ゆうべから、自分でもなんでこんなに気分が落ちているのかわからなかったが、よく考えたら今シーズンのわれらは負けることに全然慣れてないのだよね。これだけ勝ちつづけていれば、当たり前だ。しかも負けてねえし。
まあ、それでも悔しい。悔しいったらない。
だが、同時にここで2ポインツを失ったのは、今回のアウェイチームにふさわしかったような気もしている。
もちろん、今回もまたレフェリーの議論な判定はあるにせよ、われわれの落ちたパフォーマンスのいい訳にはできない。勝ちたいならあれではだめだろう。そして、なぜそんなパフォーマンスだったのかの理由も、皆目見当がつかないわけでもない。
試合を振り返ろう。
Leaders Arsenal held at battling Southampton
アルテタの試合後コメント「シンプルなプレイをしなかった」
試合直後のアルテタのインタヴュー。AFCオフィシャルサイトのトランスクリプトより。
アルテタ:わたしは、2ポインツ失ったという気がしている。とくにわれわれの試合の始め方と、つくったチャンスを見れば。あれらのチャンスを振り返るなら、われわれが勝っているべきだった。
しかし、責めるべきは自分たち自身だ。わたしは、ファーストハーフとセカンドハーフのプレイはかなり違うものだったと思う。とくにボールポゼッション。われわれはもっと勇気をもって、もっと一貫して、もっとボールポゼッションに頼るべきだったし、試合を完全にコントロールしているとき、もっとよく試合を支配するべきだった。
今日の試合は勝つべきだった。レヴェルを維持すべきだった。それがセカンドハーフにできなかったこと。これから、またレヴェルを上げていかねばならない。
ポジティヴなこともあった。勝てないのなら、敗けてはいけない。どんなPLの試合でも試合数を考えれば、非常に難しいものだ。だが、われわれは自分たち自身について、もっとよくなろうと要求していかねばならない。
試合後のプレスコンファレンス。AFCオフィシャルサイトのトランスクリプト。
(なにか不満はある?……)
アルテタ:不満はない。これがフットボール。われわれはファーストハーフでとてもよく、試合を完全にコントロールしていた。いくつものビッグチャンスをつくり、それを決めなかった。PLでは、残念なことに、優勢なときにそれをやらないなら、困難が待っている。
セカンドハーフでは、相手にたくさんボールを渡して自分たちの首を絞めてしまった。とくにボールポゼッションだ。それにより、われわれが試合をやりたいようにコントロールできなくなった。
彼らのダイレクトプレイ、ロングスロウ、セットピースにも試合をたびたび邪魔された。われわれはそれに反応しようとしたし、セカンドハーフはそれでもこちらにふたつのビッグチャンスがあったと思う。だが、それを決めなかった。
(こちらのペナルティの訴えについてどう思う?……)
わからない。それにはコメントしたくない。それをする前に、映像を観たい。
(なぜにわれわれのパフォーマンスのレヴェルが落ちていったので?……)
すべてのシンプルなことを正しくやるのをやめてしまったのだと思う。ボールを持ったときの距離が遠く、大したプレッシャーもかからず、とても危険なエリアであまりにも多くのシンプルボールを渡してしまった。それでファーストハーフにやっていたような継続性が止まってしまった。
そうなれば、より疲労することになる。なぜなら試合はよりオープンになり、トランジションになり、疲弊してくる。
繰り返すように、われわれは試合を終わらせようとして、セカンドゴールにも向かった。しかし、それをやる道を見つけられなかった。それがこの結果であり、われわれは十分に早くそれを止めなかった。
(ガブリエル・ジェズース……)
今日彼はがっかりしていると思う。試合を決めるチャンスがあったから。ガビーのことを知っていれば、彼が2点、あるいは3点か4点取れなかったことに失望するタイプだ。彼にはそれができるから。
だが、彼にはチャンスがあり、彼はつねにそこにいる。彼はチームにたくさんのものをもたらしているし、彼が今日決めなかったのは残念だった。
(スクワッドデプスについて……)
われわれは、一ヶ月前、ふつか前と同じだ。そして来週も同じ。わたしはどんないい訳もしたくない。
セカンドハーフでは、もっといいプレイもできたはずで、もっと楽に勝てていたはず。そしてそれができなかったのは、完全に自分たちのせいだ。
わたしには、スタートのチームはかなりフレッシュに観えた。だから、それは(疲労というよりも)自分たちのプレイに理由があると思う。セカンドハーフは、もっといいプレイをすべきだったのだ。
(今シーズンのPL試合で、チームで8人が毎試合プレイしている……)
つまり、彼らはほかの試合ではプレイしていないということ。スタートではとてもフレッシュだった。セカンドハーフの最後の数分は、われわれのプレイもあった。だから、セカンドハーフでわれわれはもっといいプレイをすべきだったということ。
(歴史的にサウサンプトンのアウェイでは苦しむのはなぜ?……)
PLではホームでもアウェイでも勝つのはたいへんに難しい。
以上
アルテタは、スクワッドデプスに関してツッコまれるのが、どうもイヤみたいだな。だが、今回のパフォーマンスはそこは避けて通れない。
ガブリエル・ジェズースの試合後コメント「レヴェルが落ちてしまった」
彼は何点取れていただろう。試合後のインタヴュー。AFCオフィシャルサイトより。
ジェズース:試合に敗けたみたいな感じだ。ファーストハーフには、ぼくらのプレイもあったし、チャンスもたくさんつくった。セカンドハーフには、またレヴェルが落ちてしまった。
リーズで起きたこととちょっと似ていた。ぼくらはそれを認識せねばならない。スマートになって、どこが悪かったのかを観る。そして改善する。
ぼくらは改善しなきゃいけないし、シーズン当初のレヴェルと同じレヴェルに戻らねばならない。チームとしても個人としても。ハードワークして、強くなって戻るよ。
いい訳はない。ピッチでしなきゃいけないことについて、ぼくらも何日かの準備はあった。もちろん、回復のための時間が必要だった選手もいる。だが、云うように、問題はピッチの上での集中なのだ。
ぼくらはチャンスをつくった。前回の試合と同じように。だが、ボールがネットに入らない。今日はまたそれが起きた。いまが理解するときだ。息をして、カムバックしよう。
ベンジャミン・ホワイトの試合後コメント「勝ちにはふさわしくなかった」
オーヴァラップからのナイスアシスト。LBの試合後コメント。
ところで、このやりとりにファンは大ウケだった。映像を観ながらだと様子がわかる。ViaPlay Footbal via Arseblog
Ben White’s post-match interview today. 🤣 [@ViaplayFotboll] #afc pic.twitter.com/0xPHvRFnd5
— afcstuff (@afcstuff) October 23, 2022
(ベン・ホワイト、ブリリアントな20-25分があって、ファーストハーフは試合のダイナミクスがどう変わった?……)
BW:あー。ファーストハーフはすごくよかったと思う。たくさんのチャンスをつくったし、もっとゴールしているべきだった。おそらくファーストハーフで試合を終わらせられたのに、それをしなかった。
(で、セカンドハーフには何が起きた? 試合のリズムが変わったのはなぜ?……)
理由もたくさんあると思う、ぼくらがしなかったたくさんのディーテイル。ファーストハーフとは反対のパフォーマンスだった。
(キミのチームがスロッピーだったのは、試合のフィジカリティ? それともサウサンプトンが戦術を変えた?……)
いや、ただぼくらがスロッピーだった。ぼくらは毎試合で対処しなきゃいけないものはわかっているし、ぼくらがベストを出せばほとんどの試合で勝つこともわかってる。今日はそれをしなかった。
(試合のフィジカリティはどうだった? たとえばジェズースと彼らのセンターハーフとのファイトがあった……)
イェア。あれがフットボールだ。こちらのセンターハーフも同じことをした。ほかのすべての選手も同じ。珍しいものは何もない。
(リーグリーダーの重要性? 何年か前なら、みんなアーセナル相手ならやれると思っていた。こんなふうにいじめられないのが重要?……)*bullied
……イェア、ぼくらがいじめられたとは思わないけど…… そうだね。いじめられたかどうかはわかんないね(憮然と)。
(フィジカルな試合に観えた……)
(うなずく)
(いつもよりはというか、そうでもなかったかな……)
いや、つまりぼくがそう思わないってだけ。今年ずっとプレイしていてもね。
(1-1についてはどう? 2ポインツを落とした……)
そうだね。ぼくらは明らかに勝ちにはふさわしくなかったよ。そういうこと。
ひどく冷静(冷淡?)なベンジャミンの受け答えに、たじたじの聞き手。ViaPlayというメディアはよくしらないけど(スウェーデンのメディアか)、インタヴューに慣れてない聞き手だったのかもしれない。
ベンジャミンはインタヴューが毎回おもしろい。
ティアニーやシーズン当初のジンチェンコの使われ方だと、左サイドの三者(+ガブリエルも)がポジションを入れ替え続けないといけないので、うまくいけば流動的になりますが、やはり全員が完璧にいるべき場所にいつもいれるわけではないので、機能しないことも多々あったように見えました。一方で、冨安はビルドアップ時に内外高低をタイミングよく取れて、ジャカとマルティネッリという決してポジションチェンジが上手いわけではない2人の負担を減らしているから、必ずしも冨安の功績は守備だけに重点が置かれるものではないと思います。左サイドの人員が重くなるというのは良くないとは思いますが。
全体として重要なのは縦に急がないことですね。難易度が高いプレーを選ぶ頻度が多くて、もっとシンプルに横にふりつつ、サイドから数的優位を作ればよい。今回もうまくいったシーンはサイドからが大半だったと思います。ジェズスも真ん中で受けようとし過ぎ(あるいはそこで持ち過ぎ)ていて、適度にサイドに流れればいい。プレーの精度とというよりも、そうしたプレーに対する考え方に、疲れ?、若さ?、あるいはレフェリングからくる苛立ち、なのかが見えた気がします。もっと簡単でいい。ヴィエイラが試合にうまく入れなかったのも、状況が整理されたなかで、気の利くポジションを取り続けられるという彼の良さが、終盤の状況には合ってなかったということだと思います。
審判にはムカつくし、久々に消化不良だけど、そこまで落ち込む内容ではなかったですし、アルテタにも選手たちにも必要以上に凹まないでほしいです。
もうずっと前から言われてることですが、アルテタの試合中のシステムチェンジ含めた修正力、選手カードの切り方は一向に良くならないですね 。
交代カードの質がって言われるけど、エメリ時代はお世辞にも良いとは言えないカード、ゲンドゥージやコラシナツ、イウォビなんかを途中投入してシステムも流れも変えられてたと思うんですがね。悪くなってからはあれですが。この辺が成長してくればミケルも一流マネージャの仲間入りでしょうか。
日本代表の某監督みたいに同じポジションの選手をただ変えるだけのカードは切ってほしく無いもんです。おもんないし。