アーセナルで死にたくなるのは久しぶりだ。ここしばらくずーっとアーセナルで生きたくなっていたのに。
エミレーツにアストン・ヴィラを迎えたMD32、アーセナルはなんと2-0で敗けてしまった。1ポイントの僅差でシティ、リヴァプールと丁々発止でタイトルを争う残り6試合というタイミングで。
これは、われらにとっては2024年に入って初めての敗け試合であり、今シーズンのPLですでに一度敗けていたヴィラにはこれでダブル。4ヶ月ものあいだ4失点しかしていなかったチームが、2失点。しかもホームで。この試合の前には、アンフィールドでリヴァプールがすっ転び、シメシメと思っていただけにショックはでかい。いまわれらがいかに敗け慣れていないか、実感している。
それにつけてもウーナイよ。アーセナルファンの多くは、彼のことをわがクラブのマネジャーの器じゃないとある意味で高をくくっていたわけだが、これはまるで仕返しみたいである。アウェイでも勇敢に戦い、コーチとしての自身の価値を自分を認めなかったかつてのファンやクラブの前で示した。実際、彼にそういう気持ちがあったかはわからないが、特別なモチヴェイションがあってもおかしくない場所だった。
アーセナルはこのあと中二日でCLバイエルン。アルテタは、心身ともに疲れ切ったスクワッドを連れてミュンヘンへ。かならず勝利が必要で、ただでさえ肉体的にキツイところ、精神的にも打撃を受けるという最悪の展開に。
図らずも、われわれはシーズン最大の正念場を迎えることになってしまった。
アルテタの試合後コメント「前半のチャンスを生かさなかった」
試合直後のアルテタのインタヴュー。AFC公式サイトの書き起こしより。
アルテタ:われわれは、とても失望しているし悔しい。なぜなら、前半の自分たちのプレイがあったから。チャンスやつくった状況の量、支配からして、まったく違うスコアラインにしているべきだった。
われわれはそこを使うことをせず、後半には勢いを得るのにとても苦しんだ。こちらのレヴェルが落ち、より互角な試合になってしまった。彼らは勢いを増していき、こちらは非常にプアなゴールを喫して、それが高くついた。
われわれがゴールをしなかったとはいえ、失ったふたつのゴールは、これまでのわれわれのレヴェルには程遠かった。それが試合に敗けた理由であり、相手を褒めねばならない理由だ。
(水曜には2009年以来のラスト4をかけたCL)ずっと勝ちつづけているあいだは、カメラの前でファンといっしょにフロウしてプレイするのは簡単だ。いまわれわれは、本物のキャラクター、まとまりと団結を示さねばならなくなった。なぜなら、水曜はこのクラブで歴史をつくる美しい機会があるのだから。
われわれは、あちらへ行って勝つために、自信に満ちあふれ、完全にコミットしている必要がある。それがわれわれの目の前にある機会だ。起きることには理由がある。それを起こそう。
試合後の記者会見。AFC公式サイトより。
(タイトル争いはまだ二転三転すると思う?……)
アルテタ:その可能性はある。いまそれが実際起きている。数ヶ月前と同じだ。われわれは、こういうときが来るとわかっていた。ここからは、リアクトするときだ。信念を持ち自分たちができることをやっていく。
(敗戦のあとの感情のやりくり……)
もしひとつの結果でそうなってしまうのなら、それはわれわれが足りないということ。とても単純。あのとても強いチームを相手に、われわれのパフォーマンスは、前半はベストのひとつだった。3点か4点、あるいはもっと決めているべきだった。
後半にはそれは起きなかった。勢いがシフトし、われわれはコントロールできず、前半にやったことをできなくなった。
われわれは苦しみ、ふたつのとてもプアなゴールを失い、試合に敗けた。相手におめでとうだ。ここからは、リーダーとして立ち上がるときだ。自分たちを奮い立たせるキャラクターを示すとき。4ヶ月も勝ちつづけてきたのだから、それをやるのはとても単純なこと。それがいまだ。
(ドレッシングルームにおけるキャラクターを信じる……)
それ以外の解決策はない。チャンピオンシップを勝ちたいのなら、CLにいたいのなら、立ち上がらねばならない。そうでなければ、必要とされるクオリティがないということ。いまがわれわれにはビッグテストになっている。
(なぜにマルティネリよりトロサールを優先したので?……)
わたしがマネジャーだからだよ。わたしがラインアップを決める。
(後半の勢いの変化について……)
われわれは、ボールを持つのに苦労していて、前半にやったことをやることに苦労していた。落ち着きを欠き、ボールを持ったときに急ぐようになった。前半のように、われわれがことを起こしたかったエリアで十分な連続性がなかった。
相手を褒める必要もある。われわれは後半に間延びして多くのことを失ったし、多くのことを起こせなくなっていた。
もちろん、失点は大きな打撃だったし、ああいう起こり方だったので2点めはさらに大きかった。
(アストン・ヴィラにくらべてアーセナルにはエナジーがなかった?……)
イエス。結果はカギになる指標でもある。ゴールしたら、さらに行く必要がある。われわれはエナジーをもたらすために変更を行ったが、それはあのふたつのときが起きたときだった。それで終了だ。敗けたときは、相手のクオリティを認めねばならないし、前進しないと。
(バイエルンの前にムードを上げる……)
どんな試合でも敗けたあとは、悔しいし悲しい。だが先ほども述べたように、われわれには美しい機会がある。CLのセミファイナルへ行くというのは、このクラブで14年間もなかったことだ。だから、よりいいタイミングというのはない。
(最近の試合でミスが起きているのはなぜ?……)
相手がそうしたエラーをうまく使っている。そういうエラーというのは起きるものだ。しかし、相手がゴールを決められなかったりして、それについては誰も語らない。それもフットボールの一部なのだ。だが、残念ながら今回は相手がうまく使った。
試合に勝つために、われわれが進歩が必要な部分というのはたしかにある。
(マンシティがタイトルを手中に入れた……)
わからないが、われわれの3日ごとの試合スケジュールを見れば、それはクレイジーだ。だから、これはどんなチームにも起きる。かつても起きたし、われわれはまったくコントロールできない。
われわれがコントロールできるのは、自分たちがこれからどうするかだ。明日ミュニックへは試合に勝つために大きな信念をもって行く。セミファイナルへ行くために。
(なぜマーティン・オーデガードを外した?……)
彼には違和感があったから。(Because he was feeling something.)
以上
デクラン・ライスの試合後コメント「バイエルンではリアクションが必要」
AFC公式サイトより。
ライス:大きな試合に敗けて悔しいし失望している。だが、いまがリアクションするときだ。ぼくらは、1月からずっと素晴らしかった。多くの試合に勝った。クリスマスから信じられないようなポジションに戻ってきた。
CLバイエルンからリアクションが始まる。その準備をしていく。今回のことは一旦置いておく。終わったことだ。それがフットボールの試合。ぼくらは敗けたが、バウンスバックが必要。間違いなく。
ぼくらは、CLのセミファイナルへ行ける素晴らしいチャンスがある。Allianz Arenaは特別な夜になるはず。気を引き締めて、ぼくらがいまいる場所にいる理由をみんなに示すんだ。
まだ終わってない。まだ6試合ある。ぼくらは2ポインツ差と信じられないような場所にいる。いまも準備できているし、いまも自分たちがやりたいこと、達成できることに完全に集中している。
PLではまだこれからもいろいろ起きるはずだ。今日のほかの試合の結果だってある。なんでも起きるのだから、ポジティヴでいないと。
(前半のチャンスを活かせず)多くのチャンスをつくり、キーパーと1 v 1になったり、バイラインまで侵入してクロスできないとか、フィニッシュできないとかなら、それはとてもがっかりだ。
ぼくらは、そのチャンスのうちひとつでも決めているべきだった。こういう試合ではヴィラのようなクオリティあるチームなら、相手を倒すためにカムバックしてくる。今日それが起きた。
思うに、前半は彼らもこちらにかなりスペイスを与えてくれた。そして後半はそれを修正してきた。彼らはぼくらが前半にうまくやってきた場所をすべてをタイトにして、完全に遮断した。
こういう勝っているべき試合で、ぼくらは、後半十分なシュートもしなかったのはたしかだ。