hotいま読まれているエントリ

Arsenal, Arteta, EPL, Match

【マッチレビュー】20/21EPL アストン・ヴィラ vs アーセナル(6/Feb/2021)ふたつの6ポインターズを落とす

あの敗けで、さすがにキツい週末だった。久しぶりの早い時間であのあとは素晴らしい夜と日曜を過ごすはずだったのに。もう、あたまをからっぽにして『Yakuza Remastered Collection』を始めるしかできない週末だった(※こちらは大変に満足笑)。

対戦相手のクオリティからすれば、こうなる予想はまったくなかったわけでもない。だが、この2試合でポイントはゼロ。とくに絶好調のあととなっては、ふたつの6ポインターズをまるまる落としたのは痛すぎる。冷水を浴びせられた。

アルテタはアーセナルに来てからつねづねパフォーマンスの一貫性/安定(consistency)の重要さを唱えているが、いままさしくそこが問題になっている。とくにこのふたつの試合は、自らの手で相手にポインツを差し出してしまったようなものだ。

それとチャンスで決められないこと。アルテタがエンドプロダクトについて口にするとき、ぼくは必ずしも賛成ではなかったが、このような試合ならば激しく同意せざるを得ない。

また今回も微妙なジャッジがあり、レフェリーについての議論はさらに加熱しているものの、それ以前にそのような状況に陥ったことのほうが問題だ。そのことは誰かの責任ではない。ベレリンが云っていたように、アーセナルが敗けているのは相手にではなく、自分たちにである。

つまらないエラーで敗ければいつだって不快極まりないわけだが、しっかりとチームプレイの礎が築かれつつあると思われていたいまだからこそ、よけいに悔しさがつのる。

世の中、まったく簡単にはいかない。

Watkins hits Villa winner as Arsenal lose again



アルテタの試合後コメント「ヨーロッパには大きな痛手」

試合直後のインタヴュー。オフィシャルサイトより。

(結果へのフラストレイション……)

アルテタ:イエス。フラストレイションと失望がある。この敗け方はひどい。しかしそうは云っても、相手に与えたのは一度ではない。とても危険なエリアで3度もボールを与えれば試合には敗ける。ボックスの周囲や中でああいった状況をつくりだしたとき、得点しなければならない。それができなきゃ勝てない。

(チープなアーリーゴール……)

イエス。しかしそれでもチームのリアクションはあった。プレイをつづけ、チャンスをつくりつづけ、前へプレイし、試合を完全に支配していた。終わらせなければならないし、トレイニングではできていることでも、相手がいると違うものになる。そここそが進歩しなければならないところだ。

(マット・ライアン……)

彼はとてもよかったと思う。自信がありそうに見えた。彼はずっとコーチングしていた。いくつかのいいセイヴズもあった。相手はわれわれよりもターゲットをヒットしていたから。概ねよかった。

(ミドウィークに試合がないことでリーズに準備ができる……)

イエス。しかし今日の選手を見る限りではフィジカルは関係なかった。チームとしてもっとよくならねばならないことが理由だ。

(このブレイクは戦術的に利益になる……)

繰り返すが、戦術的には今日はよかったと思う。彼らはプランを遂行した。問題はボックスのなかでの実行だけだ。

試合後プレスカンファレンスでのコメント。オフィシャルサイトより。

(試合後にオフィシャルたちと何を話したので?……)

アルテタ:内緒。

(いくつかの判断には不満がある?……)

繰り返す。それについては黙っておくほうがよい。

(全体的なパフォーマンス?……)

今回もとても力強いパフォーマンスだった。われわれが完璧に試合を支配し、どの箇所も支配した。勝つべき試合だった。しかしPLでは相手にゴールを与えれば、そして相手に3回も機会を与えれば、そして相手のボックスで容赦なしにできなければ、試合には勝たない。

そのほかは、チームが見せたやり方、エナジー、クオリティ、チャンスの数、どれだけボールを素早く奪ったか、ロングボールとセカンドボールをどうコントロールしたか、ジュエルでどれほどアグレッシヴだったか。それは素晴らしかった。しかし試合に勝つには十分ではなかった。

(チームにはもっと無慈悲になってもらいたい……)

イエス。もしそうでなければ、相手に何も与えてはいけない。それがわれわれが改善しなきゃいけないことであり、この4日での2試合で高くついたことだ。どちらも勝っているべき試合だった。

(トマス・パーティ?……)

彼は筋肉のケガ。だから彼を下げなければならなかった。プレイはつづけられなかった。

(パーティのケガは深刻?……)

わからない。ケガの程度をあとで見る。彼はプレイをつづけられるほどにはよくなかった。だから外した。

(ヨーロッパの出場にはこのセットバックはどれだけ大きい?……)

ビッグブロウだ。なぜならどちらの試合でもパフォーマンスからして、ゼロポインツとは。相手に試合をあげてしまった。カムバックしないと。われわれは今シーズンにそれをやっているし、またそれをやらねばならぬ。

つぎのリーズまでは1週間ある。それに集中する。正しいことは継続し、チームのやり方を進化させていく。試合で高くつくようなことは止める必要がある。

(コンサの件では一貫性のなさがあると思う?……)

ご覧のとおり、いくつかの決定は非常に興味深かったが、ひとつの決定についてここで議論はしない。そうなったということ。いい訳はない。決断に関係なく試合には勝つべきだった。シンプルなことだ。

(開始2分でのミステイクス……)

トップ4のようなチームスはそうしたミステイクスをやらないものだ。そうしたチームスはシーズンの22試合で4-5回も10人でプレイしてはいけない。それは起きない。この世界でそうしたチームは維持できない。もし早くに失点したり、エラーをやらかすなら、チームはリアクトせねばならない。チームはリアクトしたし、まだカムバックするに足る時間もあったし、試合にも勝てた。

あることができぬのなら、ほかのことはやらないといけない。相手のボックスで容赦なくなれないのなら、当然試合には敗ける。

以上

チームとしてはちゃんとコンペティティヴだったものの、ファイナルサードでのエンドプロダクトに欠け、そして愚かなエラーズで台無しに。コメンツにも怒りと失望がにじんでいる。憤懣やるかたないとはこのこと。

この2試合のゼロポインツは、純粋に選手マターに思える。ディフェンダーたちのやらかしさえなければ、違う結果になっていた可能性もある。ボスもさぞ悔しかろうて。

プレスから質問が出ている「コンサの件」というのはこれ。サカをファウルで止めたのにイエロウのみ。彼はレッドカード要件の「ラストマン」ではないのか?という。まあそれほど悪質なファウルにも見えなかったが、ラインズマンのフラグの振りかたを見れば、ファウルがあったのは明白であり。

ちなみに2013年に当のアルテタが、これでレッドカードだったそうで。via r/Gunners

マット・ライアンのコメント「つぎのチャンスが来ても来なくても準備しておく」

この試合の数少ないポジティヴズのひとつはこの試合がデビューとなったライアン。試合後コメント。オフィシャルサイトより。

(試合について……)

ライアン:試合のスタートはアレだったけど、正しく入っていったと思う。競い合えていた。でもブロックからつぎのプレイに移るのは相手より少し遅かった。それで罰せられたし、このレヴェルではごくわずかなことで罰せられる。それが最初の数分で起きて、代償を支払わされた。

ぼくらの努力は責められないね。プッシュしたけど結局はぼくらにボールが転がってこなかった。エミはいくつかのブロックや防御をしていた。ぼくも反対側でそれをやろうとしたよ。結果に貢献できなかったのが残念。つづけていかないと。

(すんなり溶け込んだ……)

そう思う。もちろんぼくの状況だと、自分自身に集中することに適応しようとしているし、つぎの機会のために準備している。それが来ようが来まいがね。思うにおそらくはそれにかかっている。ぼくはチームに入れたし今日のようなパフォーマンスもできた。

あれはディフレクションで、また見直してはいないけど、考えずにできたことはそんなになかった。でもプレイできたのはいい感じだった。ぼくはプレイするのが好きだから。しかもぼくが子どものころからサポートしてるクラブでプレイできた。これから馴染んでいけると思う。プレイするチャンスを得ないと。完璧な結果でスタートしたかったけど、そうならなかった。

(この4-5日間?……)

ぼくは考えていたのは、人生には偉大なパワーがあるんだなと。ものごとが起きるのは原因があるからで、ベルントの状況はあったが、ぼくは治療していたときのウォルヴズ戦ですら自分をプッシュしていた。ボスが自分を選んで、自分がプレイできるとしたら。そこがぼくのデビューだった。

でもウォルヴズではああなった。(レノが退場した)75分の時点ではぼくのヒップもだいぶよくなっていたんだ! フットボールでは起きることだ。だからとにかく準備して備えておくことだ。今日プレイできたことには感謝しかない。ベストを出したしここから始めたい。ひととしてもゴールキーパーとしても成長をつづけたい。

「ボーイフッドクラブのアーセナルでデビュー」が注目されがちであるが、うれしいのはチャンスがあろうがなかろうが準備をしておくというプロフェッショナルなメンタリティ。セカンドGKというのは、チームのなかでも縁の下の力持ち的な役割を一番求められるポジションだろうが、その役割を理解して受け入れて、責任をしっかり果たそうとしている。

もちろんたった1試合よかったからといって完全に信頼できるというわけではないものの、少なくともいまはセカンドGKを任せても安心できる選手がいると思えるだけでもすばらしい。

これでひとまずは、GK問題は大きな不安にならずにすみそうだ。彼を取った意味はあった。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

5 Comments on “【マッチレビュー】20/21EPL アストン・ヴィラ vs アーセナル(6/Feb/2021)ふたつの6ポインターズを落とす

  1. 開始2分の失点ってほんとにショックが大きいですね、なにやってんだってゆう。
    でもどーせ3点とるんだしって思って見てましたが。はぁ。
    ライアンはよかったですね。ただCB からのバックパスが明らかに減ってましたね、ほぼないくらい。ライアンもけっこうパスはよかったと思いますけど。
    だいぶ整理したと言ってもシニア選手には問題がまだ多いっすね、ラカオバ問題、ウィリアンメスト化問題、ルイスセドリック問題。あとティアニーとロールスロイスの故障の多さと言ったら。どっちも頑丈そうに見えるのにどうしてこうなったんでしょう。
    ペペも前よりは明らかによくなったとゆうか自信満々に見えますが、あそこでドリブルミスられると全部カウンターにされちゃってましたよね、もうちょっとワンツーとかでうまくできないものか。
    オバはあのメンツでワントップだと消えちゃっててここもどうするのがいいのでしょう。ここはさらに思いきってガビを使うのが最適解かも。
    まだまだ発展途上な感じですが、アルテタのチームづくりは方向性は間違ってないと思えるので、今シーズンはしっかりいろいろと試してもらって土台を固めてほしいですね。

  2. 前回ビラのハイプレスにやられて何もできなかったけど、もうあのレベルにはいないのは有り難い。
    ただエンドプロダクトの不足とミスで負けるのも、0ポイントという点では何も変わらない。
    もうそろそろ、このチームはそういう批判に値するチームになってもいいと思う。

    しかし、悔しかった。
    ここから立ち上がるのは鍛錬以外の何物でもないと思う。しんどい。見てるこっちも。
    鋼を鍛えるみたいに、ぶっ叩いて余分なものを絞り出してる最中だと信じたい。
    COYG

  3. とっても見るのも苦しい試合でした。あれ?アーセナルってこんなに弱かった?と思わされてしまった。
    アルテタを基本応援しているのだけど、スカッドの質量ともにチェルシーやユナイテッド、シティ、リバプールとはかなり離れてしまった。(まぁチェルシーの高齢者を引き取って長期契約するくらいだからお察しだが(悲))
    そしてこの試合は攻防一体のヴィラの組織と戦術に、まったく手が出なかった印象。ボールは持たされただけで、たまにたまーに個人のクオリティ発揮でラインを抜け出せるけど崩していないからチャンスの質も低い。
    出しどころ探す -> バックパス -> 前で足元で待つ奴らばっかり -> ウダウダしてるうちに足元まできっちり競りに来るヴィラに引っかかって攻めらる。 -> 少人数だけどドリブルシュートでエリアまで一直線 -> ロブとかお世辞にも相手にとって制限になってないからシュート打たれまくるし奪えない。(私はセドリックよりもロブとベジェリンがひどいと感じた。)
    そして高額なアタッカーがオンザボール以外、前で待つことを許しているアルテタにも怒りが初と言っていいほど湧いてしまった。そんな自分に驚いた。マジか。

  4. 失点に直結したあのバックラインのパスミス。
    今シーズン失点を免れたものも含めると、かなり多く感じます。
    で、上位陣の試合みるとあんなパスミスほぼ見ない。
    タイミングが合わなかった?運が悪かった?
    それは理由にはならない。
    多分上位陣と比べると、バックラインが球を持つ時間がとても多いんじゃないかと思います。
    出しどころがなくて危険な位置でグダグダとパス回しをしすぎ。

    それでも一時期のドン底よりはかなりマシに見えてしまうと言う…。

  5. 楽しく見られると期待していた2戦がこうなるとは。パスミスからの失点は痛いですね。ただそのシーンも厳しく言うとホールディングがもう少し寄せておけたのでは?というかパスカット出来るくらいのポジショニングを取れたのではとも思ったり。あのシーンでマークすべき相手は得点者くらいだったので。まぁ急だったから厳しいかもしれないですが。

    ただそういう細かい相手への寄せというような部分は試合を通して相手の方が上回っていたと思います。相手への寄せだったりパスコースの限定だったり。こちらはまだ少しサボったり修正の頻度が少なかったり寄せが甘かったり、まだ省エネでやりたいというような気持が見える場面というのが散見されますね。前半はパススピードも遅い場面が目立ったかな。相手の寄せやパスコースの切り方のうまさをかいくぐるクオリティは課題ですね。

    ラカを上手く絡めさせてくれなかったのと調子含め噛み合わないのがあったのも割と影響あったかな。交代は納得ですがオーバも全然活きる感じがなかったのも課題ですね。CMがもう少し前でプレイして欲しいというシーンもちょくちょく。
    ウィリアンは最初の10分は以前よりコンディションいいように見えましたしそういうプレイしてたと思いますけど、すぐガス欠した印象。

    自滅のようなプレイがなければこの2戦の結果もここまでガッカリすることはなかったでしょうし残念でしたが、良いところもあったとは思いますし継続して改善していって欲しいですね。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *