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StatDNAのファウンダー、ジェイソン・ローゼンフェルトがアーセナルFCからFIFAに転職へ

つい先ほど、ジャーナリストのデイヴィッド・オーンステインから驚きのニュースが。。

アーセナルFCのインハウスデータアナリティクスファームである「StatDNA」のファウンダー、ジェイソン・ローゼンフェルト(Jaeson Rosenfeld)がAFCからFIFAへ転職、一足先にFIFAに行っていたアーセン・ヴェンゲルにジョインすることがわかったという。

StatDNAといえば、アーセナルのファン界隈ではもっぱら悪いリクルートの元凶のように見られていたように思われるが、オーンステイン(とジェイムス・ニコラス)の記事によれば、社内的にはそうでもなかったようで。



「“アナリティクス・グールー”を失うアーセナル」

Exclusive: Arsenal lose analytics guru to Arsene Wenger at…

※『The Athletic』は今回のコロナ騒ぎで90日間のフリートライアルをやっているそうですぞ。

この記事をざっと要約しよう。

  • アーセナルのデータ利用とスタッツ分析に革命をもたらした漢がAWのいるFIFAに転職する
  • 過去10年ジェイソン・ローゼンフェルトはアーセナルの社内データ分析カンパニーを監督してきた
  • クラブ内でも人気もので、2018年にエメリを招いたときのリクルートメント委員でもあった
  • 昨夏にはエメリの契約延長をクラブに思いとどまらせるのにも一役買った(※エメリの契約延長を計画していたのはサンレヒら)
  • 彼の退社はクラブ内では大きな損失だと思われている
  • ローゼンフェルトの影響力は、移籍活動においてコネを重視する(contact-led)サンレヒの下で減少していった
  • StatDNAがアーセナルのコンサルタントとして協働し始めたのは2011年。その働きにより2012年にはクラブは約£2Mで買収を決めた
  • ローゼンフェルトはアナリティクスだけでなくフットボール全般の知識が卓越していたと云われる
  • StatDNAが最初にヴェンゲルにプレゼンしたとき、自分たちのインサイトをデモし、アーセナルが過去におかした過ち(ボルドーからシャマクを獲得したような)を繰り返さないよう指摘した
  • StatDNAのメインオフィスはシカゴにあるが、移籍ウィンドウ中のローゼンフェルトはほとんどの時間を分析チームとともにロンドンコルニーで過ごした
  • ヴェンゲルはローゼンフェルトのデータ主導のアプローチを重宝した
  • StatDNAはアーセナルの移籍活動に多大な役割を担うほど信頼を得ていた
  • ローゼンフェルトのソフトウェアのおかげでヴェンゲルは世界中の試合や選手のデータにアクセスできた
  • ローゼンフェルトからは毎試合20ペイジのリポートが提供され、試合相手の分析に役立った
  • また選手のケガを予防するためのトレイニングにもデータが役立てられた
  • ローゼンフェルトのガイダンスで、データ分析に関してはアーセナルはPLのリーディングクラブのひとつになったが、いまではリヴァプールがその立場にいる
  • クラブ内ではローゼンフェルトの推薦が見過ごされはじめたことに苛立つ人間もいて、何度か悪い決断があったのはそのためだと思われている
  • StatDNAは去年「Arsenal Data Analytics」としてリブランドされており、今後もアーセナルの一部ではあるがローゼンフェルトの影響はなくなる

後略&以上。

うーん。いいことしか書いてないな。ファンからの認識や評判とは少し隔たりが。

この件のポインツとしては、ひとつはStatDNAそのものの評価。それともうひとつは、サンレヒとローゼンフェルトの対立という。

※コメントくださるかたにお願い
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お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

8 Comments on “StatDNAのファウンダー、ジェイソン・ローゼンフェルトがアーセナルFCからFIFAに転職へ

  1. >また選手のケガを予防するためのトレイニングにもデータが役立てられた

    ( ゚д゚) ・・・
     
    (つд⊂)ゴシゴシ
     
    (;゚д゚) ・・・
     
    (つд⊂)ゴシゴシゴシ
      _, ._
    (;゚ Д゚) …!?

  2. この人自身元コンサルで経営者ポジションにいた人っぽそうなので、
    若手優良実務者が離れていかない限りはインパクト少なそう?
    今の時代どこまで内部に抱えこむのか微妙やし。

    スポーツアナライズの本場、アメリカ資本が入ったアーセナルとリバプール、、、
    近年のリバプールの成功みるとアーセナルがスカウンティング、メディカルで遅れとってる感じがして歯がゆいなー

    こういうデータ分析が好き、でもスカウト任せ connect led も好んだベンゲル。。
    うまく折衷できたかは不明。。
    現首脳陣はどうなるか。。
    スカウンティングはなんともなあ。。アルテタの師匠のあの人だってアホほど失敗して理想追い求めてだしなー。

    ソアレスのプレー見れたらまた色々議論でそうなテーマなんですがねー
    うーん、、

  3. そもそもこのデータ主導とコネ主導という対立構図自体がおかしい。どちらが良し悪しではなくて、どちらもリクルートにおいては必要不可欠な要素なわけで。データ、コネそれぞれを必要とするプロセスがまず異なって、前者は監督の求める選手とギャップが無い適切な選手を数値化して議題に挙げる際に使われ、じゃあその選手を獲得するために交渉しようというときに必要なのが後者。
    決してアナリティクス部門を無くそうとしてるわけではないのはいいが、今後もこの部門を機能させていくにはローゼンフェルトの抜けた分析担当は必要なわけで、実際のところムスティやジャカ筆頭に補強で失敗してたのを、これを機に新たな人材を連れてくるなり改革を進めてほしい。
    それにしても、ミスリン、ローゼンフェルトと立て続けにデータアナリストを排除する動きは、近年のサンジェイのエージェント絡みの暴走に相まって非常に懸念している。クラブ、経営組織としてサンジェイの独裁に歯止めをかける監査機関が必要なんじゃないか?

  4. リクルートに関しては難しいテーマですね。他の方のコメントでもありましたが、どちらも必要な要素で、どちらに比重を重く置くかの違いだと思います。

    どれだけ科学的なアプローチで論理的に整理しても獲れない選手に時間かけてもしょうがないですからね。選手にそのクラブに入る決断を促す大きな要素のひとつに代理人の存在があるのは事実ですしね。

    強いチームやCLなど選手をひきつける魅力があるチームであれば、コネに重きを置かなくても選手からなびいていくる要素もあるんでしょうがね。

    やはりフットボール自体の継続的な成功なしにはリクルートも簡単にはならないでしょうね。

  5. ファンはどうしても外したことをずっと覚えていて、印象値だけなのかなと言う気もします。シェルストレームやパクさんみたいなのですね。
    浅野や宮市を含めて若手が当たらなかったのはカウントしないとして、デュビッシー、リヒトシュタイナー、アンドレサントス、ルーカスペレスくらいですかね。
    費用対効果が悪いという感じになるともっといそうですけど
    エジルとサンチェスは契約更新絡むまでは紛れもなくワールドクラスでした。前者は単純に売りどきに失敗でしたね。サンチェスのトラウマがあったのは否めませんけど。チェフいなかったら4位維持してた時代はもっと短かったでしょうし。
    チームの年齢バランスとポジションバランスをセレクション部門が担ってたとは思えないのでそこの歪みがずっとファンがやきもきしていた所ですしね。なぜCBをずっと狙わない?という。
    この手の話はすべて結果次第なので、今期もはじめはかつてないビッグディール達成と賛辞ばかりでした。エメリに契約延長オファーという辺りで地に落ちた感のあるサンレヒの評判はどうなるか?やり方が今までと違うというのは変化とも取れるのでホントに結果次第でありますね。

    1. シェルストレーム、パク、リヒトシュタイナーみたいな頭数合わせの補強は、リクルートというより、ファーストチームが望む人材を供給できないというアカデミーの問題だと思っています。補強費が限られていたあの時期、サブは本来アカデミーが供給すべきポジションです。
      デュビッシーは実力的に見ても開幕怪我がなければ堅実な補強だったのでは? ただし、ここでも結果的にベジェリンがいたのにそれを押し込めないアカデミーの弱さを感じます。

  6. イヤまたマニアックな話題で。さすがarsenal change everything。

    過去10年で言うとデータ分析というよりも、ベンゲルが必要だと考える選手のイメージが間違ってたような気がする。サッカーがどんどんフィジカルに(スプリント力や運動量も含め)なっていくのに、あくまでも真逆の方向に舵を切り続けたのが問題かなと。

    その点アルテタはガチで優勝を争ってきただけあって、フィジカル面の重要性は理解してると思う。必要とする選手のイメージは間違わないんじゃないだろうか。

    僕はローゼンフェルトはもちろん、サンレヒがどういう人かもよく知らない(w)。ただ組織のことなので、何事も完璧には行かないと思う。どのクラブにもいろんな人間がいて、派閥や不合理や非効率との戦いは常にあるんだろう。

    ただ根本となるアルテタの考えが間違ってないなら、問題の性質はこの10年よりもずっと軽いと思う。ポゼッションに対抗する戦術が進化して、どんどんベンゲル流が通用しなくなっていったこの10年は本当に情けなく、キツかった。あれに比べれば。

    1. 結局サンレヒもイマイチ信用無いんですよね
      今年の移籍ははっきり言って失敗ですし
      この件はミスリンとの別れから進展無い模様

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