレッシングでは大いに足かせになっていた可能性がある。今回のような極端に押し込まれる試合展開では、深い位置でのプレスレジスタンスはキーポイントだった。

サブは、JW(72 ペペ)、トレイラ(78 ラカゼット)、ホールディング(87 ムスタフィ)、コラシナツ(88 セバイヨス)。

さすがに70分に2-0としてからは、攻撃の選手を下げた。あの展開なら当然だろう。そういえば、ここ数試合、ラカゼットが下がったあとJWがCFに入ることが多くなっているようだ。あれはどういうアレなのか。。

今回のスクワッドはまたしてもエジルとゲンドゥージは入らず。サブにはU23のマット・スミス(CM)が入っていることからも、彼らが外れた理由は、純粋に「フットボールリーズン」じゃないことは明らか。いったい何をやっているんだろうか。

<AMN、驚きのスターティング&大活躍>

スターティング11で驚いたのはAMN。

左のワイドならこれまではサカがファーストチョイスとして選ばれてきたが、この重要な試合でAMNを抜擢。そしてマーレズに仕事をさせないなど左サイドの守備で際立つプレイを見せ、勝利に貢献。期待に応えた。彼個人にとってもブレイクスルーになってもおかしくない勝利とパフォーマンスだった。

試合後のアルテタは彼のトレイニングする姿がインプレッシヴだったとして、試合で使わなければならなかったと話した。そして彼はしっかりとチャンスをつかんだ。

いいチームの条件のひとつは、選手が変わっても(バックアップメンバーだとしても)いいプレイをすることだと思う。リスタート後のアーセナルではエミマルのパフォーマンスが素晴らしい例になっているが、ネルソンやAMNといった選手もチャンスを与えられたときにしっかりと爪痕を残している。

アルテタは彼らを信じていると毎度口にしているように、これはきっと偶然ではないんだろう。

好循環。

AMNはマインドセットを変えたとアルテタは評価しているので、エジルとゲンドゥージもシーズンが終わるまでにそうしてほしいものだが。もう残された時間はわずかだ。

マッチスタッツ

『BBC Sports』より。

リヴァプールでの31%をさらに下回る驚きのポゼッションは29%。シュートは4倍打たれているが、SoTは逆に4倍。おれたちは気づかないうちにアトレチコ・マドリッドになっていた?!

リヴァプールの試合がつい先日だったのでまだ記憶に新しく、ちょうどいい比較ができるが、この2強のプレイスタイルはいまさらながら本当にまったく違っていた。

シティは恐ろしくボールを手放さないし、ショートパスのコンビネイションにこだわる。ボールさえ持っていれば攻撃されないので、いくら遅攻になってもまるで問題なし。ボールを左右に振って辛抱強く穴を探る。

一方リヴァプールはよりダイレクトで、MFをすっ飛ばしてでもすきあらばボールを放り込んでくる。相手の準備が整う前にボールを運びたいので手数はかけずスピードが命。

どちらもマネージャーが要求する高度な連携プレイを実践するタレントがいなければ成立しない戦法であることはたしかで、いまのアーセナルが同じような戦術で戦うことはまったくできなかった。いつかそのレヴェルにたどり着くためには、個人クオリティの底上げが必須で、やはり正しい補強が肝になる。あらためてそう思った。

相手は最強チームだし勝ったからいいが、こんな試合をいつもやっていたらそれはもうアーセナルじゃない。それはアトレチでありウォルヴズである。自分たちのやり方で勝ちを見つけていくために、徐々にでも本来の自分たちを取り戻していかねばならぬ。

ArseblogのBy numbersによれば。xGサムは0.98 v 1.58。3割もボールを持てなかったのにxGに大差はついてない。まるでリヴァプール戦みたいだ。

そしてBCもアーセナルの3に対し、シティは2。アーセナルは4本のシュートがすべて枠内という効率の良さ。

4本のシュートのxGは、それぞれ0.29(オバメヤン)、0.42(オバメヤン※ゴール)、0.05(ムスタフィ)、0.23(オバメヤン※ゴール)。

xGが難しさをどれだけ表現できているのか数字を見てもよくわからないが(オバメヤンのファーストゴールはもっと低くても良さそうな?)、まあとにかくこの勝利の大部分は、少ないチャンスで難しいゴールを決めてくれたオバメヤンによるものだろう。そのお膳立てはチームの勝利だったにせよ。最後に決めてくれなきゃなんの意味もない。

しっかり守って、少ないチャンスを決めて勝つ。この2試合でアルテタのチームが現実的(pragmatic)と評されているゆえんである。奇しくもエムリ時代のキャッチフレイズがここで登場するのがちょっと皮肉である。

※コメントくださるかたにお願い
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13 Comments on “【マッチレビューその2】19/20FAカップ アーセナル vs マンチェスター・シティ(18/Jul/2020)ヨーロッパのベスト2チームに勝った【マッチスタッツと論点】

  1. 正にチームプレー。これが見たかった。
    ペペのアシストヤバかったっすね。
    ラカゼットもかなりあがってきてます。
    ビッグスクワッドのためには、ヨーロッパの大会はあったほうがいいと思います。
    あと3試合か。途方もなく長かったシーズン、いいかたちで終わりたいですね。
    COYG

    1. ご指摘ありがとう! て、云われてもどっちがどっちか顔を見てもわからない!

  2. ウィロックのあのような場面の起用は、守備の強度を上げることと持ち運ぶためなのかな?
    最後の方はオバメヤン残し気味で全体が引いてたので

  3. オバメヤンは今の得点数でも十分すごいんですが、「もっと取れていたんじゃないか」と思わせるところがすごいですね。結構ビッグチャンス外す印象ですが、そもそも彼がいないとビッグチャンスにさえならんということでしょうか。仮にスピード衰えても、普通にリーグで15点〜20点は取ってくれそう。

  4. 一点目はやばかったですね AMN以外は皆がボール触ってたんじゃないかな 絶妙な位置に動き続けるダニと出し手に指示し続けるジャカのコンビが最高かよもう最高 MFみたいなラカと最後に決めちゃうオバもやばい
    しかしまぁ強固な守備だこと 運に助けられてるのも確かですが、運だけじゃないのも確実に見て取れる 守備エリアの最適化から個人エラーへの対処法といい、指導者って大事だねと改めて感じました
    これだけ汗かいて体張って声出して、結果まで出した選手たちに根付くネガティブな評価が見直されるといいな 一心同体を体現しつつあるチームで、そこに入れない子達はかわいそうですが
    大活躍マルチネスって、鬼キャッチングで競り合いも強いパスが上手いプレス耐性も強いイージーミスしないメンタル強い怪我も少なくロッカールームの人気者と、監督が一番欲しがるタイプのGKですよね 来期のGKはどうなりますかね オファー次第でどちらか売却でしょうか レノもマルチも大好きなので本当に複雑な気持ちですが、どちらもベンチに座って過ごす選手ではないですね

  5. すいません!ぺぺのコト悪くゅうのやめます!

    しっかし進歩すっなぁ。
    アルテタ恐るべし。
    ビルドアップもプレスもままならないトコから良くぞここまで。
    ファンから要らないと言われてた選手がしっかり戦力になっとる。
    PLは残り2つ勝って祈るのみ。
    ファイナルのウェンブリーではクソダサユニの青油に去年の雪辱を晴らして締めくくって貰いたいっすね。
    COYG

  6. アルテタボールの片鱗に、日曜朝からオジさん涙ぐみました。特にKT→ラカのキラーパスは観戦時思わず「そーだよ!」と独り言を漏らした次第ゆえブログ読んで大変嬉しく。

    私も仕事柄、時間差視聴の場合はコメントまでチェックするのは控えてましたが、今後はそんなご配慮まで、、、頭が下がります。

  7. ベルナルドはティアニーに似た雰囲気を感じますよね
    素朴かつ謙虚で、誠実そうというか‥
    他チームであっても大好きな選手の1人です

  8. アルテタの生涯のライバルになりそうなランパードにルイス対ジルー。
    舞台は揃いましたね。

  9. リバプール戦よりも安心して見ていられました。なんというか、チームとしてよくまとまっていて、バタバタしていませんでしたね。確かにアプローチはアトレティですが・・・。でも宇宙最強の2チームの連戦に勝つ日がくるなんて、なんというCOVID禍でのご褒美・・・。U字に苦しんでいた時代からすると本当に感慨深い。ベレリンがやはりフォームがあがってこないのと、もうエジルが見られないのかな・・・という寂しさはありますが、こうなってはロブエディサカネルソンにもっと機会を与えて、サリバ+ガブ復帰で十分、来期トップ2に挑戦できる気がしてきた。残りPL2試合でずっこけそうな予感を吹き飛ばしてくれればいいのですが、もうToTがレスターに勝っちゃったので、ヨーロッパはカップ戴冠していくしかないですな。バクーでジルーにやられてもう1年。倍返しです。COYG

  10. この試合はある意味素晴らしかった。戦術的にというかチームとしての意思の統一、試合のマネイジメント。
    近いうちに戦術やマネージャー能力を語るときにアルテタが中心になることがあるんではないかと思ってしまうくらい。大げさかもしれないですけど(笑)

    ティアニーLCB、ナイルズLWBは現状での守備の安定を考えると自分も選択肢には挙げたかったんですよね。嘘っぽいけど(笑)
    ただこの試合は過密日程なのとセドリックが出られないのがあって、ベジュリンのバックアップにナイルズを置いておいた方がという気持ち、攻撃のクオリティを考えるならWBは重要になるので休ませつつティアニーを後半からと。
    いやまぁ見事にLCBでティアニーはやってくれたんですけど。

    体力的な部分でもこの試合のマネイジメントはいい風に働いた。今までだったら常に全力でプレスをかけていたのが、意図的にプレスをかけない選択をチームとしてやっていた。プレスをかけたりかけなかったり。途中からはずっと引いてたかもだけど。とにかくこれには驚かされた。今まで気になっていたことだったのでそれが改善というか変わったというのは。こうしなかったらどこかで体力的なボロは出ていたかもしれない。この辺りは素晴らしかった。

    プレスのかけ方も少し変わったというか、リヴァプール戦から変わってたんだけど、
    プレスの最前線がラカでなくオーバとペペになっていた。WBのフォローもかなり高い位置まで来ていた印象。
    リヴァプール戦では上手く抜けられたり、両WG(ST?)が戻らなかったり上手くサイド深くを突破されることがあったけど、
    この試合は前半からオーバ、ペペも戻るべき時は戻っていたしシティも上手くプレスを突破出来ないというのもあった。
    リヴァプール戦でやっていたことがより習熟度が上がったという感じ。まぁオーバのこの辺りの貢献は相変わらずすごいので選手個人の差とも言えるかもしれないなと。
    まぁでもとにかく感心させられっぱなしの試合でした。

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