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【マッチレビュー】20/21EPL アーセナル vs ウェスト・ハム(19/Sep/2020)醜く勝つ?

快勝して4連休を最高の気分で始めようと思ったのだけど、そう甘くはなかった。

勝ったとはいえ、これは辛勝というべき試合。ホームなら当然期待したいパフォーマンスではなかった。

しかし、あんなでもちゃんと3ポインツ取っていることは前向きに捉えられる。“winning ugly”で、強いチームはいつだって結果を出すものだ。なんだかんだでPLはこれで2連勝。ここで文句を云うのはぜいたくかもしれない。いい攻撃がなかったわけでもない。

ただ、いまのアーセナルのスクワッドや戦い方には明確な課題があり、今回もまたそこがクロースアップされそうなパフォーマンスではあった。

すっかり遅くなってしまったが、この試合をざっくりと振り返ってゆこう。

Late Nketiah goal seals Arsenal win



アルテタの試合後コメント「少しラッキーだった」

試合後のプレスカンファレンス。オフィシャルサイトのトランスクリプトより。要約版。

  • (パフォーマンスについて)ある時間では少しラッキーだった。でも結局勝ったのはメンタリティのおかげ。最後まで諦めない。自分たちのせいで苦しんだ。たくさんの進歩すべき部分がある。
  • (エンケティアのクオリティ)どちらのゴールもとてもよかった。いくつかとてもいい動きをつくる時間があった。だが継続性が十分じゃない。最初の15-20分はプレッシャーもないのにボールを失いすぎ。相手に走り込まれすぎ。でもへとへとになるまでがんばったのでエライ。
  • (アーセナルはタイトル候補?)そう思わない。理想には程遠い。どのチームのマネージャーだってみんなそう云うだろうが。でもスタートから6ポインツはグレイト。
  • (貴方がアーセナルに来て以来最悪のパフォーマンス?)イエス。とくに最初の15分は。事前にスタッフとチームが最高の状態にあると話していたのでヘンだった。
  •  (エンケティアの自信のために何をする?)彼にもチームにも重要なゴール。ベンチの全員に明解なメッセイジになった。1分だろうが45分だろうがチームを助ける。
  • (ラカゼットの契約を延長したい?)彼はわたしがとても満足している選手。彼への信頼も示してきた。憶測は止められない。残り契約が2年になれば誰でも話題になる。
  • (いま新契約について話している?)いまは交渉を開始していない。マーケットでやることがたくさんあるし、そっちに集中。
  • (こういった試合に勝つためにメンタリティを変えねばならなかった?)55分か65分あたりでチームが落ちていることがわかった。ちょっちギヴアップしてるっぽかった。なぜなら彼らはやられていたから。わたしがアゲようとすると突然アガり始めた。最後の20分は別のチーム。信念があり、集中して、決意があった。そして勝った。1年のなかにはこういう試合もある。重要なのは勝つこと。
  •  (戦術的な変更があった?)ふたつあったが、そんなことよりも彼らがやらなきゃ話にならん。力強く試合を終えられると信じていた。
  • (KT?)キーランはファイン。ここ数日ちょっとした筋肉の違和感があった。今日はプレイするはずでウォームアップもしていたが、いい感じじゃなかった。
  • (KTのケガ?)こちらでコントロールはできない。彼はフィットしていると思っていたがウォームアップの最中、最後の10分で、OK的なフィーリングではないと云ってきた。念の為コラに変えて、彼はいい試合をした。
  • (チームスピリットと戦術のバランス)そこはバランスがあると思う。チームをどうスピリットを持ってつねにイキイキとさせるかだ。毎日正しくフィットしているかチェックしなきゃいけない。いとも簡単に失ってしまうものだから。そして戦術のディシプリンについては、試合の局面で要求される正しい決断の理解。PLのスタンダードにあるかどうかが決定的で、それがキーになると思う。どちらもとても重要。
  • (エディとダニがゴールを生み出した)それがこのスポーツの美点である。先週は彼らのあいだで起きたことが見出しになっていて、それはネガティヴだった。今日彼らはお互いにどう理解するかを見つけゴールを生み出した。
  • (今日ってチームにCMの補強が必要ってことを露呈しちゃいましたか?)いいえ。わたしがクラブに来てから彼ら(ジャカとバーヨス)はとてもよい。そのときだけじゃなくシーズンを通して、彼(エルネニー?)も今日はプレイしてもよかった。だが今日はロテイトしたかった。今日はスペイスを攻略せねばならない試合で、ダニで状況をクリエイトしたかった。だが、もしチームを補強できるのならやってみよう。マーケットが終わるまでなんでも起きうる。
  • (移籍ウィンドウの終わりまでセントラルMFは探すポジションなので?)ほかの選手がどうなるかに依る……。すでに述べたように、われらは話し合いにオープンだ。驚くべきものになるかもしれない。いろいろなポジションで選手が狙われる可能性があるので、それにリアクトせねば。エミに起きたように。どうなるか見てみよう。

やっぱり箇条書き&要約にするとめっさ早く訳せる。しばらくこれでやろう。

アルテタ発言のポインツ

最初の15分は、アルテタがアーセナルに来てから最悪のチームパフォーマンスだと認めた。まあ最悪かどうかはともかく、かなり悪かったのは確かだろう。パスのミスも多いし、集中が感じられなかった。試合終了時のガッツポーズはかなりうれしそうで、この試合の苦しさを物語っていた。

でもシーズンのなかでこういう試合だってあると、あまりシリアスにとらえていないようだ。まあプロセスの途上でボスとしてこの先どうなるかがある程度見えているから、ファンのように試合ごとに一喜一憂する必要がないのかもしれない。

それと試合前は調子がよかったのに変だと云っているが、そこに根深い問題があるんじゃないかとも思った。このブログに書いた3月のウェスト・ハムの試合のレヴューを読み返したら今回の試合とまったく似たような展開。同じ相手に同じ場所で同じ展開。あまり学んでない様子。どちて?

あとラカゼットの契約更新の交渉をしていないという件。契約は残り2年だからいま決めなきゃならないはずなんだが。結局PEAもそうだけど、難しい交渉になるときこのポリシーを貫くのはほぼ無理なんじゃないか。どうしたって難しい判断をしなければならないとき、もう1年の猶予があれば先延ばしの誘惑に勝てない。本来ポリシーというのはそういう一貫性のないことをしないために策定するものなのだろうけども。

ラカゼットは、なんだかんだいいオファーがあればこのウィンドウで売る気なんだろう。アルテタはずっと彼は大好きなタイプの選手だと云いつつ、そうなったときのために、バメやんのようにラカについて全力で残したいなんてことは決して云わない。誰だって嘘つきにはなりたくない。ある意味正直ものである。

先日ラカゼット本人はクラブの意向を知りたがっているという報道があったが、こんな状況では、ほんとにクラブに求められているのか不安になっても仕方あるまい。

エンケティアのコメント「もっとハングリーになっている」

サブからで1ゴール。このひとはコンスタントに得点している印象がある。レギュラーでプレイしたらすごく成長が早まるのではないかと期待しちゃう。オフィシャルサイトより。

NK:グレイトだね。ボーイズたちが勝利のためにまじファイト。ウィニングゴールもナイスだった。とってもうれしい。

正しいポジショニングのためにすごくたくさんワークしている。ワイドからのクロスとかボックスにボールが入ったときとか。あれはダニ・セバーヨスからのナイスパスとぼくのグッドフィニッシュさ。

ぼくらは試合に勝ちたいし、チャレンジしたい。グレイトなスタートになっているから、これからもプッシュして築いていくよ。もっとポインツを重ねたい。

みんな盛り上がっているし、騒いでいる。成功の味を知って、もっとハングリーになっている。シーズンを通してつづけていきたい。

(つぎのカラバオカップ)レスターはいいチームだ。ぼくらはいまいいフォームだから、プッシュしつづけたい。ぼくらには大切なコンペティションだし、がんばるよ。水曜の夜からだ。

(フラムの試合前)ちょっとしたやり合いがあって、ぼくは彼のチャレンジにムッとしてしまったんだ。でもすぐに仲直りしたよ。

グレイトなパスだったね。いいヴィジョンだった。なんとかオンサイドに残って、ボールの後ろにいようとした。あそこならフィニッシュもめちゃ簡単さ。グレイトなボールだった。

ぼくはただチームを助けたくて、選手として成長したいだけ。サブから出てからウィナーをぶっこんだんだからグレイトなフィーリン。3ポインツがうれしい。

ウェスト・ハムはすごく難しかった。後半にはすごく強く出てきた。ぼくらもキープゴーインしなきゃで、我慢の試合になるとわかってた。パスして動きつづけた。最後にチャンスはあり、ラッキーにもぼくがもらった。

やあよかったよかった。ダニとエディはこれでズッ友。ケンカのいいところは仲直りができるとこだな!(なんだっけこれ?)

デイヴィッド・モイーズのコメント「必要なときにスウィッチをオフしてしまった」

また敗け。このひと、エッヴァトンやマンU時代も含めてアーセナルとのアウェイで一度も勝ったことがないそうな。今回は勝っててもおかしくなかったかもしれないのに。持ってない。

モイーズ:タフな結果だ。選手たちはとてもよくプレイした。いくつかのポインツで報われなかったことが、まじキツい。

われわれはうまくいかなかったし、試合にも勝てなかった。必要なときにスイッチオフしてしまったり。得点の機会も、いいチャンスもあったが、それを活かせなかった。最後の時間にスイッチを切るなんて犯罪的だ。

(34分ガブのハンボー疑惑)アレは確実にペナルティだった。腕に当たったし、古いルールでもあれはペナルティだよ! ルールのことなんて誰も知らんだろうがね。

そういや今年からハンボーとかもろもろのルールが変わったみたいですな。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

9 Comments on “【マッチレビュー】20/21EPL アーセナル vs ウェスト・ハム(19/Sep/2020)醜く勝つ?

  1. 誰がどう見てもMFに問題点があると明確に出た試合
    ボール持たされてもジャカでは何もできない、セバもコンディション悪くパーティ、アワーの両取りは実現させないとまずいかなと感じましたね

  2. MFのクリエイティビティに加えKT不在の大きさをまざまざ感じました。

    個人的にはU字シェイプになってしまっている時、チームにスイッチを押すリスキーなパスはいつもKTかベジェリンからのイメージなので、そう言った意味でもコラシナツとの差が浮き彫りになってしまった印象です。

    ダニセバも良かったと思うのですが、観衆の斜め上を行くような決定的なパスなんかはエジルが恋しかったり。

    んーやっぱり両獲りが難しいのならアワー>パーテイだなぁ。

  3. 更新お疲れ様です。
    フラム戦では左サイドのハーフスペースはワイドの選手(オーバ)かWB(ナイルズ)か3CBの左(ティアニー)が流動的に入ってましたね。
    ウエストハム戦ではサカとコラシナツがその役割してましたが、やはりティアニーとコラシナツではだいぶ差があるなと感じました。
    その位置にセバージョスが入っていくことは得点シーンぐらいまでなかったので、今のところセンターの選手は基本センターに固定なんでしょうね。
    5バックのまま固定するならセンターの選手よりWBの選手がよりリンクアッププレーの質を上げないと引いたチーム相手にはこれからも苦戦しそうですね。

  4. おれたちの惚れたアーセナルのパスワークはどこへ…
    まあ結局応援し続けるんですけどね笑

  5. 攻撃時にサカが真ん中に入る形から2点取れましたし、そこはAMNより優れている点に思いますね。この形が継続出来ればよいと思いますが、そこに出せる人がいない。ここはサカのポジショニングももちろん関係してきますが。

    左ではサカ、右ではウィリアンあたりのハーフスペースにいる選手にパス出せる選手が必要な感じでしょうか。

    他の皆さん同様、KTのバックアッパー不在が重くのしかかるような感じでしたね。コラシナツは相当きついな。。ソアレス両サイド出来るって聞いたことあるし、試してほしいレベルですね。

  6. あっぶなかった!
    ごく控えめに言ってもひどい出来だったと思う。

    僕はハイプレスをはがすところに一番不満が残った。
    確かにフラムよりは相手のプレスが緻密だったけど、何よりもアーセナルのボール回しの判断が悪くミスも多すぎた。

    相手が引きこもってスペースがなかったのならともかく、ハイプレスに来てるのだからどこかにスペースがあるはずで。
    後方の全員が目ざとくそれを見つけて、同じ意識でサイドやトップの空いたスペースに持ち出せなければ。

    当節それが一番難しいことではあるけども、それができなければ攻撃の前提が作れない。
    僕も将来的なプレーメーカー補強は賛成なんだけども、今回はそれ以前の問題だったと思う。

    あとCBの欠員を補ってくれてるコラシに文句は言いたくないが、やっぱりこの人はLBというよりWBのような気がする。
    CBさえ揃ったらティアニー欠場時はガブリエルのほうがいいかも。
    完全な3バックにしてルイスが前に出たほうが。

  7. こんな試合もあるし、まぁ勝ちゃ良いんすよ。
    と思いつつ、セバジャカ大丈夫?
    タッチ集見直すと悪くない(どころか流石なトコある)が…
    ここを仮にアワール・パーティにリプレイスして大きく前進するのかも疑問ですねぇ。
    そしてベンチにすら座れなくなるCMが溢れてしまうような。。
    433やるなら一枚は欲しいよなぁ。
    それがミッドテイボーチームに対する策になる事を祈る。
    COYG

  8. セバーヨスとエンテケアの連携が良く、
    凄く安心したのは私だけでは無いしょう・・・

  9. 個人的には、
    この試合はサカとウィリアンがインサイドハーフ的なポジショニングを取っていた割合が多かったので、アルテタもそういう適正があるという認識あるのでは?と思うと嬉しく思った次第で。でもそれだと右WGが欠けているような状態で足りないと、そしてウィリアンがWGポジ取ると中央が足りない、離れすぎという印象で見てました。それでも4-3-3にしないのはやはり守備の不安からかなとも。

    2点目のシーンのセバージョスはこの試合初めて相手陣内ファイナルサード付近でWBより高い位置を取ったんじゃないかな。
    これが効果的だったけどあまりに頻度が少ない。それが出来ないのはセバージョスジャカの機動力の問題(スピードの遅さとフォロー範囲の狭さ)にあるんじゃないかと。もちろん2人が後ろ目からパスを出すプレイ傾向があるというのもある。
    クリエイティビティがないという部分もだし広い範囲でプレイする機動力がないというのも大きく影響しているような。

    でもあれを意図的に戦術として出来れば面白いなとも思うんですけどね。たまにCMを上げて(逆サイドの)WBやCBのポジショニング変更でカバーする。でもそうするにもバックラインや両MFの機動力がやはりネックなのかも。

    ガブリエルは個人的には課題が色々あったなと。フラム戦でも感じた(1度あった)課題がこの試合でもあったなと。修正というか適応は出来ると思うので楽しみですけど。
    ウィリアンは個人的には良かったと思います。潤滑油となる動きは出来ていたと。ウィリアン交代せず他の攻撃的選手を追加するという選択が出来ないかは少し葛藤してました(笑)

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