2019夏の移籍市場まっただなか。
アーセナルは「あらゆる選手とリンクされている」などと揶揄されがちなように、周囲が騒がしいのだけはトップクラス。そのわりには大きな動きもなく、ファンをやきもきさせている。
さて、アーセナル界隈では奇しくもいくつかの案件が、似たような状況になっている。
それは選手個人とは条件で合意しているが、クラブ間での合意がまだ、というもの。
選手個人は合意しているという3つの案件
ヤニク・カラスコ
ひとつはもちろん、ヤニク・カラスコ。
Arsenal have agreed a four year contract worth €6m a season, after tax with Yannick Carrasco. Dalian Yifang are refusing to accept Arsenal’s £25m bid. [@giaco_iaco ]
— Z (@ZR_7G1) June 16, 2019
ここ数日でも、アーセナルに来るとか来ないとか、高すぎて諦めるとか、バイエルンが買うとかさまざまな情報が飛び交っていたが、一番新しいニュースとしては、TMWのジャーナリストが報じたというこの件。
アーセナルはカラスコとすでに4年契約で€6Mのシーズンサラリーで合意しているが、Dalian Yifangがアーセナルの£25Mオファーを拒否しているということ。
別の報道によればDalian Yifangの要求は€30Mで、移籍金の高さでアーセナルが諦めそうになっているという噂とも矛盾しない。
本人のコメントもあったはずだが、どうもDalian Yifangのプレジデントが移籍のネックになっている模様で、アーセナルは限られた補強予算の影響をもろに受けている格好だという。札束で交渉ができない立場の弱さが際立つ案件だということ。
アレクシス・クロード・モリース
もうひとりは、ロリアンのAMF、ACMことクロード・モリース。
彼もいくつかの情報によれば、本人がアーセナルへの移籍を希望しているが、ロリアンのプレジデントが一番高いオファーを選ぶつもりらしいと云われている。選手にふさわしいクラブを選ぶとか云ってたのはどうなったんだよ。
Alexis Claude-Maurice wants to move to Arsenal but ten other clubs are trying to sign the Lorient forward this summer. West Ham had bid rejected last month. Lorient want at least £16m
— Kaveh Solhekol (@SkyKaveh) June 15, 2019
アーセナル以外に、ACMに興味を持っているクラブはなんと10クラブ。
メンヘングラッドバック、RBライプツィグ、リヨン、リール、モナコ、マルセイユ、セヴィーリャ、ブライトン、ニューカッソウ、ウェスト・ハム。彼への関心はほとんど報じられていないとロリアンのウォッチャーが云っていたときからまだ半年も立っていない。いったい何があったんだ。
In light of the news on Claude Maurice, here’s what @mixedknuts had to say about him on the podcast.
Find the full episode is here:https://t.co/9Mwl5ydEsr pic.twitter.com/ZbhhI7fp75— YankeeGunner (@YankeeGunner) June 15, 2019
StatsBombのTed Knutsonはクロード・モリースについて、ニコラス・ぺぺに似たプロファイルを持っている選手で、アーセナルにとってもいいギャンブルになるだろうと述べている。
ウィリアム・サリバ
3人めはサンテティエンヌのCBウィリアム・サリバ。
Info FM, ASSE : accord entre Arsenal et William Saliba
これはわりとホヤホヤの情報だが、メンヘングラッドバック、マンシティ、ユナイテッドが興味を示すなか、アーセナルとウィリアム・サリバが日曜日に個人条件(5年契約)で合意したと『Foot Mercato』がエクスクルーシヴですっぱ抜いている。
ただし、こちらもまだサンテティエンヌとの交渉を残しており、それがクリアにならなければ当然移籍は実現しない。
サンテティエンヌはかねてより、サリバのローンバックを求めていると云われていて、アーセナルが彼らと合意するためにはその条件を飲む必要があるという。
Transferts : William Saliba (ASSE) se rapproche d’Arsenal
ローンについてはL’Equipeでも指摘されていた。
この3人はみんな選手とは合意しているが、クラブとはまだ合意できていないということになる。
選手サイドと合意したからといって移籍が決まるわけではない
ぼくらが選手と個人条件で合意したというニュースにあまり入れ込まないほうがいいのは、何度も云うようにクラブとの合意に達さなければ移籍は決まらないからだ。
移籍金(違約金)が発生するということは、すなわち彼らはクラブとの契約が残っているということ。
選手の移籍には、本人サイドの希望とクラブの希望とが合致しなければならない。
メスト・エジルがいい例だが、クラブがいくら売却/放出したくても本人が首を縦にふらなければ移籍は実現しない。
選手と合意しているというのは獲得実現に向けてはたしかに大きなステップアップだが、あまり浮かれているとぬか喜びになりかねない。
実際、最近のニュースを見ているとカラスコあたりは結構怪しいのではないかと個人的には思えてきた。
それに、いくら補強予算£40-45Mがネットだとはいえ、
- プラート+アンデルセン €50M
- カラスコ €30M
- ACM €18M
- サリバ €28M
- マルティネリ ?
ふつうに€100M超えてますがな。。
おれはいま獲得よりも放出のニュースが聞きたいですね。それで安心したい。
売却の噂がパタリとなくなっているのは気がかりですね…近々で決まりそうなのはオスピナぐらいでしょうか
獲得に関しては、分割払いをするなど上手くやって欲しいですね。
CL取って、100mの予算だったら全取りできたのか