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アーセナルの新監督アルテタが採用するフォーメーションは?【ポジショナルプレイ】

や、まだ決まってないんだけど。アルテタ新監督。契約に合意したという噂はある。来週発表とか。

決まってないけど、すでにファンベイスではアルテタが来るかどうかではなく、アルテタが来てからのアーセナルはどうなるかへ、議論は一歩進んだところへ移行している。

いつものネタ元redditのガナーズ板で、多くの注目を浴びているポストがあった。

Arsenal under Arteta – How could we line up?https://www.reddit.com/r/Gunners/comments/8ke2mz/arsenal_under_arteta_how_could_we_line_uplong/

「アルテタの下でアーセナルはどのようなラインナップを組むか?」

今日はこちらを紹介していこう。



ミケル・アルテタのアーセナル・フォーメーション考

アルテタがもっと採用しそうなフォーメーションは4-3-3だ。(ペップ)グアルディオラ、(ヨハン)クライフ、(リヌス)ミケルスといったアルテタに選手としても監督としても大きな影響を与えている人物の足跡をフォローするものだ。

4-3-3は、今季アーセナルでも何度か見せていたように、ヴァーサタイルでバランスの取れたフォーメーションで、さまざまなプレイスタイルやプレイヤーの特性を活用することができる。

アルテタはこれを、マンシティとバルセロナ時代の彼の元ボスが発明したシステムのようにいくらか調整していくだろう。キモはとくにフイゴ・デ・ポシーシオン(Juego de posicion)への適応、つまりポジショナルプレイだ。

これには現在のスクオッドでもセットアップできるいくつかのやり方がありそうだ。アルテタのアーセナルでシステムのキープレイヤーについて語る前に、いくつかの可能性について触れたい。

アーセナルのポジショナルプレイ

グアルディオラのフットボールを理解するカギは、ポジショナルプレイ理論を理解することである。詳しくは以下を読んでもらうとして。

Juego de Posición – A short explanation

ポジショナルプレイというのは、要するに、ピッチを縦横に分割してそのポジションの選手それぞれにタスクをアサインすることで成り立っている。横に5分割、左右両端にワイドスペース、中央にセンタースペース、間にハーフスペースみたいな感じ。

全般的に、ふたりの選手だけがビルドアップのときに最大限カバーできるよう、またパスのトライアングルをつくるために、どのゾーンに動いてもいい自由がある。

ビルドアップの例としては、ふたりのCBが深い場所でハーフスペースまで開き、DMがセンター深い場所に降りてくる。両フルバックはワイドスペースで少し高めの位置を取り、ウインガーがワイドスペースの高い位置に行く。ふたりのCMがハーフスペースの高めの位置を取り、そしてFWがセンタースペースの最前線にいる。

これらはガイドラインであって、選手がボールを受けたときに速く簡単に意思決定をする手助けになる。選手の決断をよりシンプルすることとビルドアップの自動化を効率的にするためにある。

それでもなおこのシステムは、とくに選手たちがアサインされたポジションから離れて冒険できるファイナルサードでは、クリエイティブにプレイする余地がある。しかし、ファーストサードとセカンドサードでは、そんなときでもパスを円滑に行うためにルールが厳格に守られる。

それは選手たちが彼らの役割が多様であると理解させる厳密な方法であり、グアルディオラがあるポジションにさまざまな選手を使って、同じような効果を得ていたことをわたしたちは見てきた。メッシは右ワイドスペースでもセンタースペースでもプレイしたが、どちらも非常に効果的だった。

アーセナルには豊富なスキルセットを持った攻撃のタレントがたくさんいる。それによってアルテタは、相手によってバランスを見つけ出す戦術をセットアップすることができるだろう。

このかたちによってアーセナルが前進するために、いくつかの方法があると思う。選手がこれを習得することで、われわれがどんなふうにフォーメーションを組むべきかも変わってくるだろう。

可能性1:エジルをCMにしてオバメヤンとミキタリアンをウインガーに

もっとも正攻法なアプローチとしては、われわれが今季の終盤に使っていたこのラインナップだ。

これはオバメヤンがファイナルサードでインサイドにカットインする前に、よりワイドなポジションを取るという、アンリやアレクシスのような役割で、グアルディオラがサネを使っているような使い方になる。

ミキタリアンは逆サイドで同じことをするが、ゴールを目指すのと同じくらいプレイメイクをする。アルメニアン・メッシといったところ。

ラカゼットはラインを主導し、ときにはワイドメンたちが後ろからスペースに入ってくるスペースをあけるため中盤に下がったりする。

中盤の3人はまずポゼッションをベースに動く。ラムジーは後ろからのランで、エジルはペップがイニエスタ、シルヴァ、デ・ブルイネにやらせたように、チャンスクリエイトするために危険なハーフスペースに侵入していく。

ジャカは中盤守備のために後ろに控えるようにポジショニングを取り、フルバックはワイドをフォローする。

可能性2:エジルを右にしてラムジーとコンビ

これの別バージョンとしては、エジルを右サイドに上げて、ラムジーとともに古典的No.8(右MF)をやらせるというものがある。

これは少しだけソリッドな案だが、これにシフトしたときのディフェンスのメリットがどれだけあるかはよくわからない。

これはポゼッションとポジショナル・プレッシングに基づいたシステムだと断言できるし、グアルディオラのチームはふたりの攻撃的なMFを使っていてもなお、素晴らしいディフェンス記録をつくっていた。

ここでただひとつ残る疑問は、エジルがこの中盤でプレッシングゲームに適応できるかどうかである。もし彼が、このFWとMFが全員参加するプレッシングに適応できないとなると、彼のアーセナルでのキャリアは想定外に早く終るかもしれない。

エジルを右にシフトしたとき、ミキタリアンをセンターでプレイさせたとすると、彼はドルトムント時代にもそれをやっていたので、もっと早く適応できるだろう。

可能性3:フォルスナイン(ゼロトップ)

最後に、少し主流派から離れた意見としては、フォルスナインシステムがある。

この形態では、エジルが真ん中の前目にポジショニングを取る。そして、ワイドFWたちがワイドからセンターへ入ってくる動き、それと中盤の選手が最前線に飛び出して来られるスペースをつくるために後ろへ落ちていったりする。わたしは1試合か2試合かでこれを試すのも見てみたいけれど、リスキーな案であることには間違いない。

選手補強について

わたしはこの思考実験にアーセナルの現在の選手だけを使ったが、しかしこれらのシステムを手助けするいくつかの追加はあるだろうと思っている。

もうひとりCMを取るとしたら、ラムジーよりも守備バランスの取れた選手になるかもしれない。ジャン・ミッシェル・セリがずっとリンクされていて、彼なら機動力があるし、これらのシステムによくマッチするいい補強になるだろう。

新しいCBを獲得するのはおそらく間違いなく、名前が出ているソユンチュは典型的なパスができるタイプのディフェンダーだ。しかしわたしが知っている限り、彼はそれに乏しい。

足が使えるGKは便利だし、ウイングの選手がミスをすることも減るだろう。

マルシャルやベイリーのような選手がこのシステムに完璧にフィットするだろうが、あまりにもわれわれの予算とはかけ離れている。

ジャカについて

わたしはジャカがこういったシステムの恩恵を受けると思う。彼のフォームの改善は、彼の好むNo.6のスペースに彼を移してからだし、ここ数ヶ月では守備面で著しい進歩を見せていた。

彼のパス能力はときどき不安定なときはあるが、それでもずっと飛び抜けているし、わたしはアルテタが彼の判断力とポジショニングを改善させることを期待している。

エジルについて

エジルはどんなポジションでもキーになる選手で、ポゼッションとクリエイティブの依存度を考慮すれば、多くを彼に合わせるべきだ。

わたしが思うに、エジルにとってキーになることは、このプレッシングゲームへ適応できる能力と、彼がどのポジションでプレイするのが一番効果的なのかということ。

アーセナルにとって、彼に一晩でとびきりのボールウイナーになってもらう必要はないが、少なくとも敵に近づいていってエラーを誘おうとしているところくらいは見せなければならないだろう。

ラムジーについて

ラムジーが残るか去るかわからないが、彼はアルテタが追求するバランスのなかでは、犠牲者になる可能性があると思っている。

彼は明らかにこのシステムにフィットするだろうが、もし彼が新契約にサインしないなら、よりこのシステムにあった選手のポジションをあけるためにも売却されるだろう。

ラカゼットとオバメヤンについて

ラカゼットとオバメヤンは前述のどんなシステムでも使うべきだ。ふたりとも適正なペイスがあるし、ポジショニングもいい。

ラカゼットが最前線からビルドアップのためにしばしば中盤に落ちてくるのは完璧だし、よりワイドの役もまたこなせるだろう。

オバメヤンの入団以来の彼が見せていたインタープレイには驚かされた。彼がボックス内限定プレデターだという批判を黙らせてしまった。

どちらのFWもセンターでもワイドでもこなせるし、わたしたちは来シーズンのふたりに大いに期待すべきだ。

結び

全体的に見て、アルテタのリーダーシップ、彼がグアルディオラの下、ラ・マシアで得た学びをアーセナルにもたらしてくれるだろうことに、わたしたちはとてもわくわくしている。

ポジショナルプレイの紹介、仮に補強がなかったとしても団結したプレッシングがもたらすだろう守備での改善、そしてスクワッドにある穴を埋める何人かの補強。来年にはよりグレイトなフットボールが見られることになるのだ。

いくつかの混乱や問題が出てくることもあるとは想像している。しかし、何よりアーセナルFCの新しい時代の幕開けへのワクワクがたっくさんある。

引用以上。

スレッドの反応・ポジショナルプレイへの関心

こちら、コメントを見るとかなりの高評価で過去に見たアルテタ関連で最高のポストだ、ズバリ読みたかった内容だ等々、称賛する人が何人も。

これはアルテタが具体的にアーセナルをどうするつもりなのか、監督未経験で未知数の彼の戦術について、みんながそれぞれ想像していたということであるし、グアルディオラのポジショナルプレイに関心を持っている人が非常に多かったということかもしれない。グアルディオラの愛弟子であるアルテタが来るということで、彼がそれを採用することはほとんど明らかだし、いまアーセナル界隈でポジショナルプレイへの関心はかなり高まっているといえるのではないだろうか。

アルテタのマネージャー就任についても、一部を除いてここにはアルテタ自身の能力を否定するような人はほとんどおらず、評判どおりだとすればイノベイティブなタクティクスをバーゲンプライスでもたらしてくれるマネージャーであるといった意見もあるくらいで、概ねポジティブである。アーセナルにとって、ここでリスクを取る価値はあるとも。

良ポストということで、コメントもなかなかアツいことになっているが、目を引くのはジャカについての議論だ。

スレ主はジャカにだいぶ期待をしているようで、彼を適したポジションで使えば、あとは判断力とポジショニングをアルテタに改善してもらえればなんてことをいっている。ジャカを(コクランのようなボールウイナータイプに)アップグレイドすべきだというコメントについてスレ主はこんなふうに返答した。

ジャカについての意見には賛成できない。No.6(アンカー)ポジションはこのタイプのシステムではかなり重要で、ボールウイナーよりもエクセレントパッサーが求められるんだ。ブスケツ、アロンソ、チアゴそれにフェルナンジーニョはみな十分ボールウイナーだが、彼らの試合はまず彼らのパス能力、ボールを持ったときの落ち着き、試合の流れの読みに基づいている。思うに、ジャカは完璧にこの役割をこなせるようになるし、すでに最近何ヶ月かはその兆候も見せている。

そっかー。おれはあのポジションでは彼は致命的にダメなんじゃないかと思っているけど、そういわれればそうかも(流されやすさ)。

まあ攻めてるときはいんだよね。べつに大きな問題はない。問題はボールを持っていないとき。彼がヘマをやらかすのはいつも守備なのだ。

守備戦術についての議論?

もろもろのやりとりを大変に興味深く読みながらも、ぼくが個人的にここで片手落ちに感じたところは、あまり守備時のことに言及されていないように思えるからだ。

どうビルドアップするか、どう攻めるかというのは、当前自分たちがボールを持っているときの話しだ。

自分たちがボールを持ったときにどう攻めるかというのは、フットボールの本質的な課題ではあるのだけれど、われわれがそれよりももっとフォーカスしなければならないのは「ボールを持っていないとき」ではないのか。

どうシュートから守り、パスコースを分断し、どうボールを奪うか。70%ボールを支配して残り30%の時間逆襲されたときにどう集中するか。どう頭を切り替えるか。

アーセナルはボールを持っていればバルサにもバイエルンにも勝てるベストチームだが、ボールを持っていないときはプレミアリーグ最弱であるという指摘はそう間違えていないと思っている。

おそらくアトレチコのようなチームは、相手にボールを持たれている守勢時のトレーニングにも相当時間をかけていて(彼らはELでアーセナルとのセカンドレグに備えて11人対10人のトレーニングをしていたとか……)、守備戦術が恐ろしく洗練されている。

翻ってここで議論されているフォーメーションを見ると、彼らがイケイケで攻め上がっているときにいざ相手にボールを奪われたらと考えたとき、ゾッとするようなラインナップではないか。エジルのCMという発想はぼくにはあまりなかったので割とわくわくしたけれど、これを成立させるには、それこそバルセロナやバイエルン並に、クオリティで相手を圧倒している必要があるのではないだろうか。

ポジショナルプレイというだけで、暗黙の了解でこれで守備もOKだ!となっているかのように議論が交わされるのは、ちょっと楽観的すぎるように思った。だってジャカとラムジーとエジルの中盤て(笑)。守る気ないだろって感じだよねえ。

まあもっともぼくもポジショナルプレイについて、本質的なことはほとんど理解していないので、守備も含めて見ものだなあと思う。

フォーメーション以上にまず選手が変わらなきゃ話しにならないってことだ。若いアルテタがエジルみたいな選手をちゃんと操縦できるのか。見どころです。

以上。

※当ブログでは「Arteta」というカテゴリを新設。このエントリから運用しております。決まったら以前のその他のエントリにも適応しよう。



2 Comments on “アーセナルの新監督アルテタが採用するフォーメーションは?【ポジショナルプレイ】

  1. うーん、やっぱこれだとジャカの守備能力だとすぐ決壊しそうですわな
    あとナイルズはもっと守備的な位置で期待するとして、個人的にはインサイドハーフならイウォビなのかな?
    シュートに苦手意識がありすぎるイウォビを仕掛ける必要があるサイドの高い位置で使うより、中盤で起用するほうが。

    アルテタさんで決まりなんですかね~? 
    ヴィエラ、アンリらを差し置いての大出世となったらこの2人はもうアーセナルの監督としてはないのか

    1. イウォビはどうなんすかね。

      いつになったらブレイクしてくれるのか。

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