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【マッチレビュー】19/20プリシーズンICC アーセナル vs レアル・マドリッド(24/Jul/2019)充実したUSツアーの終わり

ICCの3試合目は、レアル・マドリッド。レフェリーの謎ジャッジメントもありおかしな試合になってしまったものの、世界一つよいチーム相手にドロー(ペナルティ戦で負け)。プリシーズンここまで4試合でW3 D1 L0と負け知らずで、アーセナル御一行は充実のUSツアーを終えた。

メリケンの皆さんもだいぶ楽しめたようでなにより。アーセナルの試合を初めてライヴで観たというファンがいっぱいいたみたいで、うらやましかった。またいつか日本にも来てもらいたいですな。

この試合を振り返ってみよう。

Real Madrid 2-2 Arsenal (pens 3-2): Gareth Bale nets in surprise substitute appearance



エメリの試合後コメント「11人に戻してくれるよう頼んだ」

試合後のプレスカンファレンス。

(ツアーが終わりました……)

エメリ:グドイーブニン。満足しているよ。今日同じ選手で最後の試合を終えた。いろんな選手も観てもらえたし、彼らには自信にもなった。試合の結果は重要ではないが、今日はいいレヴェルを見せた。若い選手が必要だったときに、彼らのパフォーマンスは完璧だった。わたしはとてもうれしいね。チームが毎日いい取り組みをしていて、USAでのツアーは完璧だった。われわれのファンは、ロスエンジェルス、デンヴァー、シャーロット、それにここ(ワシントンDC)にもたくさんいた。それがチームには重要だったね。

(新シーズンへの準備段階はどのあたりで……)

この試合は自信を得るためだったり、若い選手と一緒にプレイすること、彼らにチャンスを与えることが目的だった。結果は重要ではなかったが、ウィニングメンタリティはつくりたかった。どの試合でも攻撃と守備を改善できるよう取り組んだし、分析している。

11人と11人でプレイしていたときはわれわれもとてもよくやっていた。レッドのあとで、11人とプレイしたかったからレフェリーに11人に戻してもらえないか頼んだんだ。だめだったけど。10人相手になって、いくらか前でプレイするようにもなったが、やりたいような試合のコントロールはできなかった。10 v 10で始めの状況になった。

われわれが試合をコントロールできなかったのは、たぶん2-0で勝っていたからだよ。わたしはもっとボールを持てたと思うし、ポゼッションできたと思う。ときどきわれわれはそういったことをしなくなるが、トランジションにおいては力強かった。最後のほうでは若い選手たちのインパクトはアメイズィングだった。あのときのチームと彼らは完璧だった。トランジションがとてもよくて、ボールを持って多くのチャンスをつくった。

(オバメヤンとラカゼットが未来のペアという感じ……)

イエス。彼らのコンビネイションはとてもいい。ともにプレイできる。しかしときにはストライカーひとりにしたり、ふたりにしたり、あるいはひとりはウインガーになる。

オバメヤンはワントップのようにプレイできるし、ふたりのストライカーでも、左右のウインガーでもプレイできる。それに彼にはアタッキングサードでアグレッシヴになってほしいし、得点できるように前に行ってほしい。

彼とほかの選手とプレイさせるときには、ワントゥワンのウインガー、メストのような選手、それと深くまで落ちてボールを持ってポゼッションをキープできる選手を選ぶ。時間や試合でも違うが。いずれにせよ、オバメヤンはいろんなオプションとして使える。彼はとてもいいし、われわれにとりとてもリッチな選手だよ。

(ダニ・セバーヨスの取り引きにアセンシオのケガが影響する……)

わからない。われわれのターゲットは試合でケガをしないことだった。彼らはアセンシオでやってしまったのかもしれない。もしそうなら彼らにもこちらにも悪いニュースだ。それで何かが変わるかどうかはわからないが。

(オバメヤンが資金調達のために売られる可能性……)

わたしの頭のなかにはそういうのはないね。われわれはオバメヤンにとても満足しているし、売りたくない。

(コラシナツのバック4について……)

去年はシーズン中にいろいろなシステムを使った。いつでも、どの試合でも守備と攻撃でどうやっていいポジションを取れるかを考えていたんだ。去年基本的にはバック4で取り組みを始めて、エインズリーとセアドのような選手を使おうとした。このバック4で多くの時間を使い、またジェンキンソンやナチョを使ったり、彼はもともとバック4に慣れていて、ときどきバック3のCBに入るみたいな。

ふたつのシステムを使いたくて、それに取り組んできた。しかしわれわれの優先するものはバック4だ。ひきつづきそれに取り組む。バック4で守備を力強くするため、セアドとエインズリー、セアドとジェンキンソン、あるいは復帰すればヘクターと。

しかしふたつのシステムを使いパフォーマンスを出せるということは、わたしは戦術的にリッチになれると考えている。

(コシエルニの状況……)

彼については話しているよね。リスペクトもしている。わたしはここでやるべきことがあるし、ひきつづき、クラブと彼とわれわれのあいだで解決できるよう取り組んでいる。

彼がこのツアーに参加しないと決めたとき、もう解決策は彼とクラブのあいだだけになったんだ。彼は退団を決めた。彼のことはリスペクトするよ。しかし、わたしにも責任がある。彼にもあるしクラブにもある。だからこれはもうクラブと彼のワンイシューなんだ。

わたしの考えは、ここでいまともに取り組んでいる選手たちとつづけること、ここにいたいと思っている選手たちとね。

あそこでレッドカード出すとか。あの場にいた誰もが喜ばないことをよくやったもんだ。空気を読めとは云わぬが、わざわざイングランドとスペインのチームがアメリカまで行って満員のお客さんの前で試合をやっている意味を考えれば、たとえルールにあらがってもあのカードは出すべきではなかった。有利になったアーセナルですら、相手を11人に戻してもらうことを望んだという茶番劇。別に真剣勝負でもなんでもないが、水を差したとしか云いようがない。

この試合でプレイしなかったメイトランド・ナイルズ(チームシートに名前がありながら直前で回避)とムスタフィについてもコメントしていた。

エメリ:エインズリーはウォームアップのときに筋肉の痛みを感じた。リスクをかけないことに決めたよ。ケガをさせたくなかったし、だから彼はプレイしなかった。

ムスタフィも同じだ。彼も少し筋肉の痛みがあった。

(AMNはふくらはぎ(calf)の故障か?)そうだ。これ以上悪くならないことを祈る。ふくらはぎに痛みを感じ始めたのでは、プレイさせないほうがよいと思ったのだ。

AMN、コラシナツ、モンレアルとアーセナルのフルバックはみんなケガがちなのが気になるところである。ベレリンはアレをやる前はわりと鉄人だったのだが、大きなケガをやってしまったから今後はどうなるかわからんね。

カラム・チェンバースのコメント「USツアーは新シーズンへの完璧な準備になった」

コシエルニの退団で残留の可能性が高まっているチェンバース。充実のコメント。

(マドリッドとの試合は新シーズンに向けて理想的な準備になる……)

チェンバース:イエス。パーフェクトだと思う。バイエルン・ミュニックとの試合もそうだけど、ふたつのタフな試合があったね。今日はポジティヴなものがあったと思うよ。多少ネガティヴなこともあるけど、それから学べるし。どの試合でもそうしているんだ。この試合を分析することになるのだろうし、見返して得られるものを得る。ぼくらはこのグレイトな2週間を過ごしてここから帰るよ。グレイトな旅だった。みんなほんとに楽しんだと思う。やりきったし、ここでのサポートを見るのはすばらしかった。

(こんなインテンスな試合をどんなふうに準備に役立てる……)

完璧な準備になる。PLへ向けてチームをビルドアップしていくのにこのような試合が必要だったんだ。世界でももっともタフなリーグのひとつで、こんな試合はたしかに準備になるものだ。今日はグレイトなテストだった。

(エミレーツカップのリヨンに向けてUSツアーで得られたもの……)

ヘッドコーチがトレイニングを使ってセットアップしようとしているやり方とか、彼がぼくらにプレイさせたいスタイルかな。この旅でもたくさんやったし、トレイニンググラウンドで戦術的なワークをかなりやってきた。この旅や試合で得られたものはたくさんあるね。

アーセナルのファースト11

4-2-3-1

ラカゼット

ミキタリアン、エジル、オバメヤン

ウィロック、ジャカ

コラシナツ、ソクラティス、チェンバース、ジェンキンソン

マルティネス

AMNがウォームアップで故障し、急遽RBはジェンコへ。

RMを相手に、概ね本気っぽいBMのときと似たようなシニア主体のチームで臨んだ。

興味深かったのはやはりLBのコラシナツ。会見でも突っ込まれていたように、コラシナツをLBで使うというのはエメリにとってはチャレンジでもあった。

試合の論点

アーセナル v レアル・マドリッドのトーキングポインツ。

レッドカードで台無しになった試合。お互いにいい時間と悪い時間

序盤はアーセナルがかなりハイプレスであのRMがなかなかボールを前に運べない。

これはおもしろい試合になりそうだとワクワクしていたら、すぐにレッドカード(9分)でナチョがハンドボールで?退場。

ラカゼットがそのペナルティを決めると、ひとり多いアーセナルの優勢がしばらくつづき、ラカゼットとのコンビネイションでオバメヤンがさらに得点。せっかくのビッグマッチが若干興ざめな雰囲気に。

お客さんが不満というだけじゃない。アーセナルはこんな強いチーム相手にめったにできない実戦トレイニングをするチャンスを奪われたのだから、ひとり退場はまったくもって歓迎できないジャッジメントだった。

39分にソクラティスが帳尻合わせで退場になり(パパの故意説あるよね)、ピッチのうえで10対10の同数に戻ると、今度はRMが優勢に。

後半に入り立て続けに得点。アーセナルは前へ出られなくなり、防戦一方の時間がつづいた。

それが両チームの本来の実力差だったろうと思う。

アーセナルは残り15分で、エンケティア、ネルソン、サカ、バートンを入れるとまた盛り返したが、この時間帯、RMのほうはすでにスターティング11が全員入れ替わった状態で、チームの競争力よりも若手にプレイタイムを与えるフェイズに入っていた。

後半以降はかなり押し込まれた印象があるが、こうして90分をみると、ドローという結果はお互いにふさわしかったように思える。

ソクラティスが退場になって、後半、数的同数になったRMが、アーセナルがひとり多くなった序盤と同じくらいの早さで勢力を取り戻していったことがこのグラフによく現れている。人数が同じならそれくらいはやれてしまう戦力も実力もあるだろう。

90分、11 v 11で観たかった試合だった。

マルコ・アセンシオはかわいそうなことになってしまった。ACLが断裂ということだそうで重症である。彼が故障しなければアーセナルとプレイするタケフサ・クボも観られたのだろうか。コメンタリがメッシのような観ていて楽しいプレイヤーだと話していたので、すごく期待していた。残念。

心配されているアセンシオのケガがセバーヨスのローン移籍に影響するかについて、ジダンは試合後に影響はないとコメントした模様。よかった。

カウンターの脅威

このUSツアーで、オバメヤンとラカゼットのコンビネイションにはますます磨きがかかっている印象があった。

この試合でもオバメヤンが取った2点めは、ラカゼットのワンタッチでのヒールパスでオバメヤンがラインを抜け出しており、いかにも息の合ったコンビネイションプレイであった。

とくにシャープに見えるオバメヤンは、走り込めるスペイスがあれば手を付けられないほどで、彼のような選手がいればアーセナルのカウンターアタックが大きな脅威になれることをあらためて証明していた。

ただ問題はPLではほとんどの試合でそういったスペイスがないことで、ボールを奪っても遅攻を余儀なくされることのほうが多い。

カウンターアタックでは、ボールがストライカーに渡ってからというよりは、どうやってトップスピードで走っているストライカーまでボールを届けるかが課題になるが、最初にボールを奪ったときにいかに密集したエリアをすばやく切り抜けるか。前にボールを出せるか。エジルやミキタリアンはさすがと思わせるプレイをしているが、彼らのほかにもそういった選手がいれば、アーセナルのカウンターはさらに効果的になれるのではないかと思われてならない。

エジルの守備

エジルはこの試合でもキャプテンを務めた。エジルはこのプリシーズン中もいい動きを見せている選手のひとりで、とくに守備で貢献しようとしていることが印象的だ。

彼は守備のために何度も自陣に戻ったし、見せかけだけの守備参加ではなく、ボールを奪おうとタックルすら試みていた。ボールを奪われても「はいはいボールを追えばいんでしょ」とばかりに軽くジョグで戻っていくみたいな、ほんの数年前までの彼なら考えられなかったことだ。これは明らかなエメリ効果だ。

もちろん攻撃ほど守備は上手ではないが、そうやって彼がチームに参加していくことは、チーム全体にいい影響があると思う。

「あのメストが守備してる!?」発奮しないでいられようか?

その他

  • ジェンキンソン。ふしぎな漢だ。フィオレンティーナではまったく冴えなかったが、この試合では何度もいいクロスを上げていた。マルセロとのバトルもあり見応え充分。クラブに残るかどうかはわからないが、彼を欲しがるクラブにとっては後押しとなるようなパフォーマンスであった。セルティック?
  • ネルソンが心配だ。エンケティアもいくつか外してしまったとはいえ、ネルソンはまだ1点も決めていない。またドイツにローンの噂があるが。。
  • ペナルティは運の要素が大きいとはいえ、なんか負けそうだという予感はあった。チームの自信レヴェルはまだまだ進歩の余地がある。エミマルはペナルティ戦で負けたことがないと云っていたんだけど、味方が決めてくれないんではどうしようもなし。
  • バートンは期待されてるな。

以上。

このあとは、USツアーのまとめも書いてみたい。COYG



2 Comments on “【マッチレビュー】19/20プリシーズンICC アーセナル vs レアル・マドリッド(24/Jul/2019)充実したUSツアーの終わり

  1. この試合、アーセナルは4ー2ー2ー2だったという声もあるみたいです。エジルが右のインサイドハーフ、ムヒタリアンが左のインサイドハーフ、オーバメヤンがトップだったと。

    もし、意図的にそうしていたのであれば、エジルやムヒタリアンの起用の最適解を見つけつつあるのかもしれません。

    ネルソンは3試合の中で一番良かったと思います。能力はあると思うので、主力に遠慮することなく思いきってプレーしてほしい。

  2. 昨年末にエジルがフィジカルトレーニングをやりはじめたって聞いたときは「今さら!?」っていう驚きのほうが強かったが。
    あれから継続してプレー強度をきたえてるってことだね。素晴らしい。
    今にしてみればエメリの英断だったってことだよね。

    コラシナツは大好きな選手だし、強引に相手ボールに触りにいくあの強さは買える。とは思うけれども。
    4バックの左ですか。。。怖いなあ。
    エジルの場合と違って、「根性と体力はほぼ完璧・ただし判断がものすごく悪い」なので、頑張ってどうにかなるのか?っていう疑問もある。
    しかし、もしコラシナツが努力してラインコントロールできるようになったら、俺泣くなあ。嬉しさのあまり、ガチで。

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