試合の論点
アーセナル vs ToTのトーキングポインツ。
アーセナルのビッグターンアラウンドとトッナムのバッドフォーム
ゴールのたびアルテタのエキサイトぶりったらなかった。彼があれほど興奮しているのをわれらが見るのはFAカップファイナルぶりですかね。
— Kendall (@octavian10i) September 26, 2021
試合後には、社カメのスチュワートにも抱きついていたくらいだった。
これはつまり、ここまで彼がどれだけタフな仕事をしてきたかってことなのだろう。その舞台裏のドラマを思うと、けっこう泣ける。
アルテタはよく「フットボールというゲイムの美しさ」について語っている。苦悩や葛藤が大きければ大きいほど、それが報われたときの開放感もこのうえなく。これぞカタルシス。ひとが生きている証であり喜び。もはやスポーツを越えたなにか。というかそれが誰かとなにかを競うスポーツの本質なのか。
そしてアルテタがなぜにそこまで喜びを爆発させたかといえば、彼の望みどおりのパフォーマンスであり、結果だったからに違いなく。彼にしてみれば、どうしてできないんだということが、この試合ではできていたんじゃないか。
この試合は前後半でかなり違う試合だったので、純粋に競争していた前半にフォーカスして語るべきだと思うが(仮にトッナムが後半に上回っていたように見えたとしても、彼らが優れているというよりはそれはアーセナル理由だったから)、その前半のアーセナルはトッナムをあらゆる点で上回っていたように見えた。
あらためてハイライトを観ても、選手個人のパフォーマンスでも、思考のスピードでも、チームプレイでも、あきらかにアーセナルが相手を上回っていた。つねに一歩先を行っていた。ホームクラウドの大声援に支えられて、自信も勢いもあった。勢いのあるチームには、50/50のボールがこぼれてくるような運すら味方したりするが、今回のアーセナルはまさにそんな感じだった。
ふだんはなかなか決まらないカウンターがばっちり決まるし、サカの3点めなどは、ボックス内でのショットが一度は防がれるも(ボールを失ったケインがゴール前まで戻ってタックルという)またそのボールが足元に戻ってくるというミラクルも。ああいうのは、まさに勢いという気がする。
そして、今回アーセナルがなぜにそこまでのパフォーマンスを発揮できたかといえば、やはり相手理由もかなりあったろうと思う。正直、今シーズンの6試合でここまでイージーな相手はいなかったんじゃないかと思うほど、彼らは悪かった。
インテンスなハイプレスをやるでもなく、ボールを持ってもこちらの虚を突いたビルドアップをするでもなく、ひたすら雑なロングボール。
ぼくも彼らの試合をずっと観ているわけでもないので、何かを評価することはできないが、ちょっと前にCLファイナリスツだったとは思えないような劣化ぶりだと思った。今シーズンはよくシティにも勝ったなという。
彼らがいまどうしてこうなったのかはわからないが、結局マネジャー理由が大きいのだろうとは思う。ポッチェティーノがPSGに去ってから、彼らがあらゆるマネジャー候補を逃していたのはわりとネタになっていて、最後に残ったヌーノはPLでは優秀なコーチのひとりに数えられるとはいえ、こうなってしまえばウォルヴズというミッドテーブルチームのマネジャーに過ぎなかったという。
ヌーノのウォルヴズといえば、もっぱらビッグ6相手の成績が優れていたことで知られていて、それがすなわち優秀なコーチの証であると考えるのは間違いだったのかもしれない。アルテタもそうだったように、ビッグチーム相手にプランBをいくら洗練させようとも、プランAでの成績が振るわなければ、結局は望むところへは行けないのだから。トップを目指すチームならなおさらである。
それと、彼らの不幸はメインマンの不安定さにもあった。
この試合でもケインのモチヴェイションは疑問を持たれていて、試合中もまったくハッピーに見えなかったというのはまさにそんな気がしたものだ。このままでは彼は早晩移籍は免れないのではないだろうか。
まあそんなこたどうでもいんですけどね!
アルテタとアーセナルがこの試合で弾みをつけたのは、もっけの幸いと云うべきだろうと思う。たしかに、彼らにもいくつかのラッキーがあれば違った結果になっていた可能性はあるとはいえ、彼らがこんなにも歯ごたえのない相手だとはさすがに思わなかった。
ジャカ復帰。アルテタはついにベストな11人を見つけたのか?
セレクションに関してはぼくの予想はいつもどおり外れた。が、べつに落胆はしていない。希望の11人を予想したわけでもなかったので。
先週のPLバーンリーから変えたのはジャカ←→ぺぺのみ。今回は逆にサプライズはなくて、もっと無難な予想をすれば当たっていた(負け惜しみ)。
結局ジャカはすんなりチームに戻り、控えめに云ってもこの勝利に貢献したひとりだろう。アルテタの彼へのアツい信頼は報われた。
GKも予想どおりラムズデイルのスタートで、やはりNo.1はレノと彼ですでに入れ替わっていると見てよさそうだ。例の@cfbyern氏が「レノは2試合だけブレイクしてすぐ復帰する」とかなんとか云っていたのは、当たらなかったということ。
このスターティング11をあらためて見てみると、ようやくアルテタはレギュラーの11人を見つけたというふうにも思える。どうだろう。
GKはラムズデイルが配球もショットストップもずっとクオリティを見せているし、バック4もこの4人が盤石すぎる。とくにガブリエルとトミヤスのこの数試合は際立っている。ホワイトもこのふたりまではいかずとも、平均以上の仕事はしているだろう。これからへの期待もある。
CMもジャカ不在時には、パーティのパートナーとしてロコンガがかなり台頭しているように見えたが、ジャカが戻ってみれば、彼のリーダーシップと安定感に比べてまだ見劣りがする部分はある。(まあ個人的には、進歩の可能性があるとすれば唯一こことも感じているけども)。パーティは云わずもがなで、このチームのスタンダーズを上げまくっている。今回の前半終了間際のオバメヤンへのロングパスを見たか。あとはゴールしてくれさえすれば。
フロント4は、やはり今回再確認できたようにサカの右ウィングが生きる。くだんの<質的優位性>という意味でも、アルテタがやらせたい役割にもハマる。彼がボールを持つと必ず何かが起きそうなワクワク感は、もうぺぺよりだいぶ上だろう。
そしてもちろん、ESRの左は、KTとの相性もたいへんによいし、MFにオーデガードとふたりクリエイターがいる強みもある。
オーデガードも云わずもがな。このチームのスタンダーズを上げまくっている。今回はロストもけっこう目立っていたが、それでも彼の貢献はあまりある。落ち着いたゲイムメイキングだけでなくプレスも。いま90分プレスがもつのは彼だけだ。あふれるフットボールセンスだけでなく、驚異的なスタミナもあるとは。
ラカはもちろんぺぺやマルティネリなどがいないこのフロントの構成だと、直接のゴール脅威に欠けるという議論もなきにしもあらずだが、彼らが今回のように決めるべきところで決め始めたら、かなり理想のアタッカーズに近づいていきそうだ。
ジャカが復帰していきなりケガをしてしまったので、早くも来週の試合がどうなるかわからなくなっているが、この4-2-3-1はかなり有力なオプションズのひとつになったように感じる。あとは、アルテタがこれと発展的な4-3-3/4-1-4-1をどう併用していくか。
したがって、4-2-3-1については、この11人で誰かが欠けないかぎりは、もう試行錯誤をしていかなくてもよさそうに思える。かたまったメンツで練度を上げていく。これは理想的なプロセスだろう。
レギュラーが決まると、そこから漏れてしまった選手たちのモチヴェイションが気になるところ。試合後のドレッシングルームでの集合写真で、思わずひとりひとりの表情を確認してしまった。
Arsenal first team players, coaching staff and technical director celebrate the win over Tottenham 🔴 pic.twitter.com/AySEAkgUys
— Chris Wheatley (@ChrisWheatley_) September 26, 2021
ラカ、レノ、マルティネリもひとまず問題なさげ。この瞬間は。。
ぺぺがいないことでここまで、攻撃も守備もスムーズになるとは。このまま前線のメンツはラカやマルティネッリとターンオーバーしつつも維持してほしい。
ロコンガはずっとイマイチに見えます。一度ドイツだかイタリアにレンタルに出さなきゃいけないレベルだと思います。
ToTの開幕3連勝、こちらの開幕3連敗からのこの展開、まさにアーセナル劇場。やめられないですね。今日は本当に皆良かった。しばらくこのメンバーで固定するでしょう。後ろ5人全てレベル高かったですが、ともかく周りの人たちのトミヤスに対する高評価がすごい。これはユニフォームをポチるしかないか。ESRとサカ、オーデガードは、絶頂期のバルサのチャビ、イニエスタ、メッシのようにこれから数年は固定してほしい。あとはパーテイーのロングショット(笑)、ガブリエル・トミヤスのヘッダーの得点が重なればますます手がつけられなくなる。GKはレノが冬にでてしまうようであれば、2ndがハイン、3rdがオコンクォですね。新しい時代のはじまりを感じます。あとは継続性!
アルゼンチン人の彼をポッチェティーノと読む余地はないと思うのですが。。
ぼくにはずっとそれ以外には全然聞こえなくて。。ポッチェティーノあるいはポッケティーノ。スペイン語だと違うんですか? これはすごく興味があるので教えてほしいです。
なんとも素晴らしい試合でしたね!
ESRがしっかりゴール前に入っていってゴール
キレッキレ(ホントあんな動けてるの久々に見た)のオーバメヤンのゴール
右サイドで最後はガス欠したけど、期待されてるレベルのパフォーマンスを見せたサカのゴール
全てが満足でした!
守備のやり方もかなりしっかりハマりましたし(相手のやり方に応じて守備変化できてたの良かった)
今季はこれがベストメンバーでしょうかね。
面子としては全然上位狙えると最初から思ってましたんでやっと本番ってことで期待です!
日程に余裕ありますがとにかく怪我に気をつけて、ESRは怪我歴ありますし、サカも疲労たまってるだろうし、ウーデゴールはあんだけの運動量だし、富安は国際マッチで動きまくりからのプレミア挑戦だし、、ホント怪我だけは。。
(ジャカのはどんなでしょうか?相手の転倒に巻き込まれての足首?
ビルドアップ面と守備面(若干カード臭いのあったけど)で一段上のパフォーマンスをジャカ見せましたね、ただサンビはやれると期待してます)
というか相手に助けられてた部分がありますね。
あんだけ苦手にしてたヌーノのチームと思えん。全体に雑。。ウルブス時代のあんだけのカッチカチのチーム作ってたのに。
噂だと内部もケインさん含め良くない状況だとか。
ミッドテーブルのクラブから栄転しての失敗はエメリを想起してしまうね。。
アンリが昔のユニフォーム(自分の??後ろわからん)着てたの感慨深いけど、クロエンケより前の時代ってことでのアピールなんだろうなぁーー
長文失礼しました
お疲れ様です。
冨安の加入で、違うチームになったみたい。ホントに攻守に素晴らしかった‼
そして、ラムズデールとの咆哮! 流川楓と桜木花道かと思いましたよ。激熱!
さらに、オバの執念。いつもあのくらい空中戦も頑張って欲しいですね。
試合は基本週1なんで、5月までハードワークし続けて下さい。
では次戦も期待してます。COYG!
どうしても「スラムダンク」が出てきちゃいますな。トミヤスは毎回勝つんで安西先生がめっさブルっとしてる
まともなフットボール出来るなったことは嬉しいんだけど…スタッツとか見ると全然喜んでる場合じゃなくて、やっと10位なんだという現実。
開幕からの6戦、まともにやってれば4勝、最低でも勝ち点12とか13は取れたはずなのだから、このビハインドをどう取り返すのか。
次のフィクスチャ6戦、ブライトン、パレス、ヴィラ、レスター、ワトフォード、リヴァプゥ…難敵揃いだけど、ここをもし4勝1分1敗以上で乗り越えられたら、自信は確信に変わってくるはずで、ようやくスタートラインに戻れたということかと。
怪我人もちらほら出て来る頃だし、今回見せた意志、強度、戦術を控えメンバーにも徹底させられるか、監督の手腕に期待。
最高のゲームだった!
モダンヴェンゲルボールとでも言おうか、
より速く、より強く、それでいて美しい!!
おそらくダービーマッチなのでAll or Nothing内のエピソード1つまるっとこの試合でしょう。(マンC密着時のマンU戦はそうだった。タイトルは『うるさい隣人』)
今から楽しみです。
あぁ、ミケル!疑ったりしてごめんよ!
こんばんは!
シーズン予想のエントリのコメント欄に「開幕3連敗からなんやかんやで最終的には4位」と書いた者ですが訂正します。
こっから無敗で優勝します。
やっぱりミッドウィークに試合がないのは大きなアドバンテージですよ。
ケガ人が出ずベストメンバーでいければ可能です。ミラクルレスターもそうでした。
ジャカの6-8週離脱は残念ですがロコンガは良い選手だと自分は思ってます。
ボールの受け方持ち方がシャビにそっくりなんですよ。確かに守備は淡泊ですが。
あと右FWは永遠にサカで固定してほしい、今回ゴールもアシストも逆足である右足!ってのは凄いことです。
前半のパフォーマンスを今後安定して出せるよう願います
スパーズが絶不調とは知りませんでしたが、相手の強さ関係なくパフォーマンスが悪かったのが最近のアーセナルでしたからね
Smithは過大評価と心のなかで思ってたが完全に間違いでした
カウンター時の万能感、オバのフリックをトップスピードのままトラップする技術とセンス、ワンタッチシュートのうまさ、完全にエジルの後継者です