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Arsenal, UEFA EL

アーセナル、17/18 UEFAヨーロッパリーグ(UEL)の重要度

来季17/18シーズンのアーセナルはチャンピオンズリーグ(UCL)に出場できないということばかりが話題になりがちだが、ヨーロッパリーグ(UEL)への出場することに関してはさほど注目されていないように思う。ファンの半分くらいは忘れてるに違いない。

アーセナルのファンにとってUELはもともと関心の低い大会である。なぜならばこの20年、アーセナルはUEFAの上位大会であるUCLの常連であり、自分たちがまさかそのような有象無象が跋扈する下流クラブの大会に参加する日が来ようとは思ってもいなかったはずなのだから。上ばかり見てきた鼻持ちならないクラブである。

アーセナルはこの大会にどのようなモチベーションをもって臨むつもりなのだろうか。アーセナルのUELの戦いが始まるのは9月からということで、EPLさえもまだ始まっていないこの時期にチーム編成なども検討しようもないだろうが、ヨーロッパリーグについてわれわれの最大にして唯一の関心事といえば、アーセナルがこの大会にどの程度のプライオリティを置くのか?ということに尽きる。

昨シーズンのチェルシーがUCLなしでEPLを獲ったように、スペインやドイツなどと違いトップクラブの実力が拮抗するコンペティティブなEPLにおいて、ミッドウィークにヨーロッパの負担があるかないかというのは、タイトル争いで無視できない要素となる。

EPLタイトルが一番の目標だと考えられる来季のアーセナル。ユースやサブの選手を中心にローリスクで戦うのか、あるいはUCL同様、優勝を目指すつもりで全力で戦うのか。その戦い方にも注目が集まるだろう。

 

UEFAヨーロッパリーグとは?

よく知らないという人のために。ぼくはよく知らない。

主催者であるUEFAの公式サイト。

UEFA Europa League

Wikipedia日本語版。

UEFAヨーロッパリーグ 2017-18 – Wikipedia

 

そもそもUELとは何だといえば、UCLがスター選手を多数抱えたヨーロッパのエリートクラブ、ビッグクラブのための大会だとすると、UELはヨーロッパのマイナーリーグに所属するクラブや、トップリーグの中堅クラブのための大会だといえる。

出場クラブをざっと見回しても、名前も聞いたことがないようなクラブのほうが圧倒的に多い。このなかにアーセナルのエンブレムがあるというのはちょっとした掃き溜めの鶴といった感があり感慨深い。

出場レギュレーションなどは上記サイトを見ていただくとだいたい理解できる(結構難しい)。すでに大会は始まっており、現在(7/30)までに予選3回戦ファーストレグまでが終了したところ。

公式サイトやWikipediaでは、まだUCLを脱落してUELに送られるクラブが決まっていないため歯抜けも多いが、アーセナルが対戦する可能性があるクラブを一覧することができる。

UEL優勝クラブのご褒美はUCL出場

賞金も去ることながら、UELのもっとも大きな報酬は優勝クラブに次シーズンのUCLグループステージ出場権が与えられるということだろう。昨シーズンのマンチェスター・ユナイテッドが、UCL出場を目指してリーグ4位争いよりもUELを優先したことは記憶に新しい。結果、UELで優勝しEPL6位ながらもUCL出場をもぎ取ったマンUは見事というほかなかった。

 

UCLとUELの賞金比較

賞金といえば、UCLのタイトルがどんなヨーロッパのクラブ、選手たちにとって最高の名誉であると考えられているのに対して、UELが軽んぜられているように感じるのは、やはり賞金にかなりの差があるからというのも大きな理由ではないだろうか。

ではどの程度差があるかといえば、前回(16/17シーズン)の賞金額は以下の通り。なお、賞金は、優勝賞金にマーケットプールの配分(TV放映権料など)が含まれるため、年ごとに金額が違う。数字の信憑性は不明。

UCLの賞金

16/17 UCLでは、優勝したレアル・マドリーが約89.5Mユーロ、準優勝のユヴェントスが約101.1Mユーロ。(※準優勝のユーヴェのほうが金額が大きいのはイタリアのマーケットプールのせい)

UCLでは決勝戦まで進むと各ステージの賞金も合わせて、合計でほとんど100Mユーロ前後の賞金がもらえる。

http://www.totalsportek.com/money/uefa-champions-league-prize-money/より。

UELの賞金

一方で16/17 UELでは、優勝したマンチェスター・ユナイテッドが約25M~27Mユーロ

http://www.totalsportek.com/money/europa-league-prize-money/より。

 

UCLはUELの賞金額差は16/17シーズンの実績でざっくり4倍程度。もちろん、優勝賞金だけでなく各ステージでの出場ボーナスにも大きな格差がある。とくにアーセナルのようなビッグクラブであれば、UEL出場での金銭的なインセンティブはUCLに比べて格段に低い。

 

アーセナルはUELをどう戦うべきか

何度も書くが、アーセナルの17/18シーズンの第一目標はリーグ制覇である。UCLを逃すという失態があったにせよ、それを逆手に取って万全のコンディションでリーグ戦を戦う必要がある。

だからUELで消耗している場合ではない。EPLのクラブはどのクラブもUELで消耗している場合じゃないと考えているようだが、来季のアーセナルこそそうでなければならない。

サブの選手、ユースの選手を最大限活用、ファーストチームのスコッドはアウェイには連れて行かないなど、より思い切った割り切りをすべきである。

中途半端に「われわれはUELを軽視していない」などといった態度で臨むなら、来季も何も得ることなく終わるだろう。

UELのことは忘れてもいいのだ。

 

まったくの余談

UEFA公式サイトでUEL出場クラブのエンブレムを見ていたら、ガナーズにそっくりすぎるエンブレムを発見。「KF Skënderbeu(KFスカンデルベウ・コルチャ)」というアルバニアのクラブ。ググッたところすでにVICEが記事にしていた。VICEってスポーツ部門もあるんだな。

Meet KF Skënderbeu Korça – the Wannabe Arsenal of Albania

エンブレムだけでなくシャツも似ている。2015年の記事。アルバニアのチャンピオンらしい。本文読んでいないが、ワナビーとか書かないであげてほしい。

彼らはまだ勝ち残っており、もしアーセナルと対戦するようなことがあれば、これも大きな話題になりそうだ。

 

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