アーセナルは現時点ですでに8位以下が決定しており、この試合は事実上の消化試合(※ここでの勝利で少なくない金額が得られるという話はある)。ついにトップ6すら陥落である。なんという悲惨な。
こんな気分でPLシーズン最後の試合を迎えることになるとは。アストン・ヴィラに順当に勝っていればと、つい思わずにはいられない。
もちろんまだFAカップファイナルが残っているので、いまこの瞬間を絶望的な気分でいる必要はないかもしれないが、それでもまあ、いろいろ感慨深い。あの美しく強く誇り高きアーセナルが文字通りのミッドテイボークラブになるのだから。
と、この試合はアーセナルのファンとしては非常にDAZNな気分なのだが、一方のワトフォードにとっては、現在GD「-1」で降格圏にいるという、まさにここがタマの見せ所という試合になっている。仮にこの試合に敗けても、ヴィラ(WHUとアウェイ)の敗け・失点数によっては、やはり順位が入れ替わりPLに残留できる可能性があるので、彼らには最後の1秒まで死にものぐるいでファイトする理由がある。ディーニー& Co.が漢の肝っ玉をかけて死闘する本気のなかの本気マッチ。
アーセナルは「シーズンを力強く終えたい」みたいな中途半端なモチヴェイションなら、ヴィラにつづいて殺られるかもしれない。
ホームだとてまったく手の抜けない試合になることを覚悟しないと。
アルテタの試合前プレスカンファレンス「リーグテーブルはウソをつかない」
今回は木曜と、試合日からかなり前倒しで行われた試合前記者会見。オフィシャルサイトのトランスクリプトより。要約。
- (ウェンブリーでの選手選びに影響する?)そのとおり。ベストコンディションだけでなくベストマインドセットも見たい。
- (モメンタムを築くことと選手を休ませることのバランス)ノー。可能な限り最強のチームでプレイしたい。降格バトルをやっているチームをリスペクトしてそれに対応する。
- (ウーナイ・エムリがヴィヤレアルのマネージャーに)まずはおめでとう。スペインでたくさんの経験と成功がある。ここにも彼のことを愛しすごくリスペクトしている人間がたくさんいる。わたしも彼がここでやってくれたことに感謝している。うまくいくといいね。
- (選手は100%でプレイする?)そのために準備しているし間違いない。相手にも責任があるし、このシャツを着てプレイする責任がある。試合には勝たなければいけないし、準備もできていなければならない。メンタリーに準備ができていないのならば、捧げる気持ちが一定のレヴェルに達していないのならば、それは問題になる。
- (ナイジェル・ピアソン(※ワトフォードのマネージャー)の解雇)どういう理由があるかは知らない。明らかなことは、クラブがそうする理由があるということだ。だが何があったのかわからないので、コメントはできない。
- (アーセナルをトップに戻すという仕事)38試合、10ヶ月やってきた結果としてのリーグテーブルはウソじゃないと思う。来シーズンはすごく違うシーズンになると願うよ。美しいチャレンジ、とても要求されるチャレンジが待っている。ものごとを正し、クラブがいるべき場所に連れて行かねばならない。英国とヨーロッパでトップにいるということ。それをやるためにはたくさんのいい決断が必要だ。
- (降格バトルに影響されると思っていた?)結果は毎週のように目まぐるしく変わっていくが、われわれは自分のやるべきことをやらねばならないし、自分たちが試合でどうパフォームし、どうアプローチするかにだけ責任がある。同じように10ヶ月やってきたことが反映されているんだ。1-2試合の結果ではない。
- (ゴールデンブートみたいな個人賞をどう思う)個人的に選手にとりナイスなものだと思う。選手個人のプライズだが、結局はご褒美は集団的なものになる。なぜならみんながそれに貢献するから。オーバがそれを取ることを助けられれば、もちろんそんなにうれしいことはない。しかしチームのことがいつだってそれに勝る。
- (オーバがワトフォードでハットトリックを取れると?)わからない。
- (新しいケガ人の情報)ない。
- (ワトフォードを降格させて「リヴェンジ」する)ノー。
- (ディーニーは例の発言をすべきじゃなかったと思う?)わからない。どんな選手も云いたいことを云える。そういったひとつひとつの意見に口出しはしない。
- (なぜアーセナルは今シーズン目標を達成できなかったので?)一貫性がなかったからだね。あとはもちろんたくさんの問題もあった。たくさんのことも起きたし。しかし結局は、トップチームと争うには十分じゃなかったのさ。大きな改善の余地があることはウソじゃない。そういったチームにチャレンジするためにも、とても早く問題を小さくしていかねば。
- (そんなことを認めなきゃならないのは痛いでしょうに)痛いよ。美しいチャレンジだと云ったとき、またそういうポジションにクラブを連れていくことになるからだ。それがどれだけ難しいものかはわかっている。なぜなら、ほかのチームを見れば彼らもまたそれをやっているし、過去数シーズンに渡りそれをやっている。道と方向性を持たねばならない。われわれにそれができることにはとてもポジティヴだけどね。
- (選手たちはFAカップファイナルが最重要だと思っている)イエア。でも、ファイナルを100%フォーカスで迎えるには、自信を取り戻すことが必要だし、いい勢いもほしい。フィジカルの準備もできていないと。そうじゃなければ、いつだって悪いことは起きる。準備したほうがいいね。
- (エジルとゲンドゥージは今シーズンまた見られる?)メストがケガをしていたのはほんとうでチェックしないと。ふたりとも準備はできている。
- (ムスタフィはFAカップファイナルに間に合うので?)疑わしい。わからないが。あと数日様子を見ないと。
- (ペップがアーセナルを批判するのに驚いた?)悪いけどそれについてはコメントしない。
- (PL的にワトフォードにも強いチームをプレイさせなきゃいけないという義務感)自分たちの責任だと思う。どう試合へアプローチしていくか。どう勝つか。
- (FAカップに勝ち、8位でフィニッシュすればいいシーズン?)ノー。わたしにとりこのクラブには最高がふさわしい。すべてのタイトルを目指してファイトしている必要がある。もちろんファイナルに勝ってヨーロッパに出られれば、まあOKだと云うことはできる。だが、それはこのクラブのレヴェルではない。
ディーニーのcojones発言はいつまで引っ張るのかという。
さて、ボスは「テーブルはウソをつかない」と。
そうよな。いまの10位はこれまで1年間の結果なんだよね。エメリがどうだとかいろいろな理由はあるにせよ、結局自分たちがそういう戦いをやってきたということだ。アルテタの時代になっても似たような試合をやってしまっているのだから、いい訳もできない。
最後は選手次第ではあるが、彼らをどう導いていくか。来シーズンもボスの双肩には重いものがのしかかっている。