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【マッチプレビュー】20/21EPL アーセナル vs ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(9/May/2021)消化試合

昨日のPLの結果、アーセナルの今シーズンのPLトップ4フィニッシュは消えた(※昨日までマスマチカリーには可能性が残っていた)。絶望した!

さてMD35。アーセナルはエミレーツにWBAことウェストブロムを迎える。AMNがお世話になっているビッグサムのチーム。

もう今シーズンは終了しているも同然なので、この試合を含めて残り4つの消化試合にも興味はわかない。これを書いても読まれないと思う。非常にやる気がなくなる。悲しい。

まあしかし、こういう試合のとき、このチームはどういうモチヴェイションでのぞむのか、どういうメンタリティでのぞむのか、そこは若干の興味はある。

アルテタがシーズン終了後に解任されることはおそらくないと思うので、結局はこのチームがどこへ向かうのか、選手たちはこのチームを信じられているのか、いまだからこそ見えるものもあるだろう。

試合をざっくりプレヴューしてゆこう。



アルテタのEL敗退後コメント「CLから5年も離れれば、それはもうトレンドである」

木曜にEL敗退したあとすぐ、金曜の朝にアルテタはプレスの質問に応えていた。

今シーズンもまた目標達成ならずと失望感の広がるなかで、クラブとしてもさすがにマネジャーがすぐに説明をする必要があると感じたのだろうか。オフィシャルサイトより。

(今後、選手たちのモチヴェイションをどうやって保つので?……)

アルテタ:まずは昨夜の失望からくる苦痛を乗り越えねばならない。その後には、われわれには責任があるし、プロフェッショナルでなければならない。まだ4試合が残っており、それはまだ何かを決めるものだ。なので、それをするには日曜にそこに行き勝つことで、われわれがどれだけ気にしているか、どれだけ苦痛を感じているかを示さねばならない。

(選手たちはどれほど責任を感じている?……)

ドレッシングルームの状態を見れば、彼らはかなり痛みを感じている。彼らはかなりがんばってきたのだから悲しい。彼らは、このコンペティションやわれわれの周囲にあったあらゆる障害を乗り越えようとしていた。これはスポートの結果であり、インチの差で成功と失敗が決まる。そしてそれは起きた。

昨日もしオーバのゴールが入っていたら。あるいは、そのほかのふたつのビッグチャンシーズが。いま話しているのは違いについてだ。だが不幸にもそれはできなかった。

同じコンテキスト、コンディション、同じ試合であっても、違った結果がありうる。それがわれわれが受け入れねばならないこと。不幸にもそれは美しいし、同時に難しい。それがこのスポート。

(ヨーロッパから外れるというファンの懸念について……)

そういう心配は理解できる。CLから5年も離れていては、それはただの災害ではなく、もうトレンドだ。それを裏付ける事実もあるし、またどうCL出場を達成するかもその年を決めている。

だから変えることがある。それは間違いない。なぜならこのクラブで、それを受け入れるものはひとりもいないから。わたしもそれを受け入れないし、ファンもそう。だから、われわれは全員で何かとても違ったものを達成できるようともにプッシュせねばならない。

(なぜこのようなトレンドになってしまった?……)

それはむしろ内部で分析することだ。悪いね。われわれがそうしてきた。ここで議論はできないことがある。

わたしは自分のパートには完全に責任を取る。わたしがここへ来てから、何をやろうとしてきたか、人生を捧げて、自分の全力を使い、エナジーを一滴もらさず投入してきた。持てる知識も感情的にもすべてを捧げ、スタッフ、選手全員が貢献しようとしてきた。

だがここまではそれは十分じゃない。そしてそれが問われるとき、なぜそれは十分じゃないのか? ただそうなったからか? マネジャーが問題なのか? ほかにもたくさんのことがある? それはいったい何だ? 結局それがフットボールなんだ。

またわたしも自分自身に繰り返すが、ゆうべはボールが入っていればわれわれが1-0で勝っていた。そうなればファイナルへ行って、違う世界になっていた。だが今日この世界はナイスには見えない。

(自分のアイディアを選手グループに反映させること……)

それには時間がかかるし、自分が何をしたいのか明確にする必要がある。何度も云っているように、われわれはそこまでになっていない。試合を通して安定して実行することができない。それは練習であり、リクルートメントであり、メンタリティを変えることから実現できる。たくさんのことがらがそこになければならない。

またこのリーグのレヴェルは過去になかったほど上がっている。(成功している)彼らは時間とリソースを使いとてもうまくやっていて、当然多くの賢明なひとたちが意思決定を行っている。

(自分を疑っている?……)

わたしがゆうべ感じたのは、深い苦痛だ。なぜならいまのクラブを思えば、この数ヶ月で通過してきたすべてを思えば、わたしにはこのチームをファイナルへ連れて行けるという感じがしていた。それはグレイトなターニングポイントになったはず。

わたしはその責任を感じていたし、どうしてもそれを達成したかった。それが決定的になるとわかっていたから。

それが達成できないとなって、個人的にも当然かなりタフだ。またたくさんのひとが失望していることも、傷ついていることもわかっている。われわれは全力を尽くしたかった。だがひとつわたしがはっきりさせておきたいのは、われわれはやりたいことをやってきたということであり、目標達成をすることになんの疑いもなかった。そうでなければ、わたしはここにいない。

(チームはこの痛みを克服できる?……)

われわれには時間がない。日曜には試合があるから。今朝もトレイニングセッションをするので、それは今日このトレイニンググラウンドでしなければならない。このシステムから追い出すこと。ただ、それの一部はシステムのなかにとどめておかねばならないと思う。そしてそれを正しく使う。日曜の試合へのエナジードライヴァーとして。

(スミス・ロウの責任の負いかた……)

彼はセカンドハーフに責任を取った。とても疲れていた。彼には得点のビッグチャンスがあり、彼は責任を感じていると思う。いいリアクションがあった。だが、われわれは気に留めておかねばならないのは、そうした選手は二度とあのような試合をやらないということ。あれは彼らにとって最初の経験であり、乗り越えなければならない。彼らも学ぶだろう。

(スミス・ロウのボールを持ったときの勇気……)

イエス。このクオリティでプレイしていなければ、最高レヴェルではプレイできない。何歳かは関係ない。自分のシステムにいなければならないし、どこであってもボールを受けたがること。どんなコンディションでも、どんなプレッシャーがあっても。

(若い選手たちが未来への希望をもたらしてくれる……)

それはわたしにたくさんの自信を与えてくれる。彼らは自分たちのできることを示しているから。このレヴェルのセミファイナルでプレイするのはまた別の話だというのはほんとうだ。しかし、同時に彼らは成長するために正しい環境が必要で、過大なプレッシャーを与えるべきではない。

以上。

釈明会見?のようなものかと思ったけど、そのわりにはあっさりしている。

さて。

アルテタのアカウンタビリティと説得力

この短いやりとりを見て感じた印象は、以前にくらべると、アルテタのコメントもいまや説得力を失ってしまったなと。

彼は成功したチームには時間もリソースもあると述べているが、では、いまテーブルでわれらよりも上位にいるチーム、周囲にいるチームの顔ぶれをどう説明できるのか。時間はさておき、リソースに関してはアーセナルに勝るチームがどれだけあるか。

また、スター選手不在のリーズ・ユナイテッドが、全アーセナルファンが望んでいるだろう圧倒的に魅力的なプレイをして、われらと変わらぬ結果を出している現実をどう説明できるのか。

そして、トーマス・トゥクルがチェルシーをあのような短期間で華麗に蘇らせているのを目の当たりにしているいま、自分たちに十分な時間がないというのはあまりに説得力がない。アルテタが来てからもう1年以上たっていて、チームは当初よりむしろ劣化している。

今シーズンのアルテタが悪かった時期に「エメリとアルテタの違いはこういった場での説明能力だけ」ということを云っているファンがいて、そのときぼくはそんなことはないだろうと思っていたのだが、どうもますますそういう傾向が強まっているように思う。云ってることに説得力がない。

EL敗退後の彼の発言のなかで、ぼくにとっては最大のダウトは「オバメヤンが点を決めていれば自分たちがファイナルへ行っていた」とアルテタが繰り返し述べている部分。

そういうことじゃない。

もちろん彼が云いたいことはわかるが、そういうことじゃない。

問題の本質は、あの日のチームに<絶対勝つ>というファイティングスピリットがなかったことで、それ以上にシリアスな問題があるように思えない。

あの試合はアーセナルにとって超本番だった。あれより本番はなかった。

経験不足だとか、レヴェルやクオリティがどうとか以前に、チームには戦士のメンタリティがなかった。敗ければ死ぬと思っていなかった。だから死んだ。

考えてみれば、ELはノックアウトラウンドは毎回僅差で勝ち抜けていた。それは勝負強さのあらわれであると好意的に解釈していたのだが、実際はただただ弱いだけだったんだろう。ただただ低レヴェルだった。この豪華キャストで。

オバメヤンのショットが決まっていればファイナルへ。それはただの結果オーライ。そんなものは求めていないし、いつかはメッキが剥がれるに決まっている。

あのまま勝ち抜けていても、ファイナルでマンUに8失点する未来しか見えなかった。

アルテタは勝負に「小さなマージン」しかないと毎度述べているが、ほんとにそうなのか疑問に思えてきた。思っているよりよほど大きなマージンがあると思わないと、進歩がないんじゃないか。

夏の補強についてアルテタ「われわれは無慈悲にならねばならない。オーナーもバックアップしてくれる」

アルテタはこの会見のあとにもインタヴューに答えていた?ようだ。『CBS Sports』より。

アルテタ:(ヨーロッパなしで成功したチェルシーやリヴァプールの例)この国には、ヨーロッパなしで利益を得たクラブのとてもいい事例がいくつかある。それは、プロジェクトを遂行するにあたり決定的な時期だったし、より強くなった。

われわれはそこで何が起きたか見なければならないし、われわれはそこから何ができるか理解せねばならない。

われわれは持ってもいないものに、泣きついたりこだわったりはできない。望みを叶えるためにそれをどう最大限利用するか。

(クラブのプロジェクトについて)今年は初年ではない。プロジェクトにはフェイズがあると思っている。わたしが云うのは、われわれがやらねばならないことをやるのならば、われわれはいま、これからなろうとしているもの対しいいポジションにいるということだ。だが、われわれは冷酷にならねばならない。やるべきことはたくさんあるので時間を無駄にしている暇はない。

『Sky Sports』より。

アルテタ:12月にはたくさんの変更があった。ここ数年でもなかったくらいの。変更をしなければならないことがある。そしてオウナーズがバックアップしてくれるだろう。

いま時間のほうが追いついてきている。これはトレンドだ。これはもう毎年起きてしまっている。もしほかのクラブと距離とマージンが大きくなりすぎれば、もう対処することはほとんど不可能になる。

われわれはまだ間に合う。そしてわれわれはこの数ヶ月でもとても強い柱と基礎を築いてきた。

(ファンの信頼は失っているが、まだクラブから支えられている?)イエス。われわれはこの18ヶ月で内部で何が起きていたかを知っている。われわれだけが知っている。われわれが築いてきたものはすごいものだ。

オバメヤンのコメント「ファンに申し訳ない」

マッチデイプログラムでのキャプテンコメント。

PEA:ファンにとってもすごく難しいシーズンになってしまっている。ぼくらも今シーズン、なんとかポジティヴなものをみんなにもたらしたかった。それができなかったことにはただ申し訳ない。

ぼくはステディアムのなかにエモウションズが必要なタイプの選手だと思うんだ。ファンからのエナジーでいいパフォームになる。だから最後の試合に、ファンが戻ってくるのが待ちきれない。そして来年だ。もっともっといい年になるとみんなが願ってる。

おれもまじねがってる。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

11 Comments on “【マッチプレビュー】20/21EPL アーセナル vs ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(9/May/2021)消化試合

  1. ここ何試合も、我々は勝つに値した とか 後半は私たちが支配していた とかもううんざりです。
    アルテタアウトとは言わないが、アルテタになんらかの変化は必須に思える。

  2. 「リソースに関してはアーセナルに勝るチームがどれだけあるか」と書かれているが、「選手のネームバリュー」ならアーセナルが勝っているかもしれない。ただ、アルテタの戦術に合っている&実力のある選手が揃っているか。

    引き合いに出された2チームも、リーズにはビエルサの戦術に適した選手がいて、戦力を最大化している。チェルシーには元々優秀な選手がいる上に、CLファイナリストのトゥヘルに率いられている。新人監督にバランスの悪いスカッドを託し、「一緒に成長すること」を選んだアーセナルと比べるものではないだろう。

    アーセナルはあなたのポルノグラフィではない。勝って気持ちよくなりたいなら、サポーターではなく消費者として割り切り、もっと強いチームを応援してはどうか。

    1. いろんな意見はあって結構。ただ最後の段落は余計なお世話だし、ブログ主に失礼だね。

      1. 元コメントの者だが、あなたの言うとおりだ。最後の段落は失礼で不要だった。熱くなってしまった。

        >管理人
        失礼なことを書いてしまった。謝罪します。申し訳ありませんでした。
        また頭が冷えたら読みにきます。

  3. お疲れ様です!
    今季の残り試合は来季を見据えるに非常に重要だと思ってます。
    なんといっても選手に来季こそはイケる!(イったる)と思わせられるか。
    単純に今のベストメンバー組んでベストな結果を出すだけじゃあ若手や控えの選手は納得せんでしょう。
    兎にも角にもチームのメンタリティを一つにまとめて同じ方向を向かせないと。
    ただ、これらのモチベーター的な点がアルテタに適正がある気がしないんですよね、、
    インタビューでオーナーに期待みたいなことを言ってたのだすると尚更。。
    残り試合はチームのパフォーマンスよりもアルテタのマネジメントの部分に注目して見ていきたいと思います。
    COYG!

  4. ベンゲルアウトのキャンペーンの時に、ファンとはまあこんなものかと少し認識が改まりました。SNSでの誹謗中傷にしてもそう。
    そういう経験の後で、さてファンへのアカウンタビリティとは何かと考えると、なんかよく分からないですね。政治家のそれと同じ捉え方でいいのでしょうか。

    エンタメである以上は、ピッチ外でのコメントも楽しみたいなとは思います。

  5. ファンなら批判すんな、みたいな考え方の人もいるんですね。。
    個人の考えを公にしてればいろいろあると思いますが、
    いつも楽しませてもらってますしこれからも応援してますので頑張ってください!

  6. ボールロストを怖がって保守的になる、クリエビリティがない、選手を信頼出来てない、チームの完成形が見えない
    エメリとアルテタ確かに似てますね
    3年無駄にした気がします

  7. 更新お疲れ様です。
    まあ、ここにいるみんな僕も含めて心境穏やかじゃない人だらけですよね、きっと。
    大一番であの試合を見せられたら、主さんの皮肉も言いたくなる気持ちもわかるしね。
    でもねウナイ政権末期の状態を少しでも立て直したミケルを叩くなとは言わないけど、ちょいと投げやり感があるのは僕は気に入らないです。
    いっそ監督とっかえひっかえしますか?僕は反対です。

  8. 信仰心が試される時ですねー。

    ここまで応援し続けて来たものの、来期はきっとやってくれる!という期待感が薄いのが1番辛いところ。

    例えば誰なら監督変えて上手く行きますかね?
    個人的にはテン・ハーグとか魅力感じますが。
    ただテン・ハーグがもし来てもうまく行かなさそうなのもヒシヒシと感じてます。

    ただただ、KTとかが夏に出て行かないで欲しいと思う今日この頃。

    来期はホント若手主体で!
    ボス!おなしゃす!

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