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【マッチレビュー】17/18EPL スウォンジー vs アーセナル (30/1/2018) Same Old Arsenalとさよならジルー

先ほどは取り乱した。この憤懣やるかたない気持ちを表すGIFを探していたらつい熱中してしまって。

日本時間今朝早朝行われた、EPLスウォンジー戦の結果はご存知のとおり。ミキタリアンのデビュー、そしてオバメヤンの獲得間近と、珍しく移籍マーケットでのクラブの活発な動きにいくぶん浮かれていたアーセナルファンの背中に冷水をぶっかける内容となった。Same old Arsenal again and again, AND AGAINである。

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スターティングイレブン

予想どおりの4-3-3。病欠のジャックのポジションにはラムジーが。ミキタリアンのいきなりデビューはさすがになかったか。ラカゼットの後ろふたりにはエジルイウォビが入った。

交代で入ったミキタリアンはまずますの動きを見せたように思う。彼の今後の活躍に期待しよう。

怪我でアウトと思われていたジルー。彼も交代で出場した。ボスによれば、彼の起用は「トリビュート」だったというので、断言は避けたものの冬の移籍は決まりだろう。試合後にはスタジアムのアウェイファンに向かって手をたたき、軽くジョグで去っていくさまは少し泣けた。

彼もアーセナルで時を追うごとにストライカーとして成長を見せたひとりだと思うが、アーセナルは最後まで彼のストロングポイントを活かすフットボールをしなかった。チェルシーで成功すると思うとやるせない。

17/18 EPL スウォンジー vs アーセナルの論点

さて、書き殴りたいことはいろいろある。いろいろあるが、まあ守備だろうね。

繰り返すディフェンシブ・エラー

今季通算一億万回めのディフェンシブ・エラー。やらかしたチェフ本人まで「今季は同じようなやり方でやられすぎ」と指摘しているくらい。

まず、最初の失点。ジャカがボールウォッチャーになってClucasを突破させたことで戦犯扱いされているが、そもそもそれ以前になぜ相手の分厚い守備ブロックに苦労してようやく得点したその直後(なんと1分後)に危険な場面を作られてしまうのか。

これはもう精神的な問題があるとしか説明がつかない。たぶん得点しなければ、失点もなかっただろう。つまり、得点が失点の理由になった。気が緩んだのである。世界最強イングリッシュ・プレミアリーグのトップサイドで、こんなプレイが日常的に行われているなんてバカげた話があるだろうか。彼らは小学生なのか?(笑)

アーセナルはまたしても精神的な脆さを露呈し、そしてリーダー不在が糾弾されるような事態に自ら陥っている。この試合を観てオバメヤンが移籍を渋るんじゃないかと心配になっているひともいるみたいだ。

2点めはモンレアルがわざわざ自陣深くでボールを外に出してスローを選ぶというプレイ(ほかにオプションがあったためボスも激おこだった)を取ったことが非難されている。しかしそれも、彼はわれわれが外側から観ている以上にピッチ上でのプレッシャーを感じていたのかもしれない。この試合でも後半はとくにアーセナルは深い位置からプレスをかけられて窮する場面は何度かあった。そういう積み重ねを無視すべきではない。

スローインを受けたムスタフィがプレスを受けながらの苦し紛れのバックパスから、結局、チェフの中学生のようなミスに繋がった。そのときゴール前には5バックで守っているはずのスウォンジーの選手が3人も詰めていた。ひとりの選手のミスであることには間違いがないが、極めて必然性のある失点だったともいえる。

3点めはモンレアルのサイドをひとりに突破されてボックス内に侵入、鋭いクロスから失点。数的優位を保ちながら少ない人数&少ないチャンスであっさり失点するといういつものパターン。ここもアーセナルすぎた

「アーセナル対策」に無策なアーセナル

試合をとおして、5-4-1という極端にディフェンシブなフォーメーションで試合に臨んだはずのスウォンジーに、なぜあそこまで逆襲されてしまうのか。アーセナルは相手を始終押し込みながら、最初の失点以前にも何度も危ない場面を作られており、序盤から完全に相手の術中にハマったとしか見えなかった。

ちなみにポゼッションは驚きの74%。スウォンジーは26%のボール支配で相手の3倍得点した。オン・ターゲットこそ同数だが、シュート数もコーナーもホームチームが上回った。守ってカウンター。たったそれだけのルールを守ることでアーセナルには勝てるということがまた証明されてしまった。同時に完成度の低いポゼッションスタイルがいかに勝利に結びつかないかの証明にもなったと思う。

※画像はBBC SPORTSより

このブログでも飽きるほど指摘し続けているように、シンプルな「アーセナル対策」に対してアーセナルはあまりに無策だ。

3試合で4つのペナルティ。アーセナルの守備崩壊とヴェンゲル監督の罪

手前味噌ながら、FAカップでノッティンガム・フォレストに敗れたあとに書いたエントリでは、アーセナルがハマりやすい「アーセナル対策」の例を以下のように整理してみた。

☆17/18型アーセナルの攻略マニュアル

  • 自陣に引いてボールは持たせろ
  • 自陣に全員誘い込んで敵陣にスペースを空けろ
  • ゴール前はブロックをつくってスルーボールのスペースを消せ
  • 横パスを出させろ
  • クロスはないからサイドで持たれてもOK
  • サンチェスにはできるだけ前を向かせるな
  • ジャカにはシュートを打たせろ
  • ボールを奪ったらカウンター
  • スペースに走るFWにロングボール
  • FWはCBを背負ってボールキープしろ
  • CBを抜けそうならそのままひとりでシュートまで

そして今回スウォンジーが取った戦略・戦術もこれとほとんど同じである。ほんとうに毎回同じやられ方なので、素人のぼくですら予想できてしまう。

ふつうは5バック(5-4-1)で守るようなチームはビルドアップに苦労するものだが、そこはアーセナル。緊急事態でもないのに常時2バックのカミカゼアタックで、おあつらえ向きに敵陣にだだっ広いスペースを開けてくれている。ボールを奪ったら逆襲に使えるスペースはたくさんある。

もちろん、この試合ではスウォンジーは守備に人数をかけすぎていたので何度もビルドアップに失敗したが、それでも90分のあいだで何度か成功させればいいと割り切っているように思えた(実際にはたぶん彼ら自身が期待していたより多くの回数を成功させた)。だって、アーセナルがカウンターの守備に問題があるのはもうわかっているのだから。

攻撃選手の補強に浮かれるアーセナルに厳しい現実が突きつけられる

アーセン・ヴェンゲルという人物は守備改善の必要性を何度指摘されれば気づくのだろうか?

オバメヤンだろうがメッシだろうがロナウドだろうが、いくら大枚はたいて攻撃の選手を雇っても得点以上に失点していればまったくのムダだってことにいつ気付いてもらえるのか。守備がダメというだけで、100年以上歴史を持つ由緒あるクラブが血眼になって行っているそのほかのすべての勝つための努力がムダになっている。ゴミ箱にポイである。

トップを独走しているクラブがCBに大金をぶっ込んでいるときに、われわれはやったーついにCFがキターと喜んでいる。しかもわれわれの問題を解決してくれる「本物の」CFはこの前取ったばかりなんだけどな。

いまアーセナルがアップグレードしなきゃならないのは、GK、CB、DM。これに尽きるんだよ。ジャカやエルネニーのポジションでプレイする選手をディフェンスができる選手に取り替えないといつまでたっても負け続ける。それがなぜ理解されないのか。

ここまでくると、もしかしたらボスは何か秘めた陰謀があってこれをわざとやってるんじゃないか。そう考えないともう説明がつかない。

チームに勝利への意欲はあるのか・勝つための工夫はあるのか

負けるたびに問われていること。

なんか彼らのプレイから必死さみたいなものをまるで感じないのだよ。絶対勝ちたいチームが負けているときにあんなにタラタラプレイするかね。もうゴール前は固められているのはわかってる。それでもああして守備ブロックの外側で延々とボールを回し続けるというのはなんなんだろうか。それがすごい速いとかならまだわかるけど、ボールが各駅停車だから逆サイへの揺さぶりが全然利いてないし、いざサイドで深いところまでボールを運んでも肝心のゴール前に味方がいない。そのかわりボックスのキワには3-4人固まって大渋滞(笑)。つまりパスを出したい選手ばかりで、自分でボールをもらって決めようという選手がいない。責任感に乏しいというのか。だからスウォンジーはいくらボールを持たれても全然怖くなかったはずだ。

そして、アーセナルは相手によって戦略を変えないチームだといわれているが、今回もそれが裏目に出た。

ジルーは移籍が決まっている選手だからスタートから使うにははばかられたのはわかる。しかし、彼こそこういう相手がいやがる選手なのだ。いくらスペースを埋めたって頭にクロスを合わせられたら終わりなんだから。スウォンジーはブロックの外側から何度も何度もクロスを入れられたりミドルシュートを打たれるほうがよほどいやだったろう。

アーセナルはボールを失うことを極端に恐れているみたいで、こういったポゼッションが偏る試合になると思い切ったプレイができなくなってしまう。

勝者のメンタリティ。それをチームに植え付ける選手やマネージャーがアーセナルには絶対に必要。それは間違いない。

ぼくはチェフが試合後にスウォンジーの監督と談笑して(シャツをあげていた)歩いているのが結構衝撃的だった。最下位クラブにいいところなく敗れた。1点は確実にあなたのせいで。あそこでよく笑っていられるな。どういう神経をしているのだろうか。淡白にもほどがある。

アーセン・ヴェンゲルのコメント

戦後のコメント。アーセナル公式サイトより。

(今夜のパフォーマンスについて……)

ヴェンゲル:スウォンジーが守備でも攻撃でも決定的な場面でデュエルに勝っていたとしかいえないね。そして、普段はやらない大きなミスをやった。それが試合を決めた。彼らはとても深く守ってとても規律がある試合をしていた。だから1-0になったときがターニングポイントだった。すぐに取り返されたのは完全にギルティだ。あの失点をうまく説明することができない。彼らは1-1で十分だったので、あとはミスをしないようにするだけだった。しかし結局はわれわれは守備も攻撃も納得できるパフォーマンスを見せられなかったし、そして負けた。

(セカンドゴールでえらい怒ってましたけど……)

ヴェンゲル:そりゃ怒ったよ。激おこぷんぷん丸だったよ。だってあそこでスローインにする意味がわからない。こっちでボールをキープしてたしそのまま試合を続けられたんだから。なぜスローインを選んでわざわざ自分たちにハンディキャップを作らなければならないのか。われわれはボールをキープして攻撃するチームなんだから。

(試合結果がもたらすものについては……)

ヴェンゲル:何かに影響するとはいわないよ。ミスを犯した、そしてまたミスを犯したとする。いつも実際に起きたこと以外で何か合理的な説明ができるわけじゃない。今夜われわれがそうだったように、集中力の欠如があったことが注目されるかもしれないがね。

(今季逆転負けで15ポイント失ってます……)

ヴェンゲル:そりゃすごいね。だってわれわれは同じように逆転で14試合勝っているんだから(※訳注:そうなの?)。でも唯一確かなことは今夜彼らは決定的な場面でのデュエルに勝ち、われわれは何も勝ち取れなかった。試合に勝つのに必要な守備面でのたくさんのデュエルに負けすぎた。

(アウェイのフォームが相変わらずドイヒーっすね……)

ヴェンゲル:自信の欠如かもしれない。しかし自信の欠如だといってしまうことは簡単だ。今夜のパフォーマンスについてはなぜそうなったのか合理的な説明をすることがとても難しい。

(チームの集中力の欠如とそれがとくにあなたのフラストレーションになってますか……)

ヴェンゲル:そうだな。ひとはいつも自分の観たことでその負けを説明することができる。それがどういうことかといえば、大事な場面でわれわれはやられ続けたということになる。とくに最初のゴール、そしてセカンドゴール、サードゴール。彼らが完全に止められなかったかといえばそうでもない。このレベルの試合では重要な局面での戦いに勝たなければならないんだ。

どうしてこのパフォーマンスだったのかを説明できないと。ボスはそういっている。ちょっとは考えればいいのにな。

移籍ニュース(※デッドラインデイ)

さよならオリー

ジルーは既報のとおり。BVB、チェルシー、アーセナルという三角貿易というかピンボールというか玉突き事故というか。そういうことで、BVBはオバメヤンの移籍を認めるには代役が必要、そしてワールドカップに出たいから移籍したいでもロンドンは離れたくないというジルーのチェルシー行きを止めることはできなかったという。チェルシーからBVBにはバチュアイが行く模様。今日これから発表だろう。

ぼくはジルーについては、うまく使えばよかったのにといまでも思っている。だから彼が去っていくのを見るのはとても悲しい。ダメなところもいっぱいあったけれど、いまとなってはすべていい思い出だ(都合のいい記憶改変)。

これで、ウォルコット、ジルー、サンチェスというクラブのメインアタッカーたちがクラブを去ったことに。アーセナルにしては今冬、じつはかなりのオーバーホールだったわけだ。

エジルがついに契約延長か

SKYのTransfer Centreから。Bildによれば、オバメヤンの発表後にエジルが今日契約延長にサインをする可能性があるらしい。まあこの流れで延長しなかったらさすがにずっこけますわな。

ドビュッシーがサンテティエンヌへ

Transferts : Mathieu Debuchy à Saint-Étienne

おれたちのイケメン、マシューがあと数時間でフランスへ。移籍金はタダのようだ。RBのサブはどうするんだろう?

マグエインがバルセロナへ

今冬もヤンガンが何人かローンで出ているが、ユーヴェやマンUからの引き合いが噂されていたアーセナルU23でプレイしていたマーカス・マグエインが、バルセロナへ移籍することが決まった。とりあえずバルセロナBでプレイするという。

報道によると彼はアーセナルの契約延長オファーを断ったらしい。まあアーセナルは年がら年中他クラブの若手を引っこ抜いているのだから、たまにはこういうことがあっても文句はいえまい。ただ、将来有望な若手選手が引き抜かれるというのはあまりいい気分ではない。ビッグクラブならなおさらである。

Marcus McGuane joins Barcelona

その他移籍ニュース

リヤド・マレズがマンシティに決まりそうだという。どうしてもいまレスターから移籍したいんだと、まるでおもちゃ売り場のフロアに寝っ転がって子どものように駄々をこねているらしい。マレズはアーセナルにいいと思ったんだけどな。もう使うところがないししょうがない。

以上。



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