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ルーカス・トレイラ、その才能とプレイスタイル

オーンステイン氏がおかしなツイートをしたおかげで、だいぶ心配した人も多いが、先日ルーカス・トレイラのパパさんがインタビューに応えて、息子のアーセナル行きは間違いないと語ったようである。

ツイートのやりとりを見るとスペイン語の翻訳で一部誤訳があるみたいだけれど、われわれはまあ安心して良さそうである。よかったよかった。

そして本日、ワールドカップロシアでウルグアイとフランスが戦うということで(ぼくはこのワールドカップここまでで一番楽しみ)、その試合でトレイラが世界中の称賛を集めるだろうことを祝して、以前にこのブログでもリンクしたことがあるトレイラ記事をあらためてざっくり紹介したい。

2018年2月に書かれたものだから、今からおよそ半年前でまだアーセナルとの噂もないし、もちろんアーセナルへの移籍も決まっていない。

Lucas Torreira: The Maestro Within Sampdoria’s System
「ルーカス・トレイラ:サンプドリア・システムのなかのマエストロ」

なお、ど頭の導入部分と後半で筆者が彼の考えるトレイラにふさわしい行き先について語っている部分はごっそり割愛した(ちなみにリヴァプールとマンUとナポリである)。

またそれぞれの見出しはぼくが付け加えたものである。

さあこれを読んで期待に胸をふくらまそう。

以下、箇条書きにて読みにくかったら失礼。



ルーカス・トレイラの時代はこれから来る

  • 熱心なセリエAウォッチャーでもなければルーカス・トレイラの名前は聴いたこともないに違いない
  • だが、近い将来には彼はヨーロッパのビッグクラブの関心を集め状況は一変するはずだ
  • 彼はマルコ・ヴェラッティのような選手に比べられている
  • ヨーロピアン・フットボールでのヴェラッティの地位を考慮すればこれは大きな称賛だ
  • これから来るプライムイヤーまでに彼がほんとうに素晴らしい選手になれるかは議論の余地がある
  • しかし、この多才なウルグアイ人がこれから長期にわたり成功するだろうことは間違いない

サンプドリアのビルドアップとトレイラの動き

  • サンプドリアは基本的に中盤ダイヤモンドを採用しており、トレイラは3人のMFの底でプレイしている
  • 彼らのプレイを見ればビルドアップにおいて、どれだけコンパクトな陣形でショートパスをつなぐかわかる
  • パスの出しどころのためにピッチのなかで陣形を変え続け、組織的にボールを動かしながら最後はシュートまで持って行く
  • それによってサンプドリアは、敵をパッサーとパスを受ける選手に引き付ける状況を生み出す
  • そこで「第三の男」がパスを受けることに成功する
  • サンプドリアのビルドアップのフェイズではトレイラは重要
  • 彼は、自分がセンターバックの近くにポジショニングして底からボールを動かす
  • 彼のプレシャーのなかでの冷静さのおかげで、近くの選手にパスをすることもできるし、攻撃の選手にロングパスを出すこともできる
  • ほかのチームと比べてMarco Giampaolo監督のサンプドリアを興味深くしているのは、ふたりのフルバックがビルドアップ開始時に高いポジションを取らないこと
  • 彼らはむしろCBのふたりに近い高さに合わせる
  • これは、高い位置でふたりの追加選手を使うというセオリーを放棄しているという意味で、興味深いトレードオフだ
  • その代わりに、敵がカウンターアタックを狙うなかでもっともソリッドな4人を後ろにキープすることになる
  • 今日では多くのダイヤモンド型を使うチームは中央の優位を補完するために、フルバックがワイドで激しく上下動を繰り返す
  • サンプドリアにとって本当にこの方法が効果的なのか議論することもできる
  • しかし、彼らのシュートやxG(期待ゴール)といった攻撃の数字は平均以上で、失点の量は下から7番目で被xGにいたってはボトム5だ

トレイラの身体の使い方

  • ボールがピッチの高い位置にあるときも、チームメイトにとってトレイラはボールの預け先として依然として重要
  • オフ・ザ・ボールのとき、彼は身体をうまいこと使ってフリーになれるクレヴァーさがある
  • パスを受ける前に誰かが自分に近付こうとすれば、ボールを受ける直前にシンプルな身体移動でマーカーをするりとかわしてしまう
  • それは何も大騒ぎするほどのことではなく、彼のレパートリーにおける賢さの例

via Gfycat

トレイラのロングパス

  • ビデオを観ていてルーカス・トレイラについてもっとも感心することのひとつは、ロングパスである。それとそのバラエティ
  • POTPではスタッツデータを使って、どのミッドフィルダーがどういうタイプのミッドフィルダーに当てはまるか探そうとした
  • トレイラは彼の年代で優秀なディーパー・ミッドフィルダーのグループにしっかり入っている
  • トレイラは異なる種類のロングパスを蹴ることができる
  • 大きなスペースで余裕があるときも、敵のマーカーに狙われて余裕がなくても問題ない
  • それもまた多才な一面であり、彼を興味深い選手にしている
  • それによって、深い位置から多くの選手を置き去りにしてボールを一気に前線へ送ることを可能にする
  • これは今日のフットボールでクラブがミッドフィルダーに求める多様性そのものである

トレイラとカウンタープレッシング

  • 彼はオフ・ザ・ボールでプレスに対抗できるだけでなく、オン・ザ・ボールでも同じようにプレスに対抗できることを証明している
  • 守備だけでなく攻撃のためにも、コンパクトさと連動性は同じレベルで重要
  • サンプドリアは中盤でボールを失ったときにはカウンタープレッシングを使う
  • ボールを前に運んでいるときに選手たちは近いポジションにいるおかげで、ボールポゼッションを失えばそれを回復しようと、まるでハイエナの群れのようにボールハンティングができる
  • その他のフットボール戦略と同じように、これは戦略として完全に証明されたものではないが、敵が個人タレントを揃えているときには、彼らの最初の猛攻撃を回避することができる
  • カウンタープレッシングの局面でトレイラのタックルを見ると、別にそれ自体は珍しくはないものの、かなり経験豊かなプレイに見える
  • 彼はタックルをミスして負けたとみるや、敵を邪魔するためにすぐさまリアクションを起こし、168cmの身体を使って、大きな相手に食らいつきボールを刈り取ってしまう

トレイラに欠けているもの

  • トレイラのプレイで好ましいところは多いが、身長が低いので空中戦における不利を指摘する人もいるだろう
  • しかし、同じような身長でほかの長所を持ったDMはたくさんいる
  • トレイラのプレイに対するまっとうな批評は、トランジションの局面に対するものかもしれない
  • 少し彼は安全策を選んでプレイをスローダウンさせるところがある
  • トライしたりロングパスでつなぐよりも安全なショートパスを選びがち
  • もっともサンプドリアの系統だった組織のなかではどちらもトレードオフになるけれど
  • トランジション時にもっとケイオスで選手間が離れているなど、異なる環境で彼がどのようにプレイするか興味深いが、彼ならどちらも同じレベルでプレイできるはず

まとめ

  • ルーカス・トレイラは本当に才能にあふれている。議論はあるだろうものの、彼はヨーロッパの18-22才の年齢グループではベストなDMのひとりだ
  • 彼の年齢で彼ほどボールをハイレベルに扱え、機動力のあるDMはいない
  • とくにGiampaoloのシステムにおける彼のディフェンシブワークの量
  • また彼が深いポジションでプレイしているにも関わらずペナルティなしで5得点している事実は、まるでボーナスだ
  • ルーカス・トレイラはビッグクラブで大きなことをやる運命なのは間違いない
  • 移籍するかどうかよりも、すでに移籍はいつになるかが問題
  • 2015年にサンプドリアがPescaraに1.5Mユーロ払ったことは、トレイラの移籍金はもっと大きなものになるはずだから、かなりのバーゲンだった
  • U-23のDMはプレッシングでも効く能力を見せているし、安定したロングパス能力は金のなる木というわけではない
  • しかし彼の獲得を望むヨーロッパのクラブがどこであっても、獲得したときには、最高に才能のあるこの22才が、まだプライムイヤーの始まりにもいないことを知ることになるだろう

以上。

いつものように訳はあまりうまくないかもなので、意味がわかりにくかったらすまない。原文読んでプリーズ。

筆者のMediumにはほかにもおもしろそうな選手やチームの分析記事がありおすすめ。リスペクト。

ルーカス・トレイラへの期待は高まるばかり

さて、サンプドリアのトレイラ。有能すぎて、いやがおうにも期待は高まるじゃないか。

アーセナルが取ることで注目されていることももちろんだし、ワールドカップで名声を高めて、ますますPLのライバルチームが悔しくてほぞを噛むような事態になるのかと思うと今からわくわくしてしまう。

トレイラのお父さまがおっしゃるには、彼はワールドカップが終わったあとにアーセナルのメディカルその他を受け、契約となるだろうとのこと。

早く決まってほしくて震える。

今晩怪我しないといんだけど。

ウルグアイvsフランス、トレイラとカンテの直接対決は日本時間23:00キックオフ。

※追記:今日のフランス戦、ウルグアイのスターティンがリーク? トレイラはダイヤモンドの底。



2 Comments on “ルーカス・トレイラ、その才能とプレイスタイル

  1. ということはトレイラとジャカで決まりかな
    また中盤は三角形型を採用するのかもしれないですね

  2. ひとつ考えられるのは、サンプドリアとウルグアイがやってた、トレイラをアンカーに置いたダイヤモンド型(CMの3人は逆三角形)の4-4-2、あるいは4-3-3(4-3-1-2)なんすよね。

    どっちもエメリが好んで使うフォーメーションではないみたいですが、いずれにせよ、これまでの得意のシステムを採用するかどうかもまだわからないと。

    楽しみっす。

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